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獣人国編~御前試合の代表決め~
はっけよーいのこった
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~滅びの森・『廃都』周辺~
獣人国周辺の滅びの森以上の強個体モンスターが数多く生息しているとされる、滅びの森・『廃都』周辺域。
それも相まって人の立ち入りが全くと言って良い程無く、鬱蒼と生い茂る木々で陽の光が遮られ、昼間でも夜の様に暗い。
草木生い茂る暗い森の中を暫し進むと、地面の感触が土から滑らかな金属に変わる場所が存在する。
その辺りから周囲には蔦にまみれた金属質の湾曲した何かや、建造物らしき物が点在していた。
そんな謎のエリアを歩くずんぐりとした巨大な人型が1体。
のっそのっそのっそのっそ。
先程ノア達の居た滅びの森南端からしれっと居なくなっていた、はっけよいのこったがのそのそと気ままに歩いている様子である。
外見的に骨と皮しかないとは言え、100メルサイズのランペイジ・スカル・クロコダイルを食した後だと言うのに足取りは軽く、何なら次の獲物を探しているのか周囲をキョロキョロと見回していた。
のぺっとした外見と、点の様な目という割りと愛嬌のある見た目をしているが、目撃例が非常に少なく討伐例は皆無な為、生息が確認された9年前から生態等の諸々が分かっていないのである。
そんなはっけよいのこったの進行方向に、突如巨大な影がヌッと現れたのだった。
のっしのっしのっしのっし…ハッケヨイ。
のっそのっそ…ドスコ…ドスコイ?
前からやって来たのは別個体のはっけよいのこったであった。
2体は互いに謎の言語で意思疎通をしていたのだが、対面のはっけよいのこったが枯れ木の塊の様な物を手にしていたのを見て
『その手にしている塊は何だ?
遂に盆栽の趣味に目覚めたとかか?』
『これか?
こっちの世界で″森の番人″なんて言われているモンスターの雌個体だ。
別に植樹するのは構わないんだが、それに比例して力を付けてくもんだから面倒になる前に″伐採″してやったのさ。』
ずんぐりとしたはっけよいのこったから流暢な言葉が飛び出してきた。
手に持っていた枯れ木の塊は、『廃都』方面の滅びの森に生息していた森の番人の片割れ、レアナであった。
『ふーん…
そいつって番じゃなかったっけ?』
『俺が居た時はコイツだけだった。
『ズズンッ!』…っと、どうやら来たみたいだぜ?』
手にしたレアナの死骸を対面のはっけよいのこったに見せていると、2体の遥か後方から地響きと轟音が発生。
その音はドンドン近付いてきている様であった。
ドンッ!ゴゴンッ!ドドドドドッ!
『なぁ、森の番人って強いの?』
『んー…そこそこ?
″生身″だったら少し手こずるかなー、って感じかな。』
轟音が迫るが、2体のはっけよいのこったは落ち着いた様子で森の番人について話していた。
と
『『『ドゴォアッ!』』』
レ″ア″ナ″ァ″ア″ア″ア″ッ″!貴″様″等″よ″く″も″殺″っ″て″く″れ″た″な″ぁ″あ″っ″!
『ん?なぁ、″番人″って言ってなかったっけ?
これじゃあ″番竜″じゃね?』
『『ピピッ!』
あー、コイツの中から″土石竜″っつーモンスターの反応があるから、それを取り込んだんじゃね?』
『ふーん。』
2体のはっけよいのこったの前に現れた森の番人レントは、人の形を成しておらず、体長約20メル、四足歩行、背中には背鰭、長く鋭い尻尾が2本、肩の辺りから触腕の様な細長い器官が10本以上生えており、一見すると竜に見え、以前ノアが戦ったモノとは明らかに形状が違っていた。
オ″ォ″オ″オ″オ″オ″オ″ッ″!
『『『ビョルルンッ!』』』
『お?『ドスッ!』『ドスッ!』何だ?『ドスッ!』『ブスッ!』これ?』
竜形態のレントは触腕を高速で振るい、はっけよいのこったに次々と突き刺していく。
だが刺されたはっけよいのこったは気にする素振りを見せずに観察していた。
『『『『ヂュゥウウウウッ!』』』』
『あ、吸収持ちか。
″スーツ内の対衝撃性ダイラタント液″が少し持っていかれたぞ。』
『ちっ、面倒臭ぇな。
待ってろ、直ぐに始末して『待て、俺が殺る。』あいよ。』
体にレントの触腕が複数本突き刺さったままのはっけよいのこったは、仲間のはっけよいのこったを制止。
ガシッ!ぐんっ!
