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獣人国編~御前試合の代表決め~
人の口に戸は立てられない
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~冒険者ギルド・受付カウンター待機列~
ガヤガヤ…
「ねぇ、今更なんだけど、父さんも母さんも冒険者を引退してるんだよね?
って事はクランから除名されてるんじゃないの?」
「え?俺達、別に引退してないぞ。(レドリック)」
「え?」
「俺とアミのクランは指名依頼が結構来るんだが、対象モンスターや規模によってはクランメンバーでも対処が難しい場合がある。
そう言った案件が来た時に俺達が対処しなきゃならんから引退はしてない。(レドリック)」
「え?じゃあ、たまーに家を留守にしてるなー、って時は指名依頼請けてたって事?」
「そう言う事。
ほら、この間依頼内容と報酬が合ってなくて、ツェイ領の貴族とケンカしたって話(※)あっただろ?
それもその流れの一部だ。(レドリック)」
※タイトル『レドリックとアミスティアの交渉術』の話。
「はい、次の方どうぞ。
あ、ノア君じゃないですか、今日はどうなされました?(受付嬢)」
と、ノアに自身の事を教えていると、前に居た別の冒険者の対応が終わりノアとレドリックを呼び込む。
するとレドリックは懐から丸い枠の中に十字の飾りが付いた印章を取り出してカウンターに置く。
「クラン『極大射程』リーダーのレドリックだ。
息子の訓練に、″滅びの森″の一画を間借りしたいんだが、更地にしても問題が無い場所は無いかな?(レドリック)」
「へ?(受付嬢)」
「は?(周囲の冒険者)」
「え?(周囲の冒険者)」
「あ?(周囲の冒険者)」
「はぁ?(周囲の冒険者)」
依頼の受注でも報告でも無く、″場所の間借り″という、恐らく受付係を始めて初となる要請に、受付嬢は素頓狂な声を上げる。
そんな要請を聞くのは初めてだったのだろう、周囲に居る冒険者達も一様に素頓狂な声を上げつつ2人の方を向く。
するとカウンターの奥から、岩の様な頑強さと3メルを越える巨躯の亀人、冒険者ギルド長のガラパゴがのしのしと歩いてやって来た。
のっしのっし…
「【鬼神】と【神出弓士】の2人が揃ってギルドに訪れたもんだから何事かと思ったが…
″滅びの森″の間借り?広さと期間は?(ガラパゴ)」
「半径300メル、3日3晩貸してくれると嬉しいんだが。(レドリック)」
「…ならお誂え向きな場所があるぜ。
先日の″森の番人″出現を受け、森の範囲を縮小、若しくは現状維持に止めよう、というお達しがお上の方から上がってきた。(ガラパゴ)」
「まぁ″森の番人″にとって、森の拡大はそのまんま脅威度に繋がるからな。
妥当な判断だと思うぜ。(レドリック)」
バサッ…
「…で、だ。
獣人国を出て正面に見える″滅びの森″を1時間程南下した所に、森と森との切れ間がある。
大体100メル程離れてはいるが、2ヶ月もすれば接続されると予想されている。
それ故、伐採措置の最有力候補となっている。そこだったら更地にして貰っても構わん。(ガラパゴ)」
ガラパゴがカウンターに周辺の地図を広げ、間借り出来そうな場所を指し示す。
森の範囲が徐々に拡大されているからだろうか、地図に描かれている森の外縁部が所々書き足されていた。
その森を辿っていくと端っこの方に切れ間があり、直ぐにまた森が描かれていた。
縮尺的に鑑みても切れ間は僅かなもので、ガラパゴの言う期間よりも早く接続されるものと思われた。
「獣人国から距離的に離れているし、出現するモンスターにも多少の変化があるから冒険者もあまり近寄らんだろう。(ガラパゴ)」
「よし、そこにしよう。
間借りの開始は明日の明朝から、っつー事で。(レドリック )」
ガサッ…
「了解。
じゃあ専用の用紙に2人のサイン頼む。
記入するのはココとココと…(ガラパゴ)」
「おい聞いたか?【鬼神】が御前試合に向けて特訓をするらしいぞ?(冒険者)」
「聞いた聞いた、森の南端だろ?
あの辺りって出現モンスターが少し違うからあんま近寄んないんだよな。(冒険者)」
「つーか特訓って1人でやるのか?(冒険者)」
「両親とやる、って言ってたぞ?
しかもあの【神出弓士】、【殲滅剣士】と。(冒険者)」
「え?あの【鬼神】とあの2人って親子だったん!?(冒険者)」
「通りで強い訳だな…(冒険者)」
「ふむ、その特訓とやら…興味があるな…(クラン『真の勇者』メンバー)」
「「「「「「…確かに…(冒険者達)」」」」」」
「我ら『真の勇者』のメンバーに加わるやも知れん者の特訓とやら、見届けてやるのも道理というものだな。(クラン『真の勇者』メンバー)」
(((((((何だ、コイツら…(冒険者達))))))))
と、ノアが″滅びの森″で訓練を行うという話は、冒険者から冒険者へと伝播。
数時間後にはしょうもない連中の耳にまで入っていった。
で
~早朝~
チュン、チュンチュン…
「昨日はよく寝れたかしら?(アミスティア)」
「うん、訓練前はしっかり寝とかないと持たないからね。」
「…にしてもギルマス、何が″冒険者もあまり近寄らんだろう。″だ、早朝だってのにまぁまぁ纏まった数の冒険者が居るじゃないか。(レドリック)」
(…僕の勘が言っている…何処からか聞き付けた人達がここにやって来ているに違いない…)
早朝だというのに、周囲を見渡せばざっと数えただけで20を越えるパーティが″滅びの森″周辺を彷徨いていた。
「お、あの辺りだな。
そんじゃ、まぁ『ザスッ!』目印を立ててっと…(レドリック)」
「『ビュンッ!』『ザスッ!』はいはーい。(アミスティア)」
「『ボッ!ボボッ!』っと…」
三人は冒険者ギルドから持ってきていた旗を次々に地面に突き刺していく。
これは″ここから先進入禁止″を意味する目印である。
それを見た周囲の冒険者達は、その旗付近で立ち止まり、ノア達の方を眺めていた。
そこから更に数分歩いていると、前日にガラパゴが伝えた通り、森と森との切れ間に到着した。
「そういえば、ここら辺って出現モンスターが獣人国近くのモノと少し違うんだよね?
何が居るの?」
「大半は変わりないが、ここから更に南下した所に『廃都』があるから、ヘンテコなモンスターがたまーにやって来る、って感じだ。
えーっと確か…(レドリック)」
~たまーに出現するモンスター一覧~
・ランペイジ・スカル・クロコダイル
・魔雲天ゴリラ(マウンテンゴリラ)
・ビリビリビー
・ゴールデン・レイドリーパー
・はっけよいのこった
「まぁたまーにしか現れないモンスターだから別に名前覚えなくても良いわよ。(アミスティア)」
(…何だろう、勘だけど出てきそうな予感がする…)
※出てきます。
ガヤガヤ…
「ねぇ、今更なんだけど、父さんも母さんも冒険者を引退してるんだよね?
って事はクランから除名されてるんじゃないの?」
「え?俺達、別に引退してないぞ。(レドリック)」
「え?」
「俺とアミのクランは指名依頼が結構来るんだが、対象モンスターや規模によってはクランメンバーでも対処が難しい場合がある。
そう言った案件が来た時に俺達が対処しなきゃならんから引退はしてない。(レドリック)」
「え?じゃあ、たまーに家を留守にしてるなー、って時は指名依頼請けてたって事?」
「そう言う事。
ほら、この間依頼内容と報酬が合ってなくて、ツェイ領の貴族とケンカしたって話(※)あっただろ?
それもその流れの一部だ。(レドリック)」
※タイトル『レドリックとアミスティアの交渉術』の話。
「はい、次の方どうぞ。
あ、ノア君じゃないですか、今日はどうなされました?(受付嬢)」
と、ノアに自身の事を教えていると、前に居た別の冒険者の対応が終わりノアとレドリックを呼び込む。
するとレドリックは懐から丸い枠の中に十字の飾りが付いた印章を取り出してカウンターに置く。
「クラン『極大射程』リーダーのレドリックだ。
息子の訓練に、″滅びの森″の一画を間借りしたいんだが、更地にしても問題が無い場所は無いかな?(レドリック)」
「へ?(受付嬢)」
「は?(周囲の冒険者)」
「え?(周囲の冒険者)」
「あ?(周囲の冒険者)」
「はぁ?(周囲の冒険者)」
依頼の受注でも報告でも無く、″場所の間借り″という、恐らく受付係を始めて初となる要請に、受付嬢は素頓狂な声を上げる。
そんな要請を聞くのは初めてだったのだろう、周囲に居る冒険者達も一様に素頓狂な声を上げつつ2人の方を向く。
するとカウンターの奥から、岩の様な頑強さと3メルを越える巨躯の亀人、冒険者ギルド長のガラパゴがのしのしと歩いてやって来た。
のっしのっし…
「【鬼神】と【神出弓士】の2人が揃ってギルドに訪れたもんだから何事かと思ったが…
