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獣人国編~御前試合の代表決め~
ラスボス…とはちょっと違う
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場面は移って獣人国からは約10キロメル、ヒュマノ聖王国から約9キロメル、ノア達が訓練している滅びの森南端から約4キロメル程離れた場所にある、大昔に一夜で滅んだと言われている超大国の廃墟、通称『廃都』。
一見するとジャングルの様にすら思われる程鬱蒼と植物に覆われているが、その下には金属製の遺跡が数多く存在している。
実は、獣人国方面まで広がる滅びの森はこの『廃都』が発生源であるとされていて、その説が有力視されているのは、モンスターの強さが関係していた。
『廃都』を住み処としているモンスターの強さが尋常では無く、獣人国方面の滅びの森ではモンスターの強さを『低・中・高・超』の4段階で表しているが、最弱のモンスターでも『高』レベルだと言う。
だが驚く事に、それ程の強さを持つモンスター達は『廃都』を出る事はせず、まるでそこを縄張りにしている様であった。
その結果学者や調査員等は近付く事すら出来ず、調査は全くと言って良い程進んでいないのが現状である。
~『廃都』最下層(地上から500メル地点)~
100メル四方の巨大な部屋の中央に1人の人物が佇んでいた。
と言うよりも部屋の中央に光の柱が立ち、その中に上半身裸の男性が宙に浮いている状態で眠りに着いていた。
見た目は人間の様だが、背中には無造作に棘の様な物が突き出し、時折脈打っている。
腰から下は熊の様な体毛に覆われ、足は蹄の様な形状になっている為、人間とは掛け離れた存在と思われる。
光の柱の中に居る人物には幾つもの鎖が付けられ、1本に付き10枚に及ぶ符が付けられている。
更に周囲の地面には、何重にも及ぶ結界や魔法陣が展開され、厳重な封印処理を施してる様に思われる。
コッコッコッ…
「失礼します【魔王】様。」
「どうしたのさ、アリっちゃん。」
「以前奴隷達に制圧されたヒュマノ聖王国ですが、本日他国からの介入があり″解体″が開始されました。」
「あーらら、遂に堪忍袋の緒が切れたって訳だ。アイツら好き勝手にやり過ぎたからなぁ。」
「如何致しましょう?
ここに足を踏み入れられるのも時間の問題かと思われますが…?」
「んにゃ、まだまだ大丈夫だろう。
ヒュマノからここまでの通路には俺が召喚した″魔獣″がうじゃうじゃ居るからな。
最低でも1ヶ月は持つんじゃないか?」
「え?あれらは【魔王】様が生み出したものだったのですか?
大丈夫なのですか?力を蓄えなければ…」
「安心しな。
糧となる魔力はヒュマノから腐る程湧き出てくる。
俺からは一切提供しちゃいないよ。」
「…であれば良いのですが…」
「だがもうあそこは用済みだな。
力も大分蓄えたし、そろそろ新天地に行く準備でも始めるか。
何処か手頃な地はあるか?」
と、今現在居る場所からの移動を提案してきた【魔王】の返答として、アリっちゃん(本名アリスラニア)がこの世界の大陸図を広げる。
ガサガサ…
「そうですね…
つい最近までフリアダビアと言う土地が候補に上がってましたが、シエストラバードが討伐されてしまったので、次の候補となると…
『南獄大陸』など如何でしょう?」
「その候補地の情報を教えてくれるかな?」
「はい、『南獄大陸』は…」
南獄大陸…大陸の南端に位置するドワーフの国『フェレイロ』から海を挟んで南に5キロメル離れた場所にある約2キロ四方の離れ小島。
その昔ドワーフの先祖達が建国の足掛かりとして鉱石の採掘場にしており、島の真ん中には深い縦穴がある。
木々は精錬の為に全て切り倒され、今現在僅かな植物が生えるだけの不毛な土地となっている。
ちなみに建国の足掛かりとして使用してはいたが、現在土地の権利は破棄している。
「なる程な。
誰の土地でも無いのなら領有権で争う事も無く、俺達が使っても何ら問題は無い。
縦穴もあると言う事から直ぐ様″建造″に入れる。至れり尽くせりだな。」
「ですね。」
アリスラニアの説明を受けた【魔王】はうむうむと頷き、『南獄大陸』を移転先として決めた様だ。
「では今直ぐヒュマノへ向かい、″封印″を解きに行きましょうか?」
アリスラニアは目の前にいる【魔王】を拘束している光の柱を見つつそう提案する。
すると
「いや、まだ良い。
近隣国で近々国交式典があるのだろう?
そんな晴れやかな日を前にして騒ぎを起こすのは流石の俺でも躊躇われる。
国と国とを結ぶのは例え同種族といえども容易な事ではない。
獣人国と…海洋種とか言ったか?