オ″ォ″オ″オ″オ″オ″オ″ッ″!?
自身の体に突き刺さった触腕を掴むと、凄まじい力で引っ張り出した。
ガァ″ア″ア″『ガギュッ!』ア″ッ″!?
ミシミシミシミシッ!
竜形態のレントの巨体が宙に浮かび、はっけよいのこったの所まで引き寄せられると、そのまま首を鷲掴みにされ、一気に締め上げていく。
『『ガァ″ア″ッ″!』何だ、図体がデカイだけ『バグンッ!』『ズキュルッ!』『ドズッ!』か。
本当に大した事無いな。』
首を締め上げられたレントの口が大きく開き、中から長大な樹槍が飛び出してはっけよいのこったの胸の辺りに突き刺さった。
それでもはっけよいのこったは動じる事無く、締め上げる手を緩める事はしなかった。
『『『『ブゥンッ!』』』』
グゥ″ヴッ″!?
と、突如竜形態のレントの全身に幾何学模様の様な魔法陣が、まるで刺青の様に浮き上がってきた。
『丁度良い、お前も俺達の糧になれ。』
『『『ギュゥウウウウンッ!』』』
ィ″ギ″ィ″イ″イ″イ″イ″ッ″!
レントの全身に浮き上がった幾何学模様の様な魔法陣が一気に光だし、それに合わせてレントが悲鳴を上げる。
更に魔法陣を介して光の奔流がはっけよいのこったに流れ込んでいく。
すると
メキメキメキ…
『…おいおい、こりゃ驚いた。』
『あん?』
『そいつから魔力を″吸収″すると周囲の木々が枯れ出したぞ。』
キョロキョロ…
『本当だ。
なる程、コイツのテリトリーであり、貯蔵施設って訳か。
『ブツンッ!』こりゃ丁度良い。』
ドザッ!
ギュゲァア″ッ!
周囲を確認し、仲間のはっけよいのこったの言う事が本当だと分かると、徐に首に掛けていた手を緩め、拘束から解放した。
レントは力無く地面に崩れ落ちたが、再びはっけよいのこったに襲い掛かる。
オ″ォ″オ″オ″『磔(ハリツケ)。』『チキチキチキ…ガギュッ!』オ″オ″ッ″!?
が、はっけよいのこったが手早くレントの胸辺りに手を押し付けると、機械仕掛けの拘束具が展開され、装着された。
レントは苦悶の声を上げているが、為す術も無く地面を転がっていた。
ズズンッ!
『どうした?まさか飼うとか言うんじゃないだろうな?』
『近々【魔王】様の指示で拠点を変えるらしいんだが、その時に備蓄していた魔力を使わねばならん。
コイツとこの森全てを発射台として利用してやろう、と考えている。
それまでコイツを生かしておく。』
『くは、えげつないねぇ。
良いんじゃねえか?俺は賛成するぜ。』
ガシッ!ズ…ズズズ…グ、ゥ″ゥ″…
地面に転がるレントの頭を掴んだはっけよいのこったは、そのまま引き摺って『廃都』の中央部を目指す。
『…にしてもやっぱこの″スーツ″は暑くて堪らんぜ。』
『我慢しろ。
ここで脱いだら俺達の魔力が漏れて感付かれる。それを防止する為にこの分厚い″スーツ″を着ているのだろう?』
『へいへい。
…と、そう言えば獣人国側の滅びの森でドンパチやってた連中の事は何か分かったか?』
『何でも″訓練″をしていただけらしい。
1人は子供、もう1人は恐らくその母親だ。
ランペイジ・スカル・クロコダイルを単騎で潰す相当の強者だった。』
『ほーん。
で?静かになったって事は、殺ったのか?』
『いや、俺に襲い掛かる事は無く、母親と従者らしき娘達と少し雑談して帰っていった。
従者は取るに足らんが、あの母親らしき人物も相当の手練れの様だった。』
『ん?その言い方だと、ランペイジ・スカル・クロコダイルを潰したのは子供の方、って事になるが?』
『そのまさかだ。』
『マジか。
もしや【勇者】か?』
『いや、【勇者】特有の圧倒的存在感が感じられなかった。と言うか、気配すらかなり希薄で得体の知れない者だった。』
『【勇者】じゃねぇなら心配するこたねぇ。
恐らくこの世界の最上級冒険者か何かだろう。』
『だと良いがな。』
(…しかしあの子供…以前何処かで見た様な…
…まぁ良い、一先ず【魔王】様に周辺状況の報告をしなければな…)
『行くぞ。』
『おぅよ。』
ズ…ズズズ…
色々と思案したはっけよいのこっただが、思考を切り替えた後、レントを引き摺って『廃都』の中央部に向かって歩を進めるのであった。
