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獣人国編~森の番人~
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「ふぅっ!」ブォンッ!
ドズッ!ギュロロロロロロッ…
「シッ!」ズブンッ!
ギュッ!?ォオオオオ…ズズン…
大きく跳躍したノアが魔蛸の眉間に荒鬼神を突き立てる。
それでも死ななかったので、<渾身>を発動して荒鬼神の柄を踏みつけ、突き入れた。
流石の魔蛸も、悲鳴を上げつつ崩れ落ちていった。
「…っし、3蛸目…っと…」
(『コイツらの一撃は驚異だが、大振りな攻撃が災いして隙がでけぇ。
慣れちまえば作業だな。』)
グボッ…「っと…出来れば血抜きしないで持ってった方が良いんだったね…」
(『蛸の血を触媒にねぇ…ホント何が役に立つか分かんねぇなぁ…』)
なんでも、魔蛸の血液は青色を呈していており、水属性の召喚獣を喚び出す際の触媒に使われるとか。
「ヴァンディットさん、魔蛸の血液を採取しなくて大丈夫ですか?」
ズズ…
ウォン!ハッ、ハッ、ハッ…
「あ、採取しても良いですか~?
実は魔導書製作の依頼が貼り出されているのを見て挑戦しようと思ってたんですよ。」
ノアの影から、ウルフサイズのブラッツと共に姿を現したヴァンディット。
日光対策でスーツとロングコート姿で、手には特別製のケースを所持していた。
ブラッツはその辺をウロウロと歩き回り、地面に鼻を近付けてふすふすしている。
端から見れば犬にしか見えない。
バカッ!チャッ、チャキッ。
ヴァンディットがケースを開け、中からガラス性の細長い容器を取り出し、魔蛸の傷口にあてがって血液を採取していた。
「うーん、綺麗な青色ですね~。
時間が経つと濁った色になちゃうんですよね。
…『ちょぴっ…ペロッ』うっ!?臭!不味い!」
ウォッ!?
「いや、何も舐めなくとも…」
(『吸血鬼の性って奴か…』)
「うー、にーがーいー…」
蛸の血液は人間の血液と違い主成分が銅なので、非常に銅臭いのだ。
その後手作りポーションジュースで口直しをしたヴァンディットは魔蛸を採取した後ノアの影の中に戻っていった。
ちなみにブラッツは久し振りの外なので、その辺を駆け回っていた。
ノアは仕留めた魔蛸をアイテムボックスへと仕舞い、周囲を観察する。
「さて、それじゃあまた森の中に入って魔蛸を引っ張って来ますか。」
(『そうだな…ん?団体が近付いて来るな…』)
次の魔蛸を引っ張って来ようと、森の中に入ろうとした所、森の外縁部から20人程の集団が近付いて来ていた。
他の冒険者達がレイドを組んでいるのか、とも思ったがどうやら全員が獣人で、ボロ布を纏っている。
その集団の後方を見てみると、木に括り付け、5人掛かりで仕留めたエレファント・バッファローを担いでいた。
「フム…最近ノ冒険シャはあんな大物を1人で討伐出来るホドの武力を持っているノカ…」
「遠目から見てたが強ぇな…」
「すげぇよな、ほぼ1撃で仕留めてたぜ…?」
獣人の集団はノアに近付きつつも各々感嘆の声を上げていた。
集団の先頭を歩いていたのは、舌足らずな所はあるが、何処と無く風格の漂う狼獣人であった。
「その口調、あなたはもしやヒュマノの…
フォルテとか言う名の奴隷では?」
「!…何故それヲ…
まさかこの間ノ作戦にサン加していた者ナノか?」
コク。
ノアは目の前に立つヒュマノの元奴隷であった獣人フォルテから受けた質問に首肯する。
「「「「「「おおっ…!」」」」」」
「子供達!子供達は今何処にいるのだ!?」
「かなり弱っていたハズだが、生き残っているのか!?」
「皆元気にしているのか?」
「お、落ち着いて下さい…」
