85 / 1,124
旅立ち~オードゥス出立まで
装備完成
しおりを挟む
「竹魔弓に、カランビットに刺突武器…これでようやっと依頼した装備完成だな。
ってかこの装備で何倒しに行くんだよ、ドラゴンか何かか?」
「いやいや、流石にそれは…」
「素手でバトルベア殺す奴が何言ってやがる!」
「み、見てたんですか?」
「お前昨日の防衛戦はどこでも話題に上がってるんだぜ?見なくても分からぁ!
ま、お前さんが狩り尽くしてくれたお陰でさっきのパーティは装備が作れる様になったんだぜ?」
(ああ、だからジェイルはさっきそんな事を…)
「というか昨日の今日で4人分の装備作ったんですか?僕の装備は結構掛かったのに…」
「バカお前、あの剣作るだけで俺含めて職員全員のスキルレベルがバカスカ上がったんだぜ?なぁ?ガーラ。」
「あぁ…革なめしが1時間程で終わった時は固まっちまったぜ…」
「正直あの剣に比べたら4人分の装備何て朝飯前だわ!」
「ちなみになんですけど、この剣をもう2本作「御免被る!」」
「そうですか…」
武器を全て装備し終えたノアは工房を出る。
「お前さんも訓練所で慣らしに行くのか?」
「いや、今日は用事済ませて寝て、明日潜ろうかと…」
「あまり急ぐ事でも無いですし、知り合いから僕は過労気味だと言われてしまいましたし。」
「確かにな…まぁ何かありゃまた来な!」
挨拶を済ませ、ギルド方面へ向かう。
「おや、フル装備だね、これから潜るのかい?この街の英雄さん?」
声のした方を向くと何日か振りのレーヴァがそこにいた。
「レーヴァさん、その呼び方止めて貰っても良いですか?何かむず痒くて…」
「あっはっは、冗談だ。
最近顔見せ無いもんだからからかっただけさ。」
「すいません、最近アイテムボックス買ったもんで…」
「気にしちゃいないよ。
最近は色んなパーティから依頼が来てるから割と忙しくなったんだ。
今日もウチのライルがジェイルって奴のパーティに同行するんだよ。」
「ほー、じゃあ大分潜るんですね。」
(装備も新調したから張り切ってるんだろうな。)
「んで、坊やはこれからどうするんだい?」
「自分は用事を済ませたら寝ます。潜るのはまた明日ですね。」
「そうかい、引き留めて悪かったね。んじゃまた。」
「また。」
レーヴァと別れたノアはギルドの中に入る。
中にはエメラルダ、調査隊員、ベルドラッド、アリッサが勢揃いしていた。
「あら、ノア様いらっしゃい。」
「やぁノア君。」
「あら、ノア君じゃな…何か装備増えてない?」
「依頼してたのがやっと完成したんです。
皆さんは勢揃いしてどうしたんですか?」
「ああ、2人の潜伏先が大体割れたんだ。
使用スキル履歴と魔力探査の結果、現在2人は下層4階にいると思われる。
その辺りだとこちらも万全の体制で向かわねばならんからな、明朝に再突入する事になった。」
「そう、ですか…」
「一応中層と下層の境を封鎖し、隊員を2名配置している。彼らは袋の鼠だ。」
「後の事はお願いします。」
「ああ、だからノア君少しは落ち着け。」
「…新しい装備が出来たんで早く試したいだけですよ。」
「そうか、それなら良いが…」
そのままギルドを出るノア。
「あれはどう見ても何かで焦ってるって表情だな。」
「落ち着かないからうろうろしてるって感じですね。」
「何か上の空って感じね。」
通りを歩くノア。
工房でジェイルパーティと別れた辺りから<虫の知らせ>が弱く反応していた。
(微弱だが反応がある…色々歩き回ってはいるがどこも反応は同じだ…どこだ、どこから反応が…)
「おや、ノア君また会ったね。」
「…ジョーさん。」
「…ちょっと歩こうか。」
街の通りを無言で歩くジョーとノア。
「落ち着かない、と言った感じだね…」
「…分かりますか?」
「視線の動き、呼吸の早さ、後は気配かな、明らかにいつもと違うからね。」
「商人は凄いですね、そんな事まで分かりますか?」
「今の君の様子を見たら一般人でも分かるよ。
…大方、<虫の知らせ>辺りかな?」
ギクッ!
