ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

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獣人国編~中級冒険者試験~

性癖暴露

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「ダメですって!」

「ねーぇっ!遊んでってやー!
今日まだ誰からも搾精出来とらへんのや、そんな時にお兄ーさんみたいな上物が現れたら堪らへんのや!(ミダレ)」

「上物って…何言ってるんですか…」

「お兄ーさん、ウチの誘惑香を嗅いでも全然その気にならへんやん?
そんなもん、精神力がとても高いか圧倒的に戦闘力のある人のどっちかやねん!
なぁ頼んまぁ、私を助ける思って!(ミダレ)」

「ちょ、いい加減に…」

ガッ!


逃げようとするノアにすがり付いてくるサキュバスのミダレ。
ノアはやむを得んといった様子でミダレの頭を掴んで引き剥がそうとした。

すると


「んやっ!?ふにゃぁあああんっ!?」ビクンビクン。

「えっ!?えぇっ!?
どうしたんです!?そんなに強く押してないつもりですが!?」


ノアに頭を掴まれた瞬間、ミダレが全身を震わせて膝から崩れ落ちた。
対してノアは訳も分からず、困惑。


「ちょ、危ない…」グイッ。


石畳に倒れ込みそうだったので、慌てて抱き寄せる事に。




「はぁんっ!?は…っ…!…くっ…ぅ…んっ!」ビクビクビクン。

「????」


再びミダレが全身を痙攣させ、体を仰け反らす。余程苦しいのか、ミダレの口からはボタボタと透明な涎が垂れていた。

すると足下から


「ノア様ぁっ!「ん?」失礼しまぁす!」

ドゴッ!「むごぉっ!?」ベリッ!


足下の影からヴァンディットの足が出て来て顎にヒット。
そのままの勢いでミダレから距離を取らされたのであった。


「うう…ヒドイ…ヴァンディットさん僕何かやった…?」

「あああ、後でしっかり謝りますので今は先にこの子の処置から!
この子、″急性精気中毒″を起こしかけていますから早く処置しないと!(ヴァンディット)」

「え?急性…
と、取り敢えず僕も手伝い「ノア様はその場で待機!」あ、はい。」


ずーっと頭の上に疑問符が浮かぶノアを尻目に、ヴァンディットはぐったりとしたミダレの手を握る。

するとそこに


スタッ!

「19番ミダレ!どうした!?
うっ…この″精気″…この少年が原因だな…?(謎の女性、恐らく職員)」

「え?え?」


スーツ姿の女性が姿を現した。
手には何やらチェック項目が書かれた用紙を手にしていたので職員だろう。

頭の左右から小さな角が生えていたので、鬼人族かな?とも思ったが、話の内容からしてミダレと同じサキュバスと思われる。


(ん?というか″この少年が原因″って、僕の事?
え?僕何もしてないんだけど…)

(『あー…もしかすると…
まぁこれしか考えられんよなぁ…』)


と、中に居る鬼神に何やら思い当たる事があった様だ。


(『なぁ主、サキュバスの別名って何だっけ?』)

(え?そりゃ、女淫魔…あ。)


女淫魔→淫魔→魔→″鬼″  テテーン!


(…って事は鬼神の影響受けてるって事…?
でも鬼人のルーシー姉妹はこんな事にならなかったよ?)

(『相手から精気を得る種族って事は、その分精気を感じ取りやすいんだろう。
つーか、俺が原因としか思えねぇんだわ…』)