獣人国周辺の滅びの森以上の強個体モンスターが数多く生息しているとされる、滅びの森・『廃都』周辺域。
それも相まって人の立ち入りが全くと言って良い程無く、鬱蒼と生い茂る木々で陽の光が遮られ、昼間でも夜の様に暗い。
草木生い茂る暗い森の中を暫し進むと、地面の感触が土から滑らかな金属に変わる場所が存在する。
その辺りから周囲には蔦にまみれた金属質の湾曲した何かや、建造物らしき物が点在していた。
そんな謎のエリアを歩くずんぐりとした巨大な人型が1体。
のっそのっそのっそのっそ。
先程ノア達の居た滅びの森南端からしれっと居なくなっていた、はっけよいのこったがのそのそと気ままに歩いている様子である。
外見的に骨と皮しかないとは言え、100メルサイズのランペイジ・スカル・クロコダイルを食した後だと言うのに足取りは軽く、何なら次の獲物を探しているのか周囲をキョロキョロと見回していた。
のぺっとした外見と、点の様な目という割りと愛嬌のある見た目をしているが、目撃例が非常に少なく討伐例は皆無な為、生息が確認された9年前から生態等の諸々が分かっていないのである。
そんなはっけよいのこったの進行方向に、突如巨大な影がヌッと現れたのだった。
のっしのっしのっしのっし…ハッケヨイ。
のっそのっそ…ドスコ…ドスコイ?
前からやって来たのは別個体のはっけよいのこったであった。
2体は互いに謎の言語で意思疎通をしていたのだが、対面のはっけよいのこったが枯れ木の塊の様な物を手にしていたのを見て
『その手にしている塊は何だ?
遂に盆栽の趣味に目覚めたとかか?』
『これか?
こっちの世界で″森の番人″なんて言われているモンスターの雌個体だ。
別に植樹するのは構わないんだが、それに比例して力を付けてくもんだから面倒になる前に″伐採″してやったのさ。』
ずんぐりとしたはっけよいのこったから流暢な言葉が飛び出してきた。
手に持っていた枯れ木の塊は、『廃都』方面の滅びの森に生息していた森の番人の片割れ、レアナであった。
『ふーん…
そいつって番じゃなかったっけ?』
『俺が居た時はコイツだけだった。
『ズズンッ!』…っと、どうやら来たみたいだぜ?』
手にしたレアナの死骸を対面のはっけよいのこったに見せていると、2体の遥か後方から地響きと轟音が発生。
その音はドンドン近付いてきている様であった。
ドンッ!ゴゴンッ!ドドドドドッ!
『なぁ、森の番人って強いの?』
『んー…そこそこ?
″生身″だったら少し手こずるかなー、って感じかな。』
轟音が迫るが、2体のはっけよいのこったは落ち着いた様子で森の番人について話していた。
と
『『『ドゴォアッ!』』』
レ″ア″ナ″ァ″ア″ア″ア″ッ″!貴″様″等″よ″く″も″殺″っ″て″く″れ″た″な″ぁ″あ″っ″!
『ん?なぁ、″番人″って言ってなかったっけ?
これじゃあ″番竜″じゃね?』
『『ピピッ!』
あー、コイツの中から″土石竜″っつーモンスターの反応があるから、それを取り込んだんじゃね?』
『ふーん。』
2体のはっけよいのこったの前に現れた森の番人レントは、人の形を成しておらず、体長約20メル、四足歩行、背中には背鰭、長く鋭い尻尾が2本、肩の辺りから触腕の様な細長い器官が10本以上生えており、一見すると竜に見え、以前ノアが戦ったモノとは明らかに形状が違っていた。
オ″ォ″オ″オ″オ″オ″オ″ッ″!
『『『ビョルルンッ!』』』
『お?『ドスッ!』『ドスッ!』何だ?『ドスッ!』『ブスッ!』これ?』
竜形態のレントは触腕を高速で振るい、はっけよいのこったに次々と突き刺していく。
だが刺されたはっけよいのこったは気にする素振りを見せずに観察していた。
『『『『ヂュゥウウウウッ!』』』』
『あ、吸収持ちか。
″スーツ内の対衝撃性ダイラタント液″が少し持っていかれたぞ。』
『ちっ、面倒臭ぇな。
待ってろ、直ぐに始末して『待て、俺が殺る。』あいよ。』
体にレントの触腕が複数本突き刺さったままのはっけよいのこったは、仲間のはっけよいのこったを制止。
ガシッ!ぐんっ!
オ″ォ″オ″オ″オ″オ″オ″ッ″!?
