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終ヤバい奴に好かれてます。
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せっかく再就職した会社が半年で倒産した。あっさり。
久保田のせいで。
……まさか本当にやるとは思わなかった。
俺がつい社長や社員の愚痴を言ってしまったのがいけなかったらしい。すぐに社長の横領が発覚して取り引き先がなくなり、会社が倒産した。あいつは全部本気なんだ。たぶん、全部。
おかげでまた無職になった俺は、家賃や光熱費を払う不安が一気に押し寄せた。そんな俺に悪魔が悪魔の手を差し伸べた。自分の家に引っ越してこいと言い出したのだ。ここまでがあいつの戦略なのか? それなら俺はもう鳥籠の中の鳥じゃないか。
「ここならどうですか?」
久保田がチラシを見せてきた。それは俺もさっき見た、郵便受けに入っていた食品工場の求人広告だ。
「最低賃金ですが一日一時間から働けます」
「…………」
ブラックに二度勤めた俺はもうそんなところしか働く場所がないのか?
「じゃあどうします? うちの会社に戻ってきますか? でも僕は本社に移るので前と同じ仕事というわけにはいかないかもしれませんが」
「いや」
お前とまた同じ場所で働くのはまっぴらごめんだ。そう言いたかったのに、言い終わる前に久保田が勝手に頷いた。
「そうですねぇ。さすがに本社のトイレであなたを抱くのは無理ですからねぇ」
「そういうことじゃない」
なんだこいつ。脳みそどうなってんだ。
「僕としてはあなたは生きてさえいてくれればいいのですが、あなたはそれだけでは苦痛でしょうから、どうです? 時給二千円出しますから、散歩とか昼寝とかストレッチをしてみては」
「は?」
「僕が帰ってきた時に家にいてくれれば一万円です」
「ちょっと待て。それじゃヒモだろ」
「お母さんに対して働いているアリバイを作りたいのなら架空の会社を作って名刺も作りましょう」
「やめてくれ」
俺はキャバ嬢か。
「あなたが僕を嫌いでも、僕はあなたが好きなんですよ? あなたの苦痛は僕が全て取り除いてあげます」
「…………」
「あなたの不安は全て僕のものですからあなたは何も不安がることはないんです。僕が全て守ってあげます」
久保田がまたマネキンのような顔でサイボーグのような口調で宇宙語を話している。
こんなことを俺なんかに本気で言ってるんだとしたら、ヤバい奴すぎるだろ。もう正気じゃない。異常者だ。
俺はもうこいつから二度と逃げられないのか?
いやまだ大丈夫だ。まだ、逃げられるはず。
「いらっしゃいませー」
かぼちゃとにんじんを棚に並べていた。これからこんにゃくと豆腐も並べなくてはならない。そのあとはペットボトルのジュースと洗剤も。
「兄ちゃん」
「え?」
背中を叩かれた。振り返ると常連の中年女性のお客さんだった。
「兄ちゃん、ネギどこ? ネギ」
「あ、ネギはあそこです」
ネギに向かって指を差すと、背中をポンポンと叩かれた。
「すみません」
また声をかけられ振り返ると、今度はスーツ姿の男性が立っていた。手には店のかごを下げている。こいつもいつも夜に買いに来るお客さんだ。
「今日の特売はどれですか?」
「ああ、今日の特売はじゃがいもと鶏肉です」
「じゃがいもと鶏肉ですか。メニューはどうしましょう?」
「そうですねぇ。そろそろ寒くなって来たからシチューなんでどうでしょう」
「なるほど。シチューですか。いいですねぇ。ありがとうございます」
客はそう言うと、じゃがいもと玉ねぎをカゴに入れ、精肉売り場の方へ向かった。俺はかぼちゃとにんじんを並べ終わると、バックヤードに行き、こんにゃくと豆腐が乗った箱を持ち上げた。
二十四時間営業のスーパーは、夜になってもぽつぽつと客がやって来る。客層はバラバラだが、たいていは職業不明者や帰りの遅いサラリーマンだ。
仕事が終わって家に帰ると、久保田は深夜だというのにシチューを作っていた。俺は手を洗い、いつものパーカーを着ようとしたら勝手にゴミ箱に捨てられていた。その代わりに同じパーカーの色違いが十着ほど買い足されていた。
「…………」
仕方なく黒のパーカーに袖を通し、テーブルの椅子に座った。
「……疲れた」
思わずため息をついてしまった。最低賃金よりはマシだけど、若いからと昼間のパートが残した重い商品の補充を重点的にやらされるのだ。
「どうです? そろそろ辞めたくなってきたでしょう?」
ピンクのエプロンをした久保田が振り向いた。
「大丈夫です。店長はパートと不倫してますし、近くに新しいスーパーができる予定もあります。このまま店長の悪い噂を仕入先に流せば仕入れが滞り、店長は他の店舗に飛ばされ、ライバル店によるさらなる売れ行き低下によって従業員がリストラされ、残った従業員によってストライキが起き、それによってあの店を営業できなくなさせられます。もっと早くて簡単な方法もありますが、どっちにしますか?」
「いい」
俺は首を横に振った。なんでいちいち潰す必要があるんだよ!
