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〜最終章〜 剣ぺろ伝説
第214話 新たな国王と共に
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~1年後~
フィオナは新たな国王としてこの国の統治を始めたが、それは想像を遥かに超える苦難の道だった。
「お疲れ様です、フィオナ様」
「リュークさん」
執務室に入って来たのは元勇者で現ミリティア騎士団副団長のリューク、魔王軍との戦いで兵士がいなくなった為、自ら騎士団に志願して正式に入団したのだ。
「内乱を起こそうとした者達と外交問題はどうですか?」
「内乱を起こそうとした者達は国家反逆罪として牢屋に入れています、外交もリュークさん達のおかげで何とかなりましたよ」
人間と言うのは本当に愚かな生き物で魔王を倒さなければ死ぬのにそれでも己の利益を最優先に考えてしまうのだ。
「平民の僕が貴族社会の片鱗を見る事になったんですが、ここまで腐敗しているんですね」
「全員がそうではありません、ミオさんやシャルさんは公爵家として貴族として立派に務めますよ」
リュークが言っている腐敗というのは見返りを求める程の余裕がないのに見返りを求める貴族達や他国の王族達の事だ。
魔王と言うのは天災、放置すれば必ず世界を滅ぼす厄災となる、それなのにそれを理解出来ていない者達は
『自国の兵士で勝てる』
『誰かが何とかする』と楽観的でその後の自分の利益しか考えていないのだ。
「しかし、リュークさんの言葉にも一理あります、だからこそ今私達はここまで苦しんでいるんですから」
魔王を倒した勇者パーティが政治の道具として使われそうになったあの日、あれこそが貴族の良い所と悪い所の合わさった所だろう。
「勿論善意で助けてくれる方達もいました、見返りを求めずに人類の危機だから援助してくれた人達もいます…しかし」
「しかし?」
「人間と言うのは平和になった途端に自分達がやって来た事に対しての見返りを求めたりするんですよ、今回の様にね」
世界を救った勇者パーティの仲間達を自分の妻にもしくは息子の結婚相手にして|将来安泰の地位に就きたい、就かせたい。
「人間も魔物も同じです己の欲望に忠実に生きていますから、それを制御出来ない者達が今回の件を引き起こしたんです」
「人は安心を得る為に生きる…あの吸血鬼の言った通りだな…」
「吸血鬼?」
「…コチラの話です」
石の仮面を被り、人間を辞め100年近く生きていた吸血鬼が銀の戦車の暗示を持った人間に言った言葉だ、だからこそ全否定し難いのだ。
「兎に角、国内の事は私に任せて下さい、外交問題は元勇者である貴方に任せてますからね」
「はい、任せて下さい」
外交問題はフィオナの案をリュークが考えた事にして諸外国と外交を行っている、自国を脅かす事をするのなら即戦争…何で脅しは出来ず、そんな事をすれば外交が出来なくなる為、魔王を倒した勇者と言う実績と力を暴力じゃなく権力として使っているのだ。
「所で、他の皆さんは?」
「墓参りに行ってますよ、今日はあの日から1年僕がここに来たのはフィオナ様を呼ぶ為ですから」
「…もう1年が経つんですね」
フィオナはクロウが死んだ後、国を内政、外交等様々な事をしていた為、1年経ったと言う実感がないのだ。
「はい、ミオ様達もフィオナ様の事を待っていますよ」
「仕事が忙しくて大切な人の命日を忘れる所でした…情けませんね」
そんな事はない、好きな人が守ったこの国を変える為にフィオナは死に物狂いで頑張って来たのだ、
クロウがいたらきっと『自分の命を削ってまで働くなんて馬鹿だろ』と馬鹿にしながら仕事を手伝ってくれるか、無理矢理にでも休ませただろう。
「情けなくないですよ、ほら、行きますよ」
「待ってください、リュークさん」
フィオナは読んでいた書類を置いてリュークを追いかける、仕事はまだまだ残っているが、優先順位は断然クロウの方だ。
リュークとフィオナはクロウが死ぬ前の彼の思い出を語り合いながら前へと進み続ける。
———————————————————————
Q 援助をしてくれた貴族には何をしたの?
A ミリティア王国が大切に保管していた物品をあげた。
Q 納得したの?
A 国宝を貰って文句を言うのは流石に不敬過ぎると誰も言わなかった
Q 外交問題は?
A勇者リュークを中心に外交を行い、何とか元通りになった
Q 反逆者達は?