自身の体に突き刺さった触腕を掴むと、凄まじい力で引っ張り出した。
ガァ″ア″ア″『ガギュッ!』ア″ッ″!?
ミシミシミシミシッ!
竜形態のレントの巨体が宙に浮かび、はっけよいのこったの所まで引き寄せられると、そのまま首を鷲掴みにされ、一気に締め上げていく。
『『ガァ″ア″ッ″!』何だ、図体がデカイだけ『バグンッ!』『ズキュルッ!』『ドズッ!』か。
本当に大した事無いな。』
首を締め上げられたレントの口が大きく開き、中から長大な樹槍が飛び出してはっけよいのこったの胸の辺りに突き刺さった。
それでもはっけよいのこったは動じる事無く、締め上げる手を緩める事はしなかった。
『『『『ブゥンッ!』』』』
グゥ″ヴッ″!?
と、突如竜形態のレントの全身に幾何学模様の様な魔法陣が、まるで刺青の様に浮き上がってきた。
『丁度良い、お前も俺達の糧になれ。』
『『『ギュゥウウウウンッ!』』』
ィ″ギ″ィ″イ″イ″イ″イ″ッ″!
レントの全身に浮き上がった幾何学模様の様な魔法陣が一気に光だし、それに合わせてレントが悲鳴を上げる。
更に魔法陣を介して光の奔流がはっけよいのこったに流れ込んでいく。
すると
メキメキメキ…
『…おいおい、こりゃ驚いた。』
『あん?』
『そいつから魔力を″吸収″すると周囲の木々が枯れ出したぞ。』
キョロキョロ…
『本当だ。
なる程、コイツのテリトリーであり、貯蔵施設って訳か。
『ブツンッ!』こりゃ丁度良い。』
ドザッ!
ギュゲァア″ッ!
周囲を確認し、仲間のはっけよいのこったの言う事が本当だと分かると、徐に首に掛けていた手を緩め、拘束から解放した。
レントは力無く地面に崩れ落ちたが、再びはっけよいのこったに襲い掛かる。
オ″ォ″オ″オ″『磔(ハリツケ)。』『チキチキチキ…ガギュッ!』オ″オ″ッ″!?
が、はっけよいのこったが手早くレントの胸辺りに手を押し付けると、機械仕掛けの拘束具が展開され、装着された。
レントは苦悶の声を上げているが、為す術も無く地面を転がっていた。
ズズンッ!
『どうした?まさか飼うとか言うんじゃないだろうな?』
『近々【魔王】様の指示で拠点を変えるらしいんだが、その時に備蓄していた魔力を使わねばならん。
コイツとこの森全てを発射台として利用してやろう、と考えている。
それまでコイツを生かしておく。』
『くは、えげつないねぇ。
良いんじゃねえか?俺は賛成するぜ。』
ガシッ!ズ…ズズズ…グ、ゥ″ゥ″…
地面に転がるレントの頭を掴んだはっけよいのこったは、そのまま引き摺って『廃都』の中央部を目指す。
『…にしてもやっぱこの″スーツ″は暑くて堪らんぜ。』
『我慢しろ。
ここで脱いだら俺達の魔力が漏れて感付かれる。それを防止する為にこの分厚い″スーツ″を着ているのだろう?』
『へいへい。
…と、そう言えば獣人国側の滅びの森でドンパチやってた連中の事は何か分かったか?』
『何でも″訓練″をしていただけらしい。
1人は子供、もう1人は恐らくその母親だ。
ランペイジ・スカル・クロコダイルを単騎で潰す相当の強者だった。』
『ほーん。
で?静かになったって事は、殺ったのか?』
『いや、俺に襲い掛かる事は無く、母親と従者らしき娘達と少し雑談して帰っていった。
従者は取るに足らんが、あの母親らしき人物も相当の手練れの様だった。』
『ん?その言い方だと、ランペイジ・スカル・クロコダイルを潰したのは子供の方、って事になるが?』
『そのまさかだ。』
『マジか。
もしや【勇者】か?』
『いや、【勇者】特有の圧倒的存在感が感じられなかった。と言うか、気配すらかなり希薄で得体の知れない者だった。』
『【勇者】じゃねぇなら心配するこたねぇ。
恐らくこの世界の最上級冒険者か何かだろう。』
『だと良いがな。』
(…しかしあの子供…以前何処かで見た様な…
…まぁ良い、一先ず【魔王】様に周辺状況の報告をしなければな…)
『行くぞ。』
『おぅよ。』
ズ…ズズズ…
色々と思案したはっけよいのこっただが、思考を切り替えた後、レントを引き摺って『廃都』の中央部に向かって歩を進めるのであった。
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