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獣人国編~御前試合の代表決め~
色々と動き出す
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~海洋種との国交式典開催を宣言した日の夕方:バルディック・ロスト邸~
コンコン。
「む?入って良いぞ。」
ガチャ…
「失礼致します。
ロスト様、既にお聞きかも知れませんが「国交式典の事であろう?」
「左様でございます。」
ペラッ…
「まさか1週間程前に獣人国から届いた招待状が国交式典への招待状だったとはな…」
「方々に居られる他の貴族の方達も混乱しておられますぞ。」
ロスト伯がテーブルの上にあった数ある書類の中から羊皮紙を取り出して執事に見せる。
紙には
『拝啓バルディック・ロスト殿。
3週間程の後に獣人国ヴァーリアス・フ ェアレスにて式典を執り行う予定で御座います。
急な話では御座いますが3日以内に参加・不参加の返事を戴きたく存じます。
参加の場合はこの招待状が証となるので御持参下さい。』
と書かれていた。
招待状の隅には肉球の形のスタンプが押されており、淡く光輝いていた。
「この肉球型の印は、返事を出した3日後に光出したのだったな?」
「えぇ、偽造不可能な証明書になりましたな。」
「未だに獣人を軽視している者も居るから良い選別の機会となったろう。
適当な理由を付けて断りの報を出した貴族連中は今頃大慌てであろうな。」
「そうで御座いますね。
先程入った報せによると、ゴーマンは自身で出した指示にも関わらず、配下の者に当たり散らしているとか…」
~ゴーマン邸にて~
ガシャァンッ!
「す、捨てただとぉっ!?」
「は、はい…ゴーマン様の指示通り、焼却処分致し『ガチャッ!』がっ!?」
「わ、私に濡れ衣を着さすか、この輩めっ!」
スラッ…
「お、落ち着き下されゴーマン様!
邸宅内とは言え人死には不味ぅ御座います!」
ゴーマンは先日獣人国から届いた式典の招待状の焼却処分を配下に命じた。
理由としては「獣臭い」からとし、不参加の理由を「自領の開拓地域の視察」としていた。
勿論視察の話は無く、単純に面倒臭いからであった。
ゴーマンは利用価値があるモノには目が無いが、元々下に見ていた獣人国とは上辺だけの付き合いを行っていた。
今回届いた書状も大した事の無い催し物の誘いだろうとし、配下に適当な理由を付けて不参加とさせた。
状況が変わったのは、本日の昼過ぎ。
獣人国にて″新種族、海洋国『龍宮城』との国交樹立式典開催″の報が各所に轟いた。
それを皮切りに、事前に獣人国から届いていた招待状が光出した、と参加を表明した貴族の者達の声が上がる事となった。
上辺だけの付き合いを続け、ゴーマン同様適当な理由を付けて不参加を表明した貴族連中が今頃になって騒ぎだしたのであった。
ただ、ちゃんと理由があって不参加を表明した貴族も居るが、そこは獣人国の暗部が事前に調査をしていたので、無用な順位付けの枠内に収まらずに済んだのである。
「糞っ!あの獣臭い人間擬き共め、ふざけた真似をしよって!」ガシガシ…
頭を抱え、ガシガシと頭を掻くゴーマン。
何故ゴーマンがここまで怒り狂っているかと言うと、ゴーマンは軍需事業を生業としており、それが莫大な資金を産んでいる。
バルディック・ロストの旅に着いてきていたのは、以前旅の途中でたまたま立ち寄った遺跡に描かれていた術式を転用した武具が″裏″の世界で大変人気となった経緯があり、その後は何かと理由を付けてロストの旅に着いていったのであった。
獣人国には軍需としての利用価値が無いと見切りを付けていたゴーマンだが、″新種族″となると話は別である。
未知の種族が居ると言う事は、勿論そこには未知の技術もあるという事である。
もし国交式典のお誘いであると事前に知っていたなら、ゴーマンは迷わず参加していた事だろう。
その上ゴーマンは貴族と言う生き物である。
貴族は大小問わず最先端の情報を誰よりも先に持っておきたいと言う面倒臭い性質を持っているのである。
軍需事業を生業とし、貴族としての性質もあるので最先端の情報は何がなんでも欲しい所であったし、何ならその新種族と式典の前に接触出来ないか、と画策していた。
「情報によりますと、本日より2週間後の式典までの間、獣人国に新種族の海洋種の者が幾人か訪れるそうで御座います。」
執事が淡々と情報を述べた後、ゴーマンはある者の名を呼び始めた。
「くっ…ゼラ…ゼラは居らぬかぁっ!?」
スッ…
「主様、ここに。」
「ゼラ!今より出動出来る者はどれだけ居る!?」
「そう来るかと思いまして、我ら『闇夜』50余名、既に準備を開始しております。
10分もすれば直ぐにここを発てるかと。」
「よし!ならば行け!
獣人国に忍び込み、情報を探ってくるのだ!
