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久保田との週一の約束。今週は久保田が残業や出張が多かったため、日曜日になった。
前回の焼肉は水曜日だったから、一週間以上ごちそうを待たされたことになる。気休めに家で初めての茶碗蒸しに作りにチャレンジしてみたものの、高級しゃぶしゃぶを待っている俺には物足りなかった。
久保田は相変わらず会社ではあまり話しかけてこない。きっとまだ誰も俺たちの関係に気がついていないだろう。脅迫関係が成り立っているこの状況に誰も気がついていない。
「すみません。待ちました?」
私服の久保田はいつもと同じ眼鏡をかけていた。髪型も変わらない。普段と違うのは、スーツではなく、幾分ラフな服装をしていることだ。それでも久保田は社会人らしい、年相応の身なりをしている。アイロンがきいているシャツだとか、高級そうな腕時計だとか。
「いえ、今来たところです」
高級しゃぶしゃぶが待ちきれず、一時間も早く待ち合わせ場所に着いたとは言えなかった。
「野坂さん」
「はい?」
「いつもその洋服を着ていますけど、それはいつ買ったものですか?」
「え? これ?」
俺は着ていた白のパーカーをつまんだ。
「……いつだったかな?」
大学の頃から着ている気がする。ということは。
「……五年以上?」
どうしていつも着てると知ってるんだろう? もしかしてこのパーカーのことも興信所の調査書に書いてあったんだろうか? 写真の中でいつもこれを着ていたとか?
着続けてすっかり俺色に染まったパーカーは、細過ぎる体型を隠してくれて気に入っていたが、高級店には相応しくないかもしれない。それに久保田の横に並ぶとよけいに子供っぽく見える。
「え? だめですか?」
「いいえ」
「あ、嫌いになりました?」
スーツとの落差が激しい? がっかりした?
しかし久保田はまた表情を変えなかった。
「いえ、全然」
「…………」
「では今度一緒に買い物に行きましょう」
久保田はそう言うと歩き出した。今回は久保田が選んで予約してくれた店だ。
ビルの中なのに、なぜか竹が生えている庭にような場所を、石畳を歩いて和室に入った。座布団に座って待っていると、肉を盛った皿と野菜を盛った皿と湯気が出ている鍋がテーブルに用意された。
まさか、この人生で松阪牛の食べ放題が食べられる日が来るとは思わなかった。
久保田が鍋に入れてくれた肉を即座にしゃぶしゃぶして食べる。
……うまい。肉の甘みを感じて、焼肉とはまた違った味わいだ。これが人類が生み出した贅沢の極みか。
「野坂さん。野菜も食べてくださいね」
おいしい。お肉おいしい。おいしいお肉を食って体中の細胞が喜んでいるのが分かる。俺は肉を食べ続けるマシーンと化した。
「前の恋人とはどちらが食事を作っていたんですか?」
「…………」
久保田の突然のその言葉に、鍋とポン酢もしくは胡麻だれ、そして口の順番で動いていた手が止まった。
「一緒に住んでたんですよね? 外食の方が多かったんですか?」
「…………」
矢継ぎ早に聞かれ、俺は箸を胡麻だれの器の上に置いた。
楽しかった思い出が頭の中に次々と現れた。そして同時に悲しい思い出も現れる。俺たちはジャンクフードが大好きで、よく買って食べていた。おかげであの頃の一時期だけものすごく太っていた。もうハンバーガーを見るのも嫌なくらいだ。
頭の中を思い出が駆け巡っている俺の沈黙をどう思ったのか、久保田は菜箸で鍋の中の肉をすくい、俺のポン酢の器の中に入れた。
「失礼しました。この話はもうやめましょう。どうぞたくさん食べてください」
「…………」
俺はまた箸を持ち上げて肉を食った。また肉を食べるマシーンと化す。下を向いていると涙がこぼれそうで天井を見ながら肉を咀嚼した。すると淡い思い出はすぐに頭から消えた。肉がうまい。今はそれだけしか考えたくなかった。
腹がいっぱいになるまで食べてから店の外に出ると、まだまだ外は明るかった。会計を済ませた久保田があとから出てきた。
「夜はお寿司でもどうですか? もう店は予約してあります」
「えっ!」
自分でも驚くほどの素っ頓狂な声が出た。だってそんなの、もうお祭りじゃないか!
「だからそれまで映画でも見ませんか?」
「……映画?」
映画よりも寿司のことで頭がいっぱいだった。そうだ。今日はまだ肉しか食べてない。お魚も食べなきゃ。
「行きましょうか」
そう言って久保田は歩き出した。
お寿司のためと付いて行くと、久保田に連れられるままタクシーに乗り、映画館に到着した。久保田は勝手にチケットを二枚買って俺に一枚渡した。
「先に席に行っててください」
日曜日の昼過ぎだからか、子供や男女のカップルが多い。その中でチケットに書かれた席に座った。席で待っていると、久保田がトレイにポップコーン二つと飲み物二つを乗せて現れた。
「キャラメル味と塩バター味です」
「…………」
肉で腹いっぱいなのにポップコーンなんか食べられるかと思ったが、隣のシートに座った久保田に差し出され、仕方なく塩バター味を一つ摘んで食べた。
「おいしい」
温かいポップコーンはしっかりとバターの風味を感じ、自分で作った茶碗蒸しの百倍は美味しかった。キャラメル味も食べてみたが、こっちは口いっぱいに甘みが広がり、ちょっとしつこいくらい。塩バターと交互に食べるのがちょうどいいと思った。
映画の方はアメリカンヒーローものだった。激しい音に酔いそうになりながら、人が殴られるシーンは自分が殴られたときを思い出して直視できず、目をつぶりながらポップコーンを食べ終えた。
「面白かったですか?」
映画館を出ると久保田から聞かれた。
「まぁまぁ、です」
「そうですか。じゃあ少し早いですが行きましょうか」
歩き出した久保田の後ろを付いて行った。すぐに着くのかと思ったが、なかなか辿り着かなかった。道に迷っているのかと思ったが、久保田は何かを見る様子もなく歩いている。
「ま、まだですか?」
「まだです」
久保田は止まらず歩き続ける。バスなり電車なり乗れただろってくらいの距離を歩かされたところでようやく辿り着いた。
日もすっかり落ちて、何処かから現れた大人たちが歩いている夜の街の一角。運動不足の俺にはかなりこたえたが、肉とポップコーンはすっかり消化されてしまっていた。寿司屋は崩し過ぎで読めない漢字で書かれているために店名は読めなかったが、中に入るとまた着古したパーカーで来たことを後悔するような店だった。
ミニマリズムを追求したような店構え。俺たちの他に客はおらず、静けさだけが存在していて、夜の街にあっても、店の中に入ればここだけ時が止まっているみたいだった。
俺たちが座ると、白木のカウンターの中にいた、いかつい顔したスキンヘッドの中年男から、おしぼりとお茶を出され、怖い顔で注文を聞かれた。
「おまかせで」
と久保田が答えた。久保田はいつも態度も表情も変わらなくて飄々として落ち着いているから分からないが、こういう場所に慣れているのかもしれない。
緊張しながら待っていると、握られた寿司が目の前に置かれた。
それを食べると、俺はまた寿司のことしか考えられなくなった。おいしい。お寿司おいしい。これは回転寿司では味わえない感動だ。口の中でネタとごはんが混じり合って、ほどけて、世界で一番お口に優しい料理になった。どんどん口の中のハーモニーがハートの形になって宇宙へと広がっていく。
「野坂さんて」
俺の隣で一緒のペースで食べていた久保田が、お茶を飲みながら言った。
「今までどんなタイプと付き合ってきました?」
「…………」
「どうしました?」
「……わさびが」
目頭を押さえたが、それでも涙は止まらなかった。
「こはだです」
袖口で涙を拭きながら、目の前に置かれた握られたばかりの寿司を食べた。
「野坂さん」
「…………」
おいしい。やっぱりおいしい。お寿司おいしい。
「このあとどうします?」
好きだとか嫌いだとか、タイプだとか、なんてどうでもいいだろ。好きになったらその人がタイプだろ。一度好きになってしまったら、楽しかった思い出たちのせいで、簡単に忘れることなんてできない。
「……まっすぐ家に帰ります」
「そうですか」
無口でいかついおっさんが目の前で繰り出す、優しい口当たりのお寿司が、悲しい涙を止めてくれた。
