340 / 1,124
再びアルバラスト編
エレメンタル・フェアリーズ
しおりを挟む
所変わってここはアルバラストの冒険者ギルド、又は"野盗200人殺し"の銅像前。
ここでは現在、火・雷・風・氷の4人組妖精の冒険者パーティ兼2時間置きに街での見世物を行っている『エレメンタル・フェアリーズ』によって街に居る人間に対して勧告を行っていた。
『『『『えー、ご来場の皆様にお伝えします。
ぶちギレ状態の"野盗200人殺し"がこの街に急速接近中です。
非戦闘員、一般の方で観戦される方は防壁の方に上がって来て下さい。
後3時間程でこの街、正確には北門の外は戦場と化すでしょう。
原因は勿論、"野盗200人殺しの討伐依頼"を申請した依頼主。
謂れの無い嫌疑に腹を立てた本人様が依頼主・参加者に鉄槌を振るいに来るとの事ですので、依頼主・参加者以外は急ぎ北門周辺から退去願います!』』』』
妖精4人の澄んだ声が街中に響き渡る。
普通この手の勧告がなされれば、避難等で辺りは地獄絵図となる物だが
「え?来るの!?"野盗200人殺し"が!」
「本物?本物?」
「ほほぅ、あの時の戦いがまた見れるのか。」
「はっはー!化けの皮剥がしてやるぜー!」
「っしゃぁっ!受けて良かったぜ!」
「ちっ、こんな事なら依頼受けときゃ良かったぜ!」
「これは商機!畳んだ店を開き直せ!」
「腹が減っては何とやらだ!兄ちゃん達、腹ごしらえ済ませときな!」
「武器防具の手入れ如何ですか~!」
などなど、色んな意味で騒がしくなった。
だが、この勧告を受けて顔を青くしている者が1人、ギルドを訪れていた。
「あ、あれは何だ!秘密裏にやれと言ったじゃないか!」
「お前さんよぉ、この規模で、その辺の輩集めて依頼出しといて秘密裏はねぇだろ。
だから残された時間で今日、ここで行われる事を"秘密裏"に行える様に準備を進めてるっての。
その為に関係各所に連絡して"根回し"してあるからよ。」
「か、関係各所?」
「あぁ。
国王、お前の親父さん、討伐対象本人、この街の領主、そしてこの街にいる者全員にだ。」
『『『『尚、戦闘による被害を抑える目的で街の各所に魔導具を設置させて頂く事をご了承下さい。』』』』
外では『エレメンタル・フェアリーズ』の勧告が続いていた。
「今のも"根回し"の一環。
お前さんと親父さんとの関係がどうなるかは分からんが、お前さん所の家名が世間から受ける風当たりは最小限に抑えられるハズだぜ?」
ガチャッ!
「カルルお兄様!」
ギルドの扉が開くと、ドレス風のワンピースを来たカルルの妹のミミカが現れた。
「あ、ミミ『バシッ!』
「へぶっ!?」
ツカツカと歩み寄って来たミミカがカルルの頬を思いっきりひっ叩き、乾いた音がギルド内に響き渡る。
「プロポーズを断られ、兵を差し向けた私が言うのもアレですが、幾ら何でもこんな大規模な討伐はやり過ぎです。
コレでは当時の野盗と同じですわ!」
「お、俺は傷付いたミミカの為を思っ『ゴツッ!』
「傷付いてねぇわ!
貴族特有の長ったらしい断りの言葉言われるよりか、あれだけスッパリ断られて寧ろ清々しい位だわ!」
カルルの言葉を遮って顎に良い一撃を加えるミミカ。
「それにしても何ですかあの依頼書は!
あの場限りの話のハズだったのに、自分の名は伏せ、私の名はデカデカと書いたお陰で、プロポーズをして断られた事が広く世間に知れ渡ってしまいましたわ!」
「…え?ああっ!?」
今更自分の書いた依頼書を見て指摘に気付く辺り、かなり抜けている様である。
「そもそも、家族の目を通さずに書類申請を出すなと、この間の一件であれ程言われたでしょう!」
「あ、あの件は…も、申し訳ありませんでした…」
実はこのカルル、父親のルルイエから西の大地でのある任務の為、兵の食糧関係の一切を任されていたのだが、何度も確認したとの事で申請したのだが、桁を1つ間違えていた事が任務先で発覚。
兵を飢え死にさせ掛けると言う大失態を引き起こしていた。
その為書類関係の手続きがある場合、最低でも妹のミミカに目を通して貰ってからでないと行わない様に取り決めをされた。(それでも最低2回は間違いを指摘されて突き返させられるが。)
「…今回の件の発端になった私の責任もありますので、何らかの罰が下るでしょうが、兄様はかなり重い罰が下されるでしょう。」
「ば、罰…は、剥奪、とか、かな…」
「さぁ、剥奪で済めば良いですが。
まずは父が来ない事には始まりません。
ですが脳筋な父の事です、先ずは『ぶん殴られて来い』と言うでしょうね。」
コッコッコッ…ガチャッ!
そう言葉を残してミミカはギルドを出ていった。
さて、そんなカルルの父親はと言うと
「ディヴェント、急ぐのだ!」
グルルル。
ディヴェントと名付けられた、翼を持たない全長30メル程もある蛇の様な竜に乗り、空を駆けるルルイエ。
「…このまま行けば1時間程でアルバラストに着くだろうが、"野盗200人殺し"のノアと言う子は今どの辺りだ…
『上空から見れば分かる』なんて言ってたが、俺はエルとは違って不老じゃないからガッツリ老眼だっつーの…
…って何だ、あれは…」
グルル?
ルルイエがぼやきつつも眼下を眺めていると、自身が目指すアルバラストへ向けて一直線に移動する数人の集団を見付ける。
但し速度が尋常ではない、本道であろうが林だろうが崖だろうが速度を緩める事無く進んでいる。
「なる程な、あれが例の…
ディヴェント、あの集団の所に向かってくれ!」
グル。
ルルイエは指示を飛ばすと、竜は降下を開始した。
ズドドドドドドドドッ!
「ね、ねぇノア君?ずっと走りっ放しだけど大丈夫?私重くない?」
「ふふ、そんな事ありませんよ~。
軽くて逆に心配しちゃいますよ。
それよりも、放すつもりはありませんが、振り落とされない様にしっかり掴まってて下さいね?」
「うん…。」キュゥ…
「ははは、相変わらず2人は仲が良いですねぇ。」
馬の全速力以上の速度で駆け続けているハズなのだが呑気な会話をする2人。
こう考えるとノアの異常さにクロラも慣れてきた様だ。
だが、それとは対称的に
ズドドドドドドドドッ!
「ノ!……大……こ、黒…ぜはっ、……っ、かい、……!!(ノ、ノア様も大概だが、この黒い人も何でこんな平然と会話が出来るんだぁっ!!)」
「…にゃ…ふに…にゃ…ひにゃ…ふにゃぁ…(…にゃ…ふに…にゃ…ひにゃ…ふにゃぁ…)」
ヴァモスとベレーザは早々に四足歩行状態となって全力で2人を追い掛けているが、着いていくのでやっとといった感じである。
「うーん、2人に合わせてたらちょっとペース的にアルバラストに着くまでに時間掛かっちゃうなぁ…」
と諜報部の者が呟いた直後
「丁度良い、乗って行かないか?
私としてはそちらの少年に話さなければならない事がある故、是非とも受けて貰いたいのだが…」
ゴガガッ!
ノアが地面を割り砕きながら急制動を掛けて停止する。
一同の側を並走する形で竜に乗ったルルイエが現れる。
「…と言う事はあなたが彼の親御さん…ルルイエさんで宜しいのですね?」
「あぁ、こんな形で会いたくは無かったがな。
詳しくは乗ってから話すとしよう。」
「分かりました。」
ルルイエから促されたノアは素直に乗る事にした。
その後ろではヴァモスとベレーザの2人が汗だくになりながらも非常に安堵した表情をしていた。
「「た、助かった」にゃ…」
ここでは現在、火・雷・風・氷の4人組妖精の冒険者パーティ兼2時間置きに街での見世物を行っている『エレメンタル・フェアリーズ』によって街に居る人間に対して勧告を行っていた。
『『『『えー、ご来場の皆様にお伝えします。
ぶちギレ状態の"野盗200人殺し"がこの街に急速接近中です。
非戦闘員、一般の方で観戦される方は防壁の方に上がって来て下さい。
後3時間程でこの街、正確には北門の外は戦場と化すでしょう。
原因は勿論、"野盗200人殺しの討伐依頼"を申請した依頼主。
謂れの無い嫌疑に腹を立てた本人様が依頼主・参加者に鉄槌を振るいに来るとの事ですので、依頼主・参加者以外は急ぎ北門周辺から退去願います!』』』』
妖精4人の澄んだ声が街中に響き渡る。
普通この手の勧告がなされれば、避難等で辺りは地獄絵図となる物だが
「え?来るの!?"野盗200人殺し"が!」
「本物?本物?」
「ほほぅ、あの時の戦いがまた見れるのか。」
「はっはー!化けの皮剥がしてやるぜー!」
「っしゃぁっ!受けて良かったぜ!」
「ちっ、こんな事なら依頼受けときゃ良かったぜ!」
「これは商機!畳んだ店を開き直せ!」
「腹が減っては何とやらだ!兄ちゃん達、腹ごしらえ済ませときな!」
「武器防具の手入れ如何ですか~!」
などなど、色んな意味で騒がしくなった。
だが、この勧告を受けて顔を青くしている者が1人、ギルドを訪れていた。
「あ、あれは何だ!秘密裏にやれと言ったじゃないか!」
「お前さんよぉ、この規模で、その辺の輩集めて依頼出しといて秘密裏はねぇだろ。
だから残された時間で今日、ここで行われる事を"秘密裏"に行える様に準備を進めてるっての。
その為に関係各所に連絡して"根回し"してあるからよ。」
「か、関係各所?」
「あぁ。
国王、お前の親父さん、討伐対象本人、この街の領主、そしてこの街にいる者全員にだ。」
『『『『尚、戦闘による被害を抑える目的で街の各所に魔導具を設置させて頂く事をご了承下さい。』』』』
外では『エレメンタル・フェアリーズ』の勧告が続いていた。
「今のも"根回し"の一環。
お前さんと親父さんとの関係がどうなるかは分からんが、お前さん所の家名が世間から受ける風当たりは最小限に抑えられるハズだぜ?」
ガチャッ!
「カルルお兄様!」
ギルドの扉が開くと、ドレス風のワンピースを来たカルルの妹のミミカが現れた。
「あ、ミミ『バシッ!』
「へぶっ!?」
ツカツカと歩み寄って来たミミカがカルルの頬を思いっきりひっ叩き、乾いた音がギルド内に響き渡る。
「プロポーズを断られ、兵を差し向けた私が言うのもアレですが、幾ら何でもこんな大規模な討伐はやり過ぎです。
コレでは当時の野盗と同じですわ!」
「お、俺は傷付いたミミカの為を思っ『ゴツッ!』
「傷付いてねぇわ!
貴族特有の長ったらしい断りの言葉言われるよりか、あれだけスッパリ断られて寧ろ清々しい位だわ!」
カルルの言葉を遮って顎に良い一撃を加えるミミカ。
「それにしても何ですかあの依頼書は!
あの場限りの話のハズだったのに、自分の名は伏せ、私の名はデカデカと書いたお陰で、プロポーズをして断られた事が広く世間に知れ渡ってしまいましたわ!」
「…え?ああっ!?」
今更自分の書いた依頼書を見て指摘に気付く辺り、かなり抜けている様である。
「そもそも、家族の目を通さずに書類申請を出すなと、この間の一件であれ程言われたでしょう!」
「あ、あの件は…も、申し訳ありませんでした…」
実はこのカルル、父親のルルイエから西の大地でのある任務の為、兵の食糧関係の一切を任されていたのだが、何度も確認したとの事で申請したのだが、桁を1つ間違えていた事が任務先で発覚。
兵を飢え死にさせ掛けると言う大失態を引き起こしていた。
その為書類関係の手続きがある場合、最低でも妹のミミカに目を通して貰ってからでないと行わない様に取り決めをされた。(それでも最低2回は間違いを指摘されて突き返させられるが。)
「…今回の件の発端になった私の責任もありますので、何らかの罰が下るでしょうが、兄様はかなり重い罰が下されるでしょう。」
「ば、罰…は、剥奪、とか、かな…」
「さぁ、剥奪で済めば良いですが。
まずは父が来ない事には始まりません。
ですが脳筋な父の事です、先ずは『ぶん殴られて来い』と言うでしょうね。」
コッコッコッ…ガチャッ!
そう言葉を残してミミカはギルドを出ていった。
さて、そんなカルルの父親はと言うと
「ディヴェント、急ぐのだ!」
グルルル。
ディヴェントと名付けられた、翼を持たない全長30メル程もある蛇の様な竜に乗り、空を駆けるルルイエ。
「…このまま行けば1時間程でアルバラストに着くだろうが、"野盗200人殺し"のノアと言う子は今どの辺りだ…
『上空から見れば分かる』なんて言ってたが、俺はエルとは違って不老じゃないからガッツリ老眼だっつーの…
…って何だ、あれは…」
グルル?
ルルイエがぼやきつつも眼下を眺めていると、自身が目指すアルバラストへ向けて一直線に移動する数人の集団を見付ける。
但し速度が尋常ではない、本道であろうが林だろうが崖だろうが速度を緩める事無く進んでいる。
「なる程な、あれが例の…
ディヴェント、あの集団の所に向かってくれ!」
グル。
ルルイエは指示を飛ばすと、竜は降下を開始した。
ズドドドドドドドドッ!
「ね、ねぇノア君?ずっと走りっ放しだけど大丈夫?私重くない?」
「ふふ、そんな事ありませんよ~。
軽くて逆に心配しちゃいますよ。
それよりも、放すつもりはありませんが、振り落とされない様にしっかり掴まってて下さいね?」
「うん…。」キュゥ…
「ははは、相変わらず2人は仲が良いですねぇ。」
馬の全速力以上の速度で駆け続けているハズなのだが呑気な会話をする2人。
こう考えるとノアの異常さにクロラも慣れてきた様だ。
だが、それとは対称的に
ズドドドドドドドドッ!
「ノ!……大……こ、黒…ぜはっ、……っ、かい、……!!(ノ、ノア様も大概だが、この黒い人も何でこんな平然と会話が出来るんだぁっ!!)」
「…にゃ…ふに…にゃ…ひにゃ…ふにゃぁ…(…にゃ…ふに…にゃ…ひにゃ…ふにゃぁ…)」
ヴァモスとベレーザは早々に四足歩行状態となって全力で2人を追い掛けているが、着いていくのでやっとといった感じである。
「うーん、2人に合わせてたらちょっとペース的にアルバラストに着くまでに時間掛かっちゃうなぁ…」
と諜報部の者が呟いた直後
「丁度良い、乗って行かないか?
私としてはそちらの少年に話さなければならない事がある故、是非とも受けて貰いたいのだが…」
ゴガガッ!
ノアが地面を割り砕きながら急制動を掛けて停止する。
一同の側を並走する形で竜に乗ったルルイエが現れる。
「…と言う事はあなたが彼の親御さん…ルルイエさんで宜しいのですね?」
「あぁ、こんな形で会いたくは無かったがな。
詳しくは乗ってから話すとしよう。」
「分かりました。」
ルルイエから促されたノアは素直に乗る事にした。
その後ろではヴァモスとベレーザの2人が汗だくになりながらも非常に安堵した表情をしていた。
「「た、助かった」にゃ…」
113
あなたにおすすめの小説
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜
日々埋没。
ファンタジー
「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」
かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。
その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。
レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。
地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。
「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」
新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。
一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。
やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。
レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
妹が聖女の再来と呼ばれているようです
田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。
「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」
どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。
それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。
戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。
更新は不定期です。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる