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八話 元公爵令嬢、もう一人の転生者と出会う
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少女を保健室に運んでから、大体二十分が経った頃。
気を失っていた少女が、ゆっくりと瞼を開いた。
「ん……うぅ……ここはどこ……?」
開口一番、そんなお決まりのセリフが飛び出してきたものだから、つい笑みが溢れる。
「ここはサポナリア学園の保健室よ。あなた、叫んだ勢いで気を失って倒れちゃったの。覚えてないかしら?」
「えっ…………セ、セっ、セセ……!」
「? せ?」
「セシリア様だぁぁぁ! ほ、本物のセシリア様、可愛すぎるよぉ!!」
……そう叫びながら、少女が勢いよくベッドから飛び起きた。
テンションの高さはこの際一旦置いておいて……本物って、一体どう言うこと?
ま、まさか偽物のセシリアがいるわけ!?
____いや、冷静になるのよ、私。
恐らくそうじゃないわ。彼女は私の名前を知っていたもの。
それに彼女が倒れる前、「本当ならここで攻略対象の誰かが来てくれるはず」と言っていた。
そこから導かれる答えは、つまり……。
「……ねぇ、もしかして、あなたはこの世界……いや、この『物語の世界』について何か知っているの?」
心臓がドキドキする。今にも内蔵が口から飛び出してしまいそうなほど、私は緊張していた。
少女はぱちくりと瞬きをしてから、一瞬で真剣な顔になる。
それから、先程とは打って変わって静かな声で話し出した。
「……セシリア様。やっぱりあなたは……私と同じ転生者……ですよね?」
「同じということは、あなたもなのね」
「はい。私の前世は普通の女子大生だったんですが、ある日交通事故に遭ってしまって……。目覚めたら、ヒロインの身体に転生してしまっていたんです」
…………???
「……ごめんなさい、じょしだいせい?というのは、何かしら……?」
「え? セシリア様も日本からの転生者じゃないんですか? 全然格好が違ったから、てっきりセシリア様もこのゲームの履修者なのかと……」
「……にほん? げーむ?」
沈黙が流れる。
どうしましょう、彼女の単語が全く理解できないわ。
とりあえず、私も自分の身の上を話していた方が良さそうね。
どうやら彼女とは、境遇が随分違いそうだわ……。
そう思って、公爵令嬢時代に散々叩き込まれたカーテシーを披露する。
「申し遅れました。私はランカスター伯爵家のセシリアと申します。……前世では、レノックス公爵令嬢のセラフィーナと名乗っておりました。まぁ、処刑されてしまいましたけれど……」
少女はポカン……と大口を開けて固まっている。
曲がりなりにもおそらく彼女も令嬢なのだから、そのような表情はしない方がいいと思うけれど……。
今は、それどころではなさそうね。
「……セシリア様は、私と違って前世もお貴族様だった……ってことで、合ってますか……?」
「お貴族様って言われるとなんだか複雑だけれど……まぁ、そういうことになるわね」
「す、すごい……! だから、ゲームの中のセシリア様とは気品が全然違うんですね!」
少女は目をキラキラさせて私を見ている。
私はその目を見なかったことにして、一番気になっていたことを聞くことにした。
「……さっきから気になっていたけど、その『げーむ』って、なんのことなの……?」
少女は私の問いに、「あ、そうですよね。公爵令嬢だったなら、ゲームなんて知らないか……」と呟いてから、私に笑いかけた。
「一から説明しますね。私が生まれ育った国のこと。そして……このちょっと不思議な『世界』のことも」
気を失っていた少女が、ゆっくりと瞼を開いた。
「ん……うぅ……ここはどこ……?」
開口一番、そんなお決まりのセリフが飛び出してきたものだから、つい笑みが溢れる。
「ここはサポナリア学園の保健室よ。あなた、叫んだ勢いで気を失って倒れちゃったの。覚えてないかしら?」
「えっ…………セ、セっ、セセ……!」
「? せ?」
「セシリア様だぁぁぁ! ほ、本物のセシリア様、可愛すぎるよぉ!!」
……そう叫びながら、少女が勢いよくベッドから飛び起きた。
テンションの高さはこの際一旦置いておいて……本物って、一体どう言うこと?
ま、まさか偽物のセシリアがいるわけ!?
____いや、冷静になるのよ、私。
恐らくそうじゃないわ。彼女は私の名前を知っていたもの。
それに彼女が倒れる前、「本当ならここで攻略対象の誰かが来てくれるはず」と言っていた。
そこから導かれる答えは、つまり……。
「……ねぇ、もしかして、あなたはこの世界……いや、この『物語の世界』について何か知っているの?」
心臓がドキドキする。今にも内蔵が口から飛び出してしまいそうなほど、私は緊張していた。
少女はぱちくりと瞬きをしてから、一瞬で真剣な顔になる。
それから、先程とは打って変わって静かな声で話し出した。
「……セシリア様。やっぱりあなたは……私と同じ転生者……ですよね?」
「同じということは、あなたもなのね」
「はい。私の前世は普通の女子大生だったんですが、ある日交通事故に遭ってしまって……。目覚めたら、ヒロインの身体に転生してしまっていたんです」
…………???
「……ごめんなさい、じょしだいせい?というのは、何かしら……?」
「え? セシリア様も日本からの転生者じゃないんですか? 全然格好が違ったから、てっきりセシリア様もこのゲームの履修者なのかと……」
「……にほん? げーむ?」
沈黙が流れる。
どうしましょう、彼女の単語が全く理解できないわ。
とりあえず、私も自分の身の上を話していた方が良さそうね。
どうやら彼女とは、境遇が随分違いそうだわ……。
そう思って、公爵令嬢時代に散々叩き込まれたカーテシーを披露する。
「申し遅れました。私はランカスター伯爵家のセシリアと申します。……前世では、レノックス公爵令嬢のセラフィーナと名乗っておりました。まぁ、処刑されてしまいましたけれど……」
少女はポカン……と大口を開けて固まっている。
曲がりなりにもおそらく彼女も令嬢なのだから、そのような表情はしない方がいいと思うけれど……。
今は、それどころではなさそうね。
「……セシリア様は、私と違って前世もお貴族様だった……ってことで、合ってますか……?」
「お貴族様って言われるとなんだか複雑だけれど……まぁ、そういうことになるわね」
「す、すごい……! だから、ゲームの中のセシリア様とは気品が全然違うんですね!」
少女は目をキラキラさせて私を見ている。
私はその目を見なかったことにして、一番気になっていたことを聞くことにした。
「……さっきから気になっていたけど、その『げーむ』って、なんのことなの……?」
少女は私の問いに、「あ、そうですよね。公爵令嬢だったなら、ゲームなんて知らないか……」と呟いてから、私に笑いかけた。
「一から説明しますね。私が生まれ育った国のこと。そして……このちょっと不思議な『世界』のことも」
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