字面からして陸と海。心を通わせるのは簡単な道のりでは無かったであろう。
よって″封印″を解きに外に出るのはその後でも良い。それに…」
ギチッ…
と言いつつ【魔王】はゆっくりとではあるが光の柱の中で身を捩り
ズルッ…スタッ。
「…ふぅ…」
「…え?【魔王】様、″封印″を解いたのですか!?」
「″封印″とて元を正せば魔力の塊。
″あの時″は魔力がすっからかんで何の抵抗も出来なかったが、十分に蓄えた今ならある程度の自由は利く。
…が、完全に″封印″を解いた訳では無いので全力には程遠い。」ニギニギ…
光の柱から抜け出した【魔王】は手足を動かして状態を確認しつつそうアリスラニアに説明した。
「まぁアリスラニアが甲斐甲斐しく世話をしてくれるのが満更でもなかった、ってのが本音だがな。」
「も、もぅ!10年も黙ってたのは酷いですよ!」ポカポカ…
部下としては嬉しい発言だが、それでも流石に10年黙られていたからか、主である【魔王】をポカポカと叩いていた。
「怒るな怒るな。
苦労掛けた分、これからは『ブゥン!』『ガショッ!ガショッ!チキチキチキ!』俺が全て行おう。」
「あぁ…懐かしきお姿…」
【魔王】は全身に漆黒の鎧を装備。
鎧の造りはこの世界で言う重鎧のようであるが、胸部、腹部、脚部と独立した装備同士が展開された直後に機械仕掛けじみた動作で装着されていった。
全体的に鎧には金属光沢は無く、防御力は大して無さそうに思われる。
ピッ、ピピピ…
「高周波振動ブレード、超長距離プラズマライフル、アクセラレイダー(加速装置)、オートプラズマガトリングキャノン…
″大戦″の直後だったからか、プロテクターだけでなく殆どフル装備であったか…よしよし…」
【魔王】は鎧の腕部の表示を見て装備の確認をしている。
聞き慣れない武器や装置の名が幾つも表示されていた。
その中で【魔王】は『トゥルーパー』の表示を何度かつついていた。
カッ!カッカッ!
「むぅ…流石に『トゥルーパー(部隊支援要請)』は″無効″であるか…
仕方無い、部隊は【召喚】でどうにかしよう。」
「ここは″世界線″が違いますからね…
ですがこちらの世界は″魔素″の濃度が比較的高くて良かったですね。
質の良い部隊が造れるでしょう。」
「しかし驚いたのは、初期段階の物とは言え、『造魔核』が造れる程の技術をこの世界の人間が有していたのは有り難かった。
これで″元の世界で成し得なかった覇業″を達する事が出来る。」
「ここまで長かったですものね。」スッ…
『『『『『ガションッ!』』』』』
そう言ってアリスラニアが手を振る動作をすると、近くの床から幾つも台座が出現。
その台座は冷凍されていたからか、モクモクと白い冷気が漏れていた。
「これらの『造魔核』、全部で幾つあるのだ?」
「急造品ではありますが、全部で300はありますわ。」
「よくやった。ふふふ、愛い奴め。」
「は。ありがとうございます。」
一見するとジャングルの様にすら思われる程鬱蒼と植物に覆われているが、その下には金属製の遺跡が数多く存在している。
実は、獣人国方面まで広がる滅びの森はこの『廃都』が発生源であるとされていて、その説が有力視されているのは、モンスターの強さが関係していた。
『廃都』を住み処としているモンスターの強さが尋常では無く、獣人国方面の滅びの森ではモンスターの強さを『低・中・高・超』の4段階で表しているが、最弱のモンスターでも『高』レベルだと言う。
だが驚く事に、それ程の強さを持つモンスター達は『廃都』を出る事はせず、まるでそこを縄張りにしている様であった。
その結果学者や調査員等は近付く事すら出来ず、調査は全くと言って良い程進んでいないのが現状である。
~『廃都』最下層(地上から500メル地点)~
100メル四方の巨大な部屋の中央に1人の人物が佇んでいた。
と言うよりも部屋の中央に光の柱が立ち、その中に上半身裸の男性が宙に浮いている状態で眠りに着いていた。
見た目は人間の様だが、背中には無造作に棘の様な物が突き出し、時折脈打っている。
腰から下は熊の様な体毛に覆われ、足は蹄の様な形状になっている為、人間とは掛け離れた存在と思われる。
光の柱の中に居る人物には幾つもの鎖が付けられ、1本に付き10枚に及ぶ符が付けられている。
更に周囲の地面には、何重にも及ぶ結界や魔法陣が展開され、厳重な封印処理を施してる様に思われる。
コッコッコッ…
「失礼します【魔王】様。」
「どうしたのさ、アリっちゃん。」
「以前奴隷達に制圧されたヒュマノ聖王国ですが、本日他国からの介入があり″解体″が開始されました。」
「あーらら、遂に堪忍袋の緒が切れたって訳だ。アイツら好き勝手にやり過ぎたからなぁ。」
「如何致しましょう?
ここに足を踏み入れられるのも時間の問題かと思われますが…?」
「んにゃ、まだまだ大丈夫だろう。
ヒュマノからここまでの通路には俺が召喚した″魔獣″がうじゃうじゃ居るからな。
最低でも1ヶ月は持つんじゃないか?」
「え?あれらは【魔王】様が生み出したものだったのですか?
大丈夫なのですか?力を蓄えなければ…」
「安心しな。
糧となる魔力はヒュマノから腐る程湧き出てくる。
俺からは一切提供しちゃいないよ。」
「…であれば良いのですが…」
「だがもうあそこは用済みだな。
力も大分蓄えたし、そろそろ新天地に行く準備でも始めるか。
何処か手頃な地はあるか?」
と、今現在居る場所からの移動を提案してきた【魔王】の返答として、アリっちゃん(本名アリスラニア)がこの世界の大陸図を広げる。
ガサガサ…
「そうですね…
つい最近までフリアダビアと言う土地が候補に上がってましたが、シエストラバードが討伐されてしまったので、次の候補となると…
『南獄大陸』など如何でしょう?」
「その候補地の情報を教えてくれるかな?」
「はい、『南獄大陸』は…」
南獄大陸…大陸の南端に位置するドワーフの国『フェレイロ』から海を挟んで南に5キロメル離れた場所にある約2キロ四方の離れ小島。
その昔ドワーフの先祖達が建国の足掛かりとして鉱石の採掘場にしており、島の真ん中には深い縦穴がある。
木々は精錬の為に全て切り倒され、今現在僅かな植物が生えるだけの不毛な土地となっている。
ちなみに建国の足掛かりとして使用してはいたが、現在土地の権利は破棄している。
「なる程な。
誰の土地でも無いのなら領有権で争う事も無く、俺達が使っても何ら問題は無い。
縦穴もあると言う事から直ぐ様″建造″に入れる。至れり尽くせりだな。」
「ですね。」
アリスラニアの説明を受けた【魔王】はうむうむと頷き、『南獄大陸』を移転先として決めた様だ。
「では今直ぐヒュマノへ向かい、″封印″を解きに行きましょうか?」
アリスラニアは目の前にいる【魔王】を拘束している光の柱を見つつそう提案する。
すると
「いや、まだ良い。
近隣国で近々国交式典があるのだろう?
そんな晴れやかな日を前にして騒ぎを起こすのは流石の俺でも躊躇われる。
国と国とを結ぶのは例え同種族といえども容易な事ではない。
獣人国と…海洋種とか言ったか?
字面からして陸と海。心を通わせるのは簡単な道のりでは無かったであろう。
よって″封印″を解きに外に出るのはその後でも良い。それに…」
ギチッ…
と言いつつ【魔王】はゆっくりとではあるが光の柱の中で身を捩り
ズルッ…スタッ。
「…ふぅ…」
「…え?【魔王】様、″封印″を解いたのですか!?」
「″封印″とて元を正せば魔力の塊。
″あの時″は魔力がすっからかんで何の抵抗も出来なかったが、十分に蓄えた今ならある程度の自由は利く。
…が、完全に″封印″を解いた訳では無いので全力には程遠い。」ニギニギ…
光の柱から抜け出した【魔王】は手足を動かして状態を確認しつつそうアリスラニアに説明した。
「まぁアリスラニアが甲斐甲斐しく世話をしてくれるのが満更でもなかった、ってのが本音だがな。」
「も、もぅ!10年も黙ってたのは酷いですよ!」ポカポカ…
部下としては嬉しい発言だが、それでも流石に10年黙られていたからか、主である【魔王】をポカポカと叩いていた。
「怒るな怒るな。
苦労掛けた分、これからは『ブゥン!』『ガショッ!ガショッ!チキチキチキ!』俺が全て行おう。」
「あぁ…懐かしきお姿…」
【魔王】は全身に漆黒の鎧を装備。
鎧の造りはこの世界で言う重鎧のようであるが、胸部、腹部、脚部と独立した装備同士が展開された直後に機械仕掛けじみた動作で装着されていった。
全体的に鎧には金属光沢は無く、防御力は大して無さそうに思われる。
ピッ、ピピピ…
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″大戦″の直後だったからか、プロテクターだけでなく殆どフル装備であったか…よしよし…」
【魔王】は鎧の腕部の表示を見て装備の確認をしている。
聞き慣れない武器や装置の名が幾つも表示されていた。
その中で【魔王】は『トゥルーパー』の表示を何度かつついていた。
カッ!カッカッ!
「むぅ…流石に『トゥルーパー(部隊支援要請)』は″無効″であるか…
仕方無い、部隊は【召喚】でどうにかしよう。」
「ここは″世界線″が違いますからね…
ですがこちらの世界は″魔素″の濃度が比較的高くて良かったですね。
質の良い部隊が造れるでしょう。」
「しかし驚いたのは、初期段階の物とは言え、『造魔核』が造れる程の技術をこの世界の人間が有していたのは有り難かった。
これで″元の世界で成し得なかった覇業″を達する事が出来る。」
「ここまで長かったですものね。」スッ…
『『『『『ガションッ!』』』』』
そう言ってアリスラニアが手を振る動作をすると、近くの床から幾つも台座が出現。
その台座は冷凍されていたからか、モクモクと白い冷気が漏れていた。
「これらの『造魔核』、全部で幾つあるのだ?」
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「は。ありがとうございます。」
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