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第88話 [新作アイデア作り]
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「シュウト様、何方になさいますか?」
そう言ってバトさんが持ってきたのは見覚えのある2つの物だった。
「おっ!作務衣じゃないですか!こっちは甚平も!」
「やはり御存知なのですね。」
「はい。いやぁ懐かしいなぁ。」
「どうやら喜んで頂けたようで此方としても嬉しい限りです。」
「そういえばこっちの人は着てなかったように思うんですけど、どうしたんてすか?」
「はい。確かに着ている方はいませんが、離れや浴衣を用意する時に他にもと陛下が用意する様に指示がありましたので、リョウマ様から教えて頂き、此方にある物で作成致しました。」
「なるほど、リョウマですか。それにしてもありがとうございます。」
「いえいえ、お礼は陛下にお願い致します。」
「分かりました。後でお礼をしますね。」
俺はそう言うとバトさんから作務衣をもらい、奥で着替えてきた。
「う~ん、やっぱり何かを作るなら作務衣を着るとやる気が出るよな。」
「その様な効果は付けて無かったと記憶しておりますが。」
「あぁ違うんです。自分の気分です。おそらくですが、リョウマも作業する時には着ると思いますよ。」
「我等のこの執事服の様なものですか?」
「そうですね。袖を通すと気が引き締まりますよね。」
「なるほど、理解致しました。」
俺はそう言うと座布団に座り、リョウマに教えて貰った柔らかい木を用意し、剣鉈で20cmの立方体を何個か作り、それを全て円柱にする為に角を落としていった。
う~ん、轆轤みたいに回転させれたらもっと簡単なのになぁ・・・あっそうだ念動力を使えば良いじゃん!
そう思って角を落としてある木を回転させて削っていった。
パキッ
「あっ、まぁ刺さってたやつだし、仕方ないかぁ。」
高回転の木に剣鉈を当てていた所為で剣鉈が真ん中で折れてしまった。
俺が折れてしまった剣鉈を見詰めているとバトさんが声を掛けてきた。
「シュウト様、如何なさいましたか?」
「えっ、あぁ此奴が居なかったらこの世界に来た時にもっと大変だったろうなぁって思って。」
「なるほど、想い入れのある物だったのですね。」
「確かにそうかもしれませんね。自分でも意外です。大切な物は失ってから気づくとはよく言いますが、まさかこの剣鉈を大切な物と思っているとは思いませんでした。」
「おそらく最初に出来たパートナーという認識だったのではないでしょうか。」
「・・・そうかもしれませんね。」
「では、お預かりしても宜しいですか?」
「どうするんですか?」
「実際に使える様には出来ないと思いますが、形としては残せる様に修繕しようかと思いまして。」
「本当ですか!?」
「はい。形を戻すだけであれば王家御用達の鍛冶師に任せれば問題ないかと。」
「なら、お願い出来ますか?」
「承知致しました。」
バトさんはそう言うと折れた剣鉈を丁寧に布で包むとそのまま部屋を後にした。
「はぁ・・・よし!やるか!」
俺は深く息を吐いて気合いを入れ直し、三日月小刀を取り出して続きをする事にした。
さてと小刀は刃渡りが小さいから剣鉈の様には出来ないからなぁ・・・もう最初から半円になる様に削ってくか。
「思ったよりも上手くいってるなぁ・・・これなら剣鉈使わなくても・・・。」
俺は剣鉈を折ってしまった事を思い出し、テンションが下がってしまいそうになるのを頭を振って何とか気持ちを持ち直して続きを行い、木のお椀を数個作った。
「さてと、ウルシを出してっと。このウルシはゴミは入ってないな。確か加熱しなきゃダメなんだよなぁ・・・あっ!加熱するにも要らない器を用意するの忘れてた。」
「此方をどうぞ。」
!!?