前回の焼肉は水曜日だったから、一週間以上ごちそうを待たされたことになる。気休めに家で初めての茶碗蒸しに作りにチャレンジしてみたものの、高級しゃぶしゃぶを待っている俺には物足りなかった。
久保田は相変わらず会社ではあまり話しかけてこない。きっとまだ誰も俺たちの関係に気がついていないだろう。脅迫関係が成り立っているこの状況に誰も気がついていない。
「すみません。待ちました?」
私服の久保田はいつもと同じ眼鏡をかけていた。髪型も変わらない。普段と違うのは、スーツではなく、幾分ラフな服装をしていることだ。それでも久保田は社会人らしい、年相応の身なりをしている。アイロンがきいているシャツだとか、高級そうな腕時計だとか。
「いえ、今来たところです」
高級しゃぶしゃぶが待ちきれず、一時間も早く待ち合わせ場所に着いたとは言えなかった。
「野坂さん」
「はい?」
「いつもその洋服を着ていますけど、それはいつ買ったものですか?」
「え? これ?」
俺は着ていた白のパーカーをつまんだ。
「……いつだったかな?」
大学の頃から着ている気がする。ということは。
「……五年以上?」
どうしていつも着てると知ってるんだろう? もしかしてこのパーカーのことも興信所の調査書に書いてあったんだろうか? 写真の中でいつもこれを着ていたとか?
着続けてすっかり俺色に染まったパーカーは、細過ぎる体型を隠してくれて気に入っていたが、高級店には相応しくないかもしれない。それに久保田の横に並ぶとよけいに子供っぽく見える。
「え? だめですか?」
「いいえ」
「あ、嫌いになりました?」
スーツとの落差が激しい? がっかりした?
しかし久保田はまた表情を変えなかった。
「いえ、全然」
「…………」
「では今度一緒に買い物に行きましょう」
久保田はそう言うと歩き出した。今回は久保田が選んで予約してくれた店だ。
ビルの中なのに、なぜか竹が生えている庭にような場所を、石畳を歩いて和室に入った。座布団に座って待っていると、肉を盛った皿と野菜を盛った皿と湯気が出ている鍋がテーブルに用意された。
まさか、この人生で松阪牛の食べ放題が食べられる日が来るとは思わなかった。
久保田が鍋に入れてくれた肉を即座にしゃぶしゃぶして食べる。
……うまい。肉の甘みを感じて、焼肉とはまた違った味わいだ。これが人類が生み出した贅沢の極みか。
「野坂さん。野菜も食べてくださいね」
おいしい。お肉おいしい。おいしいお肉を食って体中の細胞が喜んでいるのが分かる。俺は肉を食べ続けるマシーンと化した。
「前の恋人とはどちらが食事を作っていたんですか?」
「…………」
久保田の突然のその言葉に、鍋とポン酢もしくは胡麻だれ、そして口の順番で動いていた手が止まった。
「一緒に住んでたんですよね? 外食の方が多かったんですか?」
「…………」
矢継ぎ早に聞かれ、俺は箸を胡麻だれの器の上に置いた。
楽しかった思い出が頭の中に次々と現れた。そして同時に悲しい思い出も現れる。俺たちはジャンクフードが大好きで、よく買って食べていた。おかげであの頃の一時期だけものすごく太っていた。もうハンバーガーを見るのも嫌なくらいだ。
頭の中を思い出が駆け巡っている俺の沈黙をどう思ったのか、久保田は菜箸で鍋の中の肉をすくい、俺のポン酢の器の中に入れた。
「失礼しました。この話はもうやめましょう。どうぞたくさん食べてください」
「…………」
俺はまた箸を持ち上げて肉を食った。また肉を食べるマシーンと化す。下を向いていると涙がこぼれそうで天井を見ながら肉を咀嚼した。すると淡い思い出はすぐに頭から消えた。肉がうまい。今はそれだけしか考えたくなかった。
腹がいっぱいになるまで食べてから店の外に出ると、まだまだ外は明るかった。会計を済ませた久保田があとから出てきた。
「夜はお寿司でもどうですか? もう店は予約してあります」
「えっ!」
自分でも驚くほどの素っ頓狂な声が出た。だってそんなの、もうお祭りじゃないか!
