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アルバラスト編
ギルド長
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「そう言えばギルド長、今日この街に初めて来たあの坊主の事、えらく信用してますね?
俺がこの街に来てギルド長に頼み事聞いて貰ったのですら1ヶ月位してからでしたよ?」
ノアがギルドを出て、武器屋エリアに向かって少しした頃、1人の冒険者がギルド長に質問を投げ掛けた。
「あー、それ俺も気になってたわ。
幾ら野盗捕まえたからって言ったって信用し過ぎじゃないっすか?(槍使い)」
2人の冒険者を皮切りに各テーブルから同様の声が上がる。
すると
「皆冒険者カード持ってるよな?
冒険者カードの四隅に装飾付いてるだろ、何色だ?」
ギルド長に言われて各々冒険者カードを確認する。
「俺緑。」
「緑ー。」
「え、これ大体緑じゃないの?」
「そもそもただの飾りでしょ?」
「実はこれただの飾りじゃなく、"国に対する危険度"を表してんだ。
危険度が高い順に赤、橙、黄、緑、青となっていて、将来的に何かやらかす恐れがあるかも、って指標になってんだ。」
ギルド長の返答にざわざわとした反応を示す冒険者一同。
「でもそんなの誰が決めてんすか?」
「あまり大声じゃ言えないが"諜報部"の人間が新人冒険者1人1人を調査してんだ。」
「「「「え!?」」」」
「冒険者って職業は15歳を迎えたら種族、性別関係無く誰でもなれる。
門扉が広い分、危険因子も多い。
事前に把握しておきたいってのが国からのお達しなんだと。」
「それで、あの坊主は…」
「"青"だ、つまり最高評価って事だ。まぁ、これだけの実績がありゃあ」
「はい、そこまで。」
カウンター内に立つギルド長の背後に、いつの間にか黒いフードを目深に被った人物が立っていた。
更にギルドの入口に門番の様に立つ黒いフードの2人。
そして天井から4人目が降り立った。
黒いフードの人物はコツコツとカウンターに近付きながらギルド長に話し掛ける。
「ワークスギルド長、一応機密扱いの情報を冒険者に話すのは頂けないですな。
あまつさえ新人冒険者の個人情報を本人の許可無く話すのは以ての外、そう思いませんか?」
「…弁解の余地も無い…如何様な罰でも受ける所存だ。」
ギルド長ワークスは顔面から脂汗を噴出し、じっと黒いフードの男性から目線を外さない。
他の冒険者は凄まじいプレッシャーで皆動けずにいる。
「ま、今回は良いでしょう。
私がこの場に出て来た事で、今までの話が全部本当の事だと肯定している様なものですから。
他の冒険者、職員の方々もこの事は他言無用でお願いします。
大袈裟でも何でも無く、何時でも見てますからね?それでは。」
男性がフードをはためかせると、一瞬にしてカウンター、入口、ギルド中央から黒いフードの4人が姿を消した。
「「「「はぁ~っ…」」」」
「もー止めだ!止め!この手の話は今後禁止だぁっ!
久しぶりに殺されると思ったぞ、こんちくしょー!」
ギルド長ワークスはカウンターに突っ伏し、冒険者達は深ーいため息を吐いている。
「朧のお陰で<気配感知>のレベルかなり上がったと思ってたけど本物は違うな…全く気付かなかったぜ…(槍使い)」
「むう、私も気配には敏感な方だが同じく全くだ…(獅子型獣人)」
この場に居合わせた全員の中で、機密に関わる話は今後一切しない様にしよう。
そう心に誓ったのは言うまでも無かった。
「や、やーっと解放された…」
結局ノアは、武器屋の店主から忍装束のあれやこれを聞かされる羽目になり、解放されたのは空が薄暗くなってきた頃だった。
武器屋エリアからは人が減り、食品街や露店に人が流れたり、街の外縁部に立ち並ぶ宿を取ったりと人の量は全体的に減ったものの、それでも昼間の6割程と言った位だ。
ノアはギルドの扉を開けて中に入ると元の忍装束に戻った朧が待っていた。
「何で君が後から来るんだい?」
「あなたの忍装束について語ってたんです」とは言えないノアは苦笑いして話を逸らした。
「おぅ坊主お前さんに客だぜ。
お前さんの人脈、一体どうなってんだ?」
ギルド長が指差した先のテーブルにジョーが座っており、ジョーはノアを見付けると手を上げて挨拶する。
ノアはジョーのいるテーブルまで向かい、席に座る。
「やあノア君、半日掛かると言ったが意外と早く終わったから報告に来たよ。」
「早いですね。怪しい人物はいましたか?」
「取り敢えず2人まで絞り込んだよ。
1人目はダールと言う商人で、基本的に武器や防具の販売を主にしている。
その後食糧を大量購入している、内容は日持ちしやすい食糧が大半で、王都にある児童養護施設に卸している様だ。」
「え?それを数時間で調べたんですか?」
「調査方法は秘密だよ?