俺がそう言うといつの間にか戻っていたバトさんに声を掛けられ、振り向くとバトさんは小鍋を差し出していた。
「い、いつの間に戻ってたんですか?」
「そちらの木の器を作り終わった時に。」
「そ、そうなんですか・・・ところでその小鍋って使ってもいいんですか?多分鍋としてはもう使えなくなりますよ。」
「それならば古い物なので、問題ありません。」
「なら、有難く使わせて貰いますね。」
俺はバトさんから受け取った小鍋にウルシを移して火に掛けて水分を飛ばし、数種類の濃度のウルシを作っていった。
「よし。準備が出来たな。後は塗っていくだけだけど、お椀に塗る前に木の端材に付けて良い具合なのはどれか、試していくか。確か乾かすのに湿度が高くないとダメだったよなぁ。」
俺は端材にウルシを付けては風呂場に湯を張って放置してを全ての種類で行っていった。
「シュウト様、乾かすのにあの様に湿った場所で宜しいのですか?」
「あぁはい。自分の記憶ではウルシは外が雨だとか湿った布を隣で干したりしないと乾燥しない性質があったはずなので、この方が良いんです。まぁコレは前世の記憶なので一概にはいえませんが。」
「なるほど、それは面白いですね。それでどの位この状態を維持なさるのですか?」
「あっ!拙い・・・いや・・・。」
「どうされましたか?」
「いやぁ自分の記憶だと1日掛かるんですけど、この世界のウルシはどうだろうと思いまして。」
「1日ですかぁそれですと特別な部屋でも用意しないと生活に支障をきたしそうですね。」
「そうですね。しかも今日はハロルドさんが泊まりにくるんで、そうなると今回の作業は失敗になって、また明日、やらないと駄目ですね。まぁとりあえずは1時間おきに確認しますが。」
「確認手順とかは御座いますか?教えて頂ければ私が代わりに見ておきますので、シュウト様はお休みになられて頂いても構いませんが?」
「確認は息をはぁ~っと吹き掛けて白くなれば次の作業が出来る合図になりますけど、今は実験なんで自分がやります。気を使って頂いてありがとうございます。」
「承知致しました。差し出がましい真似を申し訳ございません。」
「いえいえ。あっそうだ!でしたらお願いしたい事が。」
「お伺い致します。」
「このウルシに色を付けたいので鉄の粉と色んな種類の赤い染料か、粉が少量ずつ欲しいです。あぁ後古くなって捨てる様な筆か刷毛があれば欲しいです。」
「承知致しました。では、少々お待ち下さい。」
バトさんはそう言うと風呂場から出ていった。
懐中時計を確認し、片付けをする為に風呂場から出て片付けをして、1時間経過したので確認に戻った。
「おっ、もういい感じに乾いてるな。上塗りしてみるか。」
俺はいい感じに乾いたウルシを持って部屋に戻り、もう一度塗ってまた風呂場に干した。
干し終わり部屋に戻るとバトさんも戻ってきた。
「シュウト様、御用意が出来ましたが如何なさいますか?」
「ありがとうございます。そこに置いて下さい。」
俺は1時間を掛けて刷毛の長さの調整や1時間で乾いた透きウルシに混ぜて色の配合を行っていき、端材に塗って乾かしていった。
1時間待って色の確認を行うと次は作った木の器に補強が要らないかを確認して、1番良かった透きウルシと黒のウルシを回転させながら薄く塗っていき、1時間待ち炭で研いで2回目も同じ工程を行い、3度目にやっと赤を塗って3種類の漆器が出来上がったタイミングで息子が戻ってきた。
『くちゃ!とうちゃんくちゃいよ。』
息子は鼻を押さえながら涙目になっていた。
「おぉすまん。お前にはキツかったか。」
俺がそう言うとバトさんが部屋全体にクリーンを掛けてくれた。
「もう大丈夫か?」
『うん。』
「バトさん大丈夫だそうです。ありがとうございます。」
「ところで真司どうしたんだ?」
『もうそともくらくなってきたし、たぶんもうすぐハロルドさんがくるよ。』
「おおそうか、じゃあとりあえず完璧とは言えないけどコレ見せてみるか。」