状況証拠を見る限りではそうとしか思えなかった。

と、心の中でそんな話をしていたが、ぐったりとしていたミダレに変化があった。


「…っ…あ…ふぁ…は…はぁ、はぁ…」


ヴァンディットがミダレの手を握る事暫し、段々と痙攣が収まり、呼吸も元に戻っていく。


「″急性精気中毒″になったらこうやって手を握って相手から移して薄めてあげるんです。(ヴァンディット)」

「へぇ…そんな病気があるんだね…
ヴァンディットさん、よく知ってたね…」

「えぇ、ノア様の従者になった日に私もなり掛けましたから。(ヴァンディット)」

「へー…。……………え?」


どうやらノアに買われてヴァンディットが従者になった日、ノアに頭を撫でられた時にそれなりな量の精気を受け取ったとの事。

ヴァンディット曰く、″急性精気中毒″になるとあり得ない程の多幸感と、何がとは言わないが″疼く″そうです。


「ヴァンディットさん…そういう事はしっかり伝えて下さいね…」

「だって、言ったら2度と頭撫でて下さらないかと思って…(ヴァンディット)」


だが吸血鬼とサキュバスでは症状は大分違うそうなので、サキュバスに触れる場合は気を付ける様にとの事だ。

少しすると、ミダレの症状は改善され、元の状態に戻る事が出来た。





「…あ、あはは…恥ずかしい姿見せちゃったね…
あんな量の精気を注がれたの初めてだったから驚いちゃった。(ミダレ)」

「いえ、僕もサキュバスの特性知らなかったもんですみません…
でもミダレさん、綺麗ですし、言葉遣いとか可愛らしいから直ぐにでも相手見付かりそうな気はするんですけどね…」


先程の艶かしさは無いにしろ、言葉遣いや美体を晒していれば客等直ぐに付くと思われるのだが。
と、思い首を傾げるノア。

すると職員は


「19番ミダレ。
落ち着いた様ですし、″いつも通り″接客しなさい。(職員)」

「は、はい。(ミダレ)」


と、妙に畏まった態度のミダレはノアを見据え


「や、ヤらない…?(ミダレ)」ニュッ。

「あれっ!?さっきの言葉遣いは!?
って言うか″その手付き″やめぃっ!」


ミダレがどんな″手付き″をしたかはご想像にお任せします。

症状が収まったミダレは、先程までの言葉遣いを止め、たどたどしく言葉を話す様になっていた。

しかも″ヤる″を連想させる″手付き″までして、何とも色気が無い。

さっきまでノアにしがみついてまでお客になる様懇願していたのが嘘のようである。


「先程のミダレは″精気枯渇状態″で是が非でも精気を取り入れたかったのでしょう。
本人がえらく気にしていた方言まで抑える事が出来ない程にね…(職員)」

「え?じゃあさっきの話し方や立ち振舞いって、その″精気枯渇状態″で形振り構ってられなかったからだったって事ですか…?」

「うう…だって私の話し方って周りの人と違うから変て思われるの嫌やってん、だから直しとったんよぉ…(ミダレ)」


どうやら標準語に合わせるが為に言葉遣いが変になり、流暢に喋る事が出来ず、色気の無い会話で客に呼び掛けた結果、自分には客が付かなかったらしい。

そして夜になって人通りが少なくなった時に″精気枯渇状態″に陥りかけ、そこにノアが現れたと言う事らしい。

ノアのお陰で精気が満たされたのは良いが、色気無しモードにとつに振り出しに戻ってしまったのであった。


「直さなくても良いと思うけどなぁ…」

「んぇ?(ミダレ)」

「何か妙案がおありで?(職員)」


と、ポツリと呟いたノアにミダレと職員が反応する。


「ミダレさんの方言(?)は何処と無く可愛らしいですから無理に直さなくても…
それにさっきまでの話し方と接し方をしていれば普通に相手は見付かるかと…」

「ふんふん…(ミダレ)」

「後は精気が無いとこれだけ困るんだ、って事を少し懇願気味に…
って、こんな事アドバイスにならないか…」

「いえ、良いと思いますよ。
ミダレさん、貴重な男性からの意見です。
1度取り入れてみてはどうでしょう?(職員)」

「はい。(ミダレ)」


という事でノアからアドバイスを受ける事になったミダレだが、ノアはこの時気付いていなかった。

″ノアからのアドバイス=自分の性癖を暴露″しているという事に…
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