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獣人国編
ブラッツ
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「良いですか、ブラッツ。
あの背の高い木に生っている赤い実が"錯乱母(サクランボ)"と言う木の実です。
実を囓ったら文字通り錯乱状態に陥ってしまいますので枝ごと採ってきて下さい。」
ウォン!シタタッ!タタッ!パキッ。
ストッ!
「よーし、よーし、ありがとうございます。
ブラッツは良い子ですね~。」ワシャワシャ…
グルルル♪
指示通りに素材を採ってきたブラッツを褒めつつ頭を撫でるヴァンディット。
「わ!アンデッド系モンスターに対して命中率低下効果のある薬品の材料の1つである"御霊弱視(オタマジャクシ)"がこんなに…
何匹か捕らえていきましょう。」
グルル。
「ん?という事はこの近くに…あ!居ました!」
ゲロロ?
ヴァンディットが辺りを窺っていると、茂みの中に幅2メル、体高1メルもある大きなカエルを見付ける。
「ブラッツ、あれは弱いモンスターや、動物にが嫌う匂いを出す"ドン引きカエル"と言うモンスターです。」
ウォンッ!
「…捕ってきて…」
ウォッ!?
「…何かヴァンディットさんって意外と活発な人なのね。」
「そだね。さっきから嬉しそうにその辺を駆け回ってるもんね。」
「まぁ、太陽の下に出れる様になったんだ、そりゃ嬉しいさ。」
「…でもブラッツがちょっと困ってるみたいですから助けてきますね。」
タタタ…
パチャパチャ…
スンスン…
「よし、臭いは取れたな、っと…」
ドン引きカエルの分泌線から分泌物を回収し終えたノアの後ろには、申し訳なさそうに顔を伏せているヴァンディットと、ブラッツが立っていた。
「申し訳ありません、お手を煩わせて…」
ワゥ…
「……。」フキフキ…
手を拭き終えたノアは無言でヴァンディットとブラッツを見詰め
「自由に外を歩ける様になったので楽しかったんですよね?」
「は、はい…」
「ふふ、僕も病気が治った時もただ外を自由に歩いてるだけで楽しかったので、気持ちは良く分かりますよ。
まぁ、さっきのカエルは比較的温厚だったから良かったですが、危険なモンスターも出てくるのでこれから気を付けてくれれば良いです。」
「はい、分かりました。」
「うん。
さてブラッツ、護衛という役割を担ってるけど、1から10まで全て自分で対処しようと思わなくて良い。
見ての通り活発で奔放なヴァンディットさんの事だから「ちょ…」多少困る場面もあるでしょう。
そんな時は手助けするから吠え掛けてくれれば良い。分かったかな?」
ウォンッ!
「はい、じゃあこの話はここまで、先を急ぎましょう。」ポンポン…
「はい。」
ワゥッ!
1人と1頭の頭を軽く撫でた後、一行の元へと合流、再び道なりに進んでいった。
「はぁ、ふぅ、はぁ…」ニッチャ、ニッチャ…
「ヴァンディットさん大丈夫ですか?」
「い、今まで夜位しか、まともに歩いた事無かったので…完全に運動不足…ですね…
それに昨晩の雨で…地面が泥濘んで…」ニッチャ、ニッチャ
「まぁ、その辺は追々慣らしていきましょう。
ブラッツ、背中にヴァンディットさんを乗せてあげて。」
ウォンッ。
トコトコ…
「…大丈夫ですか?重くないですか?」
ウォンッ!
「乗り心地はどうですか?」
「えぇ、快適です~。
それにブラッツ自ら<血液操作>して足や腰に体毛を這わせて体を固定してくれてるので、走っても振り落とされる心配も無いですね。」
「いーなー、後で私も乗せて貰おう。」
「確かに騎乗出来るのって憧れるよね。」
と、和気藹々と会話をしている時だった。
<…そえ!>
「「ん?」」
ノアとポーラが同時に怒声の様な声を聞き、辺りを見回す。
「少年も聞こえた様ね。」
「えぇ、聞き取り辛かったですが"襲え!"って聞こえましたね。」
トッ、タッ、タタッ!
スッ、スルルッ、スタッ!