A この機を狙っていた貴族達を一斉に検挙してその土地や物品を援助をしていた貴族達にあげた(納得した理由の1つ)
フィオナは新たな国王としてこの国の統治を始めたが、それは想像を遥かに超える苦難の道だった。
「お疲れ様です、フィオナ様」
「リュークさん」
執務室に入って来たのは元勇者で現ミリティア騎士団副団長のリューク、魔王軍との戦いで兵士がいなくなった為、自ら騎士団に志願して正式に入団したのだ。
「内乱を起こそうとした者達と外交問題はどうですか?」
「内乱を起こそうとした者達は国家反逆罪として牢屋に入れています、外交もリュークさん達のおかげで何とかなりましたよ」
人間と言うのは本当に愚かな生き物で魔王を倒さなければ死ぬのにそれでも己の利益を最優先に考えてしまうのだ。
「平民の僕が貴族社会の片鱗を見る事になったんですが、ここまで腐敗しているんですね」
「全員がそうではありません、ミオさんやシャルさんは公爵家として貴族として立派に務めますよ」
リュークが言っている腐敗というのは見返りを求める程の余裕がないのに見返りを求める貴族達や他国の王族達の事だ。
魔王と言うのは天災、放置すれば必ず世界を滅ぼす厄災となる、それなのにそれを理解出来ていない者達は
『自国の兵士で勝てる』
『誰かが何とかする』と楽観的でその後の自分の利益しか考えていないのだ。
「しかし、リュークさんの言葉にも一理あります、だからこそ今私達はここまで苦しんでいるんですから」
魔王を倒した勇者パーティが政治の道具として使われそうになったあの日、あれこそが貴族の良い所と悪い所の合わさった所だろう。
「勿論善意で助けてくれる方達もいました、見返りを求めずに人類の危機だから援助してくれた人達もいます…しかし」
「しかし?」
「人間と言うのは平和になった途端に自分達がやって来た事に対しての見返りを求めたりするんですよ、今回の様にね」
世界を救った勇者パーティの仲間達を自分の妻にもしくは息子の結婚相手にして|将来安泰の地位に就きたい、就かせたい。
「人間も魔物も同じです己の欲望に忠実に生きていますから、それを制御出来ない者達が今回の件を引き起こしたんです」
「人は安心を得る為に生きる…あの吸血鬼の言った通りだな…」
「吸血鬼?」
「…コチラの話です」
石の仮面を被り、人間を辞め100年近く生きていた吸血鬼が銀の戦車の暗示を持った人間に言った言葉だ、だからこそ全否定し難いのだ。
「兎に角、国内の事は私に任せて下さい、外交問題は元勇者である貴方に任せてますからね」
「はい、任せて下さい」
外交問題はフィオナの案をリュークが考えた事にして諸外国と外交を行っている、自国を脅かす事をするのなら即戦争…何で脅しは出来ず、そんな事をすれば外交が出来なくなる為、魔王を倒した勇者と言う実績と力を暴力じゃなく権力として使っているのだ。
「所で、他の皆さんは?」
「墓参りに行ってますよ、今日はあの日から1年僕がここに来たのはフィオナ様を呼ぶ為ですから」
「…もう1年が経つんですね」
フィオナはクロウが死んだ後、国を内政、外交等様々な事をしていた為、1年経ったと言う実感がないのだ。
「はい、ミオ様達もフィオナ様の事を待っていますよ」
「仕事が忙しくて大切な人の命日を忘れる所でした…情けませんね」
そんな事はない、好きな人が守ったこの国を変える為にフィオナは死に物狂いで頑張って来たのだ、
クロウがいたらきっと『自分の命を削ってまで働くなんて馬鹿だろ』と馬鹿にしながら仕事を手伝ってくれるか、無理矢理にでも休ませただろう。
「情けなくないですよ、ほら、行きますよ」
「待ってください、リュークさん」
フィオナは読んでいた書類を置いてリュークを追いかける、仕事はまだまだ残っているが、優先順位は断然クロウの方だ。
リュークとフィオナはクロウが死ぬ前の彼の思い出を語り合いながら前へと進み続ける。
———————————————————————
Q 援助をしてくれた貴族には何をしたの?
A ミリティア王国が大切に保管していた物品をあげた。
Q 納得したの?
A 国宝を貰って文句を言うのは流石に不敬過ぎると誰も言わなかった
Q 外交問題は?
A勇者リュークを中心に外交を行い、何とか元通りになった
Q 反逆者達は?
A この機を狙っていた貴族達を一斉に検挙してその土地や物品を援助をしていた貴族達にあげた(納得した理由の1つ)
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