ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

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獣人国編~御前試合の代表決め~

外套(マント)

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……ぁぁぁぁごぉお。

ぶにゅん。「うむん。」


リヴァイアが姿を消した事で緩慢だった時の流れが通常通りになり、飛び掛かっていた最中だったニャーゴがノアの顔面に飛び付いてきた。


「あれ?ノア君さっきまで足元に何か落ちてなかったっけ?(ヤン)」

「あぁ、討伐報酬の事ですね。
素材や武器なんかも手に入りましたよ。
『ガシャッ!』『バチィンッ!』ほらこれ。」

「「うわっ!?(ヤンとラビッツ)」」


ノアは先程手に入れた地爆豪鎚2本をアイテムボックスから。
雷槍ポセイドンは頭上に手を掲げる事で出現させた。

突然雷鳴が鳴り響いたのでヤンとラビッツの2人を驚かせてしまった。


「うわぁ、大きなハンマーですね…それも2本も…(ラビッツ)」

「何とも厨ニチックな槍ねぇ。
男の子とか凄い好きそ「はい、これヤンさんにあげます。」…え?何て…?(ヤン)」


各々感想を述べている中、ノアは雷槍ポセイドンをヤンに手渡す。

ノアは困惑するヤンに、槍は得手で無い事と耐久値の問題で扱ったら壊してしまうという事を伝え、譲る事にした。

ヤンとしては有り難かったが、自力で取ったモノでは無い為少し躊躇っていたが、最終的には受け取ってくれた。

ちなみに柄に出来たヒビは、オセアノの商業エリアに行けば修理してくれるらしい。


「そう言えばセレイアさん。
報酬としてドロップした中に『″孤高の武器庫″引換券』なるものが合ったのですが、コレなんですか?」

「え?んんん?(セレイア)」


ノアは引換券を取り出してセレイアに差し出すも、当のセレイアも見当が付いていない様で首を傾げていた。




ヒュンッ。 スタッ。

「やっほーノア君お疲れ様。リヴァイアだよー。(リヴァイア)」

「あ、リヴァイア様。(セレイア)」
「あ、リヴァイアさん。(ヤン)」
「え?リヴァイアって、海洋種の長の!?
あ、初めまして、私取材に来たラビッツと申します!(ラビッツ)」

「ふふ、これはご丁寧にどうも。(リヴァイア)」


ノアの前に再びリヴァイアが姿を現し、何やら畳まれた紺色の布の様な物を手にしていた。

唐突に現れた国のトップに気が動転し、恭しく頭を下げたラビッツに優しく微笑み掛けたリヴァイアは、2、3話をした後ノアに向き直った。


「私がこの場に現れたのは他でもありません。
今話されていた『″孤高の武器庫″引換券』の品を丁度お持ちした所なのです。
さ、ノア君どうぞお受け取り下さい。(リヴァイア)」

「あ、どうもありがとうございま『バサッ。』
ん…?外套(マント)?」


リヴァイアが手に持っていた紺色の布を受け取るノア。孤高の″武器庫″と言う名であったので、てっきり布の下に箱でもあるのかと思っていたが、広げてみるとそれは1枚の外套(マント)であった。


「こちらから今までの御礼として何かお贈りしたかったのですが、ノア君の場合既に武器や防具は最上級の物をお持ちですし、契約獣の方に至っては何も言えません。
それらを考慮して消去法で考えた結果、外套(マント)と相成りまして御座います。(リヴァイア)」

「あ、ありがとうございます。」

(さっきのバトルドレスもその一環なんだけどね。(リヴァイア))チラチラ。

(もしかすると、さっきのバトルドレスもその一環だったのかな…?)


リヴァイアからの意味ありげな目配せに、先程の妙な流れからのバトルドレス贈与もこれまでの御礼の一部であると容易に察したノアであった。


(ただ外套(マント)か…
僕の戦闘スタイルは一撃必殺よりも手数で勝負、って所だから動きを阻害されない様に外套は着けてなかったんだよね…
弓はまぁ良いとして、腰に剣4本も差してると流石に動きに引っ掛かりが出るだろうが、贈られた品を着けない訳にもいかないし…うーん…)


と、ノアが自身の戦闘スタイルと照らし合わせつつ、厚意として受け取った品とをどう両立させようか悩んでいると


「ご安心下さいなノア君。
実はその外套(マント)はそれ自体が収納可能…外の世界で言う所の″アイテムボックス″になっていますので、動きを阻害する事もありませんわ。(リヴァイア)」

「え!?へ、へー…」


まるでノアの心を読んでいたかの様な発言に、ノアは思わずどもってしまった。
兎にも角にもノアは受け取った外套(マント)を羽織ってみる事にした。

すると、採寸した覚えは無いのだが、丈がピッタリで驚いたし、腕や足を回してみたが、リヴァイアが言った様に動きを阻害する事は無かった。

そして


スッ。ズズズ…

「「「「おお~。(一同)」」」」


見た目では絶対に分からないが、アイテムボックスだという事で試しに弓をマントに当ててみると、しっかり収納された。

しかも表裏場所を問わず収納される上、取り出しの速度は従来のアイテムボックスと段違いである。


「それと最近王都の国王と会談した際、ノア君は短期間でかなりのモンスター討伐数を稼いでおられるとか。
それも考慮してその外套のアイテム枠数はモンスターの大小問わず″500枠″とさせて頂いております。(リヴァイア)」

「ご、500枠っ!?」


ノアが今まで使っていたアイテムボックスはオードゥスで購入した100枠の物で、購入時は100万ガルであった。

しかも大型のモンスターともなれば2~3枠纏めて埋まる場合もあった(ちなみに以前クラーケンから貰った″大海獣の爆砕拳″は10枠使用)が、これはサイズ関係無く1つ1枠で収まる為、市場に流すとなったら最低500万ガルは下らないだろう。


「紺色と言うのは我ら種族が暮らす深海の色でもあり、これから先の暗澹たる我らの運命を暗示した色でもあった。
だが君がここへやって来た事で、暗澹たる色が希望への夜明けを暗示する色へと変わっていくと信じている。
これはそれを込めての品です、気に入ってくれると有難い。(リヴァイア)」

「えぇ、有り難く頂戴致します。」


端的に言ってしまえば友好の証である。
ノアはその身に纏った後、恭しく頭を下げるのであった。





「さてセレイア、ここからは私とノア君の2人で次のエリアに向かう事とするわ。
そちらの2人からの質疑応答等の対応お願いしますね?(リヴァイア)」

「畏まりました。(セレイア)」

「あ、次のエリアは非公開という事ですか?(ラビッツ)」

「と言うよりも、次のエリアは雑魚敵がポセイドンクラスの者達ばかりで「「ノア君行ってらっしゃい!頑張ってね!(ヤンとラビッツ)」」

「う、うん…」


″深海″エリアは既に手に負えないモンスターばかりだったのに、この先の″海溝″エリアにはもっとヤバいモンスターが居ると悟った2人は、素直にそして良い笑顔でノアを見送ると、セレイアと共にオセアノの方に引き返していった。





「…とか何とか体の良い事言ってましたけど、本当はクラーケンさん達が待ってたりするんですよね?」

「あ、分かる?
実はずっと遠くから観察しててね、皆ノア君に会いたがってたのよ。(リヴァイア)」

「だろうと思いましたよ。」


ノアとリヴァイアの2人は他愛の無い話をしつつ″海溝″エリアへ歩を進める。
その先で待ち受けているクラーケンやその他種族の長達と何を話していたか定かでは無いが、手短に会談した後約1時間後に地上へと戻るのであった。
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