剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜

第3章 神の悪戯

第154話 転生者達の話し合い(1人抜き)

～放課後、生徒会室にて～

「と、言う事なんだ」

「なんなんですか、それ」

「同感、つまり俺おれ達は女神サナラスの玩具おもちゃって事じゃあないか」

昼休みが終わる前にリュークに、国王の元から帰って来た頃にエムルにクロウは声をかけて生徒会室で女神サナラスと話した事を話した。

「玩具おもちゃか…確かに言われてみればそうだな」

「言われてみればって…普通に考えたらそう思いませんか？」

「翼の生えた女が女神だって言ってこの世界の事を話してきたんだぞ？普通に考えられるか？」

リュークの言葉にクロウはそう言い返す、本当はリュークの言葉が正しいのだが、女神サナラスのせいでそこまで頭が回らなかったのだ。

「俺おれだったら無理だね、ただでさえこの世界の事で頭を悩ませていたのに更に女神の話しが加わるなんて、天才じゃなきゃ理解できないよ」

「僕だって頭が良いわけじゃあないですよ、ただ他の人達と違って僕達は異世界転生モノに対して知識が少なからずあると思うのです」

エムルの言葉にリュークはそう言い返す、どちらとも理解出来る事だ、
エムルとリュークの話は、今目の前でこれを読んでいる貴方が次の日に交通事故で亡くなり、目を覚ましたら貴方の好きな作品の世界に転生してしまったら直ぐに理解出来るだろうか？
と言う事になる、それに関しては人それぞれだからこそどちらの言い分にも理解できるのだ。

「兎に角…だ、彼女？が言っていた言葉に嘘らしい事はなかった、ただ単にそれは俺がそう思っているだけだけどな」

「クロウ様がそう言うのでしたら、まぁ信じますよ、実害はありませんし」

「俺おれもだ、そもそも何かして来るのならもうしてるしな」

3人はそう言って今回の件について納得させる

転生させて自分の退屈凌ぎの為の玩具おもちゃにしている時点で『何かされている』に入る為、これ以上の事はないだろう。

「今回のイベントが思った以上に早く進むのは女神サナラスも知らなかったようだが…これって俺達がやはり原因なのか？」

「どうでしょうね？そもそも僕達は物語が変わらない様に出来る限りの事はしています、クロウ様の件は転生者と言う時点で変わってますから意味ありませんし」

「そんな事を言ったら俺おれも含めた…一応4人のせいだろう？」

エムルが言っているのはリュークの推し…いや、須藤練磨すどうれんまの推しである『メジーナ』の事だろう。

彼女はほぼ確定で転生者だが、な○う系の転生者やその他の転生者の中にはどうしようもない屑がいる、そいつに当たってしまうとコチラとしてもかなり面倒な事になる為、一応秘密にしているのだ。

「リューク、メジーナはどう見える？」

「メジーナですか？」

クロウはリュークにそう質問する、リュークの推しである為、リュークに判断を任せたからだ。

「彼女は僕が選択肢を間違えない限り敵対する事はないと思います、話す必要は分かりませんが、バレたとしても問題ないと思います」

「そうか、ならこの事はバレるまで秘密にしておこう」

リュークの答えにクロウはそう判断する、クロウとしては自分や自分にとって大切な人達の害にならなければ特に何もしない。

「エムルはどうなんだ？国王と話して許可は貰えたのか？」

「ええ、『王族の1人として勇者達を支え、魔王を倒したい』って言ったらすんなり許可を得たよ」

「そんなんで良いのかよ…」

エムルの回答にクロウは困惑する、フィオナの従姉妹とは言え王族の1人だ、そんな人物を容易に行かせるなんて自殺行為を認めている様なものだ。

「仕方ないよ、ここはゲームの世界、皆がご都合展開てんこ盛りの想像を創造したんだから、こう言う事も可能なんだよ」

エムルの言葉に説得力があるが、それでもため息が止まらない、ここまでご都合展開過ぎると後々の事が不安でしょうがない。

「まぁこんな世界でも俺達の世界だ、この世界で生きていくと決めた以上やるべき事はやらないとな」

そう言ってクロウは生徒会室から出ていく。

「クロウ様どこに行くんですか？」

「魔王が蘇ったのなら、倒しに行くまでに心残りが残らない様にトレーニングして来るよ」

勿論クロウは剣ぺろバグもやるが、それはそれとして肉体を鍛えてステータスに振り回されない様にしないといけない、

だからこそクロウはトレーニングをする為に部屋から出たのだ。

「話しはどうするの？」

「リュークとエムルに話したい事は全部話したから、後はトレーニングしながら頭の整理がしたい」

エムルの問いにクロウはそう答えて、そのままドアを閉めた。

「ま、クロウの言う通りね」

「僕達も一回今回の事をノートとかにまとめて頭の整理をしませんとね？」

子供の頭脳じゃあ限界がある、覚えているうちにメモをして忘れないようにしなければならない、

そう思ったリュークとエムルは自室に戻ってノートにまとめる為に生徒会室から出る。

魔王討伐の旅まではそう長くない。

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なんとか完成