68 / 1,124
旅立ち~オードゥス出立まで
67頭
しおりを挟む
結局群れ狼は67頭出現した。
最後の1頭の首をへし折った所で辺りには静寂が響く。
最初に討伐した群れ狼を急いで回収する。
なぜなら飢餓ミミズが出現しており食われる一歩手前だったからだ。
急いで撥ね飛ばした頭等をかき集め飢餓ミミズに献上する。
最終的に60頭分の頭部を捧げた所で満足したのかお帰りになられた。
ちなみに回収出来なかった7頭はそこら辺に落ちていた吸血樹の種の餌食になった。
「あのー。もうこちらに来ても大丈夫ですよ?」
ノアが声をかけた方向には調査隊員数名がこちらの様子を窺っていた。
(あ、巨鳥の上で締め上げた人達だ。)
「す、すまない。盗み見るつもりは無かったのだが…」
「まぁ僕がど真ん中で戦ってたからしょうがないですよ。」
一応冒険者間には危機的状況でも無い限りは人の狩猟中は手出ししてはならないという暗黙のルールがある。
調査隊員も同様にこの暗黙のルールをしっかり守っていた為ノアの狩猟中は手を出せず、かといって2階のど真ん中で戦っていたノアの邪魔をしないよう迂回する事も出来ない為見守っていた。
「ここには調査に来たんですか?」
「あ、ああ…念の為時間を空けて再確認をしにね。」
「そうですか、自分は少し食事休憩を取るのでお先にどうぞ。」
「ああ、君も気を付けてね。」
調査隊員がノアの横を通り先を進む。
残ったノアはアイテムボックスから携行食を取り出し囓る。
少しして探索を再開するノア。
今更だが<気配放出>を発動しっぱなしだった事に気付き直ぐに止める。
(…ん?)
気掛かりな事があったノアは歩きつつ木の陰に入った瞬間に<気配遮断><忍び足><木登り上手>を発動し樹上に上がる。
少しすると別の調査隊員の姿が見えた。
<あれ?対象はどこ行った?>
<いや、こっちには来てないぞ。>
<急に気配が消えた、対象は【隠密】持ちか?>
<いや【ソロ】とか言う聞いたこと無い適正のハズだ。>
<おい、アガタ、探索スキル総動員して探して貰えるか?このままじゃ報告が遅れる。>
アガタ、と呼ばれた隊員はノアが潜んでいる所の真下にいる。
ノアは鉄串を取り出し、隊員達の少し後ろの茂みに投げる。
カサッ
<<<<<ん?>>>>>
全員の視線が茂みに移った瞬間に<気配遮断><忍び足><木登り上手>を発動したまま真下にいる隊員の背後に降り、口を掴んだまま再び樹上に飛び上がる。
「…!?…!…!?」
「しーっ…静かにしてて下さい。変な動きを見せたら鼻の下がグシャグシャになりますからね?」
手の力を強めて同意を求める。なす術が無い隊員はコクコクと頷く。
<あれ?アガタ?>
<アガタ!アガタ!どこ行った?>
ノアは隊員の口を掴んだまま<縦横無尽>を発動し枝を伝い2階の端まで連れていく。
「よく聞いてください。
口元から手を外して喉をギリギリ喋れる位迄絞ります。
変な動きをしたら潰しますから変な行動は取らないようにして下さい。」
コクコク
ギリギリッ…
「質問しますよ?今の会話は何ですか?僕に何の用事ですか?」
「そ、それは、言え、な、い」
「今僕の手には吸血樹の種があります。
あなたならこの種の危険性はご承知ですね?
