王家の影一族に転生した僕にはどうやら才能があるらしい。(完結)

薄明 喰

文字の大きさ
201 / 422
第4章

ノヴァの両親

しおりを挟む

あの手続をしないと、これもしていこうなどと色々話していくなかで、ノヴァがどんな悪魔と人間のハーフなのかを教えてくれた。



「俺を産んだ男から聞いた話だが相手はマモンと言う名の悪魔だと聞いている。酒場で出会い二カ月ほど一緒に居たらしい。その時に俺を身籠って驚いたと言っていた。悪魔は性別関係なく孕ませれるし、孕むことができるらしい。恋人という関係ではなかったから産みの親が死んだ時も現れなかったし、その後も姿を見たことがない。」


「へー…そのマモンってどんな悪魔なのかな?」



「確か…金に目がない奴だったとか。暇があれば金を眺め、よく賭博場に行っては勝ってきたと聞いた。気まぐれに大金をくれたから俺を育てるのに苦労はしなかったって言ってたし、産みの親が死んだ時に確認したら結構な金額があった。」




「…何かすごいねぇ。でもノヴァからそのマモンの特徴は感じないよね。」




「賭博で負けたことはないな。」




「…それは…引き継いでるね。」




「だろうな。」






話を聞くなかで、性別なく子供ができるって言葉に、つい半魔はどうなんだろうって思ってしまった。

もし半魔もそういった特性があるなら…僕も…



否、まだ婚約の段階なのだし今は考えないでおこう。

親になる覚悟何て全くないし。
正直子供を産むかもしれないって怖さよりも、親になるってことの方が怖い。







「まぁ会う事はないだろうし気にしなくていい。」


「そうだね。ノヴァあんまり半魔って感じしないし。」



魔力が通常より多く、魔力の扱いが物凄く上手いって人族って感じ。

とーさまから聞いた話で、幼い頃からノヴァは自然に当たり前に無詠唱で魔法を使っていたと聞いているけど、悪魔っぽい特徴と言えばそれくらいだ。









「ノヴァ。悪魔って魔核がある限りは生きるんだよね?ノヴァみたいな半魔はどうなの?」



「他の半魔にあまり会ったことがないが…個々によるだろう。体が悪魔の特徴を強く引き継いでいる者は魔核を壊されれば死ぬが、人間の特徴を強く持った者は心臓を貫かれれば死ぬ。あとは俺のように魔核と心臓どちらも持ち合わせている者は片方を壊されても死にはしない。」




「へぁー…ノヴァ不死身じゃん。」




中二病心がくすぐられるなぁ。






「不死身ではないが…まぁ心臓が二つあるようなもんだ。どちらも潰されれば死ぬ。純粋な人族でも稀にいるらしいぞ。」



「え…そうなの?」



「半魔とは違って、病気になりやすく短命らしいがな。」



「えー。」




あれか。

本来は一つしかないものが二つあることで他の器官が処理しきれないって感じか。


人族のそれは病なんだな。



周りに比較的健康な人しかいなかったから考えたことなかったけど、今世のこの世界にもそういった病気っていうのはあるんだなぁ。

怪我を治すのは基本魔法だし…人でがどうしても足りないだろう。


もう少し落ち着いた頃に治癒系の魔導具の作成を提案してみよう。

オリヴァーやノヴァ達ならすぐに作れちゃいそうだ。










________


一人の人の体にふたつ心臓がある病気はなさそうですが、検索で引っかかる病気で難病指定のものがあるみたいです。

難しい病気があって、私が知らない病気も沢山あると思います。


病気に関する文には気を付けるようにしていますが、読者の方で
「そんな簡単な病気じゃない!」「間違った知識を広めるな!」等
ありましたらぜひご指摘いただければと思います。

そして、もし可能でしたらその病気についてご教授いただけましたらと思います。

個人的な好奇心もありますが、こんな病気があるんだっと少しでも多くの人が知る機会をつくれればという思いもあります。


不快に思われましたら申し訳ありません。


しおりを挟む
感想 54

あなたにおすすめの小説

断罪回避のはずが、第2王子に捕まりました

ちとせ
BL
美形王子×容姿端麗悪役令息  ——これ、転生したやつだ。 5歳の誕生日、ノエル・ルーズヴェルトは前世の記憶を取り戻した。 姉が夢中になっていたBLゲームの悪役令息に転生したノエルは、最終的に死罪かそれ同等の悲惨な結末を迎える運命だった。 そんなの、絶対に回避したい。 主人公や攻略対象に近づかず、目立たずに生きていこう。 そう思っていたのに… なぜか勝手に広まる悪評に、むしろ断罪ルートに近づいている気がする。 しかも、関わるまいと決めていた第2王子・レオンには最初は嫌われていたはずなのに、途中からなぜかグイグイ迫られてる。 「お前を口説いている」 「俺が嫉妬しないとでも思った?」 なんで、すべてにおいて完璧な王子が僕にそんなことを言ってるの…?  断罪回避のはずが、いつの間にか王子に捕まり、最後には溺愛されるお話です。 ※しばらく性描写はないですが、する時にはガッツリです