「何で見ただけで発動スキル分かるんですか?」
「まぁ僕も持ってるし、そのスキルって無駄に不安を煽るんだよね。」
「あー、分かります、漠然と全ての事柄に敏感になるといいますか…」
「まぁ君の事だ、『落ち着け』と言われて落ち着ける性分では無いだろう。
だったら備えておけ!何があっても即行動に移せる様に、『あの時ああしておけば』は起こってからじゃ遅いんだからな?」
「…はい。」
(ふむ…いつもの顔付きに戻った様だね。)
「それじゃ幾つか欲しい物があるんですが。」
「おー良いとも、大抵の物は用意出来ると思うよ。」
いつもの調子に戻ったノアとジョーが話していると、通りの奥にジェイルパーティとライルの姿が見えた。
「あちらはそろそろ潜るみたいだね。」
「ええ…」
ジェイルパーティサイド
「今日もよろしくにゃ。」
「「「「よろしくお願いしまーす。」」」」
「さて、各自武器の確認、回復ポーションや、ポーラはマナポーションも忘れてないか?」
「矢の本数問題なし、ポーションは5本ちゃんとあるよ。」
「こっちもおーけー。」
「マナポーおーけー。」
「よし!それじゃ行くぞ!」
ジェイルパーティとライルは上層への坂を下りる、目的の中層までは暫くあるのでライルが会話を始める。
「それにしても最近ここに来たばかりにゃのにもう中層の攻略も終盤とはにゃー。
みんにゃは下層まで行くのかにゃ?」
「自分は行きたい気持ちはありますが、皆の意見次第ですかね。」
「あたしはリーダーが行くならいーよー!」
「私も、ジェイルに着いていくわ。」
「私は、出来ればノア君と一緒に行ってみたい、かな。」
クロラの発言に少し思案する面々。
適正を知って直ぐであれば「無理だろう」の一言で終わる話であったが
「確かに連携、協力がダメなだけで一緒にいる分には大丈夫だろうし、自分としては普段の戦い方を見てみたいって気持ちもある。」
「あたしも彼の戦い方に興味あるなー、参考に出来そうな所は取り入れたいし。」
「まぁ少年の事だから断る事は無いでしょ。
と、いう訳で交渉はクロラ、頼んだぞ?」
「うん、誘ってみる。」
「そういえばライルさんは下層に潜った事はありますか?」
「うんあるにゃよ。」
「難易度的にはどうですか?」
「そうにゃね…昨日ノア君が戦っていたバトルベアってモンスターがいたけどあれを普通に倒せる様じゃにゃいと厳しいにゃ。」
「…そんなにですか。」
「上層、中層、下層共通して『鹿』は弱い部類に入るんにゃけど、下層にいる鹿は弱くても戦闘力はバトルベア並みにゃ。」
「逆に言えばノア君は下層に行く資格があると言う事かしら?」
「そうとも言うにゃね。
ただ僕ら職員は依頼を斡旋するのも役目にゃけど軽い気持ちで危険な猟場へ向かう冒険者を止める役目もあるのにゃ。
脅かすつもりはにゃいけど、下層はそういう所というのは忘れにゃいで欲しいにゃ。」
装備新調で少し浮かれていたジェイルパーティは改めて気を引き締め直す事になった。
ってかこの装備で何倒しに行くんだよ、ドラゴンか何かか?」
「いやいや、流石にそれは…」
「素手でバトルベア殺す奴が何言ってやがる!」
「み、見てたんですか?」
「お前昨日の防衛戦はどこでも話題に上がってるんだぜ?見なくても分からぁ!
ま、お前さんが狩り尽くしてくれたお陰でさっきのパーティは装備が作れる様になったんだぜ?」
(ああ、だからジェイルはさっきそんな事を…)
「というか昨日の今日で4人分の装備作ったんですか?僕の装備は結構掛かったのに…」
「バカお前、あの剣作るだけで俺含めて職員全員のスキルレベルがバカスカ上がったんだぜ?なぁ?ガーラ。」
「あぁ…革なめしが1時間程で終わった時は固まっちまったぜ…」
「正直あの剣に比べたら4人分の装備何て朝飯前だわ!」
「ちなみになんですけど、この剣をもう2本作「御免被る!」」
「そうですか…」
武器を全て装備し終えたノアは工房を出る。
「お前さんも訓練所で慣らしに行くのか?」
「いや、今日は用事済ませて寝て、明日潜ろうかと…」
「あまり急ぐ事でも無いですし、知り合いから僕は過労気味だと言われてしまいましたし。」
「確かにな…まぁ何かありゃまた来な!」
挨拶を済ませ、ギルド方面へ向かう。
「おや、フル装備だね、これから潜るのかい?この街の英雄さん?」
声のした方を向くと何日か振りのレーヴァがそこにいた。
「レーヴァさん、その呼び方止めて貰っても良いですか?何かむず痒くて…」
「あっはっは、冗談だ。
最近顔見せ無いもんだからからかっただけさ。」
「すいません、最近アイテムボックス買ったもんで…」
「気にしちゃいないよ。
最近は色んなパーティから依頼が来てるから割と忙しくなったんだ。
今日もウチのライルがジェイルって奴のパーティに同行するんだよ。」
「ほー、じゃあ大分潜るんですね。」
(装備も新調したから張り切ってるんだろうな。)
「んで、坊やはこれからどうするんだい?」
「自分は用事を済ませたら寝ます。潜るのはまた明日ですね。」
「そうかい、引き留めて悪かったね。んじゃまた。」
「また。」
レーヴァと別れたノアはギルドの中に入る。
中にはエメラルダ、調査隊員、ベルドラッド、アリッサが勢揃いしていた。
「あら、ノア様いらっしゃい。」
「やぁノア君。」
「あら、ノア君じゃな…何か装備増えてない?」
「依頼してたのがやっと完成したんです。
皆さんは勢揃いしてどうしたんですか?」
「ああ、2人の潜伏先が大体割れたんだ。
使用スキル履歴と魔力探査の結果、現在2人は下層4階にいると思われる。
その辺りだとこちらも万全の体制で向かわねばならんからな、明朝に再突入する事になった。」
「そう、ですか…」
「一応中層と下層の境を封鎖し、隊員を2名配置している。彼らは袋の鼠だ。」
「後の事はお願いします。」
「ああ、だからノア君少しは落ち着け。」
「…新しい装備が出来たんで早く試したいだけですよ。」
「そうか、それなら良いが…」
そのままギルドを出るノア。
「あれはどう見ても何かで焦ってるって表情だな。」