と、ノアが救出作戦の関係者と分かるや否や、獣人達からの質問攻めにあう。
「重傷の子供達が居ましたが、皆快方に向かっており、症状が軽い子は、肉を食べれる程にまで回復しています。
現在はあそこに見えるスロア領で領の方達と獣人国の人達とが協力してお世話をしていますので、ご安心下さい。」
ノアがそう説明すると、一行はスロア領の方を眺め肩を撫で下ろしていた。
「…ソウカ…無事であったカ…
あの子達のその後が気になっていたんだ。
皆にヨイ報せが出来る…」
「…その代わりと言ってはなんなのですけど、もし宜しければヒュマノの現状を教えて頂いても良いですか?」
ホッと胸を撫で下ろすフォルテに質問するノア。
それ位ならばとフォルテは快く答えてくれた。
「現在俺ラハ国の正門付近、南側を占拠シ、ヒュマノの連中は王城より北側に追いやっている。
反乱を起こしはシタが、死人は出してはいない。
が、今後何処かの国が介入してコナイと早々に死人が出るヤモ知れんな。」
「!まさか奪還の兆候があるとか?」
「イヤ、アイツら最初は奪還しよウト躍起になってタンだが、アッチは碌な戦力が居ないダロウ?
遅々として事がススマない上に貴族共は口先ダケデ中々動かないモノだから、貴族・兵士と市民との間デ言い争いが起こってるんだ。」
「うわぁ…」
「昨日まではギャーギャー騒ぐダケだったんだが、今日の朝貴族連中が市民に手を上げ、一時暴動になり掛かったンダ。
チナミに言っておくが、俺達は一切介入していないぞ?」
どうやら自国の者同士での争いが起こっているらしく、反乱を起こして市街地を占拠している獣人達の事は眼中に入っていない様だ。
「ふーむ…予想よりも早いですが、次の手を打つ様伝えた方が良いみたいですね…」
「ナンだ?何か策デモあるのカ?」
「詳しくは分からないのですが、なんでも"国を傾かせる程の威力がある一手"があるらしいんですって。」
「ホゥ?今のトコロ国としての機能はトまってるが、"トドメの一手"があると言うのか。
そりゃあ良い。心マチにしているぞ。」
「それでは獣人国に戻ったら上層部の方に伝えておきましょう。
それと何かあなた方から要求は御座いますか?」
「ソウダナ…できれバ商隊を呼んで欲しイ。
今ヒュマノには約4万の元奴隷がイルが、一昼夜狩りを続けていないと食い扶持がタラ無い。
今もエレファント・バッファローを狩って来たが、ヒュマノに戻れば大体100頭分の皮がある。
それをタイカに食糧を持ってきて貰いたい。」
「分かりました、それを伝えておきましょう。」
と、ノアとフォルテが会話を終えた時であった。一行の後方にエレファント・バッファローが1頭姿を現した。
「っと、ハナシハここまでだな。
食い扶持が現れたんでカラセて『ボヒュッ!』…え?」
ドズッ!ブモォッ!?
ボヒュッ!バシュッ!ドヒュッ!ドドドッ!
ドチュッ!ドッ!ドドドッ!
グモォオオオオオオッ!
フォルテが言い切る前にノアが弓を構え、<集中>と<渾身><洗練された手業>を同時発動して次々と矢を射続ける。
矢はエレファント・バッファローの眼や耳、口に次々と突き立ち、堪らず苦悶の声を上げる。
ブォンッ!バシュッ!
シュバッ!
ブモォオオ『ゾリッ!』…ズズン!
視界を潰し終えたノアは即座に荒鬼神をぶん投げ、エレファント・バッファローの側面へまわり、<渾身>を発動して一太刀で首を撥ね飛ばした。
「っと…
今僕があなた達に出来る事と言ったらこの程度。どうぞ、皆さん持っていって下さい。」
「…フッ、キミの様な子が作戦に参加してくれてとても有り難かったヨ。」
その後ノアが屠ったエレファント・バッファローは快く一行が持って帰り、ノアは夜遅くまで魔蛸狩りを続けるのであった。
「ふぅっ!」ブォンッ!
