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旅立ち~オードゥス出立まで
ダンジョンに入って6時間
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ダンジョンに入って6時間。
ルドルフのパーティも同行しての探索が開始された。
勿論幾つか制限は取ってある。
制限と言ってもそんな大層な事ではない、1つ目は余程の事が無い限りパーティへの戦闘の介入はしない。
2つ目は戦闘は基本的に交代で行う。
最後に、恐らく今回はダンジョン内で日を跨ぐ事になるので見張りは交代で行う。
この3つだけだ、あまりに簡単な内容だった為ルドルフやバルドロからも心配される程だ。
当たり前の事だが全員からも了承は受けているし、ノアも全員と接した事があるので人柄を見て判断した結果だ。
口は少し悪いが中々義理堅いバルドロはスキル取得の対価に報酬と言う形を取ろうとしたが断った。
「報酬はいい、もし僕が困った時に手助けしてくれればそれで良いです。」
「…あぁ、分かったそん時は存分に手助けさせて貰うぜ。」
にぃ、っと笑うノア。
「さて、それじゃ始めますか。」
「おう!それと悪いな、わざわざ実戦形式を取って貰って。」
「いえいえ、実際僕もこのやり方で取得したのでこちらの方が気楽です。
それに、バルドロさんから戦いたくてウズウズしてる感じが伝わってますしね。」
「いつか戦ってみたいと思ってたんでね。
この機会を逃す手は無いぜ!」
「おーいノア君、バルドロは戦闘筋肉バカだから割とこてんぱんにやっちゃって良いよー。」
「くっ、ガルベラめ、余計な事を…」
今2人は<渾身>のスキル取得の為、バルドロからの要望で実戦形式で行おうとしており、その間ジェイルパーティの面々は代わりに熊と戦っている。
「それでは剣に強化掛けといて下さいね。僕の剣切れ味凄いので。」
「ああ、防衛戦の時にそれは確認してるぜ。
あんな無茶苦茶な使い方して刃零れ1つ起こさねぇんだ、こちらの武器がもたねぇぜ。
<剣強化付与>!」
「あと実戦形式という事でこちらも色々使わせて貰いますよ。」
「勿論だ。ガルベラ、合図頼むぜ!」
(もう既に背中に抜き身の大剣を担いでるな、こりゃ開幕早々突っ込んで来るぞ…)
「じゃあ行くよー…始め!」
開幕早々ノアへ向け、放たれた矢の如く真っ直ぐ突っ込んで来るバルドロは背中の大剣を素早く引寄せ、ノアに向け振り下ろす。
ノアは右の阿羅亀噛を抜き、振り下ろされる大剣に合わせる。
ガギィンッ!
バルドロの攻撃を受けきったノアの足元は僅かに陥没していた。
(バルドロの持ち前の筋力と大剣の重量が合わさって結構な破壊力を持ってるな…熊位なら一撃で倒せるんじゃね?)
毎度の事ながら相手を分析している事を余裕と捉えられたのか
「は、涼しい顔してんなぁ!筋力には自信あったんだがな!」
「いや、素のステータスなら確実にバルドロさんの方が上です、よっと!」
阿羅亀噛を振るい、大剣を持つバルドロごと吹き飛ばす。
バルドロが吹っ飛ばされた事に驚いて僅かに目を離した隙に、ノアは近くの木を踏み台にして跳躍、バルドロの側面に迫っていた。
「ぐっ!」
バルドロは持っていた大剣を体の側面に移すと、その直後に強い衝撃が走る。
ズガン! 「うがぁっ!?」
何をされたか分からないまま何とか体勢を直し、地面に着地するバルドロだが目の前には既に阿羅亀噛を振り下ろすノアが立っていた。
ガヂンッ! 「ぅぐぐぐぐっ…」
何とか受け止めるバルドロだが、両手で支えているはずなのに右手1本で圧してくるノアを押し返せずにいる。
しかし僅か数瞬だけノアの力が弱まった様に感じ、力を振り絞って剣を振り、阿羅亀噛を弾く。
「ぐ、おおおおっ!」 ガィンッ!