これが偶然あなたの口の中に入ったらどうなるかは分かりますよね?」
「き、君、みたいな、少、年が、そんなこ、と出来る訳が」
ノアはまた少し喉を締め上げ、開いた口に種を押し込む。
咄嗟に隊員は歯で種の侵入を防ぐ。
「ま、まっへ、まっへふれ。はなふ、はなふから。」
力を緩め、呼吸を楽にさせる。が、手は外さない。
「き、君を対象にした調査だ。」
「誰が指示しました?ベルドラッドさんですか?」
「ち、違う。自分達の班の独断だ。」
「このままじゃ報告が遅れる、って言ってましたよね?誰にです?」
「そ、それは…」
ギリリ…
「う、ぐ、が、ご…」
ノアは隊員の左手に触れる。
隊員は何をしているか分からないと言った顔をする。
「へー、結婚してるんですねー。」
「!?ま、待ってくれ…」
「アガタさん、でしたっけ?王都に詳しい人が知り合いにいるので奥様の元へはしっかり届けておきます。ご心配なさらず。」
「待って、待ってく、れ」
「他の隊員から聞きますのでもう良いです。」
「お、王都、の上層か、らの指示、だ、女鏖、蜂、討伐者、の素性、等を、ち、調査しろ、と」
「そーですか。信用出来るか分からないので他の人にも聞いてみます。」
「本当!本、当だ!嘘じゃ、ない」
もうノアは隊員の方は見ておらず別の隊員の方を向いていた。
ノアは徐々に締める力を強くする。
空気を求めて隊員の口は無意識に開いていく。
そんな隊員の口にノアは種を近付ける。
「母さんも言ってました。人間は最期の最期まで嘘をつくと。」
「嘘じゃ、ない、本当、に…」
「お仕事お疲れ様でした。」
「こんだけ探していないってどういう事だ?」
「どこ行ったんだあいつは…」
調査隊員4名が3階への坂の前でうんうん唸っていると背後から
「何かお困りですか?」
「おわっ!」
「な、何だ、君か…」
「いやぁ、仲「調査対象の僕が急にいなくなったからスキル使って探そうとしたら消えたんですよね?」
ノアの言葉に調査隊の背中から嫌な汗が噴き出す。
「な、何故それを?」
「その反応…あー、アガタさんが言ってた事は正解だったんですねぇー…」
「き、君、アガタは今どこにいるんだ?」
「それよりもアガタさんが言ってた事は本当ですか?」
「君!こっちは真剣に聞いてるんだ!」
隊員の1人がノアに掴み掛かろうとした手を素早く掴み、ミシミシと締め上げる。
「ぐぁあああ!」
「こっちだって真面目に聞いてるんですよ。
本人に断りもなく隠れて跡をつけて来てくれちゃって。」
言葉の端々に怒気をはらんだノアの目が徐々に赤黒く染まっていく。
隊員達はベルドラッドの件を知ってる為迂闊な行動は取らず、ノアからの質問に答える。
「…アガタが言ったことは本当だ。君の素性を調査しろと上から指示があったんだ。」
「それで尾行して来たんですね?言ってくれれば協力しましたのに。」
「秘密裏にという事だったのでね。」
「あれで、ですか…?」
「うっ…」
「そ、それでアガタは…」
「彼なら奥でぐったりしてますよ。」
ノアの言葉を聞いた隊員達は急いで現場に向かう。
現場に着くとたアガタが口内で回復玉を転がしぐったりと木に凭れ掛かっていた。
「ぶ、無事なのか?アガタ…」
「…ええ、お陰様で…」
「てっきり始末されたかと…」
「嫌だなー、殺す訳無いじゃないですか。
なかなか喋らないので少し脅しただけですよ。
交渉術の一貫で母さんから尋問・拷問の指南も受けてたので試しただけですよ。」
