ゲームコインをザクザク現金化。還暦オジ、田舎で世界を攻略中

あ、まん。

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#08 爆破⁉

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病院と言っても、どこに向かえばいい?
あまり考えたくないが、日本が国として、機能していないのは確かだ。

そう思い至ったのは、通信や無線なども使えず、こんな非常時なのに自衛隊のヘリも一機も飛んでいないから……。

もしかしたら、世界中に起きている現象なのかもしれない。

豆丸が住んでいる地域だけでも化け物に襲われ、初日にほとんどの人が命を落とした。

こんな世界になった今、まともに開いている病院なんてあるはずがない。

医薬品だけでも手に入ればと思い、車を走らせているのだが、判断できずにいた。
それは、総合病院など大きな病院に行くか、個人でやっているような小さな医院を訪れるかだ。

小さな病院だと、だいたい隣に処方箋薬局があったりするが、無法地帯と成り果てている今、付近の住民の手によってすべて持ち出されているのはないかと、危惧している。それなら、郊外の大きな病院へ向かった方がいいが、そっちはそっちで、生存者がいるかもしれない……。もし、病院関係者の人がいたら、略奪行為と罵られるかもしれない。

考えてみたが、答えなんて出ない。
ダメなら次を当たればいい。
そう考え、最寄りの総合病院から行くことにした。

「まだ、生き残りがいるようね」

──1時間後。

郊外にある総合病院の建物から少し離れた第2駐車場に軽トラと高級車を止めた。

小高い丘の上に建つこの建物は8階建てで、市街や近くを走る高速道路からよく見えるところに位置している。

病院の建物のまわりに熊型の化け物を多数、確認したので、おそらく中にまだ人が残っているだろうというのが、雨の見解だった。

どうする?
ここをあきらめて他に行くか。

でも、人が残っているなら、医療従事者の可能性が高い。
もし、そうなら歩茶を診てくれるかもしれない。

よし、行くか⁉

車2台は第2駐車場に置いて行く。
人が乗っていなければ、化け物に車を荒らされることもない。

バリスタは持って歩けないのでボウガン組である野良サルを6体まで増やす。野良サルは、四方に散らばり、豆丸を中心に円を描くように布陣を敷いた。近づいてくる化け物を片っ端から、ボウガンで射抜いてもらう。万が一、取りこぼしても2体に増やした斬リッ株のどちらかが、大斧で切り伏せてくれる手はず。

「私から離れないでください」
「ええ、わかりました」
「あら、私には言ってくれないの?」
「雨さんはほら! たぶん大丈夫だから……」

村議の奥方に説明していると、雨にからかわれた。

雨は、ヤクザの事務所から持ち出した自動小銃と拳銃を装備し、準備万端。豆丸が歩茶をおんぶして運ぶことにした。歩茶の通う小中学校の校長先生とニャースは豆丸のそばから離れないように言い、防具カテゴリ〈聖柩〉を起動した。

建物に近づくと、化け物達が豆丸たちに気づき、その場で戦いが始まった。

約5分の戦闘の末、視界に入っていた化け物はすべて灰になって消えた。

「ツタツタ、ツーツー、ツッタ!」
「うん、ありがとう。でもゴメン、さっぱり何言ってるかわからない」
「ツタ~~っ」

建物の中から偵察に行ってもらっていたツタ忍が出てきた。
手ぶりも交えて、説明してくれたが、正直何言ってるかわからない。
なので、偵察に行ってもらった意味がなかった。

まあ、ここまで来たら、行くしかない。

偵察に入ったので、化け物がいるならツタ忍が騒ぐだろうと、先頭に立ってもらって、病院のエントランスから侵入した。

割れたガラスを踏みしめ、破片を砕きながら周囲を警戒して前に進む。

建物の中は本来、真っ暗だが、幸い防具カテゴリ〈聖柩〉を展開しているおかげで、青白い光が直径約10メートルの広さで照らしている。そのため暗さに恐れる必要はなかった。ただ、60秒しか持続しないため、再発動まで数秒のタイムラグがあるが、豆丸と奥方が持っている懐中電灯と、雨が装備している自動小銃の銃身についているライトがあるので、そこまで心配はなかった。

「すみません、誰かいませんかー?」

静かなエントランスホールに豆丸の声が響く。
返事が特にないので、病院の中を捜索することにした。

1階は救急処置室と外来の内科診察室、X線などの検査室があったが、ことごとく化け物に荒らされて目ぼしいものはなかった。

2階には1階のエントランスから動いていないエスカレーターで上り、うろついてみたが、小児科や婦人科といった診察室があっても誰もいなかった。

3階以上はエレベーターか、2か所ある非常階段でしか上がれず、エレベーターは当然動いていないので、非常階段を使った。

3階は非常階段からフロアに入るドアに鍵がかかっていたので、入れなかった。4階から上は、非常階段から中に入れたが、誰もいなかった。例のヤクザの事務所同様、壁や床に飛び散った黒い血痕がここで起きた悲劇を物語っていた。

「じゃあ、爆破しましょ?」

──え?

ふたたび3階まで下りてきたところで、雨がそう言い放った。

手には手榴弾らしき、金属の筒。
非常階段の3階の開かない扉に手榴弾を他の階で調達したガムテープで貼り付け、ピンの部分に糸で結び、4階の扉の隙間から糸を引っ張ってピンを抜いた。

爆風で4階の扉が悲鳴を上げたが、大丈夫だった。
3階に下りてみると、頑丈な扉が破壊され、周囲の床や壁が真っ黒になっていた。

「誰だ!」

若い男の声。

まだ爆風の余韻で埃が舞っている中で、3階のフロアから声がした。










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