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アルバラスト編
王都国立大学院生
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王都国立大学院生のエルベストは国王からの密命を受け、それに必要な触媒を求めてこの街【アルバラスト】にやって来た。
彼は王都で毎年行われている各校選抜の闘技大会で2年連続で優勝した猛者であり、王都では『第2のアリッサだ』と持て囃される程の【召喚】の持ち主である。
その実績を買われ、前哨基地と化したフリアダビアの戦線へと投入される予定だ。
彼がこの街で欲しい物は翌日の買い付けで売りに出される『ヒュドラの竜血』だ。
高位の召喚獣を喚び出せる上に、貴重な錬金術の素材でもある。
エルベストは学園長から300万ガル相当の竜血を購入して来る様命じられ、従者5人と共に明日の買い付けを待ちわびていた。
が、彼も大学院生、従者は奴隷の者である為彼には逆らえない。
王都より遠方の地である為、気も大きくなり、屋台の美味い飯も相まって泥酔していた。
「エルベスト様…もうそれ位にしておいた方が…」
「うるへぇな、俺に指図すんな!
…ちっ!学園ちょーも手間の掛かる事するぜ。
誰かしら買いに来るんだからそっから流して貰えば良いもんを…」
「出品者に顔を売って今後も良好な関係を築いて貰おうと…」
「そん位分かるっつーの!」
ブンッ!バリン!「ぐあっ!?」
従者の一言にイライラしたエルベストが持っていたコップを投げ付け、黙らせる。
「…ううぅっ…」
「お!?おいお客さんよ、喧嘩はゴメンだぜ!?」
「おーおー悪いわるい、手ぇすべっちまったぜ。」
血を流す従者を一瞥する事も、悪びれる事も無く酒瓶を掴みゴクゴクと飲み干す。
「…っかしこの街…食い物と酒は良いんだが、女ァいねぇのかな…?」
「エルベスト様、その様な話は…『ガッ!』「ぐあっ!?」
今度は酒瓶で従者を殴り付ける。殴られた従者は地面に倒れ痙攣している。
「おい!衛兵呼ぶぞ!」
「良いぜぇ、別に。
聞く所によるとぉ、昨日この街だ野盗500人相手に防衛戦をしたそうじゃないか。
街が疲弊した所にそーんなチンケな問題で王都と事を荒立てたくは無いだるぉ?」
実際の所、街の損害は大して無い。
寧ろ買い付け云々で街に人が押し寄せた事で、好景気になっている所である。
しかし王都と事を荒立てたくは無い。
屋台を出している者の殆どが王都を拠点にしている者ばかりだ。
話を聞いていた周りの者も、王都の、しかも闘技大会覇者何かと出来る事なら関わりたくは無い。
「くっ…」
「そーそー、大人しくしててくれりゃあ後はこっちが上手くやっとくからよ。
さーてぇ、女はいないかー…な?
お、銀髪黒ドレスの良い女がいるじゃーん。」
「乾燥アロエリア、スライムの核、オイルは買えましたが、シビビと蜜蝋はありませんでしたね…」
「まぁシビビは探せば割と何処でも生えてますが、蜜蝋ですか…
蜜…蜂…あ、もしかしたら…
思い当たる事があるので隊員さんに聞いてみます。」
商業区画で買い物を済ませたノアとヴァンディットは食品街に足を運んでいた。
ノアは割と大丈夫だったが「キュルル」と可愛い腹の音を鳴らした女の子を無視する事は出来なかった。
「す、すいません…あちらから良い匂いがずっと漂ってくるので…」
「良いって良いって、今度からは正直に言って良いからね。」
「…はい。」
「なーぁ、君可愛いねぇ、俺と一緒に飲もーよぉ!」
大声を上げて背後から抱き付きに来たエルベストに反応出来なかったヴァンディットに対して、<気配感知>で気付いていたノアがヴァンディットの腕を自分の元へ引き寄せる。
「酔っ払いに絡まれるといけないから僕から離れないでね?」
「は、はい…」
抱き付きに行って回避された事で周りから笑い声が響く。
因みにヴァンディットはエルベストの存在に気付いてすらいない。
「どーも、ワイバーンステーキ200グラムを1つ下さい。」
「お、おう若いの、また来たんだね。」
「あれ?ノア様の分はどうなさるので?」