『わぁ!おちゃわんだ!とうちゃんつくったの?』
「おう。下手なりに頑張ってみたぞ。」
『キレイだねぇ。』
「そうか?ありがとな。」
俺はそう言うと息子を撫でてあげた。
「シュウト様、如何なさいましたでしょうか?」
「真司の話だともう直ぐハロルドさんが来るそうなんでコレを見せようかと。」
「なるほど、やはり商売の品を作っておいでだったのですね。それでは此方をどうぞ。後、片付けて起きますので、ウルシと塗った端材、器を隣の部屋に移動させましょうか。」
そう言ってバトさんから渡されたのはこれ迄の工程を記載した物だった。
「え!?いつの間に書いてくれてたんですか?」
「シュウト様の作業中でございます。私は速記というスキルを持っていますので、そのスキルで書いた物を皆様が分かる様に先程書き出しました。ただシュウト様のニュアンスの部分もありましたので、私の解釈で書かせて頂いた部分もございますので、目を通して頂きたく存じ上げます。」
俺は工程が記載された物を言われた通りに確認した。
「大丈夫です。何の問題もないと思います。ありがとうございます。」
そして俺達がハロルドさんを迎える準備をし終わるとタイミング良く、ハロルドさんが戻ってきた。
「ハロルドです。シュウト様、入らせて頂いても宜しいでしょうか?」
「どうぞ。」
ハロルドさんは俺がそう言うと部屋に入ってきた。
「失礼します。此の度はお招き頂き誠にありがとうございます。」
ハロルドさんはお辞儀をして顔を上げると俺が用意した漆器に気付き、俺の方を見てきたので頷くと手に取り眺め始めた。
「なんと美しい赤と黒の食器・・・しかもとても軽い・・・ん?もしや、この食器は全て木なのですか?」
「はい。下地は木になりますね。」
俺がそう言うとハロルドさんは少し残念そうにしていた。
「どうしたんですか?」
「いえ、この軽さですと防水や強度面を塗装で誤魔化しただけという事かと。」
「もしかして1度、騙されましたか?」
ハロルドさんはそう言うと下を向いた。
「はい。若い時に・・・。」
「なるほど、そうなんですか。」
「その若者・・・まぁ私も若かったのですが、その者が「コレはウルシが塗ってあるから水も通さない上耐久性もあるから売れる」と私に言ってきたのです。」
「え?ウルシですか!?」
俺はそう言うとバトさんと目が合った。
そう言ってバトさんが持ってきたのは見覚えのある2つの物だった。
「おっ!作務衣じゃないですか!こっちは甚平も!」
「やはり御存知なのですね。」
「はい。いやぁ懐かしいなぁ。」
「どうやら喜んで頂けたようで此方としても嬉しい限りです。」
「そういえばこっちの人は着てなかったように思うんですけど、どうしたんてすか?」
「はい。確かに着ている方はいませんが、離れや浴衣を用意する時に他にもと陛下が用意する様に指示がありましたので、リョウマ様から教えて頂き、此方にある物で作成致しました。」
「なるほど、リョウマですか。それにしてもありがとうございます。」
「いえいえ、お礼は陛下にお願い致します。」
「分かりました。後でお礼をしますね。」
俺はそう言うとバトさんから作務衣をもらい、奥で着替えてきた。
「う~ん、やっぱり何かを作るなら作務衣を着るとやる気が出るよな。」
「その様な効果は付けて無かったと記憶しておりますが。」
「あぁ違うんです。自分の気分です。おそらくですが、リョウマも作業する時には着ると思いますよ。」
「我等のこの執事服の様なものですか?」
「そうですね。袖を通すと気が引き締まりますよね。」
「なるほど、理解致しました。」
俺はそう言うと座布団に座り、リョウマに教えて貰った柔らかい木を用意し、剣鉈で20cmの立方体を何個か作り、それを全て円柱にする為に角を落としていった。
う~ん、轆轤みたいに回転させれたらもっと簡単なのになぁ・・・あっそうだ念動力を使えば良いじゃん!
