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一章 クソみたいな女神とクソみたいな異世界転移
第三十二話 友達を殺してしまった幸助
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「おーーーーーーい!!幸助!何処にいるんだ!?」
路地裏全体に響き渡るように大声で呼び出すが、返事はない。もしかして別の場所にいるのか・・・。
別のエリアの路地裏も調べる事も視野に入れていると、一緒に探してくれていた自警団の一人がこちらに手を振って走って来た。手を振っている自警団の横には何かを抱えたぼにーが一緒に走っていた。
「ぼにー!お主、幸助と一緒にいるので──────なるほどな。もう既に見つけたか」
聞く前に理解した。何故なら、ぼにーの腕の中には手足と顔をボロボロにされためありーがいたのだから。死んではいないが、いつ死んでもおかしくないくらい弱っている。だが、拙者には何もしてあげられる事はない。だから、幸助を追いかける。
「場所だけ言え!何処にいる?」
「こちらの僧侶殿によると、パン屋と肉屋の間にで戦っているそうです!!」
「承知した!!ぼにー!」
蘭丸の呼びかけに驚きながらも振り向く。
「めありーを頼んだぞ」
「・・・はい!!」
蘭丸の願いを聞き入れたぼにーは自警団団員と共に表の道へと出ていった。
★
自警団に言われた教えてもらった場所に到着する。教えてもらった場所には右腕を大怪我している幸助と、首の動脈を切られて既に死亡している幸助の友達の女冒険者がいた。名前は確かあんりと言ったか?めありーをやった者に殺されたのか?
あんりが既に死んでいるのは分かったので、まだ生きている可能性のある幸助の近くにやってきた。
「幸助!生きているならすぐに返事をしろ!!幸助!幸助!!」
右頬を叩きながら耳元で呼びかける。すると、幸助は唸りながら起き上がった。
「くっそイテェ・・・ああ、蘭丸さん。俺寝てました?」
「ああ、起きてくれて安心した。それで?何が起きたのか説明してくれるか?」
幸助曰く、このあんりという女こそが路地裏であもーら教ではない者を襲っていた者だったらしい。そんな彼女は幸助に恋心を抱いていたらしく、最近仲間になったアモーラ教に属さないめありーを妬み憎んだ末に、襲ったのだとか。
恋の物語というのは大抵は美しいか儚いものだと思っていたが、そうでもないらしい。些か幻想を抱きすぎていたか?そういえば、拙者にも前の世界に人がいた。いたのは覚えているのだが、こちらも殿と同様で名前も顔も思い出せない。早く記憶の女神の信者に会いたいものだ。
「すみません!応援呼んできました!」
手負いの幸助を立ち上がらせようとした時、自警団の一人が仲間を大勢連れてきた。
「ほう、コイツが最近騒がれていた傷害事件の犯人か。まさかこんな若い女が犯人とは思わなかったわ」
「女神アモーラ以外空想だって言ってこっちの話なんか全く聞く耳持たないんですよ。所謂狂信者ってヤツ」
「そうだろうと思った。やれやれ、どんなに時が流れてもこういう輩は全く減らないものだ」
「自警団さん、俺って無実ですよね?」
不安そうな顔で聞くが、自警団団員は幸助の質問に対して首を縦に振って答えた。
「ああ。だが、取り調べはしっかりと受けて貰う。真実の神の前でな」
名前からして真偽を見分ける事ができる神様か?身の潔白がしっかりと証明できそうで良かった。前いた世界にもいたら、冤罪事件とか無くなっていただろうに。
「その前にその腕の怪我の治療だ。近くに教会があるから治しに行ってきなさい」
「・・・アンリの遺体はどうなるんです?」
「現場捜査が終わった後に親族に送る」
「そうですか・・・」
命を取り留めたというのに幸助の顔があまり明るくない。とにかく、幸助の怪我も相当なものなので拙者は幸助を背負って、教会まで急いで向かい、神父の奇跡とやらで身体の怪我を治してもらった。
その後、幸助自身から聞いた話によるとこの世界に来て初めての友人だったらしい。仕方なかったとはいえ、友人を殺してしまったんだ当然落ち込むだろう。
その日は、何もできなかった事に対する謝罪と感謝と幸助を慰める為に飯と酒の料金を全て奢ってやった。幸助は食べ物自体はあまり食べなかったが、酒は酔いつぶれるまで飲みまくってしまい、結果、全て吐き出してしまった。
「アンリ・・・何でだ・・・」
