ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

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獣人国編~御前試合の代表決め~

大切な事はしっかりと報せましょう

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~大体1時間後~


バリッ!ボリッ!ボリボリッ!

ゲフッ。…ゴッツァン…


謎多きモンスターはっけよいのこったがランペイジ・スカル・クロコダイルの1/3を食べ進めていた頃、諜報員のナサケから相談された人手不足解消の案をノアから伝えられ、この場から発った所であった。

ノアが提示したのは、″とある人物″なら元奴隷であるバンデイラの要望に応えられるのではないか、と言うものである。

だがその″とある人物″は元々ノアの所有物であったが、現在はある人物の付き人として活動しているので、念の為伺いを立ててから協力して貰う事となった。

何ならこの滅びの森南端周辺で訓練する名目となった滅びの森周辺エリアの森林伐採は、度重なる戦闘により僅か1日で達成されているので、ノア自身が直接赴けば良いのだが、はっけよいのこったがランペイジ・スカル・クロコダイルの死骸の前でどっかりと腰を据えて食事を始めてしまい、動けなくなってしまったのだ。

謎多きモンスター故、下手に追い返してしまえば、逆に襲い掛かってしまうかも知れないので、暫し静観する事となったのである。

ただ待っているのも何だったので、滅びの森に生息するモンスターを狩り、遅めの昼食を摂る事となった。





ジジジ…パチパチ…

「でね、水とクサミトリクサを継ぎ足しつつ三日三晩煮立たせて、時折フォークみたいに先が尖った物で表面をつついて」

『うん。』パチパチ

「色が出なくなってきたら湯から出して水でシメる。その後絞りに絞って極限まで水を抜いたらボコボコ叩いて軟らかくして、陰干しするのね。」

『うん。』ズヌッ。パチパチ…

「そこまでしっかり処理すれば、″皮鎧″ですら食べれるのよ?」

『…え?試したの…』パチパチ…

「戦場だと食べる物無かったからねぇ、レドと2人で「あ、イケる。」って言いながらよく食べたりしたものよ。」

『しかもイケるんだ…』

「まぁお陰で2人揃って「人食ってる」って変な噂が戦場で流れたものよ。」

『うわぁ…あ、肉焼けたよ。』

「あらあら、ありがとう。」

ガブジュッ!ブチブチブチッ!


ノアから受け取った肉の塊を、まるで大型モンスターの様な音を立てて食い千切るアミスティア。


「あら、味付け変えたのね。
前はちょっと薄目だったのに。」

『え?
あぁ、これはクロラさんが好きって言ってくれた味付けなんだ。』

「なる程、これが女をオトした味なのね?」

『言い方。』


息子の手料理を味いつつ、アミスティアはここ3ヶ月の事を聞いてみる事に。


「それよりもどう?
家を出て冒険者生活始めて3ヶ月位だけど?」

『最初の1ヶ月が大分濃かったけど、概ね全うにやれてると思うよ。』

「冒険者を始める前とは状況が大分違うけどね。
最初は″のんびり気ままに″、″【ソロ】だからひっそりと″何て言ってたのにねぇ。」ムグムグ。

『う…まぁ、自分としても狙ってやった訳じゃないからね…?』

「知ってるわよ。
でも村を出て10日目辺りからノアちゃんの事がラビッツの所の新聞記事に載り始めたもんだから、村では「次は何をやらかすかな?」ってビンゴ大会が始まったんだから。」ムシャムシャ。

『え?なに人の動向でビンゴ大会なんか開催しちゃってんのさ。』

「ちなみに私はあと″しれっと子供作って村に戻ってくる″1つで4ライン揃って『しっかり楽しんでるね!なかなか揃わないよ?4ラインって!』レドから魔剣1本買って貰える事になってるから、そこの所…ね?」

『″ね?″じゃないよ″ね?″じゃ。
そもそも僕がそんなに節操無い様に思う!?』

「え?多分あともう少し彼女さん達の押しが強かったらノアちゃんもう耐えら『耐えられるよ!2人の訓練のお陰で精神力はかなり鍛えられてるからね!』

(『え?端から見たら薄皮1枚って(うっさい!))


女性問題に関して言えば、ノアを擁護する者は一切いないのである。


『も、もう!いいからどんどん食べちゃって!
折角焼いたのに焦げちゃうよ!』


これ以上余計な事を言われると襤褸が出そうだったので、焼き終わった肉をアミスティアに押し付けていく。


「『ガブッ!』まぁまぁ、そんなに怒らないの。
私やレドは嬉しかったのよ?ノアちゃんに可愛らしい彼女さんが2人も出来たんだもの。
思わず小躍りしちゃったもの。」

『…母さん…』

「私は″歳上彼女″が空いたし、レドは「″彼女2人以上″で2ライン揃ったぜ!」って言ってたもの。」

『ビンゴ大会の話かいっ!』


一悶着あったが、その後アミスティアは大人しく肉を2口3口と食べ進める。

少し離れた場所で食事を進めているはっけよいのこったは、残す所あと尻尾のみとなっていた。
と言うか何処にそんな量が入るのだろう。

と、終わりが見えてきたので、ノアは火の始末を開始した時だった。


「ねぇノアちゃん?」

『うんー?』

「彼女さん達には寿命の事話したの?」

『うんー、と言うかバレちゃったからねー…』ガサガサ…

「そぅ…」

『……。』ガサガサ…

「……。」

『……。』ガサガサ…

「寿命の事、レドや私から話したっけ?」

ガサガ…『あ。』


何の気なしに聞かれた為、ノアも何の気なしに答えてしまった。

確かにレドリックやアミスティアからノアに対して直接的に伝えた事は無く、ノアは病気が完治した後、村の【薬師】のお婆ちゃんとアミスティアとの会話を盗み聞きして知ったのである。


「…【薬師】の婆ちゃんの所から帰ってから妙に訓練に打ち込む様に言ってきてたけど、やっぱり聞かれてたのね…
妙に物分かりが良いとは思ってたけど…」

『…あの時は唯一<聞き耳>スキルだけは持ってたからね…』

「それで、彼女さん達は何て?」

『今すぐどうこうって訳じゃない、と伝えて取り敢えず納得はしてくれたよ。
…表面上は、だけどね。』

「表に出さずにノアちゃんの言葉を受け入れてくれるなんて良い娘達じゃない。
今後少しの間離れ離れになっちゃうんだから、あまり心配させちゃダメよ?」

『うん…善処『ジュッ。』熱っ!?』「″善処″じゃ駄目でしょ!″善処″じゃ!
″やる″って言いなさい″やる″って!それ位の意思表示を示さないと彼女さん達に顔向け出来ないでしょう!」

『わ、分かったから焼き立てホヤホヤの肉を押し付けないでよっ!?』

ズズズ…

「あ、あの、ノア様…寿命って何の事ですか…?(ヴァンディット)」
「ねぇノア君…?寿命って…何…?(ラインハード)」

「え?…まさかノアちゃん、この娘達に何も話してなかったの…?(アミスティア)」

『え、いや、あの、その…』


ノアの寿命の事を聞いて居ても立ってもいられなくなったヴァンディットとラインハードがノアの影の中から飛び出してきた。

アミスティアは2人に報せていなかった事を知り、目がマジになっていた。 
取り敢えずノアは2人に伝えていなかった事を謝り、何とか飲み込んでくれた。

その後アミスティアによるお話(?)と言う名の教育が3時間程行われた。
 
ちなみに食事を摂っていたはっけよいのこったは、いつの間にかしれっといなくなっていた。
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