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第357話 [故郷。]
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翌朝、各人が呼吸の修練に出掛けたのを見送った俺はリヴィアタンに教えてもらったサスケの故郷周辺を確認し、危険な状況に陥ってる人を助けてから神殿に向かい、ライヤ様に祈りを捧げた。
「・・・今日は無理か?」
《ピコン♪》
俺がそう言った瞬間、神託が降りた音がしたので確認する事にした。
『ごめんねぇ・・・今日はシュウトの事、誰も呼べないかなぁ。』
「何か問題でもあったのか?それとも俺に問題があるのか?」
『う~ん、大した事じゃないんだけど・・・。』
「この世界が危機的状況とか?」
『それは無いわよ。』
「それなら・・・転生させるのに問題が生じたとか?」
『まぁそれは関係してるっていえば関係してるんだけど、シュウトが心配してる様な事は無いわよ。』
「そうなのか?」
『えぇ。簡単に言うと転生門が壊れたじゃない?』
「あぁ、そうだな。」
『他の場所でも壊れる心配が出てきちゃったから検証したり、他の子達から事情を聞いたりするのに他の世界を担当してる神とかが来てるのよ。』
「あ~やっぱり俺の所為で忙しくなったって事じゃないか。」
『そんな事ないわよ。転生門なんて前も話したけど、壊れる事なんて今回が初めてだしね。だから触れだけで壊れるなんて破壊神でもダメなんだから誰も壊したなんて思ってないわよ。』
「確かに・・・そういえば、他の世界には他の世界で転生門が在るんだな。」
『在るわよ。』
「なるほど。崩壊するはずの無い・・・いや、欠ける事ですら想像もしていなかった物が壊れた・・・そりゃ大騒ぎにもなるよな。」
『えぇ、まぁ、それもそうなんだけど・・・。』
「他にも問題があるのか?」
『・・・大した事・・・まぁ、眷属の子達には一大事、かな。』
「ん?」
『お爺様とお父様、お母様が来てるのよ。』
「お爺様っていうと俺を助けて下さった創世神様?」
『えぇ。神の中でも一番偉いし、お父様もお母様も相当偉いのよ。』
「だからバタバタしてるって事か。」
『ええ、立場的には私もちゃんとしないといけないんだけどね。』
「家族だからか。」
『そうね。ただその分、あの子達は仕事休みの子達まで執事やメイドの様に動いてるわ。』
「・・・それで良いのか?」
『私もそこまでする必要は無いって言ってるんだけど・・・ね。』
「各々がやるべき事はやった上でやってくれてるんだろ?」
『そうね。無理はしてないって言うから何も言えないんだけどね。』
「善意だと言い難いよな。」
『でしょ。あっ、それで用は修行だけ?』
「あっ、忙しいんだったな。修行は大丈夫だ。」
『じゃあどうしたの?』
「転生不可範囲の事で聞こうと思ってな。」
『シュウトが転生してからだったら範囲は拡がってるけど、必要な場所には行ってもらってるわよ。』
「そうなんだが、サスケの故郷の付近も範囲に入ってるみたいで今朝もソウルイーターに襲われてる人達が居たから助けてきたんだが、把握してなかったって事か?」
『サスケっていうとシュウトの眷属の?』
「あぁ。」
『彼処かぁ・・・彼処は転生門に問題無かった頃からソウルイーターが出やすい場所だったから・・・ん?あぁ、確かに増えてる感じはするけど・・・あぁ、特殊ダンジョンが発生してるわね。』
「特殊ダンジョン?」
『えぇ。コレは早目に潰して貰わないと危険かも。』
「そんなにランクが高いのか!?」
『ランクはSレベルだからシュウトには大した事無いけど、普通の子達だと危険って意味ね。』
「Sランクならあの集落の人達を見る限り大丈夫そうだが、そういう訳にもいかないって事か。」
『ええ、強さだけなら死傷者は出るだろうけど、あの子達で対処出来ない事もないわ。』
「って事は毒のダンジョンか罠が多いのか?」
『毒じゃないわ。居るだけで生命力が奪われるソウルイーターのみのダンジョンよ。』
「ダンジョン自体に生命力が奪われるのか。」
