圏ガク!!

はなッぱち

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圏ガクの夏休み

課外活動!

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「いやいや、オレってば心配してやってんの。この数ヶ月、野郎ばっかの生活で、まともにヤってないだろうなーって。だからちょっといい思いさせてやろうとだね、声かけてやってんの」

 ニヤニヤと気色の悪い顔で耳打ちしてくる山セン。理由は不明だが、不穏な空気が渦巻いていて、巻き込まれるのを避けようと、どうやって振り払おうか悩んでいると、意外な所から助け船を出して貰えた。

「夷川君には昼から頼みたい仕事があるの。悪いけど、君の課外活動には参加できないわね」

 明らかに怒っている雰囲気の村主さんは、そう言うとオレに「問題あるかしら?」と有無を言わさぬ迫力で聞いてきたので、首を横に振って意思表示をする。怒気の矛先である山センは、そんな空気を物ともせず、飄々と軽口を返した。

「残念だなぁ。せっかく地元の学生さんと合同で行う楽しい楽しい共同作業なのに~」

「同意があるからと言って、羽目を外しすぎない事ね、山本君。その年でパパにはなりたくないでしょう」

「いや、むしろ、その点で地元に奉仕しますよオレは! この過疎った村の少子化対策に万全を期しますよ!」

 担任が早々に姿を消したのをいい事に、山センは絶好調だった。おっかないオーラを滲ませる村主さん相手に一歩も引かず馬鹿笑いを上げる。それで決着が着いた。相手するだけ無駄と悟ったのか、村主さんの方が折れたのだ。

「もういいわ……『彼女たち』がお待ちかねよ。早く行ったら」

 しっしと虫でも払うように山センを追い払ってくれる。

 山センが公民館を出るまで、窓から監視していた村主さんだったが、見送ると大きな溜め息を吐いてオレに何も言わず部屋を出ようとした。

「あの、オレは何をしたらいいですか?」

 何か仕事があるらしいので、そう呼び止めると、振り返った村主さんは「あぁ、いいのいいの。気にしないで」と笑って「谷垣先生が迎えに来るまで自由時間。以上、解散」と言い残し、本当に行ってしまった。

 室内に残ったのはオレと、食器拭きを終え食器磨きを始めた小吉さんだけ。矢野は山センと一緒に課外活動とやらに出向き、由々式のおばさんは……多分、家に帰ったんだろう。

 隣に座って、ぼんやり積まれている食器を眺めていると、手元から視線を外さずに小吉さんが口を開いた。

「もしかして、行きたかった?」

 どこへ? と聞き返しそうになったが、山センに付いて行きたかったかという意味かな。オレは「別に」と短く答えた後、山センたちが茶道部ってのは何かの間違いだろと本音が出てしまった。それには小吉さんも笑って「そうだよな」と同意してくれる。

「茶道部の部室でヤってるだけだから、茶道部って言うと茶道部に失礼だよな」

「茶道部ってお茶飲む以外に何やるの?」

 小吉さんの妙な言い回しが気になって聞くと「え?」と驚いたような変な表情がオレに向けられていた。

「お前って……割と、純粋? なのかな? 山センの言ってた『ヤる』って、その、あれだぞ。こう男と女がだな、こう合体的な、それの複数形っつーか、まあ、乱交」

 なるほど。それで村主さんは怒ってた訳だな……

「それ村主さんにバレてんじゃん。大丈夫なのかよ山セン。てか圏ガク自体がヤバイのか……また、立ち退き迫られるんじゃあ」

「大丈夫だよ。言ってただろ。『同意がある』って。山センの彼女ならしいぞ、その茶道部にいる子たち全員」

 そこまで事情を聞いて、オレは深く考えるのは止めようと思った。まじめに聞くような話ではない。

「山セン、実は人類愛な人でな。ちんこなければ来る物拒まずな人だから、すげぇモテるんだ」

「いや、それモテるって言うのか? 逆に言えばちんこあれば来る物拒まずな女ばっかりって事だろ」

 小吉さんと二人うーんと唸る。

「でも、もしかしたら、男の夢みたいな場所かもしれないぞ」

「そうじゃなかったら?」

「…………今日、参加した矢野がどうなって帰って来るかで分かるな」

 真剣な顔して答えてくれる小吉さんがおかしい。所詮他人事のオレら二人は、のどかな昼下がり、珍獣のような山センの生態などを話しながら、食器を磨き平穏無事に過ごした。

 小吉さんの本気がプラスチックのお椀に、まるで漆のような光沢を宿らせ始めた頃、由々式のおばさんが実習室に戻ってきた。一日ぶりに会う、由々式と一緒に。

「おぉーほんとじゃ。夷川がおみくじ先輩の舎弟になっとる」

 差し入れだと言いながら、机の上にスーパーのビニール袋を置くと、中からカップアイスを取りだして手渡してくれる。

「もう、溶け始めとるから、ちゃっちゃと食うべ。おみくじ先輩も」

 一心不乱に食器を磨いていた小吉さんは、目の前に差し出されたアイスを見て「うわっ」と驚いた。

「エロマンガ神の使者様だ! アイスをお恵みだ!」

 アイスを見て驚いたのではなく、アイスを手渡した奴を見て驚いたらしいが……いきなり由々式を拝みだした小吉さんが言った、聞き慣れない妙な単語を復唱して、どういう事か問い詰めるような視線を本人に向けてやる。

「いやいや、今はただの母ちゃんの荷物持ちだべ。使者業務は休業中じゃ」

 一人パクパクとアイスを食べる由々式が「はよ、食わんとただの汁になるべ」と急かすので、おばさんにお礼を言ってオレもアイスに手を伸ばした。

 オーソドックスなバニラアイス。ひんやりとしたカップに触れると、ぐにゃっと歪むくらい中身が柔らかくなっている。先輩に頼んだお土産の前にアイスを食べるのは(感動が薄れそうで)少しもったいない気もしたが、ただの汁になりかけているアイスを放置する訳にもいかない。そう言い訳をしながら、一口すくって舌の上で溶かすと、人をダメにする甘さが一瞬でオレをダメにした。

 甘さで頭の中が溶け始めたような錯覚を覚えるほどに、アイスに夢中になっていると、先に食べ終えた由々式が、こちらへ遠慮のない視線を向けてきた。

「なんだよ。返せって言われても、半分も残ってないからな」

 からあげ二個で学習したオレは、カップを由々式の視界に入らないよう手で隠しながら牽制する。

「なーに勘違いしとるんじゃ。取ったりせんから、落ち着いて食うべ」

 呆れた表情の由々式に敵意がない事を悟る。

「初日から怪我しとるって聞いてビビったべ。やっぱりアイツらにやられたんか?」

「まあ、な。ちょっと油断した」

 湿布と消毒液の臭いを垂れ流す自分を思い出し、少し決まり悪くなったが、心配してくれている由々式に見栄を張る必要はない。昨日の失態を一から話していると、蓋に付着したアイスが溶けて溜まった、最後の一滴まで舐め終えた小吉さんが、一緒になって説明してくれた。 

「安心して下され。使者様の身内である夷川は、おれら二年が責任を持って保護しますので!」

 土下座でもしかねない勢いの言葉で締め括った小吉さん。由々式の『起業』とやらのせいなのか? 問い詰めたかったが、まだ来て数分だと言うのに、由々式は安心した顔をして席を立とうとした。

「もう帰るのか?」

 別に寂しい訳じゃないが、ついその背中に声をかけてしまう。

「ちと人を待たせとるんでな。早く戻らんといかんのじゃ。ま、夷川を学校に残すの不安だったんじゃが、おみくじ先輩が一緒に居るなら大丈夫だべ。ちゅー訳で、用がなくなったのでわしは帰るべ」

 人を待たせていると言われると、引き止める事も躊躇われ、オレは「また来いよ」と念を押すよう声をかけ、「気が向いたらな」と振り返りもせず手を振る由々式を見送った。

 地元の友達でも遊びに来ているのだろうか。そんな中、わざわざ顔を出してくれた由々式の気遣いが身に染みたが、

「あら、誠はもう帰っちゃったの? あの子ったら……家に帰って来てから、ずっとゲームをやってるのよ」

大きな弁当箱(圏ガクでのオレの昼食、配給用の弁当箱)を抱えて戻って来たおばさんの暴露によって、変な感傷は霧散した。次に来た時には、全力で引き止めて邪魔してやろうと心に刻み、目の前にある手伝えそうな用事に、小吉さんと一緒に腕を捲った。

 忌々しい記憶しか思い浮かばない、配給の弁当箱に夕食を用意してくれるらしい。

 数は全部で九個。奉仕活動に参加、早朝下山した残留一年であるオレと二年の分で五個、あとは夏休みも学校で勤労に励む教師の分で四個、合計九個だ。

 すでに下ごしらえの済ませた材料で、手際良く調理していくおばさんの手伝いなど殆どなく、オレと小吉さんは良い匂いにいちいち感動し、その度に味見をさせて貰いながら、担任や山センたちの帰還を待った。

 出来上がった弁当は、見た目だけでも酷く胸を打つ有様で、普段食べていた記憶の中の配給と比べ、その落差に、必ず来る二学期を思い戦慄した。

「夏休みって毎日こんな豪華な飯が食えるのか……」

 しみじみ呟くと、隣で同じく絶景に打ち震えていた小吉さんが「今年は格別だ」と言った。

「去年は量だけは確保されてる配給って感じだった。こんなキラキラしてなかった」

 確かにキラキラしている。大きさにだけは定評のある配給弁当箱に、ギュッと詰まったおかずはどれも美味しいし、栄養バランスを考えてか肉だけでなく野菜も豊富で彩りが豊かだ。オレらが頻繁に味見をしたせいで、おかわり用のおかずはなくなってしまったが、大きめのおひつに予備のご飯もたっぷり用意されている。

 おひつに入りきらなかったご飯で作ってくれたおにぎりを頬張りながら、帰校準備を整えていると、迎えのバスが悲鳴のようなエンジン音を響かせ公民館に入ってきた。由々式のおばさんと村主さんにも手伝って貰い、保冷剤と一緒に弁当箱を積み込むと、担任と山センがバスから降りてきてオレと小吉さんも整列させられる。

「本日は色々お世話になりました。明日からも宜しくお願い致します」

 畏まった口調の担任の言葉を継ぐように、小吉さんと山センが「よろしくお願いします」と礼をしたので、それに倣う。笑顔で「また明日」と手を振ってくれる二人に見送られ、オレたちは帰路に就いた。

 挨拶にも顔を出さなかった矢野は、バスの後部座席で一人のびていた。バスに乗り込むと、絶え間なく苦しげな奴の呻き声だけが聞こえ、車内のBGMと化している。興味本位で少しだけ覗きに行ったのだが、真っ青な顔色で腹の上に組まれた手が小刻みに震えており、初日に抱いた最悪な印象を丸ごと書き換えられてしまった。その憐れな姿に二人で手を合わせ、自分の確保した席に戻る途中、小吉さんは難しい顔をしながら頷く。

「男の夢みたいな場所なんて現実にはないよな……うん」

 矢野の犠牲のおかげで、山センのハーレムが並の男にとっては地獄である事をオレらは(他人の)身を以て知った。

 体調不良者が同乗しているせいか、大事な夕食が積んであるせいか……おそらくは後者のおかげで、帰り道は穏やかな走行だった。とは言え、初めて圏ガクに来た日に乗ったバスの揺れとそう変わらず、一般的には険しい道中なんだろうが、今のオレには、この揺れで弁当の中身が崩れないかと心配する余裕があった。まあ、単に卑しいだけとも言うが、どんな過酷な状況でも人は慣れてしまうんだなと実感していた。

 学校に戻ってくると、時刻は六時を回っており、夕食前に風呂に入る事になった。普段ならば、厳密に入浴時間は定められており、他学年が混ざる事はほぼないが、夏休み中は人数の関係もあり、基本的に規定時間内であれば何時利用しても良いとの事だった。でも小吉さん曰わく、今年は例外的な処置らしく、本当は夏休みだろうと一年が二年と同じ湯を使う事はないのだとか。

「圏ガクは絶対的な年功序列が横行してるからな。後輩と同じ待遇ってのを嫌がる奴が多いんだよ。普通だったら、先生たちがそう言っても許さなかったと思う。けど、今回は番長が言ってるからな」

 髭に感謝しながら、一日ぶりの風呂で昨日からの汚れを洗い落とす。傷が染みて痛い所もあったが、熱いお湯は汚れと一緒に変な緊張感も体から洗い流してくれた。温まった体は、疲れが剥き出しになっていて、着替えを済ませると途端に眠気が襲ってきた。

 眠気を吹き飛ばしたのは、風呂上がりのオレたちを迎えてくれた弁当だ。学校に残っていた稲継先輩や他の教師も合流して、夕食が始まる。

 旧館の食堂で堂々と弁当を広げると、食堂の入り口からどよめきが起こっていた。食堂に今晩の夕食、缶詰を取りに来た残留一年の動揺だ。そりゃあ動揺もするだろう。缶詰と比べたら、正に天国と地獄だ。ちょっとどころではない優越感、でもそんなものに浸ったりしない。散々味見したが、オレも小吉さんも夢中で弁当を堪能する。

 由々式のおばさんに感謝しながら、その日は早々に就寝した。先輩の部屋から発掘した毛布を持ち込み、エアコンの真下、部屋の隅で丸まって眠った。冷風が直接当たらない場所でも、やっぱり冷蔵庫は冷蔵庫だったが、先輩の冬服を借りて着込んでいたので、寒さに震えず、ぐっすりと眠る事が出来た。
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