「このままでいいから」
「そうですか。どうぞ」
テーブルの上にシチューが置かれた。ふわふわの湯気が出ている。
「いただきます」
スプーンでじゃがいもをすくって食べた。
ああ、美味しいね、やわらかいね。こんなに美味しい料理にしてもらえて良かったね。にんじんさんもハート型にしてもらえて良かったね。素敵だね。玉ねぎさんと鶏肉さんもホワイトシチューの中で楽しそうに泳いでいるね。
自分が売った食材を褒めていると、いつの間にか食べ終わっていた。
……眠い。
「おかわりしますか?」
「……うん」
久保田は明日も朝から仕事なのに元気そうだ。こいつが眠そうなところやあくびしているところを見たことがない。
やはりサイボーグか。
「どうぞ」
俺の前に久保田が作ったとは思えない幸せそうな湯気を出したシチューが置かれた。
久保田が向かいにあった椅子を俺の横に置いて座った。頬杖をついて俺の食べる姿を見るつもりらしい。鉄仮面の凝視だ。
「僕は本当は、あなたと一分一秒も離れていたくないんですよ?」
「…………」
だから? 俺に仕事を辞めろって? 辞めなければまた潰すって脅すつもりか?
こんな奴に好かれたら大変だ。
過去を使って脅され続けるし、プライベートなんてあったもんじゃないし、しょっちゅう人の親と連絡取ってるし、俺に近づく人間全部調べ上げてるし、おちおち職場の愚痴も言えないし、年上のくせに体力おばけだし、人の物は勝手に捨てるし、勝手に買い足すし、部下も上司もいじめるし、人がやっと就職した会社倒産させるし、今度はバイト先の店長の不倫を暴いてストライキを起こさせようとしてる。
こんな奴に好かれたら大変なんだ。
自由なんてない。
「僕はあなただけが好きなんです。あなただけがいればいいんです」
「…………」
鉄仮面の顔が近づく。
キスしたくらいで、セックスしたくらいで、俺が落ちたと思うなよ? まだ逃げられるんだからな?
大丈夫。まだ。大丈夫。
「あなたは?」
「…………」
逃げられないのはキスだけで。いつだって逃げ出せるんだからな。こいつは最悪な奴なんだ。こんな奴に捕まったら大変なんだ。二度と自由なんてなくなるんだぞ?
誰か。
誰か、助けてくれ。
「俺も」
誰か、俺を逃してくれ。
久保田のせいで。
……まさか本当にやるとは思わなかった。
俺がつい社長や社員の愚痴を言ってしまったのがいけなかったらしい。すぐに社長の横領が発覚して取り引き先がなくなり、会社が倒産した。あいつは全部本気なんだ。たぶん、全部。
おかげでまた無職になった俺は、家賃や光熱費を払う不安が一気に押し寄せた。そんな俺に悪魔が悪魔の手を差し伸べた。自分の家に引っ越してこいと言い出したのだ。ここまでがあいつの戦略なのか? それなら俺はもう鳥籠の中の鳥じゃないか。
「ここならどうですか?」
久保田がチラシを見せてきた。それは俺もさっき見た、郵便受けに入っていた食品工場の求人広告だ。
「最低賃金ですが一日一時間から働けます」
「…………」
ブラックに二度勤めた俺はもうそんなところしか働く場所がないのか?
「じゃあどうします? うちの会社に戻ってきますか? でも僕は本社に移るので前と同じ仕事というわけにはいかないかもしれませんが」
「いや」
お前とまた同じ場所で働くのはまっぴらごめんだ。そう言いたかったのに、言い終わる前に久保田が勝手に頷いた。
「そうですねぇ。さすがに本社のトイレであなたを抱くのは無理ですからねぇ」
「そういうことじゃない」
なんだこいつ。脳みそどうなってんだ。
「僕としてはあなたは生きてさえいてくれればいいのですが、あなたはそれだけでは苦痛でしょうから、どうです? 時給二千円出しますから、散歩とか昼寝とかストレッチをしてみては」
「は?」
「僕が帰ってきた時に家にいてくれれば一万円です」
「ちょっと待て。それじゃヒモだろ」
「お母さんに対して働いているアリバイを作りたいのなら架空の会社を作って名刺も作りましょう」
「やめてくれ」
俺はキャバ嬢か。
「あなたが僕を嫌いでも、僕はあなたが好きなんですよ? あなたの苦痛は僕が全て取り除いてあげます」
「…………」
「あなたの不安は全て僕のものですからあなたは何も不安がることはないんです。僕が全て守ってあげます」
久保田がまたマネキンのような顔でサイボーグのような口調で宇宙語を話している。
こんなことを俺なんかに本気で言ってるんだとしたら、ヤバい奴すぎるだろ。もう正気じゃない。異常者だ。
俺はもうこいつから二度と逃げられないのか?