「だからそれまで映画でも見ませんか?」
「……映画?」
映画よりも寿司のことで頭がいっぱいだった。そうだ。今日はまだ肉しか食べてない。お魚も食べなきゃ。
「行きましょうか」
そう言って久保田は歩き出した。
お寿司のためと付いて行くと、久保田に連れられるままタクシーに乗り、映画館に到着した。久保田は勝手にチケットを二枚買って俺に一枚渡した。
「先に席に行っててください」
日曜日の昼過ぎだからか、子供や男女のカップルが多い。その中でチケットに書かれた席に座った。席で待っていると、久保田がトレイにポップコーン二つと飲み物二つを乗せて現れた。
「キャラメル味と塩バター味です」
「…………」
肉で腹いっぱいなのにポップコーンなんか食べられるかと思ったが、隣のシートに座った久保田に差し出され、仕方なく塩バター味を一つ摘んで食べた。
「おいしい」
温かいポップコーンはしっかりとバターの風味を感じ、自分で作った茶碗蒸しの百倍は美味しかった。キャラメル味も食べてみたが、こっちは口いっぱいに甘みが広がり、ちょっとしつこいくらい。塩バターと交互に食べるのがちょうどいいと思った。
映画の方はアメリカンヒーローものだった。激しい音に酔いそうになりながら、人が殴られるシーンは自分が殴られたときを思い出して直視できず、目をつぶりながらポップコーンを食べ終えた。
「面白かったですか?」
映画館を出ると久保田から聞かれた。
「まぁまぁ、です」
「そうですか。じゃあ少し早いですが行きましょうか」
歩き出した久保田の後ろを付いて行った。すぐに着くのかと思ったが、なかなか辿り着かなかった。道に迷っているのかと思ったが、久保田は何かを見る様子もなく歩いている。
「ま、まだですか?」
「まだです」
久保田は止まらず歩き続ける。バスなり電車なり乗れただろってくらいの距離を歩かされたところでようやく辿り着いた。
日もすっかり落ちて、何処かから現れた大人たちが歩いている夜の街の一角。運動不足の俺にはかなりこたえたが、肉とポップコーンはすっかり消化されてしまっていた。寿司屋は崩し過ぎで読めない漢字で書かれているために店名は読めなかったが、中に入るとまた着古したパーカーで来たことを後悔するような店だった。
ミニマリズムを追求したような店構え。俺たちの他に客はおらず、静けさだけが存在していて、夜の街にあっても、店の中に入ればここだけ時が止まっているみたいだった。
俺たちが座ると、白木のカウンターの中にいた、いかつい顔したスキンヘッドの中年男から、おしぼりとお茶を出され、怖い顔で注文を聞かれた。
「おまかせで」
と久保田が答えた。久保田はいつも態度も表情も変わらなくて飄々として落ち着いているから分からないが、こういう場所に慣れているのかもしれない。
緊張しながら待っていると、握られた寿司が目の前に置かれた。
それを食べると、俺はまた寿司のことしか考えられなくなった。おいしい。お寿司おいしい。これは回転寿司では味わえない感動だ。口の中でネタとごはんが混じり合って、ほどけて、世界で一番お口に優しい料理になった。どんどん口の中のハーモニーがハートの形になって宇宙へと広がっていく。
「野坂さんて」
俺の隣で一緒のペースで食べていた久保田が、お茶を飲みながら言った。
「今までどんなタイプと付き合ってきました?」
「…………」
「どうしました?」
「……わさびが」
目頭を押さえたが、それでも涙は止まらなかった。
「こはだです」
袖口で涙を拭きながら、目の前に置かれた握られたばかりの寿司を食べた。
「野坂さん」
「…………」
おいしい。やっぱりおいしい。お寿司おいしい。
「このあとどうします?」
好きだとか嫌いだとか、タイプだとか、なんてどうでもいいだろ。好きになったらその人がタイプだろ。一度好きになってしまったら、楽しかった思い出たちのせいで、簡単に忘れることなんてできない。
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