ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

.

文字の大きさ
734 / 1,124
獣人国編~全ての始まり~

10年前、全ての始まり。~魔力消失~

しおりを挟む
ツェド・ガーランド…数百年前に『圧倒的武力』、この一点のみで周辺地域の獣人達を奴隷として纏め上げていた純粋なスパルティア人最後の生き残り。
記録としては余り残っていないが、大型のドラゴンを素手で倒した事があるらしい。

適正は【支配】で、過去に発現した者が殆ど居らず、どういった性能を持っているかイマイチ分かっていない。

身体能力は全て自前のモノである。



【支配】…現在分かっている範囲でツェド・ガーランドのみに発現している適正。
自身の支配領域内(自身も含む)であれば大抵の事は支配下に置く事が出来る。

謎の存在が繰り出した斬撃がツェドに通用しなかったのは、″支配領域内にある自身の身体の破壊権限はツェド本人にある為。″である。

つまり自身の身体を支配領域内から外さない限り、″戦闘による破壊や状態異常、 結界等の効果を受付けない″のだ。

一見無茶苦茶な適正に思えるが、状態異常を受けないだけで″病気は普通に罹るし、普通に老いる。″ 
それでもツェド・ガーランドを葬るとなれば、″自死・病死・自然死″のどれかしか無い。

ちなみにツェド・ガーランドがスパルティアの国王となってから、なる前からも奴隷達に【支配】を使った事は一切無い。



バゴォァアッ!ガッ!ドガガッ!

ピーッ!ピーッ!ピーッ!

ーa-m-tik-c30%!a-m-tik-c30%!ー
ーmrkznr-25%!mrkznr-25%ー

「wkttir!ursikrzizh-kksrn!
ks!nnnndkith!k-s-hbr-dnzngkdmmttkhgttnidt!?
snnbkgtktgatttmrk!」


『廃都』方面への通路に積まれていた瓦礫を突き破った謎の存在は、強かに体を打ち付ける。

それと同時に警報に似た音が鳴り響き、何かを知らせる音声が装甲から発せられた。

それに対し謎の存在は苛立ちを見せ、語気を荒げていた。
その後通路の向こうに居るツェドに向かって装甲に包まれた右手を向け


ガショガショガションッ!!

ヒュィイイ…バヒュォッ!


閃光と共に光線の様な物が放たれ、真っ直ぐツェドに向かっていった。




「『爆ぜろ。』」

『『『『『バヂィッ!』』』』』

『『『『『ズドドドドドドッ!!!』』』』』


ツェドの眼前の空間で光線は不可視の壁に阻まれて弾け、通路の床や天井、壁等に着弾した。


『『『『ボガァッ!』』』』
『『『『ガラガラガラッ!!!』』』』


ツェドの周囲で弾かれた光線が炸裂して通路が大きく破壊、土石が降り注いで来た。


『ピッ!』

『『『『『グォッ!』』』』』

「…t!??」

『『『『ドガガガガガッ!』』』』
『『『ズガガガッ!』』』
『『『『ゴガガガガガガッ!』』』』 


ツェドが人差し指1本を前に突き出すと、天井から降り注いで来た瓦礫が向きを変えて謎の存在へと向かう。

縦横5メルしか無い通路内に夥しい量の瓦礫が犇めいている為、謎の存在は漏れ無く巻き込まれるのだった。


ギィイイイイッ!

ババッ!ズバババッ!ゾリッ!ヒュバッ!


謎の存在は向かってくる瓦礫を超高速で避け、剣で断ち、再び回避する。




ギュゥウウウン…

「n…!?ks-『ガギッ!』g!?「ほぅ、どうやら貴様のその高速移動はその装甲に起因するモノの様じゃな?」

メギメギメギッ! 

「…!?」


弾丸の様に向かってくる瓦礫の中から筋骨逞しい腕が伸び、謎の存在が身に付けていた頭の装甲を鷲掴む。

強固な見た目だが、ツェドの指が徐々に徐々にめり込んでいく。


「かったいのぅ…割と本気で握り潰しとると言うのにめり込む程度かい。
…が、もう少しで貴様のご尊顔が窺えるわい。」

ピーッ!ピーッ!ピーッ!