阿羅亀噛を弾かれた事で体勢が崩れ後退するも、背中を通して阿羅亀噛を地面に突き刺し、それを足場に踏み込んで右の拳を繰り出す。
ズゴンッ! 「うぉおっ!?」
これも大剣を盾にしてノアの拳を受け止めたバルドロは再び力を入れて剣を振る。
ノアは少しだけ下がり剣を回避すると一気に詰め寄りバルドロの胸ぐらを掴んで持ち上げると
「腹に力入れといて下さいね。」
その場で素早く回転し後ろ回し蹴りを放ち、吹き飛ばす。
ズムッ! 「ぐぬぬっ!」 ズザザッ!
蹴った感触からパーティメンバーから"戦闘筋肉バカ"と言われるだけあるな、と思うノア。
感想もそこそこに、何とか踏ん張って体勢を立て直そうとするバルドロに向け駆けて行く。
接近してくるノアにバルドロは大剣を振るが、前方に倒れ込む様に体勢を低くして避けたノアは、バルドロの右脇腹に掌底を打つ。
再び空中に打ち上がったバルドロに拳を振るうも、バルドロは何とか大剣で防ぐが、諸とも吹き飛ばされる。
木にぶつかり何とか着地するも、やはり既に目の前まで来ていたノアが押し潰すかの様に大剣を押し込んでくる。
バルドロは額に脂汗をかきながらも状況を打破する手を考える。
(くっ…分かっちゃいたが力も速さも段違いだ!
何か、何か手は…あれ!?<渾身>取得されてる!?
と、とりあえず考えるのは後だ!<渾身>発動。)
ブォンッ! 「お!」
バルドロが剣を振り、ノアを振り飛ばす。
着地したノアはいつもの感じでバルドロに近付く。
「<渾身>無事取得出来たようですね。」
「あ、ああ…」
何で取得出来たのか分かってない様なので説明を入れる。
「<渾身>は瞬間的に力を発揮するスキルです、先程僕と鍔迫り合いした時や拳を打ち込んだ時等、距離を取る為に剣を振り払ったじゃないですか。
あぁ言う瞬間的な力の発動を行うと覚えやすいんです。
どうです?中々良いスキルでしょ。」
「確かに…最初に剣を打ち払った時は文字通り渾身の力を発揮しないと弾けなかったが、<渾身>を発動したら最小限の動きで弾く事が出来た。
このスキルを攻撃に使用したら…」
「うん、まぁ…転用したらかなり有用だけど初期はかな「よし!もう1回!もう1回勝負だ!」」
何かを言いかけたノアだがこの後バルドロと追加で3回程戦う事になった。
「それではルドルフさん、ミラさん、ガルベラさんには少し簡単な方法で覚えましょう。」
「それは助かるよ。ノア君と戦うのはちょっとね…」
「同じく…」
「あたしは実戦でも良いんだがね。」
「まあまあ、2人一組でやる場合は剣同士を合わせて鍔迫り合いをして相手を押し返して下さい。
1人でやる場合は剣を木に押し当て、瞬間的にぶった斬る様に力を入れて下さい。
実戦よりは取得にほんの少しだけ時間掛かりますが、確実に取れますよ。」
武器種がショートソードのルドルフとミラ、大剣のガルベラに別れて行う。
ルドルフとミラはお互いに5合程打ち合った後取得され、ガルベラは7回目で発動出来た。
「むんっ!」 ゾンッ! ズズン!