なるべく騒ぎを起こすでないぞ?」
「御意。」
~再びバルディック・ロスト邸~
「恐らくゴーマンは私兵を投入してくるであろうな。」
「で、御座いましょう。
既に他の貴族連中も同様に獣人国に向かわせて探りを入れ始めている様です。」
「こちらは私が行くでな。
配下の者は動かさないでくれよ?ピース。」
「勿論に御座います。
して、出立は明日の明朝に御座いましたな。
護衛は如何致しましょう?」
「私1人でも良いのだが、漸くゴーマンとの旅路から解放されたのだ、気心の知れた者と行きたいな…
黒羽(クレハ)と赤羽(アカバ)は居ったかな?」
スッ…
「「ハッ!こちらに!(クレハ、アカバ)」」
「おお、居ったか。
明日、私は獣人国へと向かう。
その際君達には私の護衛として着いてきて欲しい。
日頃、諜報や影の仕事を行って貰っておるから気晴らしついでに来て貰えると嬉しいのだが…」
「「いやっほーいっ!(クレハ、アカバ)」」
「これこれ、一応護衛の任と言う体であるのだからそこは守るのですよ?」
「「はーい!(クレハ、アカバ)」」
黒髪ぱっつんのクレハと赤髪ぱっつんのアカバは、ロストから一緒に獣人国に行けると知り、諸手を上げて喜んでいた。
~現在~
「えー、既に感付いている者も居るかと思いますが、昨日の国交式典開催の報が行われて以降露骨なまでに人流が増加しています。
勿論一般人や、当日から開放されるダンジョン目的で訪れた冒険者並びに商人が大半ですが、不参加を表明した貴族連中から送り込まれた暗部の者も多数入り込んで来ています。
我ら『犬姫』含めた騎士団は巡回警備に就き、怪しい行動を取る不届き者を捕らえる事に務めましょう。(ハナ)」
「「「「「「はい!(犬姫一同)」」」」」」
「『影狼(カゲロウ)』の方でも宜しくお願いしますね?(ハナ)」
「「「「おう、任せとけ。(影狼一同)」」」」
獣人国を表から警備している『犬姫』と、裏から獣人国に降り掛かる危険を未然に防ぐ暗部の部隊『影狼』が協力して今日から式典までの2週間警護にまわるとの事だ。
「この国には現在幾人かの海洋種も訪れています。式典の前に良からぬ事が起きるのは以ての他です。
皆、気を引き締めて取り掛かりましょう!(ハナ)」
「「「「「「はい!(犬姫一同)」」」」」」
「「「「「「おう!(影狼一同)」」」」」」
騎士団長ハナの言葉に声を上げる一同。
「…で、何でその輪の中に僕も入ってるんです?」
「ノア君は今までの実績から多分恐らく絶対巻き込まれるだろうから、前以て声を掛けさせて貰ったわ!(ハナ)」
「…いやいや、流石に余計な手出しはしませんよ…」
コンコン。
「む?入って良いぞ。」
ガチャ…
「失礼致します。
ロスト様、既にお聞きかも知れませんが「国交式典の事であろう?」
「左様でございます。」
ペラッ…
「まさか1週間程前に獣人国から届いた招待状が国交式典への招待状だったとはな…」
「方々に居られる他の貴族の方達も混乱しておられますぞ。」
ロスト伯がテーブルの上にあった数ある書類の中から羊皮紙を取り出して執事に見せる。
紙には
『拝啓バルディック・ロスト殿。
3週間程の後に獣人国ヴァーリアス・フ ェアレスにて式典を執り行う予定で御座います。
急な話では御座いますが3日以内に参加・不参加の返事を戴きたく存じます。
参加の場合はこの招待状が証となるので御持参下さい。』
と書かれていた。
招待状の隅には肉球の形のスタンプが押されており、淡く光輝いていた。
「この肉球型の印は、返事を出した3日後に光出したのだったな?」
「えぇ、偽造不可能な証明書になりましたな。」
「未だに獣人を軽視している者も居るから良い選別の機会となったろう。
適当な理由を付けて断りの報を出した貴族連中は今頃大慌てであろうな。」
「そうで御座いますね。
先程入った報せによると、ゴーマンは自身で出した指示にも関わらず、配下の者に当たり散らしているとか…」
~ゴーマン邸にて~
ガシャァンッ!
「す、捨てただとぉっ!?」
「は、はい…ゴーマン様の指示通り、焼却処分致し『ガチャッ!』がっ!?」
「わ、私に濡れ衣を着さすか、この輩めっ!」
スラッ…
「お、落ち着き下されゴーマン様!
邸宅内とは言え人死には不味ぅ御座います!」
ゴーマンは先日獣人国から届いた式典の招待状の焼却処分を配下に命じた。
理由としては「獣臭い」からとし、不参加の理由を「自領の開拓地域の視察」としていた。
勿論視察の話は無く、単純に面倒臭いからであった。
ゴーマンは利用価値があるモノには目が無いが、元々下に見ていた獣人国とは上辺だけの付き合いを行っていた。
今回届いた書状も大した事の無い催し物の誘いだろうとし、配下に適当な理由を付けて不参加とさせた。
状況が変わったのは、本日の昼過ぎ。
獣人国にて″新種族、海洋国『龍宮城』との国交樹立式典開催″の報が各所に轟いた。
それを皮切りに、事前に獣人国から届いていた招待状が光出した、と参加を表明した貴族の者達の声が上がる事となった。
上辺だけの付き合いを続け、ゴーマン同様適当な理由を付けて不参加を表明した貴族連中が今頃になって騒ぎだしたのであった。
ただ、ちゃんと理由があって不参加を表明した貴族も居るが、そこは獣人国の暗部が事前に調査をしていたので、無用な順位付けの枠内に収まらずに済んだのである。
「糞っ!あの獣臭い人間擬き共め、ふざけた真似をしよって!」ガシガシ…
頭を抱え、ガシガシと頭を掻くゴーマン。
何故ゴーマンがここまで怒り狂っているかと言うと、ゴーマンは軍需事業を生業としており、それが莫大な資金を産んでいる。
バルディック・ロストの旅に着いてきていたのは、以前旅の途中でたまたま立ち寄った遺跡に描かれていた術式を転用した武具が″裏″の世界で大変人気となった経緯があり、その後は何かと理由を付けてロストの旅に着いていったのであった。
獣人国には軍需としての利用価値が無いと見切りを付けていたゴーマンだが、″新種族″となると話は別である。
未知の種族が居ると言う事は、勿論そこには未知の技術もあるという事である。
もし国交式典のお誘いであると事前に知っていたなら、ゴーマンは迷わず参加していた事だろう。
その上ゴーマンは貴族と言う生き物である。
貴族は大小問わず最先端の情報を誰よりも先に持っておきたいと言う面倒臭い性質を持っているのである。
軍需事業を生業とし、貴族としての性質もあるので最先端の情報は何がなんでも欲しい所であったし、何ならその新種族と式典の前に接触出来ないか、と画策していた。
「情報によりますと、本日より2週間後の式典までの間、獣人国に新種族の海洋種の者が幾人か訪れるそうで御座います。」
執事が淡々と情報を述べた後、ゴーマンはある者の名を呼び始めた。
「くっ…ゼラ…ゼラは居らぬかぁっ!?」
スッ…
「主様、ここに。」
「ゼラ!今より出動出来る者はどれだけ居る!?」
「そう来るかと思いまして、我ら『闇夜』50余名、既に準備を開始しております。
10分もすれば直ぐにここを発てるかと。」
「よし!ならば行け!
獣人国に忍び込み、情報を探ってくるのだ!
なるべく騒ぎを起こすでないぞ?」
「御意。」
~再びバルディック・ロスト邸~
「恐らくゴーマンは私兵を投入してくるであろうな。」
「で、御座いましょう。
既に他の貴族連中も同様に獣人国に向かわせて探りを入れ始めている様です。」
「こちらは私が行くでな。
配下の者は動かさないでくれよ?ピース。」
「勿論に御座います。
して、出立は明日の明朝に御座いましたな。
護衛は如何致しましょう?」
「私1人でも良いのだが、漸くゴーマンとの旅路から解放されたのだ、気心の知れた者と行きたいな…
黒羽(クレハ)と赤羽(アカバ)は居ったかな?」
スッ…
「「ハッ!こちらに!(クレハ、アカバ)」」
「おお、居ったか。
明日、私は獣人国へと向かう。
その際君達には私の護衛として着いてきて欲しい。
日頃、諜報や影の仕事を行って貰っておるから気晴らしついでに来て貰えると嬉しいのだが…」
「「いやっほーいっ!(クレハ、アカバ)」」
「これこれ、一応護衛の任と言う体であるのだからそこは守るのですよ?」
「「はーい!(クレハ、アカバ)」」
黒髪ぱっつんのクレハと赤髪ぱっつんのアカバは、ロストから一緒に獣人国に行けると知り、諸手を上げて喜んでいた。
~現在~
「えー、既に感付いている者も居るかと思いますが、昨日の国交式典開催の報が行われて以降露骨なまでに人流が増加しています。
勿論一般人や、当日から開放されるダンジョン目的で訪れた冒険者並びに商人が大半ですが、不参加を表明した貴族連中から送り込まれた暗部の者も多数入り込んで来ています。
我ら『犬姫』含めた騎士団は巡回警備に就き、怪しい行動を取る不届き者を捕らえる事に務めましょう。(ハナ)」
「「「「「「はい!(犬姫一同)」」」」」」
「『影狼(カゲロウ)』の方でも宜しくお願いしますね?(ハナ)」
「「「「おう、任せとけ。(影狼一同)」」」」
獣人国を表から警備している『犬姫』と、裏から獣人国に降り掛かる危険を未然に防ぐ暗部の部隊『影狼』が協力して今日から式典までの2週間警護にまわるとの事だ。
「この国には現在幾人かの海洋種も訪れています。式典の前に良からぬ事が起きるのは以ての他です。
皆、気を引き締めて取り掛かりましょう!(ハナ)」
「「「「「「はい!(犬姫一同)」」」」」」
「「「「「「おう!(影狼一同)」」」」」」
騎士団長ハナの言葉に声を上げる一同。
「…で、何でその輪の中に僕も入ってるんです?」
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