いやまだ大丈夫だ。まだ、逃げられるはず。
「いらっしゃいませー」
かぼちゃとにんじんを棚に並べていた。これからこんにゃくと豆腐も並べなくてはならない。そのあとはペットボトルのジュースと洗剤も。
「兄ちゃん」
「え?」
背中を叩かれた。振り返ると常連の中年女性のお客さんだった。
「兄ちゃん、ネギどこ? ネギ」
「あ、ネギはあそこです」
ネギに向かって指を差すと、背中をポンポンと叩かれた。
「すみません」
また声をかけられ振り返ると、今度はスーツ姿の男性が立っていた。手には店のかごを下げている。こいつもいつも夜に買いに来るお客さんだ。
「今日の特売はどれですか?」
「ああ、今日の特売はじゃがいもと鶏肉です」
「じゃがいもと鶏肉ですか。メニューはどうしましょう?」
「そうですねぇ。そろそろ寒くなって来たからシチューなんでどうでしょう」
「なるほど。シチューですか。いいですねぇ。ありがとうございます」
客はそう言うと、じゃがいもと玉ねぎをカゴに入れ、精肉売り場の方へ向かった。俺はかぼちゃとにんじんを並べ終わると、バックヤードに行き、こんにゃくと豆腐が乗った箱を持ち上げた。
二十四時間営業のスーパーは、夜になってもぽつぽつと客がやって来る。客層はバラバラだが、たいていは職業不明者や帰りの遅いサラリーマンだ。
仕事が終わって家に帰ると、久保田は深夜だというのにシチューを作っていた。俺は手を洗い、いつものパーカーを着ようとしたら勝手にゴミ箱に捨てられていた。その代わりに同じパーカーの色違いが十着ほど買い足されていた。
「…………」
仕方なく黒のパーカーに袖を通し、テーブルの椅子に座った。
「……疲れた」
思わずため息をついてしまった。最低賃金よりはマシだけど、若いからと昼間のパートが残した重い商品の補充を重点的にやらされるのだ。
「どうです? そろそろ辞めたくなってきたでしょう?」
ピンクのエプロンをした久保田が振り向いた。
「大丈夫です。店長はパートと不倫してますし、近くに新しいスーパーができる予定もあります。このまま店長の悪い噂を仕入先に流せば仕入れが滞り、店長は他の店舗に飛ばされ、ライバル店によるさらなる売れ行き低下によって従業員がリストラされ、残った従業員によってストライキが起き、それによってあの店を営業できなくなさせられます。もっと早くて簡単な方法もありますが、どっちにしますか?」
「いい」
俺は首を横に振った。なんでいちいち潰す必要があるんだよ!
「このままでいいから」
「そうですか。どうぞ」
テーブルの上にシチューが置かれた。ふわふわの湯気が出ている。
「いただきます」
スプーンでじゃがいもをすくって食べた。
ああ、美味しいね、やわらかいね。こんなに美味しい料理にしてもらえて良かったね。にんじんさんもハート型にしてもらえて良かったね。素敵だね。玉ねぎさんと鶏肉さんもホワイトシチューの中で楽しそうに泳いでいるね。
自分が売った食材を褒めていると、いつの間にか食べ終わっていた。
……眠い。
「おかわりしますか?」
「……うん」
久保田は明日も朝から仕事なのに元気そうだ。こいつが眠そうなところやあくびしているところを見たことがない。
やはりサイボーグか。
「どうぞ」
俺の前に久保田が作ったとは思えない幸せそうな湯気を出したシチューが置かれた。
久保田が向かいにあった椅子を俺の横に置いて座った。頬杖をついて俺の食べる姿を見るつもりらしい。鉄仮面の凝視だ。
「僕は本当は、あなたと一分一秒も離れていたくないんですよ?」
「…………」
だから? 俺に仕事を辞めろって? 辞めなければまた潰すって脅すつもりか?
こんな奴に好かれたら大変だ。
過去を使って脅され続けるし、プライベートなんてあったもんじゃないし、しょっちゅう人の親と連絡取ってるし、俺に近づく人間全部調べ上げてるし、おちおち職場の愚痴も言えないし、年上のくせに体力おばけだし、人の物は勝手に捨てるし、勝手に買い足すし、部下も上司もいじめるし、人がやっと就職した会社倒産させるし、今度はバイト先の店長の不倫を暴いてストライキを起こさせようとしてる。
こんな奴に好かれたら大変なんだ。
自由なんてない。
「僕はあなただけが好きなんです。あなただけがいればいいんです」
「…………」
鉄仮面の顔が近づく。
キスしたくらいで、セックスしたくらいで、俺が落ちたと思うなよ? まだ逃げられるんだからな?
大丈夫。まだ。大丈夫。
「あなたは?」
「…………」
逃げられないのはキスだけで。いつだって逃げ出せるんだからな。こいつは最悪な奴なんだ。こんな奴に捕まったら大変なんだ。二度と自由なんてなくなるんだぞ?
誰か。
誰か、助けてくれ。
「俺も」
誰か、俺を逃してくれ。
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