「おー。」
「ガルベラ凄ーい!」
「ふぅ…確かに取得は簡単だが凄いスキルだね。」
自分の胴体程もある木をぶった斬った後ガルベラは感嘆の声を上げる。
「ただ気を付けて下さい、初期の<渾身>は体への負担も大きいので連発は避けて下さいね。
連発するとああなります。」
ノアが指差す方向を見る3人、彼等の視線の先では岩にどっかりと座り大剣に手をついて項垂れるバルドロがいた。
「そ…そう言う事は、ハァ、早く、言ってくれ…ハァ…」
「言おうとしたら再戦申し込んで来たから、実際に体験して貰ったんだよ。
まぁ使っていくうちに慣れてくると思うよ。」
ちなみにバルドロはこの3時間後、重めの筋肉痛に陥った。
ルドルフのパーティも同行しての探索が開始された。
勿論幾つか制限は取ってある。
制限と言ってもそんな大層な事ではない、1つ目は余程の事が無い限りパーティへの戦闘の介入はしない。
2つ目は戦闘は基本的に交代で行う。
最後に、恐らく今回はダンジョン内で日を跨ぐ事になるので見張りは交代で行う。
この3つだけだ、あまりに簡単な内容だった為ルドルフやバルドロからも心配される程だ。
当たり前の事だが全員からも了承は受けているし、ノアも全員と接した事があるので人柄を見て判断した結果だ。
口は少し悪いが中々義理堅いバルドロはスキル取得の対価に報酬と言う形を取ろうとしたが断った。
「報酬はいい、もし僕が困った時に手助けしてくれればそれで良いです。」
「…あぁ、分かったそん時は存分に手助けさせて貰うぜ。」
にぃ、っと笑うノア。
「さて、それじゃ始めますか。」
「おう!それと悪いな、わざわざ実戦形式を取って貰って。」
「いえいえ、実際僕もこのやり方で取得したのでこちらの方が気楽です。
それに、バルドロさんから戦いたくてウズウズしてる感じが伝わってますしね。」
「いつか戦ってみたいと思ってたんでね。
この機会を逃す手は無いぜ!」
「おーいノア君、バルドロは戦闘筋肉バカだから割とこてんぱんにやっちゃって良いよー。」
「くっ、ガルベラめ、余計な事を…」
今2人は<渾身>のスキル取得の為、バルドロからの要望で実戦形式で行おうとしており、その間ジェイルパーティの面々は代わりに熊と戦っている。
「それでは剣に強化掛けといて下さいね。僕の剣切れ味凄いので。」
「ああ、防衛戦の時にそれは確認してるぜ。
あんな無茶苦茶な使い方して刃零れ1つ起こさねぇんだ、こちらの武器がもたねぇぜ。
<剣強化付与>!」
「あと実戦形式という事でこちらも色々使わせて貰いますよ。」
「勿論だ。ガルベラ、合図頼むぜ!」
(もう既に背中に抜き身の大剣を担いでるな、こりゃ開幕早々突っ込んで来るぞ…)
「じゃあ行くよー…始め!」
開幕早々ノアへ向け、放たれた矢の如く真っ直ぐ突っ込んで来るバルドロは背中の大剣を素早く引寄せ、ノアに向け振り下ろす。
ノアは右の阿羅亀噛を抜き、振り下ろされる大剣に合わせる。
ガギィンッ!
バルドロの攻撃を受けきったノアの足元は僅かに陥没していた。
(バルドロの持ち前の筋力と大剣の重量が合わさって結構な破壊力を持ってるな…熊位なら一撃で倒せるんじゃね?)
毎度の事ながら相手を分析している事を余裕と捉えられたのか
「は、涼しい顔してんなぁ!筋力には自信あったんだがな!」
「いや、素のステータスなら確実にバルドロさんの方が上です、よっと!」
阿羅亀噛を振るい、大剣を持つバルドロごと吹き飛ばす。
バルドロが吹っ飛ばされた事に驚いて僅かに目を離した隙に、ノアは近くの木を踏み台にして跳躍、バルドロの側面に迫っていた。
「ぐっ!」
バルドロは持っていた大剣を体の側面に移すと、その直後に強い衝撃が走る。
ズガン! 「うがぁっ!?」
何をされたか分からないまま何とか体勢を直し、地面に着地するバルドロだが目の前には既に阿羅亀噛を振り下ろすノアが立っていた。
ガヂンッ! 「ぅぐぐぐぐっ…」
何とか受け止めるバルドロだが、両手で支えているはずなのに右手1本で圧してくるノアを押し返せずにいる。
しかし僅か数瞬だけノアの力が弱まった様に感じ、力を振り絞って剣を振り、阿羅亀噛を弾く。
「ぐ、おおおおっ!」 ガィンッ!