『しかも奪った生命力で死んだばかりの子達を直ぐにソウルイーターに変えるの。』
「死者が多ければ倒しても魔物が減らないどころか、それまで戦っていた仲間が敵になるって事か。」
『だから普通の子達には行かせられないダンジョンなのよ。』
「分かった。何人かで行った方が良いか?」
『良いんじゃないシュウト1人で。』
「分かった。出来るだけ早く・・・潰すって言ったよな?」
『えぇ、文字通りダンジョンコアを破壊してダンジョン自体を消滅させて。』
「コアを破壊すれば良いんだな。後、ダンジョンを消滅させるのは良いが、周囲に余波とかの被害は出ないのか?」
『・・・大した事ないと思うけど・・・。』
「・・・分かった。こっちで何とかするけど、完全に消滅させる方向で良いんだな?」
『それは絶対にして、ダンジョンとして残しておくとスタンピードになる可能性が高いダンジョンだし、一度スタンピードが起こると転生する魂が減って世界が崩壊する恐れがあるダンジョンだから。』
「そこまで危険なのか・・・。」
『あっ、でも直ぐにとかじゃないわよ。数百年単位でって感じだし。』
「まぁ、それでも早いに越したことはないだろうから急いで対処するよ。」
『ありがとう~。』
「他に危惧する場所は無いよなぁ?」
『う~ん、今のところは大丈夫だけど、関わりがありそうな皆んなにも聞いておくわ。』
「分かった。何かあれば直ぐにでも動くから神託を降ろしてくれ。」
『了~解。じゃあね。あっ、後、修行するなら1週間は無理だからねぇ。』
ライヤ様との話を終えた俺はサスケに会いに行った。
「サスケ、休憩中か?」
「そうでござるが何か用が有るでござるか?」
そう言われた俺はサスケの故郷の現状とダンジョンの話をした。
「やっぱり元々でござるか。」
「気付いてたのか?」
「よく聞いたでござるから。」
「なるほどな。で、どうする?」
「どうする?」
「いや、気になるだろ?」
「ならない訳ではないでござるが、シュウトが行くでござるよな?」
「あぁそうだな。まぁ一応どうなるか分からないから幻精霊の皆んなには協力してもらうつもりだけどな。」
「どうなるかっていうと消滅時の余波でござるか?」
「あぁ。ライヤ様は大した事は無いって言ってたけど、ライヤ様は世界全体で尚且つ、今じゃなくて先を見てるだろうからな。」
「拙者達の様な感覚であるはずが無いからでござるか?」
「あぁ、だから保険として頼もうかなってな。」
「なら拙者に聞きに来たのは一応って事でござるか。」
「そんな事も無いが、修練中に、特に水中呼吸って特殊な修練中に気が散るのは拙い気がしてな。」
「大丈夫でござるよ。まぁでも教えてくれたのは良かったでござる。」
「そうか?」
「安心して修練に挑めるでござるからな。」
「そうか。なら良かった。じゃあ行ってくるな。」
「お任せするでござる。」
「おう。」
俺はそう言うと幻精霊の皆んなに声を掛けてからサスケの故郷へと転送した。
「何者だ!」
集落に入る直前に境界線に座っていた男の人が立ち上がりそう言ってきたので、サスケから渡された物を見せた。
「コレは!?ちょっと待ってろ!」
男の人はそう言うと一際大きな家がある方向へと走っていった。
暫くするとサスケを一回り大きくした様なガッシリとした体型の獣人が先程の人を引き連れて向かってきた。
「証を見せてほしいでござる。」
そう言われた俺は再びサスケから預かった物を見せた。
「コレはどうしたでござるか?」
「サスケから預かってきました。」
「預かるという事は生きているでござるか?」
「・・・その前に貴方はサスケの兄弟の方ですか?」
「おぉ、すまんでござる。拙者はサスケの兄のコタロウでござる。」
「これは失礼しました。自分はサスケの友人でシュウトと申します。先程のご質問ですが、サスケは元気にしていますよ。」
「そうでござるか。もしかしてツバキとボタンもご存知でござるか?」
「はい。2人とも元気にしてますけど、失礼を承知でお聞きしますが、サスケからも、勿論2人からもコタロウさんの話は聞いた事が無いんですが・・・。」