ーa-m-tik-c5%!a-m-tik-c5%!ー

「g…sktni!″jbkm-dhtd-!″
gikkkigins-gkk-sbnj-tnziwbkhtbtnhnkn!
ytnkrdn″m-j″ssr!」

ーr-ki。ー

『『『『バシュッ!』』』』

「あん?」


再び謎の存在が身に付けている装甲から警報の様な物と音声が鳴り響く。

直後装甲が一斉に脱着し、ツェドに向かって進んでいく。


『ピッ!』

『『『ギュッ…オンッ!』』』

「あ?」

『『『『『ドゴゴゴゴゴゴゴゴッ!』』』』』


ツェドが人差し指を外側へ向けると1度は方々に散る装甲であったが、反転して再びツェドの下に集まってきた。

直後ツェドの周囲で装甲が一斉に爆発を起こした。


ガンッ!ガランガラン!


爆炎の中から装甲の破片が飛び散り、周囲に散乱。更に腕部に軽く炎が纏わり付いた人型も転がり出てきた。


「hxa…hxa…
ythittinnd…jnrignnsibthikknnkk…?krddunknryunsnzithomeng…」

 
未だ炎で埋め尽くされた通路を見詰める謎の存在は、ツェドの存在に恐れ戦いている様子。


ゴオォ…ォォオオオオオッ!

「ks!ypprdmk!!」ダッ!

『『『ドガァアアアアアッ!』』』


一瞬炎が衰えたかに見えたが、炎がどんどんと集束し、謎の存在が居る方向へと迫ってきた。

慌てて駆け出した様だが、火勢に負け大爆発を受けて奥へ奥へと追いやられてしまった。


バフォッ!

「爆発する装甲とはな。
術式等は使われておらん様じゃが、どういった仕組みなんじゃこれは。」

ブンッ!ガランガラン!


まるで何でも何事も無かったかの様に爆煙の中からツェドが歩み出てきた。
装甲の破片を見る余裕すらあり、ツェドの【支配】は恐ろしい性能を見せていた。


「hxa…hxa…ks…mrknznr-g0d…signsigdtndmnikksdmwdstkygttnjnrignh…」

「…ほぅ、それがお主本来の姿じゃな?」


ツェドの眼前には、見た目は人間の様だが背中には背鰭の様な物が突き出し、時折脈打っており、腰から下は熊の様な体毛に覆われ、足は蹄の様な形状になっている、人間とは掛け離れた姿の人型が這いつくばっていた。

本来の姿が明らかになったとは言え、依然として正体は不明である。
身体の造りは人間に似ているものの、背鰭や下半身はどう見ても人間とは異なる。

当初魔族では無いか?
と考えたが、一般的な魔族とは違っていた。
ツェドの知っている魔族は背鰭等は無いからであった。


(まぁ今はそんな事どうでも良いか。
取り敢えず再度の拘束を試みるとしよう。)

ゴギンッ!

「時間ごと固定する故、苦痛は与えんから安心せい。『久遠の牢獄(プリザオ・エタルナ)』。」

『『『ブゥンッ!』』』ガコン、ガコン…


ツェドが右手を鳴らしながら拘束技の名を唱えると、謎の存在の直上に文字盤が出現。
出現直後、針は『12時』を差しており、『1時』『2時』と刻々と変化していく。

ツェドは右手を掲げたまま針が一周するのを待っていた。


ガコン、ガコン…

「拘束技としては強力だが、魔力を食うし時間も掛かるのが玉に瑕じゃわい。」

「…ssrk!」ダッ!『『ブゥンッ!』』


ツェドが何をしようとしているのか察した謎の存在が行動を開始。
両手に剣を出現させ斬り掛かる。


「『伏せぇいっ!』」

ズズゥンッ!「ugggg…!!」


向かってくる謎の存在にツェドが【支配】を開始。語気強目に命令を下すと、 高重力を受けたかの様に謎の存在の動きが重くなる。


ガギッ!ガギギッ!

「ggg…!!oaaaaaa!!」


それによって出来た隙を狙ってツェドは足を絡めて首を締め付けて体重を乗せて拘束する。
既に老齢となっているツェドではあるが、謎の存在は完全に動きを封じられていた。


ガコン、ガコン…

「暴れるでないわ。
…やれやれ…暴れるドラゴンとの一騎打ちを思い出すわい。」


ツェドが頭上に掲げる文字盤は既に『10時』を差しており、『久遠の牢獄(プリザオ・エタルナ)』の発動まであと少しとなっていた。

すると


『『『バヂバヂバチッ!』』』

「あん?」

『『『『『『『ドゥンッ!』』』』』』』

「ぬぅっ…!?」ジュァッ!