そう思って角を落としてある木を回転させて削っていった。
パキッ
「あっ、まぁ刺さってたやつだし、仕方ないかぁ。」
高回転の木に剣鉈を当てていた所為で剣鉈が真ん中で折れてしまった。
俺が折れてしまった剣鉈を見詰めているとバトさんが声を掛けてきた。
「シュウト様、如何なさいましたか?」
「えっ、あぁ此奴が居なかったらこの世界に来た時にもっと大変だったろうなぁって思って。」
「なるほど、想い入れのある物だったのですね。」
「確かにそうかもしれませんね。自分でも意外です。大切な物は失ってから気づくとはよく言いますが、まさかこの剣鉈を大切な物と思っているとは思いませんでした。」
「おそらく最初に出来たパートナーという認識だったのではないでしょうか。」
「・・・そうかもしれませんね。」
「では、お預かりしても宜しいですか?」
「どうするんですか?」
「実際に使える様には出来ないと思いますが、形としては残せる様に修繕しようかと思いまして。」
「本当ですか!?」
「はい。形を戻すだけであれば王家御用達の鍛冶師に任せれば問題ないかと。」
「なら、お願い出来ますか?」
「承知致しました。」
バトさんはそう言うと折れた剣鉈を丁寧に布で包むとそのまま部屋を後にした。
「はぁ・・・よし!やるか!」
俺は深く息を吐いて気合いを入れ直し、三日月小刀を取り出して続きをする事にした。
さてと小刀は刃渡りが小さいから剣鉈の様には出来ないからなぁ・・・もう最初から半円になる様に削ってくか。
「思ったよりも上手くいってるなぁ・・・これなら剣鉈使わなくても・・・。」
俺は剣鉈を折ってしまった事を思い出し、テンションが下がってしまいそうになるのを頭を振って何とか気持ちを持ち直して続きを行い、木のお椀を数個作った。
「さてと、ウルシを出してっと。このウルシはゴミは入ってないな。確か加熱しなきゃダメなんだよなぁ・・・あっ!加熱するにも要らない器を用意するの忘れてた。」
「此方をどうぞ。」
!!?
俺がそう言うといつの間にか戻っていたバトさんに声を掛けられ、振り向くとバトさんは小鍋を差し出していた。
「い、いつの間に戻ってたんですか?」
「そちらの木の器を作り終わった時に。」
「そ、そうなんですか・・・ところでその小鍋って使ってもいいんですか?多分鍋としてはもう使えなくなりますよ。」
「それならば古い物なので、問題ありません。」
「なら、有難く使わせて貰いますね。」
俺はバトさんから受け取った小鍋にウルシを移して火に掛けて水分を飛ばし、数種類の濃度のウルシを作っていった。
「よし。準備が出来たな。後は塗っていくだけだけど、お椀に塗る前に木の端材に付けて良い具合なのはどれか、試していくか。確か乾かすのに湿度が高くないとダメだったよなぁ。」
俺は端材にウルシを付けては風呂場に湯を張って放置してを全ての種類で行っていった。
「シュウト様、乾かすのにあの様に湿った場所で宜しいのですか?」
「あぁはい。自分の記憶ではウルシは外が雨だとか湿った布を隣で干したりしないと乾燥しない性質があったはずなので、この方が良いんです。まぁコレは前世の記憶なので一概にはいえませんが。」
「なるほど、それは面白いですね。それでどの位この状態を維持なさるのですか?」
「あっ!拙い・・・いや・・・。」
「どうされましたか?」
「いやぁ自分の記憶だと1日掛かるんですけど、この世界のウルシはどうだろうと思いまして。」
「1日ですかぁそれですと特別な部屋でも用意しないと生活に支障をきたしそうですね。」
「そうですね。しかも今日はハロルドさんが泊まりにくるんで、そうなると今回の作業は失敗になって、また明日、やらないと駄目ですね。まぁとりあえずは1時間おきに確認しますが。」
「確認手順とかは御座いますか?教えて頂ければ私が代わりに見ておきますので、シュウト様はお休みになられて頂いても構いませんが?」
「確認は息をはぁ~っと吹き掛けて白くなれば次の作業が出来る合図になりますけど、今は実験なんで自分がやります。気を使って頂いてありがとうございます。」
「承知致しました。差し出がましい真似を申し訳ございません。」
「いえいえ。あっそうだ!でしたらお願いしたい事が。」