「落ち着かないからうろうろしてるって感じですね。」
「何か上の空って感じね。」
通りを歩くノア。
工房でジェイルパーティと別れた辺りから<虫の知らせ>が弱く反応していた。
(微弱だが反応がある…色々歩き回ってはいるがどこも反応は同じだ…どこだ、どこから反応が…)
「おや、ノア君また会ったね。」
「…ジョーさん。」
「…ちょっと歩こうか。」
街の通りを無言で歩くジョーとノア。
「落ち着かない、と言った感じだね…」
「…分かりますか?」
「視線の動き、呼吸の早さ、後は気配かな、明らかにいつもと違うからね。」
「商人は凄いですね、そんな事まで分かりますか?」
「今の君の様子を見たら一般人でも分かるよ。
…大方、<虫の知らせ>辺りかな?」
ギクッ!
「何で見ただけで発動スキル分かるんですか?」
「まぁ僕も持ってるし、そのスキルって無駄に不安を煽るんだよね。」
「あー、分かります、漠然と全ての事柄に敏感になるといいますか…」
「まぁ君の事だ、『落ち着け』と言われて落ち着ける性分では無いだろう。
だったら備えておけ!何があっても即行動に移せる様に、『あの時ああしておけば』は起こってからじゃ遅いんだからな?」
「…はい。」
(ふむ…いつもの顔付きに戻った様だね。)
「それじゃ幾つか欲しい物があるんですが。」
「おー良いとも、大抵の物は用意出来ると思うよ。」
いつもの調子に戻ったノアとジョーが話していると、通りの奥にジェイルパーティとライルの姿が見えた。
「あちらはそろそろ潜るみたいだね。」
「ええ…」
ジェイルパーティサイド
「今日もよろしくにゃ。」
「「「「よろしくお願いしまーす。」」」」
「さて、各自武器の確認、回復ポーションや、ポーラはマナポーションも忘れてないか?」
「矢の本数問題なし、ポーションは5本ちゃんとあるよ。」
「こっちもおーけー。」
「マナポーおーけー。」
「よし!それじゃ行くぞ!」
ジェイルパーティとライルは上層への坂を下りる、目的の中層までは暫くあるのでライルが会話を始める。
「それにしても最近ここに来たばかりにゃのにもう中層の攻略も終盤とはにゃー。
みんにゃは下層まで行くのかにゃ?」
「自分は行きたい気持ちはありますが、皆の意見次第ですかね。」
「あたしはリーダーが行くならいーよー!」
「私も、ジェイルに着いていくわ。」
「私は、出来ればノア君と一緒に行ってみたい、かな。」
クロラの発言に少し思案する面々。
適正を知って直ぐであれば「無理だろう」の一言で終わる話であったが
「確かに連携、協力がダメなだけで一緒にいる分には大丈夫だろうし、自分としては普段の戦い方を見てみたいって気持ちもある。」
「あたしも彼の戦い方に興味あるなー、参考に出来そうな所は取り入れたいし。」
「まぁ少年の事だから断る事は無いでしょ。
と、いう訳で交渉はクロラ、頼んだぞ?」
「うん、誘ってみる。」
「そういえばライルさんは下層に潜った事はありますか?」
「うんあるにゃよ。」
「難易度的にはどうですか?」
「そうにゃね…昨日ノア君が戦っていたバトルベアってモンスターがいたけどあれを普通に倒せる様じゃにゃいと厳しいにゃ。」
「…そんなにですか。」
「上層、中層、下層共通して『鹿』は弱い部類に入るんにゃけど、下層にいる鹿は弱くても戦闘力はバトルベア並みにゃ。」
「逆に言えばノア君は下層に行く資格があると言う事かしら?」
「そうとも言うにゃね。
ただ僕ら職員は依頼を斡旋するのも役目にゃけど軽い気持ちで危険な猟場へ向かう冒険者を止める役目もあるのにゃ。
脅かすつもりはにゃいけど、下層はそういう所というのは忘れにゃいで欲しいにゃ。」
装備新調で少し浮かれていたジェイルパーティは改めて気を引き締め直す事になった。
147
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜
日々埋没。
ファンタジー
「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」
かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。
その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。
レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。
地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」
新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。
一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。
やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。
レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
妹が聖女の再来と呼ばれているようです
田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。
「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」
どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。
それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。
戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。
更新は不定期です。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる