ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

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再びアルバラスト編

戦闘開始33分

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戦闘開始33分、色々あったが漸くヤマタノオロチの討伐が開始された。


バシュッ!ゴガガガガガガッ!

ヤマタノオロチの足元目掛けて投擲された荒鬼神に転移したノアは、石畳を踏み砕きながら滑り込みつつ<渾身>と<洗練された手業>を発動し、大木の様な図太い右前足に荒鬼神2本を用いた猛攻を繰り出す。

ザッ!ザシュッ!ゾリッ!ズジュッ!ザッ!ズバッ!ドシュッ!

グギャォオオオオッ!?
ガァアッ!!

速い上に重い斬擊7発を瞬時に繰り出され、金色に輝く竜鱗は易々と砕かれ、ズタズタに斬り裂かれる。

凶悪的な破壊による強烈な痛みに耐えつつも、足元にいるノアに向け3本の首が狙いを定める。

ヒュボッ!ドボァアアアアッ!!!

が、ズタボロになり、血が噴水の様に噴き出した右前足とノアの元に光の筋が走ったかと思うと、その場は強烈な光に呑まれ、直後に轟音と強い衝撃波、そして直径50メルの火の玉が発生する程の大爆発が発生する。

ゴァアアアアアアアアアアッ!!?

グリードが放ったプラズマレーザーの一撃でヤマタノオロチの右前足は爆ぜ、膝の辺り迄吹き飛び上体が前のめりとなる。

バジュゥウウウウウウウウウウウウウッ!

グリードはプラズマレーザーを発射した状態のままヤマタノオロチの股下に居る"何か"を狙い続けている。

勿論正体は


ズンッ!ズドンッ!ボゴゴッ!


『図体がデカいと攻撃し易くて良いなぁっ、とぉっ!』

ベギベギッ!ザッ!ザシュッ!ズババッ!


【鬼鎧殻】を纏ったノアが軽口を叩きつつヤマタノオロチの股下を縦横無尽に駆け回る。
但し、背後からはグリードのプラズマレーザーが追尾してくるオマケ付きではあるのだが。

ノアが剣を一振りすれば金色の竜鱗が砕け、その下にある肉を割っていく。
するとそこから夥しい量の血が噴き出す。


因みに以前のヒュドラ戦の時は、何処か別の場所に生息していたヒュドラを膨大な魔力を使って召喚した為、血による土壌汚染が懸念されたが、今回の様な【忍】や【召喚】が持つ『使役獣』は、魔力でのみ創られた存在の様なので、倒した事による二次被害は無いらしい。

つまりノアがヤマタノオロチに攻撃をし、夥しい量の返り血を浴びようとも、何の問題も無いと言う。


ダダダダダダダッ!

ヤマタノオロチは、図体がデカく攻撃し易いとは言え、動き回られると面倒だと考えたノアは動きを封じる為、右前足を潰した流れで右後足を目指していた。

どうやらヒュドラとは違い再生力は無いらしく、右前足が潰れた事で動きが緩慢になっていた。

とは言え、ヤマタノオロチも一方的にやられる訳も無く


ビュオッ!  ゴゴン…

(!…強風…?
何故急に…あっ!?マズイっ…!!)

ブォンッ!バシュッ!

ズドッ!ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!


ヤマタノオロチの股下を駆けていたノアは、突如内側に向かって吹く強風に違和感を感じていると、ヤマタノオロチの前・後足が地面から離れている事に気付き瞬時に行動に移す。

外側に向けて荒鬼神をぶん投げ、即座に転移した直後、飛び上がったヤマタノオロチが地面に落下。

超重量がの生物が僅か数メル飛び上がっただけだが、凄まじい破砕音と轟音、衝撃波に加え、砕けた石畳や土石が【鬼鎧殻】を纏ったノアを襲う。

バヂヂヂヂヂヂヂッ!

超速で飛んできた石礫が全身を叩く。
【鬼鎧殻】を纏っていなかったら今頃悲惨な事になっていただろう。


ブォンッ!

(!…土煙の向こうから高速で振られてくる物体が時間差で8本…形状からして尻尾か!)

ズドッ!ズドンッ!ドッ!ドバッ!


<気配感知>の反応から時間差で攻撃が飛んで来る事を察知したノアは、<渾身>と<剛脚>を発動して右に向かって回避。

間髪入れず、3本の尻尾が今まで立って居た場所に打ち込まれる。

ビュオンッ!

逃走経路を事前に予測していたのだろう、左右から尻尾の薙ぎ払いが飛んできた。

避けようとも思ったが、左右からやって来る尻尾に高低差が付いている為、それを瞬時に回避する事は出来ない。

よって

ヒュオッ  パシッ!