「ちょっと野暮用済ませてからに『パシッ』するよ。
ヴァンディット、置くの席に座っててね。」
そう言いながら飛んで来た酒瓶の口の部分を掴んで地面に置く。
腹を立てたエルベストが酒瓶をぶん投げて来た様だ。
「おい無視すんな!ガキが!俺はそこの女に用があるんだ!」
「悪いですが、彼女は大事な人なので手癖の悪そうな飲んだくれに差し出す事は出来ません。
何方かこの人に"そう言った"お店を教えて上げてくれませんか?」
その一言に周りの野次馬が笑い声を上げる。
「はっはー!悪いな、この街にはねぇなー!」
「5キメル離れた街にならあるぜー、ブスばっかだけどな!」
「あたしなら多少の荒くれ者でも構わないわよー?(ゴリラ型女性)」
エルベストは青筋が立つ程に怒り狂って怒鳴り散らす。
「黙れぇ雑兵共がぁ!俺は闘技大会覇者様だぞ!?お前達が束になった所で物の数に入りゃねぇんだぞ!」
「あーもうダメだ、何方か衛兵をお願いします!」
周りの野次馬が兵舎へと向かう。
ノアがどういった人物か知っている者の様だ。
「!?おいおいおい!?本当に呼びに行きやがった…
まぁいい、ガキ懲らしめるのに30秒、女連れてトンズラ1分って所だにゃ。」
エルベストがずんずんとノアの方に歩いて行き、胸ぐらを掴む。
「おいこのガ、うおっ!?」ズシッ
阿羅亀製の武器を装備したノアは非常に重く、【召喚】程度の腕力では上げる事は不可能。
持ち上げる事が出来なかったので突飛ばそうとしたが、逆に自分が吹き飛ばされてしまい地面を転がる。
「あはは、頑張れよ覇者(笑)!」
「覇者ー、今の所敗者だぞー!」
「あの大学も質が下がったな…」
周りからやいやい言われ、体をプルプルと震わせるエルベスト。
「うるせぇぞてめぇらぁ!!出て来い『サラマンダー』!」
ギュルルォアアッ!
エルベストの横に魔法陣が展開され、体表が赤熱した全長4メルもある蜥蜴が召喚された。
「うわっ!?熱ぃっ!こいつ街ん中でモンスター召喚しやがった!?」
召喚されたサラマンダーは周囲に高熱を撒き散らし、天空へ向け火炎放射を吐き出す。
それによって周りにいた野次馬が一斉に逃げ出す。
「モンスターじゃねぇ!炎系上位に位置すりゅ精霊だぁっ!」
喚き散らしながら怒り狂うエルベストが、サラマンダーに指示を飛ばそうとしたその時だった。
【鬼鎧殻】を発動したノアがサラマンダーの首根っこを掴む。
「良く考えろ、酔っ払い。
こんな状況じゃあモンスターと変わり無いだろ。」
高熱を物ともせず、首根っこを掴んだノアは阿羅亀噛を腰から外し<渾身>を発動して首に突き立てる。
ガチュッ!グギョルゴバァッ!?
地面に縫い付けられたサラマンダーはもがく事しか出来ずにいる。
そしてすかさずノアは<渾身>を再発動、サラマンダーの顎を掴んで全力で引き千切る。
グ、ゴォオッ…!?ブチブチブチッ!
サラマンダーは瞬く間に消失した。
【鬼鎧殻】を解除したノアはエルベストに急速接近して超強烈なビンタを食らわせて意識を飛ばす。
バチュンッ! ドサッ!
見事に顎に当たって脳震盪を起こしたエルベストは崩れ落ち、駆け付けた衛兵によって連れて行かれた。
「…ったく。【召喚】に碌なヤツいないな…
あ、おっちゃーん、僕にもワイバーンステーキお願いしまーす。」
彼は王都で毎年行われている各校選抜の闘技大会で2年連続で優勝した猛者であり、王都では『第2のアリッサだ』と持て囃される程の【召喚】の持ち主である。
その実績を買われ、前哨基地と化したフリアダビアの戦線へと投入される予定だ。
彼がこの街で欲しい物は翌日の買い付けで売りに出される『ヒュドラの竜血』だ。
高位の召喚獣を喚び出せる上に、貴重な錬金術の素材でもある。
エルベストは学園長から300万ガル相当の竜血を購入して来る様命じられ、従者5人と共に明日の買い付けを待ちわびていた。
が、彼も大学院生、従者は奴隷の者である為彼には逆らえない。
王都より遠方の地である為、気も大きくなり、屋台の美味い飯も相まって泥酔していた。
「エルベスト様…もうそれ位にしておいた方が…」
「うるへぇな、俺に指図すんな!
…ちっ!学園ちょーも手間の掛かる事するぜ。
誰かしら買いに来るんだからそっから流して貰えば良いもんを…」
「出品者に顔を売って今後も良好な関係を築いて貰おうと…」
「そん位分かるっつーの!」
ブンッ!バリン!「ぐあっ!?」
従者の一言にイライラしたエルベストが持っていたコップを投げ付け、黙らせる。
「…ううぅっ…」
「お!?おいお客さんよ、喧嘩はゴメンだぜ!?」
「おーおー悪いわるい、手ぇすべっちまったぜ。」
血を流す従者を一瞥する事も、悪びれる事も無く酒瓶を掴みゴクゴクと飲み干す。
「…っかしこの街…食い物と酒は良いんだが、女ァいねぇのかな…?」
「エルベスト様、その様な話は…『ガッ!』「ぐあっ!?」
今度は酒瓶で従者を殴り付ける。殴られた従者は地面に倒れ痙攣している。
「おい!衛兵呼ぶぞ!」
「良いぜぇ、別に。
聞く所によるとぉ、昨日この街だ野盗500人相手に防衛戦をしたそうじゃないか。
街が疲弊した所にそーんなチンケな問題で王都と事を荒立てたくは無いだるぉ?」
実際の所、街の損害は大して無い。
寧ろ買い付け云々で街に人が押し寄せた事で、好景気になっている所である。
しかし王都と事を荒立てたくは無い。
屋台を出している者の殆どが王都を拠点にしている者ばかりだ。
話を聞いていた周りの者も、王都の、しかも闘技大会覇者何かと出来る事なら関わりたくは無い。
「くっ…」
「そーそー、大人しくしててくれりゃあ後はこっちが上手くやっとくからよ。
さーてぇ、女はいないかー…な?
お、銀髪黒ドレスの良い女がいるじゃーん。」
「乾燥アロエリア、スライムの核、オイルは買えましたが、シビビと蜜蝋はありませんでしたね…」
「まぁシビビは探せば割と何処でも生えてますが、蜜蝋ですか…
蜜…蜂…あ、もしかしたら…
思い当たる事があるので隊員さんに聞いてみます。」
商業区画で買い物を済ませたノアとヴァンディットは食品街に足を運んでいた。
ノアは割と大丈夫だったが「キュルル」と可愛い腹の音を鳴らした女の子を無視する事は出来なかった。
「す、すいません…あちらから良い匂いがずっと漂ってくるので…」
「良いって良いって、今度からは正直に言って良いからね。」
「…はい。」
「なーぁ、君可愛いねぇ、俺と一緒に飲もーよぉ!」
大声を上げて背後から抱き付きに来たエルベストに反応出来なかったヴァンディットに対して、<気配感知>で気付いていたノアがヴァンディットの腕を自分の元へ引き寄せる。
「酔っ払いに絡まれるといけないから僕から離れないでね?」
「は、はい…」
抱き付きに行って回避された事で周りから笑い声が響く。
因みにヴァンディットはエルベストの存在に気付いてすらいない。
「どーも、ワイバーンステーキ200グラムを1つ下さい。」
「お、おう若いの、また来たんだね。」
「あれ?ノア様の分はどうなさるので?」
「ちょっと野暮用済ませてからに『パシッ』するよ。
ヴァンディット、置くの席に座っててね。」
そう言いながら飛んで来た酒瓶の口の部分を掴んで地面に置く。
腹を立てたエルベストが酒瓶をぶん投げて来た様だ。
「おい無視すんな!ガキが!俺はそこの女に用があるんだ!」
「悪いですが、彼女は大事な人なので手癖の悪そうな飲んだくれに差し出す事は出来ません。
何方かこの人に"そう言った"お店を教えて上げてくれませんか?」
その一言に周りの野次馬が笑い声を上げる。
「はっはー!悪いな、この街にはねぇなー!」
「5キメル離れた街にならあるぜー、ブスばっかだけどな!」
「あたしなら多少の荒くれ者でも構わないわよー?(ゴリラ型女性)」
エルベストは青筋が立つ程に怒り狂って怒鳴り散らす。
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エルベストがずんずんとノアの方に歩いて行き、胸ぐらを掴む。
「おいこのガ、うおっ!?」ズシッ
阿羅亀製の武器を装備したノアは非常に重く、【召喚】程度の腕力では上げる事は不可能。
持ち上げる事が出来なかったので突飛ばそうとしたが、逆に自分が吹き飛ばされてしまい地面を転がる。
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グ、ゴォオッ…!?ブチブチブチッ!
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バチュンッ! ドサッ!
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