「拙者が一方的に知ってるだけでござるから2人は拙者の事は知らぬでござる。サスケも拙者の事は死んだと思ってるはずでござる。」
「死んだ?それはどういう事ですか?」
「話せば長いでござるから掻い摘んで話すとこの隠れ里の近くで戦が起こった所為で地獄山からスタンピードが発生したでござる。その時、魔物の濁流に巻き込まれて地獄山の反対側の更に2つ程、山を超えた場所まで飛ばされ、怪我が酷く、何年も記憶がなかったでござるから。」
「それでも見る限り身体には異常も無さそうですし、記憶も戻ってるなら会いにいかなかったのですか?」
「遠くから見には行ったでござるが、その時の拙者は犯罪者でござったから会うと迷惑になると思ったでござる。」
「犯罪ですか?」
「そうでござる。助かったは良かったでござるが、記憶と無く助けてくれた奴が山賊であったでござるから気付いた時には周辺の山賊を束ねてたでござる。」
「あぁ。」
「束ねてから暫くして記憶を取り戻した拙者は償いの意味もあって貧しく山賊や海賊になるしかない者達を救うべく義賊として行動してたでござるから身バレはしてなかったでござるが、犯罪者は犯罪者。国に仕えていたサスケには会う訳にはいかなかったでござる。」
「なるほど。」
「最終的には捕まって、この隠れ里に縛られているでござる。」
「じゃあツバキやボタンの事は・・・?」
「ずっと里に居る訳ではなく、隠密として御館様に仕えているでござるからその時に報酬として情報を貰ってたでござる。それでも弟が嵌められた後は御館様の御恩上にに報いる為に仕え続けているでござるよ。」
「大変でしたね。」
「それなりに幸せだったでござるが、シュウト殿からサスケ達の事を聞いて天にも昇る気持ちでござる。」
「それは良かった。」
「それでシュウト殿は何故、この隠れ里に?修行でござるか?」
「いえ・・・えぇと里の・・・里長の方と内密にお話が有るのですが・・・。」
「拙者でござる。」
「え?」
「拙者が里長でござる。」
「そうなんですか!?」
「それでござる。しかし内密でござるか・・・家に、とりあえず此方へどうぞでござる。」
コタロウさんにそう言われた俺はコタロウさんに案内されるまま家へと向かった。
「・・・今日は無理か?」
《ピコン♪》
俺がそう言った瞬間、神託が降りた音がしたので確認する事にした。
『ごめんねぇ・・・今日はシュウトの事、誰も呼べないかなぁ。』
「何か問題でもあったのか?それとも俺に問題があるのか?」
『う~ん、大した事じゃないんだけど・・・。』
「この世界が危機的状況とか?」
『それは無いわよ。』
「それなら・・・転生させるのに問題が生じたとか?」
『まぁそれは関係してるっていえば関係してるんだけど、シュウトが心配してる様な事は無いわよ。』
「そうなのか?」
『えぇ。簡単に言うと転生門が壊れたじゃない?』
「あぁ、そうだな。」
『他の場所でも壊れる心配が出てきちゃったから検証したり、他の子達から事情を聞いたりするのに他の世界を担当してる神とかが来てるのよ。』
「あ~やっぱり俺の所為で忙しくなったって事じゃないか。」
『そんな事ないわよ。転生門なんて前も話したけど、壊れる事なんて今回が初めてだしね。だから触れだけで壊れるなんて破壊神でもダメなんだから誰も壊したなんて思ってないわよ。』
「確かに・・・そういえば、他の世界には他の世界で転生門が在るんだな。」
『在るわよ。』
「なるほど。崩壊するはずの無い・・・いや、欠ける事ですら想像もしていなかった物が壊れた・・・そりゃ大騒ぎにもなるよな。」
『えぇ、まぁ、それもそうなんだけど・・・。』
「他にも問題があるのか?」
『・・・大した事・・・まぁ、眷属の子達には一大事、かな。』
「ん?」
『お爺様とお父様、お母様が来てるのよ。』
「お爺様っていうと俺を助けて下さった創世神様?」
『えぇ。神の中でも一番偉いし、お父様もお母様も相当偉いのよ。』
「だからバタバタしてるって事か。」
『ええ、立場的には私もちゃんとしないといけないんだけどね。』
「家族だからか。」