荒鬼神2本を逆手に持ち変えたノアが迎撃の体勢に入る。
もう少し冷静なノアであれば、尻尾の影を利用して隠れる事も出来ただろうが、割と頭に血が上っている為その辺りに頭が回っていない様だ。

鉱山での昇降機の件と同じである。

それに"今の状態"のノアは、逃げや隠れると言った考えは無く、相手を真正面から迎え撃つ事しか頭に無い状態だ。


ギャリッ!ギャリィィインッ!

『よしっ!上手くいった!』


アルバラストの街にある頑丈な建物ですら粉砕するであろう尻尾の薙ぎ払いに合わせ<受け流し>を連続発動させるノア。

お陰でダメージが前日に戦ったパーティ、『筋肉達磨』のパンチ程度まで減少された。


グルルォアアアアアアアアアッ!!

ブォンッ!ビュンッ!バヒュオッ!

ギャンッ!ギャリッ!ギュリンッ!


ノアを近付けさすまいと、ヤマタノオロチが尻尾での攻撃を断続的に行ってくる。
それに対してノアは、ひたすらに<受け流し>を発動していなし続ける。

ドズンッ!ゴバッ!ズドォンッ!

受け流され、地面に着弾した尻尾による破壊の嵐がノアの周囲で発生している。
    
そして20合程打ち込んで来た所でノアが先に動いた。


(ここだ!)


ドガァアアアアアンッ!

ゴァアッ!?

今までずっと<受け流し>をしていたノアが手を止め、尻尾の叩き付けが地面に着弾、地面が大きく爆ぜる。


ビュンッ!バフォッ!


突然の行動の変化に驚くヤマタノオロチは、尻尾を引き戻し、別の尻尾で薙ぎ払いを行い土煙を霧散させる。

ガ、ガァアッ!?

が、そこにノアの姿は無い。

キョロ…キョロ…

他の頭も周囲の足元を見渡し、ノアの姿を探している。




シュンッ!『ズブゥッ!』

グギャォオアアアアアッ!?


ヤマタノオロチの更に上から何かが落下してきたかと思うと、頭の1つに荒鬼神が深々と突き刺さる。

突然の激痛に崩れる様に項垂れ、悲鳴を上げる。

頭1つとってもかなりの大きさである為、この一撃で切っ先が頭骨には達したものの、脳を破壊する迄には及ばなかった。


『バカスカ攻撃してくれたお陰で反撃のチャンスが出来たな!』


ノアは<受け流し>を中断した後、尻尾の叩き付けを回避すると、爆風を利用して尻尾に接近。

手にしていたカランビットナイフや刺突武器を楔代わりに尻尾に突き刺して体を固定。
引き戻された時に離脱、上空に荒鬼神をぶん投げて転移をし、位置を調整。

ヤマタノオロチがノアを見失っている所を狙い強襲を仕掛けたのだ。


ガァアアアアアッ!グォアアアアアアアッ!


両隣に居る頭がノアを仕留めるべく攻撃を仕掛ける。


『【鎧袖一贖】発動!喰らえコラァッ!』

ガヂョッ!ドゴォッ!

ガ、ゴォォッ…    グ、グゴゴ…


【鎧袖一贖】を発動したノアは、右から来た奴に<渾身><剛腕><剛体術>を同時発動した強烈な拳を繰り出し下顎を粉砕。

左から来た奴には<渾身><剛脚><剛体術>を同時発動した蹴りを繰り出し頭部の側面を破壊した。


『【鎧袖一贖】解除!やれっグリードォッ!』


バジュゥウウウウウウウウウッ!


『ギュガガ『ドバァッ!』ォア…』


ヤマタノオロチの頭頂部目掛けて発射したグリードのプラズマレーザーは、下顎を易々と突破して脳天から抜ける。

ノアは瞬時に大股1歩分後退していた為コレを回避。


『そのまま撃ち続けろっ!』 シュバッ!


バジュゥウウウウウウウウウウウウウッ!


ノアの指示を受けたグリードは、プラズマレーザーを放ったまま荒鬼神を隣の頭に向かってぶん投げたノアを追う。

バシュッ!『【一鬼呵成】発動!』ドゥッ!

バジュッ!

ズドドドドドドッ!ギャガァアアアアッ!


隣の頭に転移したノアは【一鬼呵成】を発動し蒼い光を帯びつつ、隣の頭に向かって跳躍。
その流れで追尾してきていたプラズマレーザーがヤマタノオロチの頭を薙ぎ、ノアの後方では大爆発が起こっている。

ストッ!

グォオオオオオオオオオッ!

跳躍してきたノアへ向け叫び掛けるヤマタノオロチ。

残りの頭は6本、プラズマレーザーの薙ぎ払いを受け、半死半生の首が1本。


『ここまでくれば後は流れ作業だな。
だらだら時間掛けてもしょうがないんでチャッチャと済まさせて貰うぞ?』


そう言った直後、ノアは今降り立った頭部に向け荒鬼神を振り下ろすのだった。
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