【完結】勘違いしないでくれ!君は(仮)だから。

山葵

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新入生が入学し私達も3年生になった。

「クリス!見付けた、見付けたよぉー!!」

「良かったですね。相手の方は1年生ですか?」

「うん!隣国からの留学生のモイスティア嬢だよ!」

「殿下!!その方は駄目です!モイスティア様には婚約者がいらっしゃいます」

「何で?そんなの奪っちゃえば良いじゃん!」

あっ、馬鹿だ。
モイスティア様の婚約者が誰か知らないなんて、この国の王子として、どうなの?

「モイスティア様の婚約者は、隣国の王太子ハワード殿下です。モイスティア様は諦めて下さい。それにハワード殿下も一緒に留学して来てますよ。勿論、ご存知ですよね!?」

「ええーっ!?そうなの?知らなかった!」

それは、どっちの知らなかっただ?
モイスティア様の婚約者が殿下という事か?
それともハワード殿下が留学して来ているという事か?

ちょっとフィリップ殿下の教育は、どうなっているの!?
隣国は、我が国より大きいのよ。
怒らせて戦争にでもなったら…。

もう、こうなったら仕方ない。
確か新入生の中に高位貴族狙いの男爵令嬢アイサが居ると聞いた。
お金や高額プレゼントの為なら直ぐにベッドを共にすると噂だ。

そんなアイサなら、見目麗しい王子と知り合うチャンスに直ぐに飛び付くに違いない。

私は殿下と行動を共にし、調べておいたアイサがいる場所へと連れ歩いた。

アイサは、殿下に狙いを定めた様だ。

手練れたアイサは、直ぐに殿下を落とし身体の関係も持った。

取り敢えず、これで国の方は安心。
後は、早く婚約解消して貰って、この大変な王子妃教育を辞めたい。

まだかまだかと待っていると、なぜか近頃、私の近くにアイサさんが居るのよね?
私の横を通った後に不思議と「きゃあー!」とか「酷い!」とか言っているのが聞こえるけれど、一体何なのかしら?
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