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王都編
んんん?
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「んんん?」
王から言われた言葉に違和感を覚えるノア。
無理も無いだろう、前哨基地にいたエルグランドはどう見積もっても40代はいっている。
奥でこちらに感謝を述べている王も大体40代位なので、恐らく『息子』と『兄または弟』を間違えたのだろう。
と、無理矢理解釈する事にした。
最低でも60代でないとおかしい話だからだ。
「まぁ、混乱するのも無理は無いか。
こんな見た目だが一応私は今年で95歳になる。昔厄介なモンスターの血を浴びて呪いに掛かってしまってね、お陰で『不老』になってしまったのだよ。」
バチン!バチン!
王が机の下で足に何かを装着している様で、徐に立ち上がったかと思うと、ノアの方へふらつきながらも歩き出す。
逆にノアが王の元へと歩み寄ろうとするが、それは側近の者が手で制す。
「エルグランドは実力もあるし、器量も良いので次代の王に、とも思ったのだが、本人的に『現場の方が向いてる』との意向で断られたのだ。
旧フリアダビアではなかなか打開出来ない状況に頭を抱え、病む一歩手前まで行っていたのだが、君のお陰で奪還する事が出来た。
今はまだ復興で忙しいだろうが、一段落付いたら長期休暇も取らせるし、褒美もたんまり用意してやるつもりだ。
何より、【魔王】が造りし造魔から大事な息子を救ってくれた恩がある、誠に感謝する。」
ノアの前までやって来た王は感謝を述べながら頭を下げる。
その光景にこの場にいる者が騒然とする。
が、そんな状況を意に介さず、王は続けて謝罪の弁を述べ始めた。
「それとここからは謝罪になるが、アルバラストの街でエルベストと言う王都国立大学院生が居ったであろう?」
「あ、はい!居ました…え!?まさか…」
「ああ、想像通りあれも私の息子だ。
私の方針で王族の血を持つ者には、ある一定の年齢に達するまで王族とは伝えない上に一般家庭で育てて貰う様にしていた。
そして一定の年齢に達した段階で実力や品性その他諸々を判断して正式な王族として迎えるかの判断をしていた。
エルベストは実力はあるのだが品性等が皆無であった。
今回のフリアダビア奪還戦で少しでも良い戦果を挙げてくれれば正式に迎え様かとも考えたが…」
「各方面の方々に醜態を見られてしまいましたし、街の中でサラマンダーを召喚してしまったのです。
言い逃れ出来ない上に余罪もたんまり、普通なら即打ち首ですがね。」
王と側近は共に深く溜め息を吐く。
王はそのままノアの足元に目をやり
「影の中の方も申し訳無かったな。」
影の中にいるヴァンディットにも声を掛ける。
その後、王と側近は6人パーティの方に移動すると、隊員らが手に剣や盾、杖等の武器、金品等を持って王の後ろに控える。
「上級冒険者パーティ『新鋭の翼』。
諸君らは竜種ダンジョン『ドラガオ』にて最前線での戦闘の大部分を占める働きをしてくれた。
褒美として金品の他、魔剣や魔盾、魔杖を授与する。」
「は!有り難き幸せ!」
パーティリーダーだろうか、体格の良い男性が王に頭を下げ、パーティメンバーが金品他魔剣等を受け取っていた。
その際ノアの方を向いて誇らしげな顔をしてきたのは何か引っ掛かるが…
(恐らく王から感謝と謝罪を受けに来ただけだと思ってるのだろう。)
続いて王は青く輝く魔鎧を身に付けた3人パーティの元へと向かう。
「続いて3人パーティ共に【槍使い】の『槍サーの姫君』。
諸君らは少人数ながら海洋ダンジョン『青龍の亡骸』で魔獣クラスまで魔素強化された最奥のボスモンスター『神兵鮫(ジンベイザメ)』を討伐した事でダンジョン全体の沈静化を図ってくれた。
先の者達同様、褒美を与える。」
「「「あざまーす。」」」
青み掛かった全身鎧を着用していて良く分からなかったが、パーティ名からしてもそうだったが全員女性の様だ。
そして全員もれなく軽い。
その態度に6人パーティのリーダーがキッと3人パーティを睨み付ける様な動作をしたが、王も側近も気にすること無く授与を終える。