謎の存在の背鰭がバヂバヂと音を立てて発光したかと思うと、閃光を放ちながら衝撃波の様な物を放出。

するとツェドが発動しようとしていた『久遠の牢獄』が霧散。
それと共にツェドの体内に存在する魔力が急速に減少していくのを感じた。

これは謎の存在の奥の手とも言え、この世界においては致命的とも言える『魔力消失(マジコ・キャンセル)』と言う大技であった。
しおりを挟む
感想 1,255

あなたにおすすめの小説

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

ボンクラ王子の側近を任されました

里見知美
ファンタジー
「任されてくれるな?」  王宮にある宰相の執務室で、俺は頭を下げたまま脂汗を流していた。  人の良い弟である現国王を煽てあげ国の頂点へと導き出し、王国騎士団も魔術師団も視線一つで操ると噂の恐ろしい影の実力者。  そんな人に呼び出され開口一番、シンファエル殿下の側近になれと言われた。  義妹が婚約破棄を叩きつけた相手である。  王子16歳、俺26歳。側近てのは、年の近い家格のしっかりしたヤツがなるんじゃねえの?

元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜

日々埋没。
ファンタジー
​「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」  ​かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。  その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。  ​レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。 ​ 地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。 ​「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」  ​新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。  一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。  ​やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。  レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。

無能と追放された俺、死にかけて覚醒した古代秘術を極めて最強になる

仲山悠仁
ファンタジー
魔力がすべての世界で、“無能”と烙印を押された少年アレックスは、 成人儀式の日に家族と村から追放されてしまう。 守る者も帰る場所もなく、魔物が徘徊する森へ一人放り出された彼は、 そこで――同じように孤独を抱えた少女と出会う。 フレア。 彼女もまた、居場所を失い、ひとりで生きてきた者だった。 二人の出会いは偶然か、それとも運命か。 無能と呼ばれた少年が秘めていた“本当の力”、 そして世界を蝕む“黒い霧”の謎が、静かに動き始める。 孤独だった二人が、共に歩き出す始まりの物語。

幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜

霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……? 生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。 これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。 (小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)

『山』から降りてきた男に、現代ダンジョンは温すぎる

暁刀魚
ファンタジー
 社会勉強のため、幼い頃から暮らしていた山を降りて現代で生活を始めた男、草埜コウジ。  なんと現代ではダンジョンと呼ばれる場所が当たり前に存在し、多くの人々がそのダンジョンに潜っていた。  食い扶持を稼ぐため、山で鍛えた体を鈍らせないため、ダンジョンに潜ることを決意するコウジ。  そんな彼に、受付のお姉さんは言う。「この加護薬を飲めばダンジョンの中で死にかけても、脱出できるんですよ」  コウジは返す。「命の危険がない戦場は温すぎるから、その薬は飲まない」。  かくして、本来なら飲むはずだった加護薬を飲まずに探索者となったコウジ。  もとよりそんなもの必要ない実力でダンジョンを蹂躙する中、その高すぎる実力でバズりつつ、ダンジョンで起きていた問題に直面していく。  なお、加護薬を飲まずに直接モンスターを倒すと、加護薬を呑んでモンスターを倒すよりパワーアップできることが途中で判明した。  カクヨム様にも投稿しています。

妹が聖女の再来と呼ばれているようです

田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。 「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」  どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。 それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。 戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。 更新は不定期です。

地味スキル「ためて・放つ」が最強すぎた!~出来損ないはいらん!と追い出したくせに英雄に駆け上がってから戻れと言われても手遅れです~

かくろう
ファンタジー
【ためて・放つ】という地味スキルを一生に一度の儀式で授かってしまった主人公セージ。  そのせいで家から追放され、挙げ句に異母弟から殺されかけてしまう。  しかしあらゆるものを【ためる】でパワフルにできるこのスキルは、最高ランクの冒険者すらかすんでしまうほどのぶっ壊れ能力だった!  命からがら魔物の強襲から脱したセージは、この力を駆使して成り上がっていく事を決意する。  そして命の危機に瀕していた少女リンカニアと出会い、絆を深めていくうちに自分のスキルを共有できる事に気が付いた。 ――これは、世界で類を見ない最強に成り上がっていく主人公と、彼の元へ集まってくる仲間達との物語である。

処理中です...