『そうね。ただその分、あの子達は仕事休みの子達まで執事やメイドの様に動いてるわ。』
「・・・それで良いのか?」
『私もそこまでする必要は無いって言ってるんだけど・・・ね。』
「各々がやるべき事はやった上でやってくれてるんだろ?」
『そうね。無理はしてないって言うから何も言えないんだけどね。』
「善意だと言い難いよな。」
『でしょ。あっ、それで用は修行だけ?』
「あっ、忙しいんだったな。修行は大丈夫だ。」
『じゃあどうしたの?』
「転生不可範囲の事で聞こうと思ってな。」
『シュウトが転生してからだったら範囲は拡がってるけど、必要な場所には行ってもらってるわよ。』
「そうなんだが、サスケの故郷の付近も範囲に入ってるみたいで今朝もソウルイーターに襲われてる人達が居たから助けてきたんだが、把握してなかったって事か?」
『サスケっていうとシュウトの眷属の?』
「あぁ。」
『彼処かぁ・・・彼処は転生門に問題無かった頃からソウルイーターが出やすい場所だったから・・・ん?あぁ、確かに増えてる感じはするけど・・・あぁ、特殊ダンジョンが発生してるわね。』
「特殊ダンジョン?」
『えぇ。コレは早目に潰して貰わないと危険かも。』
「そんなにランクが高いのか!?」
『ランクはSレベルだからシュウトには大した事無いけど、普通の子達だと危険って意味ね。』
「Sランクならあの集落の人達を見る限り大丈夫そうだが、そういう訳にもいかないって事か。」
『ええ、強さだけなら死傷者は出るだろうけど、あの子達で対処出来ない事もないわ。』
「って事は毒のダンジョンか罠が多いのか?」
『毒じゃないわ。居るだけで生命力が奪われるソウルイーターのみのダンジョンよ。』
「ダンジョン自体に生命力が奪われるのか。」
『しかも奪った生命力で死んだばかりの子達を直ぐにソウルイーターに変えるの。』
「死者が多ければ倒しても魔物が減らないどころか、それまで戦っていた仲間が敵になるって事か。」
『だから普通の子達には行かせられないダンジョンなのよ。』
「分かった。何人かで行った方が良いか?」
『良いんじゃないシュウト1人で。』
「分かった。出来るだけ早く・・・潰すって言ったよな?」
『えぇ、文字通りダンジョンコアを破壊してダンジョン自体を消滅させて。』
「コアを破壊すれば良いんだな。後、ダンジョンを消滅させるのは良いが、周囲に余波とかの被害は出ないのか?」
『・・・大した事ないと思うけど・・・。』
「・・・分かった。こっちで何とかするけど、完全に消滅させる方向で良いんだな?」
『それは絶対にして、ダンジョンとして残しておくとスタンピードになる可能性が高いダンジョンだし、一度スタンピードが起こると転生する魂が減って世界が崩壊する恐れがあるダンジョンだから。』
「そこまで危険なのか・・・。」
『あっ、でも直ぐにとかじゃないわよ。数百年単位でって感じだし。』
「まぁ、それでも早いに越したことはないだろうから急いで対処するよ。」
『ありがとう~。』
「他に危惧する場所は無いよなぁ?」
『う~ん、今のところは大丈夫だけど、関わりがありそうな皆んなにも聞いておくわ。』
「分かった。何かあれば直ぐにでも動くから神託を降ろしてくれ。」
『了~解。じゃあね。あっ、後、修行するなら1週間は無理だからねぇ。』
ライヤ様との話を終えた俺はサスケに会いに行った。
「サスケ、休憩中か?」
「そうでござるが何か用が有るでござるか?」
そう言われた俺はサスケの故郷の現状とダンジョンの話をした。
「やっぱり元々でござるか。」
「気付いてたのか?」
「よく聞いたでござるから。」
「なるほどな。で、どうする?」
「どうする?」
「いや、気になるだろ?」
「ならない訳ではないでござるが、シュウトが行くでござるよな?」
「あぁそうだな。まぁ一応どうなるか分からないから幻精霊の皆んなには協力してもらうつもりだけどな。」
「どうなるかっていうと消滅時の余波でござるか?」
「あぁ。ライヤ様は大した事は無いって言ってたけど、ライヤ様は世界全体で尚且つ、今じゃなくて先を見てるだろうからな。」
