944 / 1,117
取り敢えず南へ編
旅の同行者○ ハーレム✕
しおりを挟む
ダダダダダダッ!
「ぅおおおーい!避けんじゃねぇーぞぉーノアーっ!(タク)」
「逃げる訳無いだろ!来いよタク!」
「<シールドアサルト>!(タク)」ドンッ!
「君達ちょっとゴメンよ。」
クゥン。(レトリー)
わふ。(コーギー)
ヒーターシールドを両手持ちしてノアへと突撃を開始したタクに対し、ジャレついてきた2頭を一旦引き離し、左手を前に掲げた。
『『ドズンッ!』』
「うぉっ!?…相変わらず岩みたいに動かないな!(タク)」
「お、重っ。力増した?」
<シールドアサルト>で突撃してきたタクはノアの左手でビタ止めされ、軽く宙に浮く。
前にも似た状況があったのだろう、タクは歯噛みしていた。
タッタッタッ…
「はぁ、はぁ…うわー、ビタ止まりじゃん。
タク村出てからパワー増したのにねぇ。(マール)」
「ってかノア全く鈍って無いじゃん…
流石【鬼神】って感じ。
『のんびりやる』っつって、今年の村のメンツで最速で頭角を現すだけあるよ。(ミイ)」
へとへとな様子で漸くこの場に辿り着いたマールはミイと合流。
ノアが【鬼神】と言う二つ名持ちなのは知っている様子であった。
「久し振りだなタク、皆。」
「元気にしてたか、ノア。
噂は聞いてっぞ、方々で色々と活躍してるらしいじゃん。(タク)」
「『冒険者になったらのんびりしたい。』
何て言ってたのは何処の誰だったっけ?(マール)」
「噂だけならまるっきり逆の道進んでんじゃん。(ミイ)」
「うん…全くその通りで反論も出来ないよ…」
武装を解除し、お互いに顔を見合わせて4ヶ月振り(何なら1話振り)の再会を讃え合った。
「と言うか、3人共出立した頃に組んだパーティ編成のままなんだね?」
「いや?何回か人入れて4~5人組パーティになったりしたんだけど、他の村ではウチらの村みたくみっちり訓練してこなかったからか、着いて来れずにごめんなさい、って事になったわ。(ミイ)」
「『何で半日近く戦闘出来るんだ?』
『3時間ぶっ通しで走って息切れしないのはおかしい。』
『このパーティに居たら体を壊してしまう。』
って、捨てゼリフ吐いて皆抜けて行ってこの3人に落ち着いたって訳よ。(マール)」
「…俺達の村、普通じゃなかったんだな…(苦笑いのタク)」
「「「ははは…(苦笑い)」」」
同郷同士だから分かる中と外との差異に、4人は苦笑いを上げる事しか出来なかった。
「…と、すまんタク、今依頼の途中だった。
大体依頼内容は達成したから一旦報告に行くとするよ。」
「「気にしなくて良いよー。(気を遣うバーナードとシルファー)」」
「そういや俺達も街に来たばかりで宿すら決まってなかったんだ。
何処の宿に停まってるんだ?俺達もそこの宿にしようと思ってるんだが。(タク)」
「実は今訳あって高級宿に停まってるんだ。」
「あら、高級宿?どれ位の?(マール)」
「1泊20。」
「「「え?」」」
「1泊20。」
「「「お、ふーん…」」」
流石に3人の財布的に厳しかったらしく、同じ宿に宿泊というのは断念する事になった。
「それじゃあさノア、明日予定空いてる?
街をぶらつきながら話しようよ。(ミイ)」
「あぁ、良いけど、″皆″に聞いてからでも良いかな?」
「「「皆?」」」
「あ、今僕と一緒に旅してる人達が居るんだ。」
「「「嘘ぉっ!?」」」
同郷の3人はノアが【ソロ】である事も知っているし、協力・共闘関係を持つと弱体化する事も知っているので、旅の同行者が居る事に本日一番驚いていた。
~冒険者ギルドに報告後~
「「またよろしく~。(バーナードとシルファー)」」
「はーい。」
「…なぁノア?本当に同行者居るの?(タク)」
「あぁ、居るよ。
…あ、そうか、言っておくけど基本的に戦闘は僕がやってるだけで、同行者の彼女達は非戦闘職だよ。」
「「「あ、なーんだ。…ん?″彼女達″…?」」」
「え?あ…」
~翌日の昼頃・高級宿『羊の数え歌』前~
「えーっと、こちらが同行者の1人、吸血鬼のヴァンディットさん。」
「初めまして、ヴァンディットです。(ヴァンディット)」
「こちらが2人目、見た目は普通の少女だけど、機械の体を持つラインハードさん。」
「よろろ~。
色々あって旅に同行してまーす。(ラインハード)」
「この子は商人見習い(メルカドール)として僕のクランで一時的に預かっている女の子のミリアちゃん。」
「ミリアです。
ノアさんには幾度かお世話になっていて、その縁で同行させて貰っています。(ミリア)」
「そして今の所最後になるけど、こちらの女性は彼女の1人、サキュバスのミダレさんとその遣い魔のイスクリード。」
「は、初めまして、ノア君とお付き合いさせて貰っていますミダレと言います。(ミダレ)」
《イスクリードだよー。よろしくねー。》
夜が明け、朝日が昇り街に人々が溢れ、各所から活気のある声と糸車の心地好い音が鳴り響くアルゴダの街のとある一画、3人に伝えた高級宿『羊の数え歌』前ではノア達一行が待機し、同郷の3人組パーティと合流した。
ちなみに前夜、ノアのトラウマを解消しようと躍起になっていたミダレだが、ノアの帰りが遅く、用意された部屋のベッドが心地好すぎたというのもあっていつの間にかグッスリと眠ってしまったのだった。
昼近くになって気持ち良く起床したミダレを、目の下に隈を付けたノアが笑みを浮かべて迎えてくれた時は、枕を頭に抱えて再びベッドに潜り込んでしまったと言う。
そんなこんなありつつ、ノアから会わせたい人達が居ると言うので、クランの皆を連れて高級宿『羊の数え歌』前に集合した訳である。
「「「わー!凄ぇー!ハーレムだー!」」」
「ちょ、おいバカ止めろ!そういう集まりじゃないんだって!」
この場に居ないクリストフを除けば、ノア以外美女と美少女しか居ない為、ハーレムと思われても仕方の無い事と言えよう。
「…ノア、良いんだよ隠さなくても。
昔大変だったもんな、今を謳歌しているみたいで俺は嬉しいよ。(温かい目のタク)」
「隠してないし、ハーレムでは無い!
それと生温かい目を向けるなタク!」
「そっか、ノアの夢って″のんびり『彼女達と』過ごす″事だったんだね、おめでとう。(マール)」
「おいおい付け足すな!付け足すな!
勝手に僕の夢を改変すんな!」
「吸血鬼に機械(?)にサキュバス…?
何?種族全制覇目指すの?巨人族の居る所教えようか?(ミイ)」
「勝手にそんな野望を作るな!
っていうかハーレムじゃないぞ!イスクリードはオスだし!」
《あ、ボク夢魔だからオス・メスの概念無いよ?》
「ちょおい!
ここに来て梯子外さないでくれ!」
どう足掻いてもハーレムと言う認識が変わりそうに無い状況に陥りそうだったのだが、ここで
『『『『ダカダッ!ダカダッ!ダカダッ!ダカダッ!』』』』
「ファマス殿のお帰りだ!門を開けよ!(門兵1)」
「良くぞご無事で!(門兵2)」
「【鬼神】殿の従者、クリストフ殿のお陰だ!
大きな混乱も無く話が決着したのだ!(ファマス)」
「ははは!お世辞が御上手ですなファマス殿!
シトラ嬢を思うファマス殿の想いが天に通じただけで御座いますぞ!(クリストフ)」
ロウバンドに制裁をしに向かっていたファマスとその兵達、クリストフ達が丁度街に帰還したのであった。
「あ、あのキノコが最後のクランメンバーのクリストフだよ。」
(((何っ…あの…何っ…)))
人間サイズのエリンギ、クリストフがクランメンバーだと聞かされた同郷3人組は、この集まりがハーレムでは無いと信じる事となった。
「ぅおおおーい!避けんじゃねぇーぞぉーノアーっ!(タク)」
「逃げる訳無いだろ!来いよタク!」
「<シールドアサルト>!(タク)」ドンッ!
「君達ちょっとゴメンよ。」
クゥン。(レトリー)
わふ。(コーギー)
ヒーターシールドを両手持ちしてノアへと突撃を開始したタクに対し、ジャレついてきた2頭を一旦引き離し、左手を前に掲げた。
『『ドズンッ!』』
「うぉっ!?…相変わらず岩みたいに動かないな!(タク)」
「お、重っ。力増した?」
<シールドアサルト>で突撃してきたタクはノアの左手でビタ止めされ、軽く宙に浮く。
前にも似た状況があったのだろう、タクは歯噛みしていた。
タッタッタッ…
「はぁ、はぁ…うわー、ビタ止まりじゃん。
タク村出てからパワー増したのにねぇ。(マール)」
「ってかノア全く鈍って無いじゃん…
流石【鬼神】って感じ。
『のんびりやる』っつって、今年の村のメンツで最速で頭角を現すだけあるよ。(ミイ)」
へとへとな様子で漸くこの場に辿り着いたマールはミイと合流。
ノアが【鬼神】と言う二つ名持ちなのは知っている様子であった。
「久し振りだなタク、皆。」
「元気にしてたか、ノア。
噂は聞いてっぞ、方々で色々と活躍してるらしいじゃん。(タク)」
「『冒険者になったらのんびりしたい。』
何て言ってたのは何処の誰だったっけ?(マール)」
「噂だけならまるっきり逆の道進んでんじゃん。(ミイ)」
「うん…全くその通りで反論も出来ないよ…」
武装を解除し、お互いに顔を見合わせて4ヶ月振り(何なら1話振り)の再会を讃え合った。
「と言うか、3人共出立した頃に組んだパーティ編成のままなんだね?」
「いや?何回か人入れて4~5人組パーティになったりしたんだけど、他の村ではウチらの村みたくみっちり訓練してこなかったからか、着いて来れずにごめんなさい、って事になったわ。(ミイ)」
「『何で半日近く戦闘出来るんだ?』
『3時間ぶっ通しで走って息切れしないのはおかしい。』
『このパーティに居たら体を壊してしまう。』
って、捨てゼリフ吐いて皆抜けて行ってこの3人に落ち着いたって訳よ。(マール)」
「…俺達の村、普通じゃなかったんだな…(苦笑いのタク)」
「「「ははは…(苦笑い)」」」
同郷同士だから分かる中と外との差異に、4人は苦笑いを上げる事しか出来なかった。
「…と、すまんタク、今依頼の途中だった。
大体依頼内容は達成したから一旦報告に行くとするよ。」
「「気にしなくて良いよー。(気を遣うバーナードとシルファー)」」
「そういや俺達も街に来たばかりで宿すら決まってなかったんだ。
何処の宿に停まってるんだ?俺達もそこの宿にしようと思ってるんだが。(タク)」
「実は今訳あって高級宿に停まってるんだ。」
「あら、高級宿?どれ位の?(マール)」
「1泊20。」
「「「え?」」」
「1泊20。」
「「「お、ふーん…」」」
流石に3人の財布的に厳しかったらしく、同じ宿に宿泊というのは断念する事になった。
「それじゃあさノア、明日予定空いてる?
街をぶらつきながら話しようよ。(ミイ)」
「あぁ、良いけど、″皆″に聞いてからでも良いかな?」
「「「皆?」」」
「あ、今僕と一緒に旅してる人達が居るんだ。」
「「「嘘ぉっ!?」」」
同郷の3人はノアが【ソロ】である事も知っているし、協力・共闘関係を持つと弱体化する事も知っているので、旅の同行者が居る事に本日一番驚いていた。
~冒険者ギルドに報告後~
「「またよろしく~。(バーナードとシルファー)」」
「はーい。」
「…なぁノア?本当に同行者居るの?(タク)」
「あぁ、居るよ。
…あ、そうか、言っておくけど基本的に戦闘は僕がやってるだけで、同行者の彼女達は非戦闘職だよ。」
「「「あ、なーんだ。…ん?″彼女達″…?」」」
「え?あ…」
~翌日の昼頃・高級宿『羊の数え歌』前~
「えーっと、こちらが同行者の1人、吸血鬼のヴァンディットさん。」
「初めまして、ヴァンディットです。(ヴァンディット)」
「こちらが2人目、見た目は普通の少女だけど、機械の体を持つラインハードさん。」
「よろろ~。
色々あって旅に同行してまーす。(ラインハード)」
「この子は商人見習い(メルカドール)として僕のクランで一時的に預かっている女の子のミリアちゃん。」
「ミリアです。
ノアさんには幾度かお世話になっていて、その縁で同行させて貰っています。(ミリア)」
「そして今の所最後になるけど、こちらの女性は彼女の1人、サキュバスのミダレさんとその遣い魔のイスクリード。」
「は、初めまして、ノア君とお付き合いさせて貰っていますミダレと言います。(ミダレ)」
《イスクリードだよー。よろしくねー。》
夜が明け、朝日が昇り街に人々が溢れ、各所から活気のある声と糸車の心地好い音が鳴り響くアルゴダの街のとある一画、3人に伝えた高級宿『羊の数え歌』前ではノア達一行が待機し、同郷の3人組パーティと合流した。
ちなみに前夜、ノアのトラウマを解消しようと躍起になっていたミダレだが、ノアの帰りが遅く、用意された部屋のベッドが心地好すぎたというのもあっていつの間にかグッスリと眠ってしまったのだった。
昼近くになって気持ち良く起床したミダレを、目の下に隈を付けたノアが笑みを浮かべて迎えてくれた時は、枕を頭に抱えて再びベッドに潜り込んでしまったと言う。
そんなこんなありつつ、ノアから会わせたい人達が居ると言うので、クランの皆を連れて高級宿『羊の数え歌』前に集合した訳である。
「「「わー!凄ぇー!ハーレムだー!」」」
「ちょ、おいバカ止めろ!そういう集まりじゃないんだって!」
この場に居ないクリストフを除けば、ノア以外美女と美少女しか居ない為、ハーレムと思われても仕方の無い事と言えよう。
「…ノア、良いんだよ隠さなくても。
昔大変だったもんな、今を謳歌しているみたいで俺は嬉しいよ。(温かい目のタク)」
「隠してないし、ハーレムでは無い!
それと生温かい目を向けるなタク!」
「そっか、ノアの夢って″のんびり『彼女達と』過ごす″事だったんだね、おめでとう。(マール)」
「おいおい付け足すな!付け足すな!
勝手に僕の夢を改変すんな!」
「吸血鬼に機械(?)にサキュバス…?
何?種族全制覇目指すの?巨人族の居る所教えようか?(ミイ)」
「勝手にそんな野望を作るな!
っていうかハーレムじゃないぞ!イスクリードはオスだし!」
《あ、ボク夢魔だからオス・メスの概念無いよ?》
「ちょおい!
ここに来て梯子外さないでくれ!」
どう足掻いてもハーレムと言う認識が変わりそうに無い状況に陥りそうだったのだが、ここで
『『『『ダカダッ!ダカダッ!ダカダッ!ダカダッ!』』』』
「ファマス殿のお帰りだ!門を開けよ!(門兵1)」
「良くぞご無事で!(門兵2)」
「【鬼神】殿の従者、クリストフ殿のお陰だ!
大きな混乱も無く話が決着したのだ!(ファマス)」
「ははは!お世辞が御上手ですなファマス殿!
シトラ嬢を思うファマス殿の想いが天に通じただけで御座いますぞ!(クリストフ)」
ロウバンドに制裁をしに向かっていたファマスとその兵達、クリストフ達が丁度街に帰還したのであった。
「あ、あのキノコが最後のクランメンバーのクリストフだよ。」
(((何っ…あの…何っ…)))
人間サイズのエリンギ、クリストフがクランメンバーだと聞かされた同郷3人組は、この集まりがハーレムでは無いと信じる事となった。
33
あなたにおすすめの小説
ダンジョントランスポーター ~ 現代に現れたダンジョンに潜ったらレベル999の天使に憑依されて運び屋になってしまった
海道一人
ファンタジー
二十年前、地球の各地に突然異世界とつながるダンジョンが出現した。
ダンジョンから持って出られるのは無機物のみだったが、それらは地球上には存在しない人類の科学や技術を数世代進ませるほどのものばかりだった。
そして現在、一獲千金を求めた探索者が世界中でダンジョンに潜るようになっていて、彼らは自らを冒険者と呼称していた。
主人公、天城 翔琉《あまぎ かける》はよんどころない事情からお金を稼ぐためにダンジョンに潜ることを決意する。
ダンジョン探索を続ける中で翔琉は羽の生えた不思議な生き物に出会い、憑依されてしまう。
それはダンジョンの最深部九九九層からやってきたという天使で、憑依された事で翔は新たなジョブ《運び屋》を手に入れる。
ダンジョンで最強の力を持つ天使に憑依された翔琉は様々な事件に巻き込まれていくのだった。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!
さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。
冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。
底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。
そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。
部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。
ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。
『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?
さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。
僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。
そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに……
パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。
全身ケガだらけでもう助からないだろう……
諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!?
頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。
気づけば全魔法がレベル100!?
そろそろ反撃開始してもいいですか?
内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!
ブラック企業で心身ボロボロの社畜だった俺が少年の姿で異世界に転生!? ~鑑定スキルと無限収納を駆使して錬金術師として第二の人生を謳歌します~
楠富 つかさ
ファンタジー
ブラック企業で働いていた小坂直人は、ある日、仕事中の過労で意識を失い、気がつくと異世界の森の中で少年の姿になっていた。しかも、【錬金術】という強力なスキルを持っており、物質を分解・合成・強化できる能力を手にしていた。
そんなナオが出会ったのは、森で冒険者として活動する巨乳の美少女・エルフィーナ(エル)。彼女は魔物討伐の依頼をこなしていたが、強敵との戦闘で深手を負ってしまう。
「やばい……これ、動けない……」
怪我人のエルを目の当たりにしたナオは、錬金術で作成していたポーションを与え彼女を助ける。
「す、すごい……ナオのおかげで助かった……!」
異世界で自由気ままに錬金術を駆使するナオと、彼に惚れた美少女冒険者エルとのスローライフ&冒険ファンタジーが今、始まる!
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる