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第三章 魔族と人間と
第173話
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そしてその日の夜……カミルの城にて、いよいよ今度は人間の国の主要な街に向かうメンバーを決めることになった。
「う~ん、まずボクとノアは行かなきゃでしょ?それとゼバスと……あとはやっぱりミノル?」
「今回は……どうだろうな。もしかすると、私たちが魔族ってわかった瞬間に襲ってくるかもしれないから、ある程度数を連れて行った方がいいかもしれないぞ?」
ゼバスの話によると、残っている王都周辺の街には常に王国騎士と呼ばれる精鋭の騎士たちが常駐しているらしい。
彼等の中には魔族を毛嫌いしている人もいるらしく、すんなりと事が進むというのは考えられないとゼバスは言っていた。
「そうなると……カミルとかヴェルとかも連れてく?」
「そうした方が良いかもな。それか……。」
「それか?」
「いっそのこと魔族の兵士を総動員して街を取り囲んでも良いかもな。」
彼等の戦意を削ぐとなれば、圧倒的な数の兵士を見せつけるというのが一番手っ取り早いだろう。
そこにカミルやヴェルなどの強い戦力を見せ付ければ……いけるのではないだろうか?
そんな私の考えに、アベルは少し顔をしかめている。
「う~ん、でも……それホントに大丈夫かなぁ。怖がられない?」
「あくまでも見せつけるだけだ。こちらからは手だしはしない。こちらから求めるのは降伏……それだけだ。」
「アベルが心配するのもわかるけど……私はミノルさんの意見に賛成だよ?ゼバスさんの言うとおり、ホントに王国騎士の人達は気難しい人が多いの。そんな人達を降伏させるとしたら……そのぐらいしないといけないと思う。」
ノアも王国騎士の内情を少し知る人物だから、私の案に賛成のようだ。
「……わかった。じゃあ……シグルド?」
「こちらに魔王様。」
「全軍に通達ね。明日……進軍するって。」
「かしこまりました。」
ペコリと一礼すると、シグルドさんはアベルの影の中へと消えていった。
「そういえばなんだが……全軍っていうとどのぐらいいるんだ?」
「ん~とね~……今いるのは、下級魔族が三千人ぐらい?と~、上級魔族五百人位かな。」
「となると総計三千五百人……ってことか。……ノア、だいたい街にどれぐらいの人がいるとかってわかるか?」
「えっと……そうですね。だいたい一つの街に一万人……いれば多い方です。」
「その中でも戦えるのは少数……か。」
明日も一つ一つ、時間をかけてやってくしかなさそうだな。
「明日は大変になりそうだな。」
「ボクが一番大変だよ~!!全軍を転移させるのってすっっっっごい疲れるんだから!!それに加えて、街の人も移動させないといけないんでしょ?」
「いや、街の人達は……希望する人だけピースに移せば良い。後はこっちから物資を街に運びいれるだけで大丈夫だろう。」
「ふえ……そんな感じで良いの?」
ポカン……としながらアベルは問いかけてきた。
「あぁ、無理にピースに人を入れる必要はない。無理強いすると、秩序が壊れかねないからな。」
それに……恐らく、街の人々すべてをピースに受け入れることはできない。
今でさえ半分ぐらいの住居は埋まってしまっているのだ。そこに残っている街の人々を全て入れようものなら……住居が無い人が出てきてしまう。
そうなると……秩序というものが段々乱れ始めてしまうからな。
「でも大丈夫かな。ミノルが言ってた……えっと、リフィーディング症候群だっけ?それが起こって死んじゃったりしない?」
「それも大丈夫だろう。郊外の街や村よりかは食料の貯蓄はあっただろうし、そこまで飢餓状態になっている人はほとんどいないはずだ。」
でも念のため……降伏を受け入れたら一人一人の健康診断はした方が良さそうだな。
そこでもし……リフィーディング症候群の恐れがある人がいたら、ピースに移住してもらって少し療養してもらえば良いか。
そう思い立った私は紙にサラサラと文字を書き記していく、
「ミノル?何書いてるの?」
「健康診断のための問診票だ。念のため、降伏をした街の人々の健康を確認した方が良いかと思ってな。はい、これノアの分。」
一通り項目を書き終えた私はノアにそれを手渡した。
「あ、ありがとうございます……。でもこれどうやって使えば……。」
「それに書いてある質問を一つ一つ問いかけていけばいい。それで当てはまる項目が多かった人はピースへ移住してもらうようにしよう。」
「なるほど!!わかりました!!」
「それ、ボクの分はないの?」
「明日までにはこれと同じやつを何枚か書いておくから、安心してくれ。」
「何枚か……ってことはボク達以外にも配るの?」
「あぁ。流石に一万人規模を問診するってなると……人手が足りなさすぎるからな。……それじゃそういう方向で明日は事を進めよう。」
そしてアベル達と別れた私は一人……書庫にこもり、問診票の製作に勤しむのだった。
アベルの思想の実現は間近だ。
「う~ん、まずボクとノアは行かなきゃでしょ?それとゼバスと……あとはやっぱりミノル?」
「今回は……どうだろうな。もしかすると、私たちが魔族ってわかった瞬間に襲ってくるかもしれないから、ある程度数を連れて行った方がいいかもしれないぞ?」
ゼバスの話によると、残っている王都周辺の街には常に王国騎士と呼ばれる精鋭の騎士たちが常駐しているらしい。
彼等の中には魔族を毛嫌いしている人もいるらしく、すんなりと事が進むというのは考えられないとゼバスは言っていた。
「そうなると……カミルとかヴェルとかも連れてく?」
「そうした方が良いかもな。それか……。」
「それか?」
「いっそのこと魔族の兵士を総動員して街を取り囲んでも良いかもな。」
彼等の戦意を削ぐとなれば、圧倒的な数の兵士を見せつけるというのが一番手っ取り早いだろう。
そこにカミルやヴェルなどの強い戦力を見せ付ければ……いけるのではないだろうか?
そんな私の考えに、アベルは少し顔をしかめている。
「う~ん、でも……それホントに大丈夫かなぁ。怖がられない?」
「あくまでも見せつけるだけだ。こちらからは手だしはしない。こちらから求めるのは降伏……それだけだ。」
「アベルが心配するのもわかるけど……私はミノルさんの意見に賛成だよ?ゼバスさんの言うとおり、ホントに王国騎士の人達は気難しい人が多いの。そんな人達を降伏させるとしたら……そのぐらいしないといけないと思う。」
ノアも王国騎士の内情を少し知る人物だから、私の案に賛成のようだ。
「……わかった。じゃあ……シグルド?」
「こちらに魔王様。」
「全軍に通達ね。明日……進軍するって。」
「かしこまりました。」
ペコリと一礼すると、シグルドさんはアベルの影の中へと消えていった。
「そういえばなんだが……全軍っていうとどのぐらいいるんだ?」
「ん~とね~……今いるのは、下級魔族が三千人ぐらい?と~、上級魔族五百人位かな。」
「となると総計三千五百人……ってことか。……ノア、だいたい街にどれぐらいの人がいるとかってわかるか?」
「えっと……そうですね。だいたい一つの街に一万人……いれば多い方です。」
「その中でも戦えるのは少数……か。」
明日も一つ一つ、時間をかけてやってくしかなさそうだな。
「明日は大変になりそうだな。」
「ボクが一番大変だよ~!!全軍を転移させるのってすっっっっごい疲れるんだから!!それに加えて、街の人も移動させないといけないんでしょ?」
「いや、街の人達は……希望する人だけピースに移せば良い。後はこっちから物資を街に運びいれるだけで大丈夫だろう。」
「ふえ……そんな感じで良いの?」
ポカン……としながらアベルは問いかけてきた。
「あぁ、無理にピースに人を入れる必要はない。無理強いすると、秩序が壊れかねないからな。」
それに……恐らく、街の人々すべてをピースに受け入れることはできない。
今でさえ半分ぐらいの住居は埋まってしまっているのだ。そこに残っている街の人々を全て入れようものなら……住居が無い人が出てきてしまう。
そうなると……秩序というものが段々乱れ始めてしまうからな。
「でも大丈夫かな。ミノルが言ってた……えっと、リフィーディング症候群だっけ?それが起こって死んじゃったりしない?」
「それも大丈夫だろう。郊外の街や村よりかは食料の貯蓄はあっただろうし、そこまで飢餓状態になっている人はほとんどいないはずだ。」
でも念のため……降伏を受け入れたら一人一人の健康診断はした方が良さそうだな。
そこでもし……リフィーディング症候群の恐れがある人がいたら、ピースに移住してもらって少し療養してもらえば良いか。
そう思い立った私は紙にサラサラと文字を書き記していく、
「ミノル?何書いてるの?」
「健康診断のための問診票だ。念のため、降伏をした街の人々の健康を確認した方が良いかと思ってな。はい、これノアの分。」
一通り項目を書き終えた私はノアにそれを手渡した。
「あ、ありがとうございます……。でもこれどうやって使えば……。」
「それに書いてある質問を一つ一つ問いかけていけばいい。それで当てはまる項目が多かった人はピースへ移住してもらうようにしよう。」
「なるほど!!わかりました!!」
「それ、ボクの分はないの?」
「明日までにはこれと同じやつを何枚か書いておくから、安心してくれ。」
「何枚か……ってことはボク達以外にも配るの?」
「あぁ。流石に一万人規模を問診するってなると……人手が足りなさすぎるからな。……それじゃそういう方向で明日は事を進めよう。」
そしてアベル達と別れた私は一人……書庫にこもり、問診票の製作に勤しむのだった。
アベルの思想の実現は間近だ。
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