「拙者達の様な感覚であるはずが無いからでござるか?」
「あぁ、だから保険として頼もうかなってな。」
「なら拙者に聞きに来たのは一応って事でござるか。」
「そんな事も無いが、修練中に、特に水中呼吸って特殊な修練中に気が散るのは拙い気がしてな。」
「大丈夫でござるよ。まぁでも教えてくれたのは良かったでござる。」
「そうか?」
「安心して修練に挑めるでござるからな。」
「そうか。なら良かった。じゃあ行ってくるな。」
「お任せするでござる。」
「おう。」
俺はそう言うと幻精霊の皆んなに声を掛けてからサスケの故郷へと転送した。
「何者だ!」
集落に入る直前に境界線に座っていた男の人が立ち上がりそう言ってきたので、サスケから渡された物を見せた。
「コレは!?ちょっと待ってろ!」
男の人はそう言うと一際大きな家がある方向へと走っていった。
暫くするとサスケを一回り大きくした様なガッシリとした体型の獣人が先程の人を引き連れて向かってきた。
「証を見せてほしいでござる。」
そう言われた俺は再びサスケから預かった物を見せた。
「コレはどうしたでござるか?」
「サスケから預かってきました。」
「預かるという事は生きているでござるか?」
「・・・その前に貴方はサスケの兄弟の方ですか?」
「おぉ、すまんでござる。拙者はサスケの兄のコタロウでござる。」
「これは失礼しました。自分はサスケの友人でシュウトと申します。先程のご質問ですが、サスケは元気にしていますよ。」
「そうでござるか。もしかしてツバキとボタンもご存知でござるか?」
「はい。2人とも元気にしてますけど、失礼を承知でお聞きしますが、サスケからも、勿論2人からもコタロウさんの話は聞いた事が無いんですが・・・。」
「拙者が一方的に知ってるだけでござるから2人は拙者の事は知らぬでござる。サスケも拙者の事は死んだと思ってるはずでござる。」
「死んだ?それはどういう事ですか?」
「話せば長いでござるから掻い摘んで話すとこの隠れ里の近くで戦が起こった所為で地獄山からスタンピードが発生したでござる。その時、魔物の濁流に巻き込まれて地獄山の反対側の更に2つ程、山を超えた場所まで飛ばされ、怪我が酷く、何年も記憶がなかったでござるから。」
「それでも見る限り身体には異常も無さそうですし、記憶も戻ってるなら会いにいかなかったのですか?」
「遠くから見には行ったでござるが、その時の拙者は犯罪者でござったから会うと迷惑になると思ったでござる。」
「犯罪ですか?」
「そうでござる。助かったは良かったでござるが、記憶と無く助けてくれた奴が山賊であったでござるから気付いた時には周辺の山賊を束ねてたでござる。」
「あぁ。」
「束ねてから暫くして記憶を取り戻した拙者は償いの意味もあって貧しく山賊や海賊になるしかない者達を救うべく義賊として行動してたでござるから身バレはしてなかったでござるが、犯罪者は犯罪者。国に仕えていたサスケには会う訳にはいかなかったでござる。」
「なるほど。」
「最終的には捕まって、この隠れ里に縛られているでござる。」
「じゃあツバキやボタンの事は・・・?」
「ずっと里に居る訳ではなく、隠密として御館様に仕えているでござるからその時に報酬として情報を貰ってたでござる。それでも弟が嵌められた後は御館様の御恩上にに報いる為に仕え続けているでござるよ。」
「大変でしたね。」
「それなりに幸せだったでござるが、シュウト殿からサスケ達の事を聞いて天にも昇る気持ちでござる。」
「それは良かった。」
「それでシュウト殿は何故、この隠れ里に?修行でござるか?」
「いえ・・・えぇと里の・・・里長の方と内密にお話が有るのですが・・・。」
「拙者でござる。」
「え?」
「拙者が里長でござる。」
「そうなんですか!?」
「それでござる。しかし内密でござるか・・・家に、とりあえず此方へどうぞでござる。」
コタロウさんにそう言われた俺はコタロウさんに案内されるまま家へと向かった。
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