さて、2人目だけどコレはほぼ真っ黒だね。
アリと言う商人で武器のみ販売して大量に食糧を購入している、内容は日持ちしない物が殆どだ。
それにこの商人、毎日夜になると店を畳んで一度街を出るらしい。」
「うわぁ…黒そう…ん?…夜?
て事はそろそろ街を出るかもしれないって事ですか?」
「そう言う事、どうする?追うかい?」
「勿論。」
「なら情報をもう1つ、そのアリが乗る馬車の幌にはでかでかと赤い塗料で円が描かれているから直ぐに分かるよ。」
「情報ありがとうございます。」
「なーに、また良い素材があったら買い取らせてね。」
「はい、その時は。
朧さん、移動しながら野盗に出くわした場所を教えて下さい。
あと追跡、武器の受け渡し等を確認したらその野盗を捕らえましょう。」
「り、了解。」
「それじゃギルド長、行ってきます。」
「おう、気を付けろよ。」
ギルドを出たノアと朧は足早に門へと向かう。
既に街の中に馬車はおらず、門の所で最後の馬車が出ていく所だった。
兵士に断りを入れて街の外へ出たノアは馬車の列を見ると近くにいた兵士に話し掛ける。
「すいません、この砦の上に登っても良いですか?」
「え?登っ…出来るなら良いよ?」
ノアはその場で大きく跳躍し<壁走り>を発動、あっという間に砦の上に登ると<千里眼>を発動して列を1つ1つ確認する。
「いた。」バッ! ズンッ!
「見付けました、行きましょう。」
「お、おう…」
砦の上から飛び降りたノアは朧を伴って走り出す。
「見付かるのはまずいので極力気配と足音は消して下さい。」
「分かった。」
ノアは<気配遮断>と<忍び足>を発動。
朧は【忍】の特性で自動的に<気配遮断><忍び足>が発動、それに加えて低い体勢でも高速移動が可能な<隠密行動>を発動しているがノアに付いて行くのがやっとの状態だ。
(は、速い…この子の【適正】は一体何だ!?)
「朧さん、手前から3つ目のが対象の馬車です、脇の草むらに隠れながら追跡しましょう。」
「了解。」
2人は速度を緩めないまま草むらに侵入し、馬車の後を追い続けた。
俺がこの街に来てギルド長に頼み事聞いて貰ったのですら1ヶ月位してからでしたよ?」
ノアがギルドを出て、武器屋エリアに向かって少しした頃、1人の冒険者がギルド長に質問を投げ掛けた。
「あー、それ俺も気になってたわ。
幾ら野盗捕まえたからって言ったって信用し過ぎじゃないっすか?(槍使い)」
2人の冒険者を皮切りに各テーブルから同様の声が上がる。
すると
「皆冒険者カード持ってるよな?
冒険者カードの四隅に装飾付いてるだろ、何色だ?」
ギルド長に言われて各々冒険者カードを確認する。
「俺緑。」
「緑ー。」
「え、これ大体緑じゃないの?」
「そもそもただの飾りでしょ?」
「実はこれただの飾りじゃなく、"国に対する危険度"を表してんだ。
危険度が高い順に赤、橙、黄、緑、青となっていて、将来的に何かやらかす恐れがあるかも、って指標になってんだ。」
ギルド長の返答にざわざわとした反応を示す冒険者一同。
「でもそんなの誰が決めてんすか?」
「あまり大声じゃ言えないが"諜報部"の人間が新人冒険者1人1人を調査してんだ。」
「「「「え!?」」」」
「冒険者って職業は15歳を迎えたら種族、性別関係無く誰でもなれる。
門扉が広い分、危険因子も多い。
事前に把握しておきたいってのが国からのお達しなんだと。」
「それで、あの坊主は…」
「"青"だ、つまり最高評価って事だ。まぁ、これだけの実績がありゃあ」
「はい、そこまで。」
カウンター内に立つギルド長の背後に、いつの間にか黒いフードを目深に被った人物が立っていた。
更にギルドの入口に門番の様に立つ黒いフードの2人。
そして天井から4人目が降り立った。
黒いフードの人物はコツコツとカウンターに近付きながらギルド長に話し掛ける。
「ワークスギルド長、一応機密扱いの情報を冒険者に話すのは頂けないですな。
あまつさえ新人冒険者の個人情報を本人の許可無く話すのは以ての外、そう思いませんか?」
「…弁解の余地も無い…如何様な罰でも受ける所存だ。」
ギルド長ワークスは顔面から脂汗を噴出し、じっと黒いフードの男性から目線を外さない。
他の冒険者は凄まじいプレッシャーで皆動けずにいる。
「ま、今回は良いでしょう。
私がこの場に出て来た事で、今までの話が全部本当の事だと肯定している様なものですから。
他の冒険者、職員の方々もこの事は他言無用でお願いします。
大袈裟でも何でも無く、何時でも見てますからね?それでは。」
男性がフードをはためかせると、一瞬にしてカウンター、入口、ギルド中央から黒いフードの4人が姿を消した。
「「「「はぁ~っ…」」」」
「もー止めだ!止め!この手の話は今後禁止だぁっ!
久しぶりに殺されると思ったぞ、こんちくしょー!」
ギルド長ワークスはカウンターに突っ伏し、冒険者達は深ーいため息を吐いている。
「朧のお陰で<気配感知>のレベルかなり上がったと思ってたけど本物は違うな…全く気付かなかったぜ…(槍使い)」
「むう、私も気配には敏感な方だが同じく全くだ…(獅子型獣人)」
この場に居合わせた全員の中で、機密に関わる話は今後一切しない様にしよう。
そう心に誓ったのは言うまでも無かった。
「や、やーっと解放された…」
結局ノアは、武器屋の店主から忍装束のあれやこれを聞かされる羽目になり、解放されたのは空が薄暗くなってきた頃だった。
武器屋エリアからは人が減り、食品街や露店に人が流れたり、街の外縁部に立ち並ぶ宿を取ったりと人の量は全体的に減ったものの、それでも昼間の6割程と言った位だ。
ノアはギルドの扉を開けて中に入ると元の忍装束に戻った朧が待っていた。
「何で君が後から来るんだい?」
「あなたの忍装束について語ってたんです」とは言えないノアは苦笑いして話を逸らした。
「おぅ坊主お前さんに客だぜ。
お前さんの人脈、一体どうなってんだ?」
ギルド長が指差した先のテーブルにジョーが座っており、ジョーはノアを見付けると手を上げて挨拶する。
ノアはジョーのいるテーブルまで向かい、席に座る。
「やあノア君、半日掛かると言ったが意外と早く終わったから報告に来たよ。」
「早いですね。怪しい人物はいましたか?」
「取り敢えず2人まで絞り込んだよ。
1人目はダールと言う商人で、基本的に武器や防具の販売を主にしている。
その後食糧を大量購入している、内容は日持ちしやすい食糧が大半で、王都にある児童養護施設に卸している様だ。」
「え?それを数時間で調べたんですか?」
「調査方法は秘密だよ?
さて、2人目だけどコレはほぼ真っ黒だね。
アリと言う商人で武器のみ販売して大量に食糧を購入している、内容は日持ちしない物が殆どだ。
それにこの商人、毎日夜になると店を畳んで一度街を出るらしい。」
「うわぁ…黒そう…ん?…夜?
て事はそろそろ街を出るかもしれないって事ですか?」
「そう言う事、どうする?追うかい?」
「勿論。」
「なら情報をもう1つ、そのアリが乗る馬車の幌にはでかでかと赤い塗料で円が描かれているから直ぐに分かるよ。」
「情報ありがとうございます。」
「なーに、また良い素材があったら買い取らせてね。」
「はい、その時は。
朧さん、移動しながら野盗に出くわした場所を教えて下さい。
あと追跡、武器の受け渡し等を確認したらその野盗を捕らえましょう。」
「り、了解。」
「それじゃギルド長、行ってきます。」
「おう、気を付けろよ。」
ギルドを出たノアと朧は足早に門へと向かう。
既に街の中に馬車はおらず、門の所で最後の馬車が出ていく所だった。
兵士に断りを入れて街の外へ出たノアは馬車の列を見ると近くにいた兵士に話し掛ける。
「すいません、この砦の上に登っても良いですか?」
「え?登っ…出来るなら良いよ?」
ノアはその場で大きく跳躍し<壁走り>を発動、あっという間に砦の上に登ると<千里眼>を発動して列を1つ1つ確認する。
「いた。」バッ! ズンッ!
「見付けました、行きましょう。」
「お、おう…」
砦の上から飛び降りたノアは朧を伴って走り出す。
「見付かるのはまずいので極力気配と足音は消して下さい。」
「分かった。」
ノアは<気配遮断>と<忍び足>を発動。
朧は【忍】の特性で自動的に<気配遮断><忍び足>が発動、それに加えて低い体勢でも高速移動が可能な<隠密行動>を発動しているがノアに付いて行くのがやっとの状態だ。
(は、速い…この子の【適正】は一体何だ!?)
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