阿羅亀噛を弾かれた事で体勢が崩れ後退するも、背中を通して阿羅亀噛を地面に突き刺し、それを足場に踏み込んで右の拳を繰り出す。
ズゴンッ! 「うぉおっ!?」
これも大剣を盾にしてノアの拳を受け止めたバルドロは再び力を入れて剣を振る。
ノアは少しだけ下がり剣を回避すると一気に詰め寄りバルドロの胸ぐらを掴んで持ち上げると
「腹に力入れといて下さいね。」
その場で素早く回転し後ろ回し蹴りを放ち、吹き飛ばす。
ズムッ! 「ぐぬぬっ!」 ズザザッ!
蹴った感触からパーティメンバーから"戦闘筋肉バカ"と言われるだけあるな、と思うノア。
感想もそこそこに、何とか踏ん張って体勢を立て直そうとするバルドロに向け駆けて行く。
接近してくるノアにバルドロは大剣を振るが、前方に倒れ込む様に体勢を低くして避けたノアは、バルドロの右脇腹に掌底を打つ。
再び空中に打ち上がったバルドロに拳を振るうも、バルドロは何とか大剣で防ぐが、諸とも吹き飛ばされる。
木にぶつかり何とか着地するも、やはり既に目の前まで来ていたノアが押し潰すかの様に大剣を押し込んでくる。
バルドロは額に脂汗をかきながらも状況を打破する手を考える。
(くっ…分かっちゃいたが力も速さも段違いだ!
何か、何か手は…あれ!?<渾身>取得されてる!?
と、とりあえず考えるのは後だ!<渾身>発動。)
ブォンッ! 「お!」
バルドロが剣を振り、ノアを振り飛ばす。
着地したノアはいつもの感じでバルドロに近付く。
「<渾身>無事取得出来たようですね。」
「あ、ああ…」
何で取得出来たのか分かってない様なので説明を入れる。
「<渾身>は瞬間的に力を発揮するスキルです、先程僕と鍔迫り合いした時や拳を打ち込んだ時等、距離を取る為に剣を振り払ったじゃないですか。
あぁ言う瞬間的な力の発動を行うと覚えやすいんです。
どうです?中々良いスキルでしょ。」
「確かに…最初に剣を打ち払った時は文字通り渾身の力を発揮しないと弾けなかったが、<渾身>を発動したら最小限の動きで弾く事が出来た。
このスキルを攻撃に使用したら…」
「うん、まぁ…転用したらかなり有用だけど初期はかな「よし!もう1回!もう1回勝負だ!」」
何かを言いかけたノアだがこの後バルドロと追加で3回程戦う事になった。
「それではルドルフさん、ミラさん、ガルベラさんには少し簡単な方法で覚えましょう。」
「それは助かるよ。ノア君と戦うのはちょっとね…」
「同じく…」
「あたしは実戦でも良いんだがね。」
「まあまあ、2人一組でやる場合は剣同士を合わせて鍔迫り合いをして相手を押し返して下さい。
1人でやる場合は剣を木に押し当て、瞬間的にぶった斬る様に力を入れて下さい。
実戦よりは取得にほんの少しだけ時間掛かりますが、確実に取れますよ。」
武器種がショートソードのルドルフとミラ、大剣のガルベラに別れて行う。
ルドルフとミラはお互いに5合程打ち合った後取得され、ガルベラは7回目で発動出来た。
「むんっ!」 ゾンッ! ズズン!
「おー。」
「ガルベラ凄ーい!」
「ふぅ…確かに取得は簡単だが凄いスキルだね。」
自分の胴体程もある木をぶった斬った後ガルベラは感嘆の声を上げる。
「ただ気を付けて下さい、初期の<渾身>は体への負担も大きいので連発は避けて下さいね。
連発するとああなります。」
ノアが指差す方向を見る3人、彼等の視線の先では岩にどっかりと座り大剣に手をついて項垂れるバルドロがいた。
「そ…そう言う事は、ハァ、早く、言ってくれ…ハァ…」
「言おうとしたら再戦申し込んで来たから、実際に体験して貰ったんだよ。
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