ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

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取り敢えず南へ編

近所のお友達

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~アルゴダ正門~


「おや?3人組パーティか。この街には何をしに?(門兵)」

「俺達は南からやって来てアンテイカーを経由して獣人国に行こう思ってたんだ。
ほら新種族にも会ってみたいし、ダンジョンで稼げたら、ってな。
はい、冒険者カード。こっちの2人はパーティメンバーだ。(【盾撃】タク)」

「ふむふむ…よし、通って良いぞ。
それとそこの子、その狼達をむやみやたらに吠えさせないでくれよ?
羊は臆病な生き物だからね。(門兵)」

「戦闘時以外は口輪を着けてますので大丈夫です。
レトリー、コーギー、羊さんに吠えちゃダメだからね?(【戦闘飼(バトルテイマー)】ミイ)」

バウ。(レトリー)
わふ。(コーギー)

「もー歩き疲れて足が棒よ。
今日明日ここで休んだら、カステロにも寄って少し体を休めに行こうよ。(【魔術姫】マール)」

「「それが良い。」」


ノア達が牧草地で依頼を行っている頃、アルゴダの正門に1組のパーティが訪れていた。

全員が今年冒険者になったばかりの新人冒険者ではあるものの、パーティの戦力としては中級冒険者としての素質があると、立ち寄った冒険者ギルドからは太鼓判を押されている者達である。


『『パシン、パシンッ!』』
『『『パシィンッ!』』』(牧草地の方から破裂音と閃光。)


「ん?この音は…?(【盾撃】タク)」

「牧草地にサンダ・ライトが出て誰かが対処しているのだろう。
唸り声も聞こえてきている事から、サンダ・ハウンドも出て来たのかもな。
…それにしても数が多い…応援が必要かもな…(門兵)」


小規模ではあるが多発的に発生している雷の雷鳴が門の所まで響いてくる。
応援に向かおうと考えている様子の門兵であるが、この場に門兵は1人しか居ない。

離れる訳にもいかないのでどうしようか思案していると


「じゃあ俺達が行って確認してきますよ。(【盾撃】タク)」

「え?良いのか?
一応サンダ・ライトは中級冒険者クラスだが…(門兵)」

「私達、パーティ単位では中級冒険者相当と言われてるので大丈夫です。(【戦闘飼(バトルテイマー)】ミイ)」

「うぇええぃ!こっから歩くのぉ!?(【魔術姫】マール)」


1人だけ反対しているものの、【盾撃】のタクと言うパーティのリーダーが既に駆け出していった為、渋々ながら音と閃光のする牧草地へと向かっていくのだった。





~牧草地~


キンッ!(荒鬼神ノ化身を納刀。)

『『『『パシュゥンッ!』』』』(サンダ・ライト、サンダ・ハウンド霧散。)

「ふぅ。」


「おわー、凄ぇな…(【拳士】バーナード)」

『『『ヂヂヂヂ!』』』(毒草タイプの『プラントラット』達の鳴き声。)

シュコシュコ…(『養魔水』を地面に散布。)

「数が全く不利になってないわね…
まぁだからこそ私達が作業出来てるのだけど…(【園芸】シルファー)」


サンダ・ライトを始末する→属性石を求めてサンダ・ハウンドがやって来る。の流れが出来つつあり、勿論の事ノアは苦戦せずに半ば作業と化していた。

ノアが全てのモンスターの敵視を請け負っている為、【拳士】バーナードは毒草タイプの『プラントラット』を捕獲し、【園芸】シルファーは『養魔水』を安全に散布していた。

だが始まりがあるものには終わりがあるもの。
サンダ・ライトとサンダ・ハウンドは徐々にその姿を消し、辺りは暗闇に包まれるのであった。


「18、19、20…他にもあるだろうけど砂粒サイズだから分からないな…」

「いやいや…5個も取れれば儲けものと言われているのだから十分過ぎる量だぞ…
と言うか、戦闘力もそうだが判断力があまりにも早過ぎる…
その歳で一体どうやって身に付けたのだ?
俺は【拳士】故、回避力や判断力を獲得したいのだがイマイチこう…な?(【拳士】バーナード)」