そして続けて王と側近はバラス、アルキラーの前へとやって来る。
「ふふ、まさか君達とこんな形で再び相対するとはな。」
「お久し振りですね、ですが御安心を。
今の職は辞して冒険者稼業に戻るつもりですので。」
「御安心を~。」
3人の話ぶりからして昔何かあったのだろうが聞くのは止めておこう。
(と言うか冒険者になるんだな…)
喜ばしい事ではあるのだが一抹の不安を覚えるノアであった。
「えー、個人的な話は置いといて、バラス、アルキラー夫妻。
2人は当初旧フリアダビア前哨基地に解体師として派遣されるも、後半から戦線に出て【魔王】が産み出した造魔から数々の有力な情報を引き出した後に討伐。
その偉業を讃えて褒美を出そう。
だが、2人の場合何を出したら良いか分からんのでな後で申告してくれ。」
<え?あの2人解体師なの?>
<てかあの人オードゥスの職員さんじゃん。>
<職員さん、強かったんだ…>
等々声が上がっているが、本職が【暗殺】と聞いたらもっと驚くだろうなぁ、なんてどうでも良い事を考えていると、ノアの番が回ってきた。
<あの子新人冒険者よね?フリアダビアの話してたけど行ってたのかな?>
<行ったって役に立たねぇだろ、激戦区だぜ?>
<ってかさっき二つ名言われて無かった?【奇人】とか…>
(何か間違った二つ名を言われている気がする…)
「さて、【鬼神】のノア君、君の場合は褒美をどうするかがまるで分からん。
既に魔剣の様な物も持っているし、鎧も要らんだろう?
金品の類いを与えたとしても、どうせアイテムボックスに死蔵するだろう?」
「はい、今の所使い道が無いので…」
「それならどうだ?君、領地を持つのは。」
「ぶふっ!?」
<領地って…何やったのよ…>
「王よ…冗談は程々に。
あと周りの者も困惑しておりますので御説明の方をお願いします。」
「冗談では無いのだがな…」
王はボソッと呟きつつも側近から紙を受け取り、ノアの行いを述べ始める。
「【鬼神】のノア。
君はオードゥスの街に出現した『女鏖蜂』の単騎討伐。
街に対しての押し付けが発生した際、150体にも及ぶモンスターのほぼ全てを殲滅。
逃走を図った押し付け犯が原因で街に攻めて来たバーサークベアの単騎討伐。
オードゥス近郊の村に巣食っていたゴブリン約200体の単騎殲滅。
<ちょっ、待…>
<え?は…?>
アルバラストの街にて発生した、野盗500人による襲撃を事前に暴き、単騎での戦闘で200人に及ぶ野盗の無力化を敢行。
その後出現した『ヒュドラ』を契約獣と共に討伐。
<単騎で…200…?>
<嘘でしょ…?>
<え?あのヒュドラを…?>
<は?は…?>
その後エルベスト自身の行いで空いてしまったフリアダビアへの派遣依頼を受けて貰い、前哨基地へ。
地下墓地の奪還、防御結界発動の要である教会の奪還。
その後出現した造魔『シエストラバード』弱体化の為、契約獣と共闘し、魔素強化されたモンスター約600体の殲滅。
フリアダビア奪還に非常に大きく貢献してくれた。
正直感謝しても感謝しきれん。」
後半は語気を強めて、捲し立てる様に読み上げる王。
周囲は静寂に包まれ、側近はおろか隊員達も押し黙っていた、が。
「な、納得出来ん!」
突然大声を上げたのは6人パーティのリーダーであった。
「馬鹿!急に大声出すな!王の前だぞ!」
「止めてよ…気に入らなかったら突っ掛かる癖…」
「申し訳ありません…(メンバー1)」
「申し訳ありません…(メンバー2)」
リーダー以外はまともな様でリーダーの肩を掴んで抑えている。
「おい!【奇人】のノアと言ったな!お前の実力が信用出来ん!俺らと勝負しろ!」
王から言われた言葉に違和感を覚えるノア。
無理も無いだろう、前哨基地にいたエルグランドはどう見積もっても40代はいっている。
奥でこちらに感謝を述べている王も大体40代位なので、恐らく『息子』と『兄または弟』を間違えたのだろう。
と、無理矢理解釈する事にした。
最低でも60代でないとおかしい話だからだ。
「まぁ、混乱するのも無理は無いか。
こんな見た目だが一応私は今年で95歳になる。昔厄介なモンスターの血を浴びて呪いに掛かってしまってね、お陰で『不老』になってしまったのだよ。」
バチン!バチン!
王が机の下で足に何かを装着している様で、徐に立ち上がったかと思うと、ノアの方へふらつきながらも歩き出す。
逆にノアが王の元へと歩み寄ろうとするが、それは側近の者が手で制す。
「エルグランドは実力もあるし、器量も良いので次代の王に、とも思ったのだが、本人的に『現場の方が向いてる』との意向で断られたのだ。
旧フリアダビアではなかなか打開出来ない状況に頭を抱え、病む一歩手前まで行っていたのだが、君のお陰で奪還する事が出来た。
今はまだ復興で忙しいだろうが、一段落付いたら長期休暇も取らせるし、褒美もたんまり用意してやるつもりだ。
何より、【魔王】が造りし造魔から大事な息子を救ってくれた恩がある、誠に感謝する。」
ノアの前までやって来た王は感謝を述べながら頭を下げる。
その光景にこの場にいる者が騒然とする。
が、そんな状況を意に介さず、王は続けて謝罪の弁を述べ始めた。
「それとここからは謝罪になるが、アルバラストの街でエルベストと言う王都国立大学院生が居ったであろう?」
「あ、はい!居ました…え!?まさか…」
「ああ、想像通りあれも私の息子だ。
私の方針で王族の血を持つ者には、ある一定の年齢に達するまで王族とは伝えない上に一般家庭で育てて貰う様にしていた。
そして一定の年齢に達した段階で実力や品性その他諸々を判断して正式な王族として迎えるかの判断をしていた。
エルベストは実力はあるのだが品性等が皆無であった。
今回のフリアダビア奪還戦で少しでも良い戦果を挙げてくれれば正式に迎え様かとも考えたが…」
「各方面の方々に醜態を見られてしまいましたし、街の中でサラマンダーを召喚してしまったのです。
言い逃れ出来ない上に余罪もたんまり、普通なら即打ち首ですがね。」
王と側近は共に深く溜め息を吐く。
王はそのままノアの足元に目をやり
「影の中の方も申し訳無かったな。」
影の中にいるヴァンディットにも声を掛ける。
その後、王と側近は6人パーティの方に移動すると、隊員らが手に剣や盾、杖等の武器、金品等を持って王の後ろに控える。
「上級冒険者パーティ『新鋭の翼』。
諸君らは竜種ダンジョン『ドラガオ』にて最前線での戦闘の大部分を占める働きをしてくれた。
褒美として金品の他、魔剣や魔盾、魔杖を授与する。」
「は!有り難き幸せ!」
パーティリーダーだろうか、体格の良い男性が王に頭を下げ、パーティメンバーが金品他魔剣等を受け取っていた。
その際ノアの方を向いて誇らしげな顔をしてきたのは何か引っ掛かるが…
(恐らく王から感謝と謝罪を受けに来ただけだと思ってるのだろう。)
続いて王は青く輝く魔鎧を身に付けた3人パーティの元へと向かう。
「続いて3人パーティ共に【槍使い】の『槍サーの姫君』。
諸君らは少人数ながら海洋ダンジョン『青龍の亡骸』で魔獣クラスまで魔素強化された最奥のボスモンスター『神兵鮫(ジンベイザメ)』を討伐した事でダンジョン全体の沈静化を図ってくれた。
先の者達同様、褒美を与える。」
「「「あざまーす。」」」
青み掛かった全身鎧を着用していて良く分からなかったが、パーティ名からしてもそうだったが全員女性の様だ。
そして全員もれなく軽い。
その態度に6人パーティのリーダーがキッと3人パーティを睨み付ける様な動作をしたが、王も側近も気にすること無く授与を終える。
そして続けて王と側近はバラス、アルキラーの前へとやって来る。
「ふふ、まさか君達とこんな形で再び相対するとはな。」
「お久し振りですね、ですが御安心を。
今の職は辞して冒険者稼業に戻るつもりですので。」
「御安心を~。」
3人の話ぶりからして昔何かあったのだろうが聞くのは止めておこう。
(と言うか冒険者になるんだな…)
喜ばしい事ではあるのだが一抹の不安を覚えるノアであった。
「えー、個人的な話は置いといて、バラス、アルキラー夫妻。
2人は当初旧フリアダビア前哨基地に解体師として派遣されるも、後半から戦線に出て【魔王】が産み出した造魔から数々の有力な情報を引き出した後に討伐。
その偉業を讃えて褒美を出そう。
だが、2人の場合何を出したら良いか分からんのでな後で申告してくれ。」
<え?あの2人解体師なの?>
<てかあの人オードゥスの職員さんじゃん。>
<職員さん、強かったんだ…>
等々声が上がっているが、本職が【暗殺】と聞いたらもっと驚くだろうなぁ、なんてどうでも良い事を考えていると、ノアの番が回ってきた。
<あの子新人冒険者よね?フリアダビアの話してたけど行ってたのかな?>
<行ったって役に立たねぇだろ、激戦区だぜ?>
<ってかさっき二つ名言われて無かった?【奇人】とか…>
(何か間違った二つ名を言われている気がする…)
「さて、【鬼神】のノア君、君の場合は褒美をどうするかがまるで分からん。
既に魔剣の様な物も持っているし、鎧も要らんだろう?
金品の類いを与えたとしても、どうせアイテムボックスに死蔵するだろう?」
「はい、今の所使い道が無いので…」
「それならどうだ?君、領地を持つのは。」
「ぶふっ!?」
<領地って…何やったのよ…>
「王よ…冗談は程々に。
あと周りの者も困惑しておりますので御説明の方をお願いします。」
「冗談では無いのだがな…」
王はボソッと呟きつつも側近から紙を受け取り、ノアの行いを述べ始める。
「【鬼神】のノア。
君はオードゥスの街に出現した『女鏖蜂』の単騎討伐。
街に対しての押し付けが発生した際、150体にも及ぶモンスターのほぼ全てを殲滅。
逃走を図った押し付け犯が原因で街に攻めて来たバーサークベアの単騎討伐。
オードゥス近郊の村に巣食っていたゴブリン約200体の単騎殲滅。
<ちょっ、待…>
<え?は…?>
アルバラストの街にて発生した、野盗500人による襲撃を事前に暴き、単騎での戦闘で200人に及ぶ野盗の無力化を敢行。
その後出現した『ヒュドラ』を契約獣と共に討伐。
<単騎で…200…?>
<嘘でしょ…?>
<え?あのヒュドラを…?>
<は?は…?>
その後エルベスト自身の行いで空いてしまったフリアダビアへの派遣依頼を受けて貰い、前哨基地へ。
地下墓地の奪還、防御結界発動の要である教会の奪還。
その後出現した造魔『シエストラバード』弱体化の為、契約獣と共闘し、魔素強化されたモンスター約600体の殲滅。
フリアダビア奪還に非常に大きく貢献してくれた。
正直感謝しても感謝しきれん。」
後半は語気を強めて、捲し立てる様に読み上げる王。
周囲は静寂に包まれ、側近はおろか隊員達も押し黙っていた、が。
「な、納得出来ん!」
突然大声を上げたのは6人パーティのリーダーであった。
「馬鹿!急に大声出すな!王の前だぞ!」
「止めてよ…気に入らなかったら突っ掛かる癖…」
「申し訳ありません…(メンバー1)」
「申し訳ありません…(メンバー2)」
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