ぽっちゃり女子の異世界人生

猫目 しの

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「へぇ、ゼイルがそこまで言うなんて珍し……」



「ゼイルッ!」





ギルドマスターのシェイルが現れた。



……RPG風だったらこんな感じだろうな……。

ボルギルフさんは話してるのを遮られたからか、ギルドマスターが嫌いだからかわからないけど不機嫌そうにしている。







「(ドア壊れた……)」





どれだけ勢いよく開ければドアが壊れるんだろう?

壊れた扉を凝視しながら考えていれば戦闘ギルドのマスターが近寄ってきて机をバンっと叩く。







「どういうつもりなんだっ!」



「……何がだ?」







まあ、いきなりやって来て主語もなしに言われたらわけわからないよね。

だけど、商業ギルドのマスターは小さな溜め息をついただけで戦闘ギルドのマスターに問い掛けてる。



……どっちもギルドマスターだからややこしいな。

戦マスターと商マスターでいいや。







「ゼイルがクビにした彼女の事だっ。 可哀想じゃないか」





ああ、クビにされて戦マスターに言いに行ったのか。

私が言えることじゃないけど自業自得じゃない?







「あのおばはんが悪いからやろ」







まだ不機嫌そうなボルギルフさんは今にでも攻撃しそうな感じで戦マスターに言う。

……戦マスター何で驚いてるの?







「クレードも居たのか」



「名前呼ぶ許可出してへん。 呼ぶな息吸うな消えろ」



「クレードは相変わらずツンデレだね」







デレはどこに消えた。

戦マスターってポジティブなんだね。







「シェイル、彼女は受付に合わなかったから辞めてもらったんだ」



「ゼイルが気に入らないから辞めさせたらんじゃないのか?」





どんな言いがかりだ。

ってか、あのお姉さんはどんな風に戦マスターに言ったの?(多分、自分を正当化したんだろうけど)







「違う」



「だが、彼女は何もしてないのに辞めさせるのは不当だろう?」



「私事で業務を放棄した」







うん、説明しても無駄なような気がする。

戦マスターってさっきのボルギルフさんの話を聞いただけでも主人公組に入ると思うし、何か自分が見たこと以外は信じないって感じ。







「彼女がそんな事するはずないっ」





ほらね?



ってか、よくそんな考えでギルドマスターがやってられるよね。

悪い人でも戦マスターに「やってない」って言ったら逃げられるんじゃない?







「俺が見てたわ」



「見間違いだろう」





……ボルギルフさんは口論までしたんだから見間違いって事はないだろ。

戦マスターって馬鹿?(年上にこんな事言っちゃ駄目だろうけど)







「……まさか君がそんな事をするとは思っていなかったよ」





「君」で表すのは商マスターでもボルギルフさんでもなく………私?

うん、戦マスターの目線が私にきてるから私だろうが……。



私は無実だ。







 
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