「ど、どんな家庭だ…」
「でも尾行するなら今度からは一言言ってからにして下さいね?」
「ああ。」
「ベルドラッドさんには今の事は話させて貰いますね。」
「ああ…」
「僕はこのまま3階向かいますがどうしますか?」
隊員達は少し話合った後
「では君の戦い振りを見させて貰うよ。」
最後の1頭の首をへし折った所で辺りには静寂が響く。
最初に討伐した群れ狼を急いで回収する。
なぜなら飢餓ミミズが出現しており食われる一歩手前だったからだ。
急いで撥ね飛ばした頭等をかき集め飢餓ミミズに献上する。
最終的に60頭分の頭部を捧げた所で満足したのかお帰りになられた。
ちなみに回収出来なかった7頭はそこら辺に落ちていた吸血樹の種の餌食になった。
「あのー。もうこちらに来ても大丈夫ですよ?」
ノアが声をかけた方向には調査隊員数名がこちらの様子を窺っていた。
(あ、巨鳥の上で締め上げた人達だ。)
「す、すまない。盗み見るつもりは無かったのだが…」
「まぁ僕がど真ん中で戦ってたからしょうがないですよ。」
一応冒険者間には危機的状況でも無い限りは人の狩猟中は手出ししてはならないという暗黙のルールがある。
調査隊員も同様にこの暗黙のルールをしっかり守っていた為ノアの狩猟中は手を出せず、かといって2階のど真ん中で戦っていたノアの邪魔をしないよう迂回する事も出来ない為見守っていた。
「ここには調査に来たんですか?」
「あ、ああ…念の為時間を空けて再確認をしにね。」
「そうですか、自分は少し食事休憩を取るのでお先にどうぞ。」
「ああ、君も気を付けてね。」
調査隊員がノアの横を通り先を進む。
残ったノアはアイテムボックスから携行食を取り出し囓る。
少しして探索を再開するノア。
今更だが<気配放出>を発動しっぱなしだった事に気付き直ぐに止める。
(…ん?)
気掛かりな事があったノアは歩きつつ木の陰に入った瞬間に<気配遮断><忍び足><木登り上手>を発動し樹上に上がる。
少しすると別の調査隊員の姿が見えた。
<あれ?対象はどこ行った?>
<いや、こっちには来てないぞ。>
<急に気配が消えた、対象は【隠密】持ちか?>
<いや【ソロ】とか言う聞いたこと無い適正のハズだ。>
<おい、アガタ、探索スキル総動員して探して貰えるか?このままじゃ報告が遅れる。>
アガタ、と呼ばれた隊員はノアが潜んでいる所の真下にいる。
ノアは鉄串を取り出し、隊員達の少し後ろの茂みに投げる。
カサッ
<<<<<ん?>>>>>
全員の視線が茂みに移った瞬間に<気配遮断><忍び足><木登り上手>を発動したまま真下にいる隊員の背後に降り、口を掴んだまま再び樹上に飛び上がる。
「…!?…!…!?」
「しーっ…静かにしてて下さい。変な動きを見せたら鼻の下がグシャグシャになりますからね?」
手の力を強めて同意を求める。なす術が無い隊員はコクコクと頷く。
<あれ?アガタ?>
<アガタ!アガタ!どこ行った?>
ノアは隊員の口を掴んだまま<縦横無尽>を発動し枝を伝い2階の端まで連れていく。
「よく聞いてください。
口元から手を外して喉をギリギリ喋れる位迄絞ります。
変な動きをしたら潰しますから変な行動は取らないようにして下さい。」
コクコク
ギリギリッ…
「質問しますよ?今の会話は何ですか?僕に何の用事ですか?」
「そ、それは、言え、な、い」
「今僕の手には吸血樹の種があります。
あなたならこの種の危険性はご承知ですね?