転生したら嫌われ者No.01のザコキャラだった 〜引き篭もりニートは落ちぶれ王族に転生しました〜

隍沸喰(隍沸かゆ)
BL
引き篭もりニートの俺は大人にも子供にも人気の話題のゲーム『WoRLD oF SHiSUTo』の次回作を遂に手に入れたが、その直後に死亡してしまった。 目覚めたらその世界で最も嫌われ、前世でも嫌われ続けていたあの落ちぶれた元王族《ヴァントリア・オルテイル》になっていた。 同じ檻に入っていた子供を看病したのに殺されかけ、王である兄には冷たくされ…………それでもめげずに頑張ります! 俺を襲ったことで連れて行かれた子供を助けるために、まずは脱獄からだ! 重複投稿:小説家になろう(ムーンライトノベルズ) 注意: 残酷な描写あり 表紙は力不足な自作イラスト 誤字脱字が多いです! お気に入り・感想ありがとうございます。 皆さんありがとうございました! BLランキング1位(2021/8/1 20:02) HOTランキング15位(2021/8/1 20:02) 他サイト日間BLランキング2位(2019/2/21 20:00) ツンデレ、執着キャラ、おバカ主人公、魔法、主人公嫌われ→愛されです。 いらないと思いますが感想・ファンアート?などのSNSタグは #嫌01 です。私も宣伝や時々描くイラストに使っています。利用していただいて構いません!

ヒロイン不在の異世界ハーレム

藤雪たすく
BL
男にからまれていた女の子を助けに入っただけなのに……手違いで異世界へ飛ばされてしまった。 神様からの謝罪のスキルは別の勇者へ授けた後の残り物。 飛ばされたのは神がいなくなった混沌の世界。 ハーレムもチート無双も期待薄な世界で俺は幸せを掴めるのか?

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

最強賢者のスローライフ 〜転生先は獣人だらけの辺境村でした〜

なの
BL
社畜として働き詰め、過労死した結城智也。次に目覚めたのは、獣人だらけの辺境村だった。 藁葺き屋根、素朴な食事、狼獣人のイケメンに介抱されて、気づけば賢者としてのチート能力まで付与済み!? 「静かに暮らしたいだけなんですけど!?」 ……そんな願いも虚しく、井戸掘り、畑改良、魔法インフラ整備に巻き込まれていく。 スローライフ(のはず)なのに、なぜか労働が止まらない。 それでも、優しい獣人たちとの日々に、心が少しずつほどけていく……。 チート×獣耳×ほの甘BL。 転生先、意外と住み心地いいかもしれない。

秘匿された第十王子は悪態をつく

なこ
BL
ユーリアス帝国には十人の王子が存在する。 第一、第二、第三と王子が産まれるたびに国は湧いたが、第五、六と続くにつれ存在感は薄れ、第十までくるとその興味関心を得られることはほとんどなくなっていた。 第十王子の姿を知る者はほとんどいない。 後宮の奥深く、ひっそりと囲われていることを知る者はほんの一握り。 秘匿された第十王子のノア。黒髪、薄紫色の瞳、いわゆる綺麗可愛(きれかわ)。 ノアの護衛ユリウス。黒みかがった茶色の短髪、寡黙で堅物。塩顔。 少しずつユリウスへ想いを募らせるノアと、頑なにそれを否定するユリウス。 ノアが秘匿される理由。 十人の妃。 ユリウスを知る渡り人のマホ。 二人が想いを通じ合わせるまでの、長い話しです。

婚約破棄されて捨てられた精霊の愛し子は二度目の人生を謳歌する

135
BL
春波湯江には前世の記憶がある。といっても、日本とはまったく違う異世界の記憶。そこで湯江はその国の王子である婚約者を救世主の少女に奪われ捨てられた。 現代日本に転生した湯江は日々を謳歌して過ごしていた。しかし、ハロウィンの日、ゾンビの仮装をしていた湯江の足元に見覚えのある魔法陣が現れ、見覚えのある世界に召喚されてしまった。ゾンビの格好をした自分と、救世主の少女が隣に居て―…。 最後まで書き終わっているので、確認ができ次第更新していきます。7万字程の読み物です。

神子の余分

朝山みどり
BL
ずっと自分をいじめていた男と一緒に異世界に召喚されたオオヤナギは、なんとか逃げ出した。 おまけながらも、それなりのチートがあるようで、冒険者として暮らしていく。 途中、長く中断致しましたが、完結できました。最後の部分を修正しております。よければ読み直してみて下さい。

処理中です...