「お伺い致します。」
「このウルシに色を付けたいので鉄の粉と色んな種類の赤い染料か、粉が少量ずつ欲しいです。あぁ後古くなって捨てる様な筆か刷毛があれば欲しいです。」
「承知致しました。では、少々お待ち下さい。」
バトさんはそう言うと風呂場から出ていった。
懐中時計を確認し、片付けをする為に風呂場から出て片付けをして、1時間経過したので確認に戻った。
「おっ、もういい感じに乾いてるな。上塗りしてみるか。」
俺はいい感じに乾いたウルシを持って部屋に戻り、もう一度塗ってまた風呂場に干した。
干し終わり部屋に戻るとバトさんも戻ってきた。
「シュウト様、御用意が出来ましたが如何なさいますか?」
「ありがとうございます。そこに置いて下さい。」
俺は1時間を掛けて刷毛の長さの調整や1時間で乾いた透きウルシに混ぜて色の配合を行っていき、端材に塗って乾かしていった。
1時間待って色の確認を行うと次は作った木の器に補強が要らないかを確認して、1番良かった透きウルシと黒のウルシを回転させながら薄く塗っていき、1時間待ち炭で研いで2回目も同じ工程を行い、3度目にやっと赤を塗って3種類の漆器が出来上がったタイミングで息子が戻ってきた。
『くちゃ!とうちゃんくちゃいよ。』
息子は鼻を押さえながら涙目になっていた。
「おぉすまん。お前にはキツかったか。」
俺がそう言うとバトさんが部屋全体にクリーンを掛けてくれた。
「もう大丈夫か?」
『うん。』
「バトさん大丈夫だそうです。ありがとうございます。」
「ところで真司どうしたんだ?」
『もうそともくらくなってきたし、たぶんもうすぐハロルドさんがくるよ。』
「おおそうか、じゃあとりあえず完璧とは言えないけどコレ見せてみるか。」
『わぁ!おちゃわんだ!とうちゃんつくったの?』
「おう。下手なりに頑張ってみたぞ。」
『キレイだねぇ。』
「そうか?ありがとな。」
俺はそう言うと息子を撫でてあげた。
「シュウト様、如何なさいましたでしょうか?」
「真司の話だともう直ぐハロルドさんが来るそうなんでコレを見せようかと。」
「なるほど、やはり商売の品を作っておいでだったのですね。それでは此方をどうぞ。後、片付けて起きますので、ウルシと塗った端材、器を隣の部屋に移動させましょうか。」
そう言ってバトさんから渡されたのはこれ迄の工程を記載した物だった。
「え!?いつの間に書いてくれてたんですか?」
「シュウト様の作業中でございます。私は速記というスキルを持っていますので、そのスキルで書いた物を皆様が分かる様に先程書き出しました。ただシュウト様のニュアンスの部分もありましたので、私の解釈で書かせて頂いた部分もございますので、目を通して頂きたく存じ上げます。」
俺は工程が記載された物を言われた通りに確認した。
「大丈夫です。何の問題もないと思います。ありがとうございます。」
そして俺達がハロルドさんを迎える準備をし終わるとタイミング良く、ハロルドさんが戻ってきた。
「ハロルドです。シュウト様、入らせて頂いても宜しいでしょうか?」
「どうぞ。」
ハロルドさんは俺がそう言うと部屋に入ってきた。
「失礼します。此の度はお招き頂き誠にありがとうございます。」
ハロルドさんはお辞儀をして顔を上げると俺が用意した漆器に気付き、俺の方を見てきたので頷くと手に取り眺め始めた。
「なんと美しい赤と黒の食器・・・しかもとても軽い・・・ん?もしや、この食器は全て木なのですか?」
「はい。下地は木になりますね。」
俺がそう言うとハロルドさんは少し残念そうにしていた。
「どうしたんですか?」
「いえ、この軽さですと防水や強度面を塗装で誤魔化しただけという事かと。」
「もしかして1度、騙されましたか?」
ハロルドさんはそう言うと下を向いた。
「はい。若い時に・・・。」
「なるほど、そうなんですか。」
「その若者・・・まぁ私も若かったのですが、その者が「コレはウルシが塗ってあるから水も通さない上耐久性もあるから売れる」と私に言ってきたのです。」
「え?ウルシですか!?」
俺はそう言うとバトさんと目が合った。
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