″滅びの森″の間借り?広さと期間は?(ガラパゴ)」
「半径300メル、3日3晩貸してくれると嬉しいんだが。(レドリック)」
「…ならお誂え向きな場所があるぜ。
先日の″森の番人″出現を受け、森の範囲を縮小、若しくは現状維持に止めよう、というお達しがお上の方から上がってきた。(ガラパゴ)」
「まぁ″森の番人″にとって、森の拡大はそのまんま脅威度に繋がるからな。
妥当な判断だと思うぜ。(レドリック)」
バサッ…
「…で、だ。
獣人国を出て正面に見える″滅びの森″を1時間程南下した所に、森と森との切れ間がある。
大体100メル程離れてはいるが、2ヶ月もすれば接続されると予想されている。
それ故、伐採措置の最有力候補となっている。そこだったら更地にして貰っても構わん。(ガラパゴ)」
ガラパゴがカウンターに周辺の地図を広げ、間借り出来そうな場所を指し示す。
森の範囲が徐々に拡大されているからだろうか、地図に描かれている森の外縁部が所々書き足されていた。
その森を辿っていくと端っこの方に切れ間があり、直ぐにまた森が描かれていた。
縮尺的に鑑みても切れ間は僅かなもので、ガラパゴの言う期間よりも早く接続されるものと思われた。
「獣人国から距離的に離れているし、出現するモンスターにも多少の変化があるから冒険者もあまり近寄らんだろう。(ガラパゴ)」
「よし、そこにしよう。
間借りの開始は明日の明朝から、っつー事で。(レドリック )」
ガサッ…
「了解。
じゃあ専用の用紙に2人のサイン頼む。
記入するのはココとココと…(ガラパゴ)」
「おい聞いたか?【鬼神】が御前試合に向けて特訓をするらしいぞ?(冒険者)」
「聞いた聞いた、森の南端だろ?
あの辺りって出現モンスターが少し違うからあんま近寄んないんだよな。(冒険者)」
「つーか特訓って1人でやるのか?(冒険者)」
「両親とやる、って言ってたぞ?
しかもあの【神出弓士】、【殲滅剣士】と。(冒険者)」
「え?あの【鬼神】とあの2人って親子だったん!?(冒険者)」
「通りで強い訳だな…(冒険者)」
「ふむ、その特訓とやら…興味があるな…(クラン『真の勇者』メンバー)」
「「「「「「…確かに…(冒険者達)」」」」」」
「我ら『真の勇者』のメンバーに加わるやも知れん者の特訓とやら、見届けてやるのも道理というものだな。(クラン『真の勇者』メンバー)」
(((((((何だ、コイツら…(冒険者達))))))))
と、ノアが″滅びの森″で訓練を行うという話は、冒険者から冒険者へと伝播。
数時間後にはしょうもない連中の耳にまで入っていった。
で
~早朝~
チュン、チュンチュン…
「昨日はよく寝れたかしら?(アミスティア)」
「うん、訓練前はしっかり寝とかないと持たないからね。」
「…にしてもギルマス、何が″冒険者もあまり近寄らんだろう。″だ、早朝だってのにまぁまぁ纏まった数の冒険者が居るじゃないか。(レドリック)」
(…僕の勘が言っている…何処からか聞き付けた人達がここにやって来ているに違いない…)
早朝だというのに、周囲を見渡せばざっと数えただけで20を越えるパーティが″滅びの森″周辺を彷徨いていた。
「お、あの辺りだな。
そんじゃ、まぁ『ザスッ!』目印を立ててっと…(レドリック)」
「『ビュンッ!』『ザスッ!』はいはーい。(アミスティア)」
「『ボッ!ボボッ!』っと…」
三人は冒険者ギルドから持ってきていた旗を次々に地面に突き刺していく。
これは″ここから先進入禁止″を意味する目印である。
それを見た周囲の冒険者達は、その旗付近で立ち止まり、ノア達の方を眺めていた。
そこから更に数分歩いていると、前日にガラパゴが伝えた通り、森と森との切れ間に到着した。
「そういえば、ここら辺って出現モンスターが獣人国近くのモノと少し違うんだよね?
何が居るの?」
「大半は変わりないが、ここから更に南下した所に『廃都』があるから、ヘンテコなモンスターがたまーにやって来る、って感じだ。
えーっと確か…(レドリック)」
~たまーに出現するモンスター一覧~
・ランペイジ・スカル・クロコダイル
・魔雲天ゴリラ(マウンテンゴリラ)
・ビリビリビー
・ゴールデン・レイドリーパー
・はっけよいのこった
「まぁたまーにしか現れないモンスターだから別に名前覚えなくても良いわよ。(アミスティア)」
(…何だろう、勘だけど出てきそうな予感がする…)
※出てきます。
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