これが偶然あなたの口の中に入ったらどうなるかは分かりますよね?」
「き、君、みたいな、少、年が、そんなこ、と出来る訳が」
ノアはまた少し喉を締め上げ、開いた口に種を押し込む。
咄嗟に隊員は歯で種の侵入を防ぐ。
「ま、まっへ、まっへふれ。はなふ、はなふから。」
力を緩め、呼吸を楽にさせる。が、手は外さない。
「き、君を対象にした調査だ。」
「誰が指示しました?ベルドラッドさんですか?」
「ち、違う。自分達の班の独断だ。」
「このままじゃ報告が遅れる、って言ってましたよね?誰にです?」
「そ、それは…」
ギリリ…
「う、ぐ、が、ご…」
ノアは隊員の左手に触れる。
隊員は何をしているか分からないと言った顔をする。
「へー、結婚してるんですねー。」
「!?ま、待ってくれ…」
「アガタさん、でしたっけ?王都に詳しい人が知り合いにいるので奥様の元へはしっかり届けておきます。ご心配なさらず。」
「待って、待ってく、れ」
「他の隊員から聞きますのでもう良いです。」
「お、王都、の上層か、らの指示、だ、女鏖、蜂、討伐者、の素性、等を、ち、調査しろ、と」
「そーですか。信用出来るか分からないので他の人にも聞いてみます。」
「本当!本、当だ!嘘じゃ、ない」
もうノアは隊員の方は見ておらず別の隊員の方を向いていた。
ノアは徐々に締める力を強くする。
空気を求めて隊員の口は無意識に開いていく。
そんな隊員の口にノアは種を近付ける。
「母さんも言ってました。人間は最期の最期まで嘘をつくと。」
「嘘じゃ、ない、本当、に…」
「お仕事お疲れ様でした。」
「こんだけ探していないってどういう事だ?」
「どこ行ったんだあいつは…」
調査隊員4名が3階への坂の前でうんうん唸っていると背後から
「何かお困りですか?」
「おわっ!」
「な、何だ、君か…」
「いやぁ、仲「調査対象の僕が急にいなくなったからスキル使って探そうとしたら消えたんですよね?」
ノアの言葉に調査隊の背中から嫌な汗が噴き出す。
「な、何故それを?」
「その反応…あー、アガタさんが言ってた事は正解だったんですねぇー…」
「き、君、アガタは今どこにいるんだ?」
「それよりもアガタさんが言ってた事は本当ですか?」
「君!こっちは真剣に聞いてるんだ!」
隊員の1人がノアに掴み掛かろうとした手を素早く掴み、ミシミシと締め上げる。
「ぐぁあああ!」
「こっちだって真面目に聞いてるんですよ。
本人に断りもなく隠れて跡をつけて来てくれちゃって。」
言葉の端々に怒気をはらんだノアの目が徐々に赤黒く染まっていく。
隊員達はベルドラッドの件を知ってる為迂闊な行動は取らず、ノアからの質問に答える。
「…アガタが言ったことは本当だ。君の素性を調査しろと上から指示があったんだ。」
「それで尾行して来たんですね?言ってくれれば協力しましたのに。」
「秘密裏にという事だったのでね。」
「あれで、ですか…?」
「うっ…」
「そ、それでアガタは…」
「彼なら奥でぐったりしてますよ。」
ノアの言葉を聞いた隊員達は急いで現場に向かう。
現場に着くとたアガタが口内で回復玉を転がしぐったりと木に凭れ掛かっていた。
「ぶ、無事なのか?アガタ…」
「…ええ、お陰様で…」
「てっきり始末されたかと…」
「嫌だなー、殺す訳無いじゃないですか。
なかなか喋らないので少し脅しただけですよ。
交渉術の一貫で母さんから尋問・拷問の指南も受けてたので試しただけですよ。」
「ど、どんな家庭だ…」
「でも尾行するなら今度からは一言言ってからにして下さいね?」
「ああ。」
「ベルドラッドさんには今の事は話させて貰いますね。」
「ああ…」
「僕はこのまま3階向かいますがどうしますか?」
隊員達は少し話合った後
「では君の戦い振りを見させて貰うよ。」
218
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜
日々埋没。
ファンタジー
「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」
かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。
その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。
レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。
地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」
新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。
一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。
やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。
レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
妹が聖女の再来と呼ばれているようです
田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。
「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」
どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。
それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。
戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。
更新は不定期です。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる