ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

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獣人国編~国交式典・解放・擬似的大氾濫~

かくかくしかじか・何やかんや=約10話分

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ツェドを先頭に、穴からはノアの両親であるアミスティア、レドリックが。

その後ろには

"眼球コレクター"のセゴ。
"サドフィリア"のフィリア。
吸血鬼"ドラキュリオス"。
"肉食系女子"のカナミ。
"腸漁り"のコノミ。
"皮膚コレクター"の皮膚ミン(本名ヒフミ)。
"ボーンコレクター"のプレ爺(あだ名がプレ◯ター)。
バラス、アルキラー夫婦
王都諜報部員のナサケ

が次々と飛び出してきた。


「…ん?
おぅノア!確か国交式典の真っ最中じゃなかったか!?
ってか何でラインハードちゃんにおんぶされてるんだ?(レドリック)」


『父さんこそ用事があるからヒュマノに行ってるんじゃなかったの!?何で地面の下から…』


「ん?(レドリック)」


『ん?』


お互いがお互い状況が理解出来ておらず、混乱している様子。

そんな時こそ便利な″アレ″である。


「かくかくしかじかだ!(レドリック)」


『それならこっちもかくかくしかじかだよ!』


「何っ!?『廃都』の滅びの森が消失してモンスターが押し寄せて来て、何やかんやあって腹に穴が6つ空いてるだってぇ!?(レドリック)」


『えぇっ!?手練れ10人以上引き連れてヒュマノ経由で『廃都』に【魔王】を捕らえに行ったけど返り討ちにあって、何やかんやあって母さんが足折ったぁっ!?』


文字数にして3万文字(約10話分)に及ぶ説明を済ませ、漸くお互いの状況を理解した。 





彼等の動向を掻い摘まんで説明すると、10年前ツェドによって『廃都』に縛り付けた【魔王】を捕らえる為、バラス、アルキラー夫婦を筆頭とした暗殺者集団が召集された。

更にノアの両親であるレドリック、アミスティアも呼び、極秘裏に行う為、王都の諜報部員局長のナサケも呼んで巻き込む事にした。

暗殺者集団は、勿論『暗殺』に特化した者達であるが、彼等の″異名″には、″得意とする部位″がある。

"眼球コレクター"のセゴなら″眼球″。
"ボーンコレクター"のプレ爺なら″骨″。
"サドフィリア"のフィリアなら″精神″を。

と言った感じである。

前話で″【魔王】は【勇者】でなければ倒す事は出来ない″とイスケルダが言っていた通り、暗殺者集団でも【魔王】を倒す事は出来ない。

ならばどうするか。


″【魔王】に強襲を仕掛け、捕らえ、殺さずに部位別に腑分けして封印措置を取る″。


これが彼等の目的であった。

現在この世界には、本来の【勇者】であるアーク、異世界から無理矢理召喚された【召喚勇者】であるミユキの2人が居る。

が、アークは洗脳に掛けられていた為、碌な実戦経験も無く、最近になって漸く修行に専念し始めた。

ミユキは、この世界に来てからずっとヒュマノに囚われていて碌な訓練もしてこなかった。
約1ヶ月ノアの両親に訓練を受け、同郷の悠と共に生き抜く為の力を身に付け始めた。

どちらも、御世辞にも【勇者】としての戦力を期待する程の実力を持ち合わせておらず、【魔王】討伐の報を聞くのは数年以上先の事となるだろう。

謂わばそれまでの″延命措置″である。


斯くして、ツェドと暗殺者集団、レドリック、アミスティア、ナサケ等は、元ヒュマノの王城の地下を通って『廃都』へと続く長い通路を通り、【魔王】の下へ向かった。

だが悪政へと変貌し、長い年月を掛けて溢れた負のエネルギーが地下空間へと溜まり、既に力を取り戻しつつあった【魔王】によって通路を埋め尽くす程の魔獣が一行の行く手を阻んだ。

それでも尽力して辿り着いた先では【魔王】とその仲間達が待ち伏せていた。



だが、一行は持ち前の戦闘力で最初こそ善戦したのだが、一行にとって思いもよらなかったモノを目の当たりにする事になった。

それは、″技術力の差″であった。

何も″剣の技術″、″魔法の技術″等では無く、″文明としての技術力″である。



『獣人国編~【勇者】アーク・ダンジョン『時の迷宮』~』タイトル:『欠点』

『神々の恩恵(ベネフィシアル)…この世界に太古に存在した″第一階層″の人類(ほぼ神の領域)が創造した導具。』

この説明の中に″第一階層″という表記があるが、【魔王】が元々暮らしていた世界には、文明の技術レベルについて、指標が定められており


第七階層…産業化以前・農耕業主体の時代

第六階層…産業化の時代
(ノアが存在する世界の平均値)

第五階層…原子力の時代
(美幸、悠、バラス、アルキラー、ネプトゥリオの3人が元居た世界の平均値)

第四階層…宇宙進出の時代

第三階層…星間航行が可能な時代
(【魔王】が元居た世界の平均値。
実際魔族の一部は他の惑星に逃げた者も居る。)

第二階層…高度文明

第一階層…理論上の最上位。実質神の領域。



上記にある様に、【魔王】とは文明レベルで差があった為、元々この世界の者からすれば明らかなオーバーテクノロジーであり、異世界組からしてみれば″SF映画″に出てくる存在を相手にしている様なモノであった。


剣であれば動きの″起こり″を。
魔法であれば詠唱の″起こり″を少しでも視認出来れば対処が出来る。

だが【魔王】とその配下は、″未知の武装″、″未知の攻撃″をノーモーションで繰り出す事が出来、凌ぐだけで手一杯だったと言い、更には″時間操作系の能力″を持っていたと言う。

アミスティアはノア同様、手数を重視した超攻撃的戦法。
レドリックは体術と弓を主体とし、近・中・遠距離攻撃を仕掛けるも、それらの殆どを回避されたと言い、それは暗殺者集団等も同様であったらしい。

だからと言って防戦一方だった訳では無く、アミスティアとレドリックは持ち前の戦闘経験を生かし、ノア同様に″認識外からの攻撃″を繰り出し、ツェドは【支配】を用いて、″時間操作系の能力を繰り出した上で【支配】する″と言う離れ業で何とか凌いだと言う。

だが【魔王】は想像以上に強く、負傷者も多く出た為、撤退を選択したと言う。
丁度離れた場所で起こった″大爆発″に乗じ、レドリックの感知系スキルとツェドの【支配】を駆使して無理矢理退路を作って今に至る。と言う。

それら全てを含めた


「「「「「「″かくかくしかじか″って便利で良いなぁ…(一同)」」」」」」


である。





ドゴォッ!

「おふっ!?(レドリック)」

「ええぃっ!後ろがつっかえてるんだから早く出なさいな!
″ヤツ″が追ってきたわよ!(アミスティア)」


ノアとかくかくしかじかで状況説明し合っていたレドリックが穴の中から蹴飛ばされ、後ろから片足で剣を振るうアミスティアが出てきた。


『か、母さん!足折ったみたいだけど大丈「アナタ達もそこから早く逃げなさい!【魔王】が面倒な″ヤツ″を私達に送り付けて来たわ!(アミスティア)」


『ど、どんな「かくかくしかじか!(アミスティア)」


『か、かくかくしかじか…かくかくしかじかぁっ!?』


最早会話とはなっていないが、両者間では情報共有が出来ているので悪しからず。


『『『『ボゴォアッ!』』』』

「ぁうっ!?(アミスティア)」

『か、母っ『バシュンッ!』』


直後、一行が出て来た穴の更に奥から50メルはある″黒い腕″が延び、アミスティアを捕らえた。

するとノアは、ヴァンディットから安静を言い付けられていたのも無視して荒鬼神ノ化身をぶん投げて再び穴の中へと転移していった。
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