ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

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取り敢えず南へ編

怒りに任せた浄化

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~途切れ途切れの記憶~


「お前達が儲けた子供は″不治の病″に罹った。
完治するまでの間、一家全員この村を出て″隔離″する事となった。(???)」

「は、はい、分かりました…」



「大丈夫だ、この子は元気だ。
″不治の病″だろうと直ぐに治るさ。(???)」

「あ″ー…う″ー(???)」

「そう…そうよね…」



「ったく、我が領が最も発病者が多いだと?
まるで我が領内が発生源だと言ってる様なモノではないか。(???)」

「それはここ数年不作で、飢饉によって村人が痩せ細っている為、病気に罹りやすい

「不作は農家の怠慢によるモノだ!作物なぞ土地と水さえあればどうにでもなるだろう?
我の知った事ではないが、面倒事はごめんだ!
″あの地″に発病者と餓死者モドキを″隔離″せよ!
塀を建て、兵を付けて1人も逃すな?(???)」

「…はい…(???)」



「私は派遣された【医師】です。
皆様の健康状態を定期的に確認し、それに見合った治療を施させて貰います。(???)」

「「「「おおお!」」」」



「良いな?【医師】よ。
定期的に症状を確認し、菌種を割出して情報を探れ。
もしかすれば情報商材として他国に売り込めるやもしれん、その後はあの″隔離場″を封鎖する。
良いな?(???)」

「え?あの「良いな?(???)」…はい…(???)」






「お医者さん!
娘が息をしていないの!助けて!」

「っ、分かりました!一先ず『キュア』と『ヒール』を

「待て【医師】、お前の″役割″はそれじゃないだろ?
自分の″役割″に徹しろと″領主様″が言っていただろう?(???)」

「放せ!これ以上見過ごせるか!
お前達は血も涙も無『ゴチュッ!』

「連れてけ!(???)」

「いやあ!止めて!おいしゃさんを連れて行かないで!いやぁあああああっ!」



「で?その後はどうだ?(???)」

「は…″隔離場″で残存しているのは当初の1割にも満たず…
腹を空かし、死した子供で腹を満たした者も

「止めろ、ディナーが不味くなる。
儂が聞きたいのは、″新しく派遣″された【医師】は情報を割出したのか、という事だ。(???)」

…い、いえ、彼等の目の前で【医師】を連れ出した為か一切協力しようとはせず…(???)」

「チッ、最期の最期まで役に立たん連中だ!
ならば完全に″隔離場″を封鎖せよ!外の連中には″餓死者を弔った″とでも

『バンッ!』 

「領主様!【医師】が牢から逃げ出した様です!(???)」

「何だと!?(???)」



「???さん!あなたを救いに来ました!
ここから逃げま…(???)」

「お、おいしゃさ…こ、これは違うの…!
もう食べ物がなくて…殺し合いが始まって…生き残るにはこうするしか…」

「う…あぁ…
と、とにかくここを出ましょう!ここから逃げて奴等が犯した罪の数か『ドシュッ!』ぶはぁ…(???)」

「…へ『ドシュ!』ぇ?」

ドシャッ…



「逃げ出した【医師】を発見。
まだ生き残っていた女諸とも処分しました。(???)」

「よし、外へと通じる3つの随道を全て潰せ。
アンテイカー側には餓死者を埋葬したとでも伝え、伝染病を断つ為に数年は近寄るなと伝えておけ。(???)」

「は。(???)」



ヒュー…ヒュー…

「…お、いひゃさん…すくっへくれる、っへ…
すふっ…」





~とある男の子の記憶~


<…あの子の様子はどうだい…?>

<…3日振りに粥を1匙食べてくれたわ。
食欲が戻ってきたみたい。順調、順調。
今は10日振りに熱が下がったから寝ている所よ。>

<…なぁアミ…?
こんな事言いたくは無いんだが、もう手は尽くしたんじゃないか…?>

<……。>

<…アンタ、もう2週間まともに寝てないだろう?レドも万病に効く霊薬があるという超高難易度ダンジョンに潜っているらしいが、この間行った所のも効果が無かったらしいじゃないか…>