嘔吐すると同時に出たのは一筋の涙と、古き友への問いかけだった。身体の傷は癒せたが、心の傷を癒すにはしばらくかかりそうだ。
路地裏全体に響き渡るように大声で呼び出すが、返事はない。もしかして別の場所にいるのか・・・。
別のエリアの路地裏も調べる事も視野に入れていると、一緒に探してくれていた自警団の一人がこちらに手を振って走って来た。手を振っている自警団の横には何かを抱えたぼにーが一緒に走っていた。
「ぼにー!お主、幸助と一緒にいるので──────なるほどな。もう既に見つけたか」
聞く前に理解した。何故なら、ぼにーの腕の中には手足と顔をボロボロにされためありーがいたのだから。死んではいないが、いつ死んでもおかしくないくらい弱っている。だが、拙者には何もしてあげられる事はない。だから、幸助を追いかける。
「場所だけ言え!何処にいる?」
「こちらの僧侶殿によると、パン屋と肉屋の間にで戦っているそうです!!」
「承知した!!ぼにー!」
蘭丸の呼びかけに驚きながらも振り向く。
「めありーを頼んだぞ」
「・・・はい!!」
蘭丸の願いを聞き入れたぼにーは自警団団員と共に表の道へと出ていった。
★
自警団に言われた教えてもらった場所に到着する。教えてもらった場所には右腕を大怪我している幸助と、首の動脈を切られて既に死亡している幸助の友達の女冒険者がいた。名前は確かあんりと言ったか?めありーをやった者に殺されたのか?
あんりが既に死んでいるのは分かったので、まだ生きている可能性のある幸助の近くにやってきた。
「幸助!生きているならすぐに返事をしろ!!幸助!幸助!!」
右頬を叩きながら耳元で呼びかける。すると、幸助は唸りながら起き上がった。
「くっそイテェ・・・ああ、蘭丸さん。俺寝てました?」
「ああ、起きてくれて安心した。それで?何が起きたのか説明してくれるか?」
幸助曰く、このあんりという女こそが路地裏であもーら教ではない者を襲っていた者だったらしい。そんな彼女は幸助に恋心を抱いていたらしく、最近仲間になったアモーラ教に属さないめありーを妬み憎んだ末に、襲ったのだとか。
恋の物語というのは大抵は美しいか儚いものだと思っていたが、そうでもないらしい。些か幻想を抱きすぎていたか?そういえば、拙者にも前の世界に人がいた。いたのは覚えているのだが、こちらも殿と同様で名前も顔も思い出せない。早く記憶の女神の信者に会いたいものだ。
「すみません!応援呼んできました!」
手負いの幸助を立ち上がらせようとした時、自警団の一人が仲間を大勢連れてきた。
「ほう、コイツが最近騒がれていた傷害事件の犯人か。まさかこんな若い女が犯人とは思わなかったわ」
「女神アモーラ以外空想だって言ってこっちの話なんか全く聞く耳持たないんですよ。所謂狂信者ってヤツ」
「そうだろうと思った。やれやれ、どんなに時が流れてもこういう輩は全く減らないものだ」
「自警団さん、俺って無実ですよね?」
不安そうな顔で聞くが、自警団団員は幸助の質問に対して首を縦に振って答えた。
「ああ。だが、取り調べはしっかりと受けて貰う。真実の神の前でな」
名前からして真偽を見分ける事ができる神様か?身の潔白がしっかりと証明できそうで良かった。前いた世界にもいたら、冤罪事件とか無くなっていただろうに。
「その前にその腕の怪我の治療だ。近くに教会があるから治しに行ってきなさい」
「・・・アンリの遺体はどうなるんです?」
「現場捜査が終わった後に親族に送る」
「そうですか・・・」
命を取り留めたというのに幸助の顔があまり明るくない。とにかく、幸助の怪我も相当なものなので拙者は幸助を背負って、教会まで急いで向かい、神父の奇跡とやらで身体の怪我を治してもらった。
その後、幸助自身から聞いた話によるとこの世界に来て初めての友人だったらしい。仕方なかったとはいえ、友人を殺してしまったんだ当然落ち込むだろう。
その日は、何もできなかった事に対する謝罪と感謝と幸助を慰める為に飯と酒の料金を全て奢ってやった。幸助は食べ物自体はあまり食べなかったが、酒は酔いつぶれるまで飲みまくってしまい、結果、全て吐き出してしまった。
「アンリ・・・何でだ・・・」
嘔吐すると同時に出たのは一筋の涙と、古き友への問いかけだった。身体の傷は癒せたが、心の傷を癒すにはしばらくかかりそうだ。
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