2人の話を聞いたロゼとクロラが近くの木に登りだし、樹上から周囲を見出す。
すると
「あっち!
この道をまーっ直ぐ行った所で商人の馬車4台位が立ち往生してる!
それと野盗らしき姿も見える!」
樹上に上がっていたロゼから、そう報告を受けたノアは腰の荒鬼神を抜き
「僕とヴァモス、ベレーザが先行して向かいます。
皆さんは後から来て下さい!
ブラッツ、ヴァンディットさんの護衛宜しく!
行くぞ、2人共。」
「「「おぅ!」」」
ウォンッ!
「はい。」「にゃ。」
「よっ!」ブォンッ!バシュッ!
荒鬼神を上空高くぶん投げたノアは、即座に転移を開始。
バシュッ!
「…弓4、剣8、無手3、ローブ姿2か、大所帯だな…」
スッ…バッ!ボッ!ボボッ!
ノアは落下しながら背中の弓を取ると、<洗練された手業><渾身><集中>を発動。
距離的にはまだ大分離れてはいるが、樹上に居る弓持ち4人の野盗に向けて射放つ。
………<ギャッ!?><痛ぇ!?><ぐあっ!?><うわっ!?>
「よし、全員命中したな。」
『『シュタタタッ!』』「「ノア様!」」
「お、来たなヴァモス、ベレーザ。
この先に居る弓持ちの野盗の腕や足に矢を当てたので碌に動けないだろうから、気絶させて連れて来てくれ。
ベレーザ、足滑らすなよ?」
「はい。」シュバッ!
「に、にゃ!」ドヒュッ!
ノアの元へやって来たヴァモスとベレーザへ向け指示を出し、再び駆け出した2人は草むらの中へ。
2人の体を見てみると、紫電混じりの風を纏っているのでお互いに補助魔法を掛け合ったのだろう。
ズダッ!ズガガッ!ズドドドドドッ!
速度を落とさない様に地面に降り立ったノアは、立ち往生している馬車へと猛然と駆け出す。
<冒険者だ!>
<おい弓持ち来い!>
<射れ!射れ!>
パッ!シュパッ!パパッ!
「ちっ、まだ弓持ちが居たか。」
パシッ!パンッ!ガッ!パシッ!
馬車の後方に展開した弓持ちの野盗達が射った矢を、愚痴を言いながらも掴み取るノア。
すると
スタタタタッ!
「ノア君!その矢貰っても良い!?」
「お?
はい、それじゃあ左をお願いします。」ヒュッ
パシッ!「うん、任せて。」
ヴァモス、ベレーザに次いでノアの元にやって来たのはクロラだった。
ノアは早速クロラに矢を2本渡すと、走りながらも直ぐに弓を手に取り出した。
それを見たノアも弓を再び手にし
『『ズザザッ!』』
シュパッ!パシュッ!
バッ!ボッ!ボボッ!
「ぐあっ!」
「あでっ!!」
「ぎゃっ!」
「痛え!」
「がぁっ!?」
「お見ご『ガクッ』と…?」ズチャッ!
「!?ノア君大丈夫?」
突然地面に膝を付いたノアを心配するクロラ。
「あー…これ位でも"共闘扱い"になるのか…
大丈夫、弱体化しただけですよ。」
バチッ!バチンッ!
腰から荒鬼神を外し、アイテムボックスへと仕舞う。
そうこうしていると、後ろからジェイルとロゼ、少し遅れてポーラとヴァンディットとブラッツもやって来た。
ズザッ!「済まない、遅くなった!」
「だいじょーぶ?膝付いてるけど。」
「あぁ、弱体化しただけだよ。まぁ、野盗相手なら問題ない。」
「いや、後は俺達だけで大丈夫だからノア君はここに居てくれ。」
「え?でも…」
「ふふん、まーかせーなさーい。」
「手足凍らせればどうとでもなるわ。」
「ノア君ごめんね、私のせいで弱体化して…」
「あ、それは気にしなくて大丈夫。
…それじゃあお言葉に甘えて皆にお願いするよ。
でも気を付けてね。」
「「「「うん。」」」」
そう言って駆けていく4人。
途中野盗を捕らえたヴァモスとベレーザも参戦し、ものの5分と掛からずに事態は終息した。
商人達は脅されはしたものの、怪我も無く全員無事であった。
あの背の高い木に生っている赤い実が"錯乱母(サクランボ)"と言う木の実です。
実を囓ったら文字通り錯乱状態に陥ってしまいますので枝ごと採ってきて下さい。」
ウォン!シタタッ!タタッ!パキッ。
ストッ!