<……。>

<親としては助けてあげたい気持ちは分かるが、あの子を無理に生きさせ続けるのも…どうかと思

<それは…!>

<……。>

<…それは…あの子が決める事よ…>

<…そうかい…
…だけど、薬師を生業にしてきた私から言わせれば、治ったとしても後遺症が残ると思うよ。
…骨と皮だけの身体じゃ、息をするのも辛いハズだからね…>

<…分かってる…分かってるわ…>




ヒュー…ヒュー…

チラッ…


力無く横たわる男の子がベッドの横に置かれた粥の器を覗き込む。

そこにはガリガリに痩せこけ、皮膚が黒ずみ、絶望の表情でこちらを覗き込む男の子の「ぅ″がぁ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″あ″っ!!」

『『『ズバァアアッ!!』』』

〔あ″『ザンッ!』ら″?〕


突如黒い液体の中から呻き声と共に池溜まりと化した広場を真っ二つにする斬撃が出現。

飛び出した斬撃はそのまま目の前にいた黒い涙を流す女性の腹から脳天までをも真っ二つに斬り裂いた。


「おお!ノア殿大丈夫で…(クリストフ)」

「無事だった…か?(ヒュージャ)」


液状化した黒い波からノアが現れた事に安堵する2人であったが


ビチャビチャッ!

「ぅえっ!げぇほっ!
ぐすっ…ヂグショウ!思い出したくないモノを強制的に思い出させやがってぇ!!!」

〔あ、アハハ…どうrい、どうるい!〕

「うるせぇっ!ゲボッ!
この悪霊がぁ…ぁっ!中の人には同情する…が!テメェだけは許さねぇ!ぶっ殺してやるぁ!」


いつもと違い、取り乱した様子のノア。
黒い涙を流した女性に敵意剥き出しで吠える。


「おぇ、ゲェ…お、れの前からさっさと失せろっ!<浄化>ぁっ!」


『『『『シュパァアアアアッ!』』』』


〔ァギャァ″ア″ア″『『『ジュワァアッ!』』』


最後の1発として残していた<浄化>を、ノアは黒い涙を流す女性を視界から消す為に発動。

ノアを中心として放たれた<浄化>は、池溜まりと化した黒い液体と黒い涙を流す女性諸とも一切全てを立ち所に霧散させていった。





ガクッ!

「ゥゲェエッ!」ビチャビチャッ!

「だ、大丈夫か…?(ヒュージャ)」

「ノ、ノア殿…?(クリストフ)」


黒い液体が消失し、剥き出しとなった地面に膝から崩れ落ちつつ吐瀉物を撒き散らすノア。

後方待機していたヒュージャとクリストフの2人が心配して歩み寄ってくる。




「ぅ、あああああああっ!」ビュンッ!

「ぅぁっ!?(ヒュージャ)」

ガッ!「落ち着きなされノア殿!(クリストフ)」


近付いてきたクリストフに剣を振るう強硬状態のノア。
寸での所でクリストフがノアの腕を取る。


「御許し下されよ!(クリストフ)」

ドゴッ!「っがっ!?」


クリストフは先に謝罪した上でノアの顔面をぶん殴る事にした。


「…落ち着かれましたか?(クリストフ)」

「はぁ…はぁ…ク…リストフ…?
あ、あれ?僕は一体…」

「…良かった…のか?
…取り敢えず落ち着いたみたいだが…(ヒュージャ)」


強行策ではあるが、ノアを正気に戻す事が出来た。


「…ぁ、が…」ガクッ!

「っ!莫大な魔力を一気に使った影響だ!
取り敢えず一旦退いて魔力回復を『『『ゴボゴボゴボ…』』』

「「「っ!?」」」


正気に戻ったものの、<浄化>使用による莫大な魔力消費によって脱力状態となったノアが再び崩れ掛ける。

クリストフが支え、ヒュージャは後退を促すが、前方からゴボゴボと嫌な音が聞こえてきた。

音のした方を見ると、先程黒い涙を流した女性が立っていた盛り土の様な場所には″巨大な魔石″が浮かび、そこからゴボゴボと黒い液体が湧き出していた。





~その頃ノアの中に居る鬼神は~


『…取り敢えず正気に戻ったが…
どうやら一筋縄じゃいかないみてぇ…ん?
″コレ″何だ…?
…え?何だこの″【固有スキル】″は…俺知らねぇぞ…?』
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