ドズッ!ギュロロロロロロッ…
「シッ!」ズブンッ!
ギュッ!?ォオオオオ…ズズン…
大きく跳躍したノアが魔蛸の眉間に荒鬼神を突き立てる。
それでも死ななかったので、<渾身>を発動して荒鬼神の柄を踏みつけ、突き入れた。
流石の魔蛸も、悲鳴を上げつつ崩れ落ちていった。
「…っし、3蛸目…っと…」
(『コイツらの一撃は驚異だが、大振りな攻撃が災いして隙がでけぇ。
慣れちまえば作業だな。』)
グボッ…「っと…出来れば血抜きしないで持ってった方が良いんだったね…」
(『蛸の血を触媒にねぇ…ホント何が役に立つか分かんねぇなぁ…』)
なんでも、魔蛸の血液は青色を呈していており、水属性の召喚獣を喚び出す際の触媒に使われるとか。
「ヴァンディットさん、魔蛸の血液を採取しなくて大丈夫ですか?」
ズズ…
ウォン!ハッ、ハッ、ハッ…
「あ、採取しても良いですか~?
実は魔導書製作の依頼が貼り出されているのを見て挑戦しようと思ってたんですよ。」
ノアの影から、ウルフサイズのブラッツと共に姿を現したヴァンディット。
日光対策でスーツとロングコート姿で、手には特別製のケースを所持していた。
ブラッツはその辺をウロウロと歩き回り、地面に鼻を近付けてふすふすしている。
端から見れば犬にしか見えない。
バカッ!チャッ、チャキッ。
ヴァンディットがケースを開け、中からガラス性の細長い容器を取り出し、魔蛸の傷口にあてがって血液を採取していた。
「うーん、綺麗な青色ですね~。
時間が経つと濁った色になちゃうんですよね。
…『ちょぴっ…ペロッ』うっ!?臭!不味い!」
ウォッ!?
「いや、何も舐めなくとも…」
(『吸血鬼の性って奴か…』)
「うー、にーがーいー…」
蛸の血液は人間の血液と違い主成分が銅なので、非常に銅臭いのだ。
その後手作りポーションジュースで口直しをしたヴァンディットは魔蛸を採取した後ノアの影の中に戻っていった。
ちなみにブラッツは久し振りの外なので、その辺を駆け回っていた。
ノアは仕留めた魔蛸をアイテムボックスへと仕舞い、周囲を観察する。
「さて、それじゃあまた森の中に入って魔蛸を引っ張って来ますか。」
(『そうだな…ん?団体が近付いて来るな…』)
次の魔蛸を引っ張って来ようと、森の中に入ろうとした所、森の外縁部から20人程の集団が近付いて来ていた。
他の冒険者達がレイドを組んでいるのか、とも思ったがどうやら全員が獣人で、ボロ布を纏っている。
その集団の後方を見てみると、木に括り付け、5人掛かりで仕留めたエレファント・バッファローを担いでいた。
「フム…最近ノ冒険シャはあんな大物を1人で討伐出来るホドの武力を持っているノカ…」
「遠目から見てたが強ぇな…」
「すげぇよな、ほぼ1撃で仕留めてたぜ…?」
獣人の集団はノアに近付きつつも各々感嘆の声を上げていた。
集団の先頭を歩いていたのは、舌足らずな所はあるが、何処と無く風格の漂う狼獣人であった。
「その口調、あなたはもしやヒュマノの…
フォルテとか言う名の奴隷では?」
「!…何故それヲ…
まさかこの間ノ作戦にサン加していた者ナノか?」
コク。
ノアは目の前に立つヒュマノの元奴隷であった獣人フォルテから受けた質問に首肯する。
「「「「「「おおっ…!」」」」」」
「子供達!子供達は今何処にいるのだ!?」
「かなり弱っていたハズだが、生き残っているのか!?」
「皆元気にしているのか?」
「お、落ち着いて下さい…」
と、ノアが救出作戦の関係者と分かるや否や、獣人達からの質問攻めにあう。
「重傷の子供達が居ましたが、皆快方に向かっており、症状が軽い子は、肉を食べれる程にまで回復しています。
現在はあそこに見えるスロア領で領の方達と獣人国の人達とが協力してお世話をしていますので、ご安心下さい。」
ノアがそう説明すると、一行はスロア領の方を眺め肩を撫で下ろしていた。
「…ソウカ…無事であったカ…
あの子達のその後が気になっていたんだ。
皆にヨイ報せが出来る…」
「…その代わりと言ってはなんなのですけど、もし宜しければヒュマノの現状を教えて頂いても良いですか?」
ホッと胸を撫で下ろすフォルテに質問するノア。
それ位ならばとフォルテは快く答えてくれた。
「現在俺ラハ国の正門付近、南側を占拠シ、ヒュマノの連中は王城より北側に追いやっている。
反乱を起こしはシタが、死人は出してはいない。
が、今後何処かの国が介入してコナイと早々に死人が出るヤモ知れんな。」
「!まさか奪還の兆候があるとか?」
「イヤ、アイツら最初は奪還しよウト躍起になってタンだが、アッチは碌な戦力が居ないダロウ?
