ぽっちゃり女子の異世界人生

猫目 しの

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アルドラ

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「ごめんね、長引いちゃって」




部屋の番号は聞いていたので部屋をノックして声をかけてから部屋の中に入る。
少し不機嫌そうにベッドに座っているクロスとのんびり横になってたアルフがこっちを向いた。




「アヤ姉、お帰りなさい!」


「……お帰り」




にっこり笑顔のアルフと不機嫌なクロスで対照的ではあるが、待たせてしまったのは私なので仕方ない。
それに私はアルフとクロスに大切な話をすることに決めたんだ。




「あのね、二人に大切な話があるから聞いてくれる?」




今から言うことは信じてもらえないかもしれない、騙してたと思われるかもしれない、嘘つきって罵られるかもしれない、だけど私を信じてくれてる相田さんの為に頑張ろう。
元々この旅が終わったら話すことでもあったんだからね。

私のいつもと違う雰囲気を感じ取ったのかアルフもベッドに座った、私はアルフの隣に座る。




「どうしたの?」


「これを話すと色々と言いたいことが出来るとは思うけど最後まで聞いてからにしてほしいの」


「うん」




アルフは不思議そうにしているが私の心臓はドキドキと高鳴ってる、……嫌われたくないからね。




「アルフやクロスは転生者って知ってる?」


「転生者?」


「……聞いたことはある、ギルドの資料にも書いてあったが昔存在していたらしい。 ある者は無限とも言える魔力を持っていたり、ある者はどんなに殺そうとしても死ななかったり、ある者は全ての物を見通す目を持ってたりと様々だがな」




私が転生したし、相田さんやあの鈍感系主人公も転生か転移したっぽいから過去にも色々な人が転生してるとほ予想してた。
まだ幼いアルフがわからなくても過去に居たならクロスなら知ってるだろうとも。



「そんな人達が居たんだね」


「ああ、ほとんど眉唾物だがな」


「……私、その転生者なの」



昔居たであろう人達の事を信じていなかったクロスであるが、私の言葉を聞けばぴたりと止まる。
そして、アルフから私の方に視線を移す。




「私、本来は死んだらしいの。 私自身は死んだ記憶もなかったんだけど神様を名乗る男の人が居て、私は神様のミスで死んでしまったんだって」



実際には神様のミスってか神様の息子のせいで死んだらしいけど、似たようなものよね。
神様の息子なんだから神様ではあるでしょ。




「アヤ姉……」


「そんな神様が私に転生する権利をくれたの。 だから、私の能力は全て神様から貰った物でまがい物ってわけ」




アルフは悲しそうな何とも言えなさそうな表情をしてるからわかりやすいが、クロスは無表情のまま私をじっと見てるので何を考えてるかわからない。




「あのお店も神様から貰った物だし、私自身は空っぽ、私の物ってのはないの」




全部神様からの貰い物。
容姿は前のままだけど体も一から神様が作った物だし、私の物って言えるのは心ぐらいかもしれない。




「ごめんね、騙してしまって。 ……アルフが、クロスが好きになった私はまがい物なの」




大切になってしまったから嫌われたくなかった。
……ああ、もう二十歳超えてる癖にこんな事で泣きそうになるなんて馬鹿みたい。
アルフやクロスにもみっともなく見えてるんだろうな。


 
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