毒草タイプの『プラントラット』を捕獲用麻袋に仕舞ったバーナードが興味深げにノアに相談してきた。

歳が一回り位上であるハズのバーナードだが、二つ名持ちとは言え、歳下のノアに教えを乞うのは中々に珍しいと言える。


「はは、僕の両親が『考えてたら殺られる』ってレベルの強さだったので自然と身に付いただけですよ。」

「そ、そんなにか…?(【拳士】バーナード)」

「えぇ、両親は村の子供達にも稽古を付けてたんですけど、そこそこ育った子達と僕とが束になっても敵わなかったですから。」

「「うへぇ…」」


ノアの村では、週替わりに両親から『地獄の青空教室』を開催され、何れ冒険者になる子達を中心に稽古が行われていると言う。

ノア程ではないが、子供達にもみっちりと稽古が付けられているので、冒険者として村を出る際は他の村の子達とは気配の違う歴戦の雰囲気を漂わせていると言う。


「まぁ明らかに格上と分かる人達に声を掛けて訓練してみるのが良いと思いますよ。」

「なる程、超荒療治と言う訳だな。(泣)」


ノアのタメになり難いアドバイスを貰ったバーナードは、ダメ元でノアに稽古を付けて貰おうか少し頭に浮かんでいたのだが


<ザッザッザッザッ!>

「ん?誰か来るな…
騒がしかったから応援の人でも来…ん?この気配…」



~それから遅れる事10秒後~


『『『ザッザッザッザッ!』』』

「光が消えた!
どうやら片付いたらし…あれ?この反応…(【盾撃】タク)」

「どうしたのタク…あ!(【魔術姫】マール)」

ウォンッ!(レトリー)
わぉん!(コーギー)

「え!?嘘!マジ!?(【戦闘飼(バトルテイマー)】ミイ)」


閃光と音を頼りに現場に向かっていた3人組パーティは、この先に居るノアの反応に、各々驚きの声を上げていた。


「ははっ!マジかよ!『ガシャッ!』こりゃ挨拶に行かねぇとな!(【盾撃】タク)」

「私は参加しないわよ!牧草地の中で暴れられないからね!あと足痛い。(【魔術姫】マール)」

「レトリー、コーギー!先行ってて良いよ!(【戦闘飼(バトルテイマー)】ミイ)」

『『ウォンッ!』』シタタタタタタッ!


3人は減速する所か速度を上げ、【盾撃】のタクは背中に背負っていたヒーターシールドを手に持ち、【戦闘飼(バトルテイマー)】のミイは相棒の狼レトリーとコーギーを先に行かせつつ手に鞘に納めた小剣2本を取り出していた。

【魔術姫】のマールは疲労の為、これから2人が行おうとしている事には参加しない様子であった。





「ちょ、ちょぉい!
何か別のモンスターが来てるわよ!?(【園芸】シルファー)」

「安心して下さい、口輪が付いてますから。」

「あ、ホントだ…じゃなくて!(【拳士】バーナード )」

ウォオオン!
がぉおお!


バーナードのツッコミの間も無く、ノアに向かってきたレトリーとコーギーは真っ直ぐノアに飛び掛かっていった。


クゥ~ン!クゥ~ン!(レトリー)
わふわふ!(コーギー)

『『わしゃわしゃ!』』

「よーしよしよし!
久し振りだなぁ君達!元気にしてたかぁ!」

タッタッタッ!

「あぁもう!分かってたけどジャレに行ったの、ねっ!(【戦闘飼(バトルテイマー)】ミイ)」

シュンッ!(鞘に納めた小剣を振るう。)

ガチッ!(小剣を歯で受け止める。)

「わぁああああっ!待って待って!噛み砕かないで!(【戦闘飼(バトルテイマー)】ミイ)」

「はみふだふふぁ!(噛み砕くか!)」


レトリーとコーギーの2頭が飛び掛かり、前後から挟まれたノアは、ミイの振るった一撃を歯で受け止め事なきを得る。


「え?え?
君達って知り合いなのか?(【拳士】バーナード)」

「へへ、ほなひむふぁのともはちへふ。(えぇ、同じ村の友達です。)」

「え?何て?(【園芸】シルファー)」
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