「よーし、よーし、ありがとうございます。
ブラッツは良い子ですね~。」ワシャワシャ…
グルルル♪
指示通りに素材を採ってきたブラッツを褒めつつ頭を撫でるヴァンディット。
「わ!アンデッド系モンスターに対して命中率低下効果のある薬品の材料の1つである"御霊弱視(オタマジャクシ)"がこんなに…
何匹か捕らえていきましょう。」
グルル。
「ん?という事はこの近くに…あ!居ました!」
ゲロロ?
ヴァンディットが辺りを窺っていると、茂みの中に幅2メル、体高1メルもある大きなカエルを見付ける。
「ブラッツ、あれは弱いモンスターや、動物にが嫌う匂いを出す"ドン引きカエル"と言うモンスターです。」
ウォンッ!
「…捕ってきて…」
ウォッ!?
「…何かヴァンディットさんって意外と活発な人なのね。」
「そだね。さっきから嬉しそうにその辺を駆け回ってるもんね。」
「まぁ、太陽の下に出れる様になったんだ、そりゃ嬉しいさ。」
「…でもブラッツがちょっと困ってるみたいですから助けてきますね。」
タタタ…
パチャパチャ…
スンスン…
「よし、臭いは取れたな、っと…」
ドン引きカエルの分泌線から分泌物を回収し終えたノアの後ろには、申し訳なさそうに顔を伏せているヴァンディットと、ブラッツが立っていた。
「申し訳ありません、お手を煩わせて…」
ワゥ…
「……。」フキフキ…
手を拭き終えたノアは無言でヴァンディットとブラッツを見詰め
「自由に外を歩ける様になったので楽しかったんですよね?」
「は、はい…」
「ふふ、僕も病気が治った時もただ外を自由に歩いてるだけで楽しかったので、気持ちは良く分かりますよ。
まぁ、さっきのカエルは比較的温厚だったから良かったですが、危険なモンスターも出てくるのでこれから気を付けてくれれば良いです。」
「はい、分かりました。」
「うん。
さてブラッツ、護衛という役割を担ってるけど、1から10まで全て自分で対処しようと思わなくて良い。
見ての通り活発で奔放なヴァンディットさんの事だから「ちょ…」多少困る場面もあるでしょう。
そんな時は手助けするから吠え掛けてくれれば良い。分かったかな?」
ウォンッ!
「はい、じゃあこの話はここまで、先を急ぎましょう。」ポンポン…
「はい。」
ワゥッ!
1人と1頭の頭を軽く撫でた後、一行の元へと合流、再び道なりに進んでいった。
「はぁ、ふぅ、はぁ…」ニッチャ、ニッチャ…
「ヴァンディットさん大丈夫ですか?」
「い、今まで夜位しか、まともに歩いた事無かったので…完全に運動不足…ですね…
それに昨晩の雨で…地面が泥濘んで…」ニッチャ、ニッチャ
「まぁ、その辺は追々慣らしていきましょう。
ブラッツ、背中にヴァンディットさんを乗せてあげて。」
ウォンッ。
トコトコ…
「…大丈夫ですか?重くないですか?」
ウォンッ!
「乗り心地はどうですか?」
「えぇ、快適です~。
それにブラッツ自ら<血液操作>して足や腰に体毛を這わせて体を固定してくれてるので、走っても振り落とされる心配も無いですね。」
「いーなー、後で私も乗せて貰おう。」
「確かに騎乗出来るのって憧れるよね。」
と、和気藹々と会話をしている時だった。
<…そえ!>
「「ん?」」
ノアとポーラが同時に怒声の様な声を聞き、辺りを見回す。
「少年も聞こえた様ね。」
「えぇ、聞き取り辛かったですが"襲え!"って聞こえましたね。」
トッ、タッ、タタッ!
スッ、スルルッ、スタッ!
2人の話を聞いたロゼとクロラが近くの木に登りだし、樹上から周囲を見出す。
すると
「あっち!
