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男友達の裏の顔
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「無理なの?」
「うん。絶対無理」
勲が七海と離婚してまで私を選ぶなんて事は、絶対ありえない。
そんな事ができるなら、勲は最初から七海と結婚なんてしていないはずだ。
「もったいないな」
「何が?」
「いや……。俺、芙佳とだったら結婚できる」
「……は?」
いきなり何を言い出すんだ、この男は?
付き合ってもいないのに、それこそ結婚とかありえないでしょ。
「さっきの話だよ。芙佳とだったら、なんとなく結婚生活が想像できると言うか……」
「いやいやいや……。友達でしょ?」
「そうなんだけどな。俺、芙佳とならうまくやってけそうな気がする」
うまくやっていけそうな気がするってなんだ?
それは私がオカンみたいだからなのか?
いくら應汰がうまくいきそうだと思ったとしても、母親代わりなんて私は絶対御免だし、第一、應汰の事は恋愛対象とすら思った事もないんだから、いきなり結婚なんて考えられるわけがない。
「俺と付き合ってみる?俺ら、案外うまく行くかもよ?」
「……遠慮しとく」
「なんで?」
「應汰の事は恋愛対象と思った事ないもん」
「うわぁ……きっつー……」
應汰は両手で頭を抱えた。
何がきついって?
應汰の冗談の方がよほどきついと思うんだけど。
「そこ、ショック受けるとこ?」
「受けるに決まってるだろ。なんにもわかってないな、芙佳は……」
さっぱりわけがわからない。
今まで散々應汰の恋愛相談を受けてきた私が、今更應汰の恋愛対象になるとは思えない。
應汰は盛大にため息をついて、ビールを勢いよく煽り、空になったジョッキを掲げて、店員におかわりを注文した。
「あのなぁ、芙佳。女と二人きりで飲みに行って下心がまったくない男なんていないぞ」
「えっ?」
一体何を言い出すのやら、應汰はくそ真面目な顔をしてそう言うと、運ばれてきたビールをまた勢いよく煽った。
「芙佳、全然飲んでないじゃん。もっと飲め。今日は俺の奢りだから飲むんだろ?」
「あ……うん、飲むよ」
……應汰、もう酔ってるのか?
酔った勢いに任せて言ってるだけだよね?
そんな事を考えながらジョッキを空けると、すかさず應汰がおかわりを頼む。
「芙佳には歳上の彼氏がいるじゃん」
「ああ、うん。いるね」
「もう先が見込めないなら、そんな男なんてやめて俺に乗り換えろって言ってんの」
「なんで?」
「それは……俺が高校の時からずっと芙佳の事、好きだったから」
は……?
完全に酔ってるな、こいつ。
今まで散々他の女の子との恋愛事情を聞かせておいて、今更何を言うか。
「意味わかんないんだけど。應汰、ずっと彼女いたじゃん。私、散々聞かされてるんだよ?」
「芙佳に彼氏がいたからだろ。そんな話でもしないと、俺が芙佳と一緒にいられる口実なんてないじゃん?」
「口実って……」
「それに俺は自分から女の子に付き合おうって言った事はない。相手から言われたから、芙佳より好きになれたらいいなと思って付き合っただけ。でもやっぱり本気になれなくて、長続きしなかった」
應汰は無駄に顔がいいからモテるのは当然だけど、誰と付き合ってもなぜか長続きはしなかった。
その理由を聞かされても、私はどうにも腑に落ちない。
「なんなの、それ……。私のせい?」
「他の女と付き合ったのは俺に見向きもしなかった芙佳のせい……と言えばそうだけど、長続きしなかったのは相手の事を好きになれなかった俺のせいだ。その点、芙佳のことは昔からずっと好きだからな」
なんだかおかしな事になってきたなと思いながら箸で唐揚げをつまむと、應汰はその手を掴んで自分の口に入れてしまった。
私の手をすっぽりと包んでしまう應汰の手の大きさに驚く。
「うん。絶対無理」
勲が七海と離婚してまで私を選ぶなんて事は、絶対ありえない。
そんな事ができるなら、勲は最初から七海と結婚なんてしていないはずだ。
「もったいないな」
「何が?」
「いや……。俺、芙佳とだったら結婚できる」
「……は?」
いきなり何を言い出すんだ、この男は?
付き合ってもいないのに、それこそ結婚とかありえないでしょ。
「さっきの話だよ。芙佳とだったら、なんとなく結婚生活が想像できると言うか……」
「いやいやいや……。友達でしょ?」
「そうなんだけどな。俺、芙佳とならうまくやってけそうな気がする」
うまくやっていけそうな気がするってなんだ?
それは私がオカンみたいだからなのか?
いくら應汰がうまくいきそうだと思ったとしても、母親代わりなんて私は絶対御免だし、第一、應汰の事は恋愛対象とすら思った事もないんだから、いきなり結婚なんて考えられるわけがない。
「俺と付き合ってみる?俺ら、案外うまく行くかもよ?」
「……遠慮しとく」
「なんで?」
「應汰の事は恋愛対象と思った事ないもん」
「うわぁ……きっつー……」
應汰は両手で頭を抱えた。
何がきついって?
應汰の冗談の方がよほどきついと思うんだけど。
「そこ、ショック受けるとこ?」
「受けるに決まってるだろ。なんにもわかってないな、芙佳は……」
さっぱりわけがわからない。
今まで散々應汰の恋愛相談を受けてきた私が、今更應汰の恋愛対象になるとは思えない。
應汰は盛大にため息をついて、ビールを勢いよく煽り、空になったジョッキを掲げて、店員におかわりを注文した。
「あのなぁ、芙佳。女と二人きりで飲みに行って下心がまったくない男なんていないぞ」
「えっ?」
一体何を言い出すのやら、應汰はくそ真面目な顔をしてそう言うと、運ばれてきたビールをまた勢いよく煽った。
「芙佳、全然飲んでないじゃん。もっと飲め。今日は俺の奢りだから飲むんだろ?」
「あ……うん、飲むよ」
……應汰、もう酔ってるのか?
酔った勢いに任せて言ってるだけだよね?
そんな事を考えながらジョッキを空けると、すかさず應汰がおかわりを頼む。
「芙佳には歳上の彼氏がいるじゃん」
「ああ、うん。いるね」
「もう先が見込めないなら、そんな男なんてやめて俺に乗り換えろって言ってんの」
「なんで?」
「それは……俺が高校の時からずっと芙佳の事、好きだったから」
は……?
完全に酔ってるな、こいつ。
今まで散々他の女の子との恋愛事情を聞かせておいて、今更何を言うか。
「意味わかんないんだけど。應汰、ずっと彼女いたじゃん。私、散々聞かされてるんだよ?」
「芙佳に彼氏がいたからだろ。そんな話でもしないと、俺が芙佳と一緒にいられる口実なんてないじゃん?」
「口実って……」
「それに俺は自分から女の子に付き合おうって言った事はない。相手から言われたから、芙佳より好きになれたらいいなと思って付き合っただけ。でもやっぱり本気になれなくて、長続きしなかった」
應汰は無駄に顔がいいからモテるのは当然だけど、誰と付き合ってもなぜか長続きはしなかった。
その理由を聞かされても、私はどうにも腑に落ちない。
「なんなの、それ……。私のせい?」
「他の女と付き合ったのは俺に見向きもしなかった芙佳のせい……と言えばそうだけど、長続きしなかったのは相手の事を好きになれなかった俺のせいだ。その点、芙佳のことは昔からずっと好きだからな」
なんだかおかしな事になってきたなと思いながら箸で唐揚げをつまむと、應汰はその手を掴んで自分の口に入れてしまった。
私の手をすっぽりと包んでしまう應汰の手の大きさに驚く。
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