遅々として事がススマない上に貴族共は口先ダケデ中々動かないモノだから、貴族・兵士と市民との間デ言い争いが起こってるんだ。」
「うわぁ…」
「昨日まではギャーギャー騒ぐダケだったんだが、今日の朝貴族連中が市民に手を上げ、一時暴動になり掛かったンダ。
チナミに言っておくが、俺達は一切介入していないぞ?」
どうやら自国の者同士での争いが起こっているらしく、反乱を起こして市街地を占拠している獣人達の事は眼中に入っていない様だ。
「ふーむ…予想よりも早いですが、次の手を打つ様伝えた方が良いみたいですね…」
「ナンだ?何か策デモあるのカ?」
「詳しくは分からないのですが、なんでも"国を傾かせる程の威力がある一手"があるらしいんですって。」
「ホゥ?今のトコロ国としての機能はトまってるが、"トドメの一手"があると言うのか。
そりゃあ良い。心マチにしているぞ。」
「それでは獣人国に戻ったら上層部の方に伝えておきましょう。
それと何かあなた方から要求は御座いますか?」
「ソウダナ…できれバ商隊を呼んで欲しイ。
今ヒュマノには約4万の元奴隷がイルが、一昼夜狩りを続けていないと食い扶持がタラ無い。
今もエレファント・バッファローを狩って来たが、ヒュマノに戻れば大体100頭分の皮がある。
それをタイカに食糧を持ってきて貰いたい。」
「分かりました、それを伝えておきましょう。」
と、ノアとフォルテが会話を終えた時であった。一行の後方にエレファント・バッファローが1頭姿を現した。
「っと、ハナシハここまでだな。
食い扶持が現れたんでカラセて『ボヒュッ!』…え?」
ドズッ!ブモォッ!?
ボヒュッ!バシュッ!ドヒュッ!ドドドッ!
ドチュッ!ドッ!ドドドッ!
グモォオオオオオオッ!
フォルテが言い切る前にノアが弓を構え、<集中>と<渾身><洗練された手業>を同時発動して次々と矢を射続ける。
矢はエレファント・バッファローの眼や耳、口に次々と突き立ち、堪らず苦悶の声を上げる。
ブォンッ!バシュッ!
シュバッ!
ブモォオオ『ゾリッ!』…ズズン!
視界を潰し終えたノアは即座に荒鬼神をぶん投げ、エレファント・バッファローの側面へまわり、<渾身>を発動して一太刀で首を撥ね飛ばした。
「っと…
今僕があなた達に出来る事と言ったらこの程度。どうぞ、皆さん持っていって下さい。」
「…フッ、キミの様な子が作戦に参加してくれてとても有り難かったヨ。」
その後ノアが屠ったエレファント・バッファローは快く一行が持って帰り、ノアは夜遅くまで魔蛸狩りを続けるのであった。
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