この道をまーっ直ぐ行った所で商人の馬車4台位が立ち往生してる!
それと野盗らしき姿も見える!」
樹上に上がっていたロゼから、そう報告を受けたノアは腰の荒鬼神を抜き
「僕とヴァモス、ベレーザが先行して向かいます。
皆さんは後から来て下さい!
ブラッツ、ヴァンディットさんの護衛宜しく!
行くぞ、2人共。」
「「「おぅ!」」」
ウォンッ!
「はい。」「にゃ。」
「よっ!」ブォンッ!バシュッ!
荒鬼神を上空高くぶん投げたノアは、即座に転移を開始。
バシュッ!
「…弓4、剣8、無手3、ローブ姿2か、大所帯だな…」
スッ…バッ!ボッ!ボボッ!
ノアは落下しながら背中の弓を取ると、<洗練された手業><渾身><集中>を発動。
距離的にはまだ大分離れてはいるが、樹上に居る弓持ち4人の野盗に向けて射放つ。
………<ギャッ!?><痛ぇ!?><ぐあっ!?><うわっ!?>
「よし、全員命中したな。」
『『シュタタタッ!』』「「ノア様!」」
「お、来たなヴァモス、ベレーザ。
この先に居る弓持ちの野盗の腕や足に矢を当てたので碌に動けないだろうから、気絶させて連れて来てくれ。
ベレーザ、足滑らすなよ?」
「はい。」シュバッ!
「に、にゃ!」ドヒュッ!
ノアの元へやって来たヴァモスとベレーザへ向け指示を出し、再び駆け出した2人は草むらの中へ。
2人の体を見てみると、紫電混じりの風を纏っているのでお互いに補助魔法を掛け合ったのだろう。
ズダッ!ズガガッ!ズドドドドドッ!
速度を落とさない様に地面に降り立ったノアは、立ち往生している馬車へと猛然と駆け出す。
<冒険者だ!>
<おい弓持ち来い!>
<射れ!射れ!>
パッ!シュパッ!パパッ!
「ちっ、まだ弓持ちが居たか。」
パシッ!パンッ!ガッ!パシッ!
馬車の後方に展開した弓持ちの野盗達が射った矢を、愚痴を言いながらも掴み取るノア。
すると
スタタタタッ!
「ノア君!その矢貰っても良い!?」
「お?
はい、それじゃあ左をお願いします。」ヒュッ
パシッ!「うん、任せて。」
ヴァモス、ベレーザに次いでノアの元にやって来たのはクロラだった。
ノアは早速クロラに矢を2本渡すと、走りながらも直ぐに弓を手に取り出した。
それを見たノアも弓を再び手にし
『『ズザザッ!』』
シュパッ!パシュッ!
バッ!ボッ!ボボッ!
「ぐあっ!」
「あでっ!!」
「ぎゃっ!」
「痛え!」
「がぁっ!?」
「お見ご『ガクッ』と…?」ズチャッ!
「!?ノア君大丈夫?」
突然地面に膝を付いたノアを心配するクロラ。
「あー…これ位でも"共闘扱い"になるのか…
大丈夫、弱体化しただけですよ。」
バチッ!バチンッ!
腰から荒鬼神を外し、アイテムボックスへと仕舞う。
そうこうしていると、後ろからジェイルとロゼ、少し遅れてポーラとヴァンディットとブラッツもやって来た。
ズザッ!「済まない、遅くなった!」
「だいじょーぶ?膝付いてるけど。」
「あぁ、弱体化しただけだよ。まぁ、野盗相手なら問題ない。」
「いや、後は俺達だけで大丈夫だからノア君はここに居てくれ。」
「え?でも…」
「ふふん、まーかせーなさーい。」
「手足凍らせればどうとでもなるわ。」
「ノア君ごめんね、私のせいで弱体化して…」
「あ、それは気にしなくて大丈夫。
…それじゃあお言葉に甘えて皆にお願いするよ。
でも気を付けてね。」
「「「「うん。」」」」
そう言って駆けていく4人。
途中野盗を捕らえたヴァモスとベレーザも参戦し、ものの5分と掛からずに事態は終息した。
商人達は脅されはしたものの、怪我も無く全員無事であった。
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