ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

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取り敢えず南へ編

目覚め悪。

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~ノアが眠りについてから4日、昼頃の高級宿『羊の数え歌』室内~


くかー…(ノアの寝息)

「…かれこれノア殿が寝込んで4日…
流石に少し心配になって失礼を承知で確認しに来たが…(ファマス)」

「…本当にぐっすり眠られてますのね…
4日前まであった隈も無く、血色も良いですわね…(フィラ)」

「健康状態は良いのですか?(シトラ)」

「健康面はヴァンディット嬢が、精神面(夢)はミダレ嬢が毎日確認しておりますが、問題無いとの事ですぞ。(クリストフ)」

「幼少期の夢で魘されていた件だけど、もう大丈夫そうっちゃ。
確かに辛い記憶ではあったけど、両親さんや村の人達に優しく看病されてた時の記憶が混在して、それによって反映される夢が緩和されたみたいっちゃよ。(ミダレ)」

《君達(タク、ミイ、マールの3人)が親に黙って契約者様に会いに来た時の夢も見ていたよ。》

「え!マジか、良く覚えてたんだなノア。(タク)」
「あれよね?屋根伝いに忍び込んだ時のヤツ。(ミイ)」
「そうそう…後で思いっ切り叱られたけどね…(マール)」


ノアが寝込んでから早4日。
流石に心配になってやって来たファマス一家と、毎日足繁く通う同郷3人組パーティ。

ヴァンディットはノアが寝込んでいる間の健康チェックを行い、ミダレと使い魔のイスクリードは、ノアが悪夢を見ていないか、悪霊の残滓が残っていないかの確認に、連日ノアの夢に侵入していた。

幼少期の夢を全く見ていない訳では無いが、今までの様に辛い面だけをピックアップした夢では無く、辛い中に両親との楽しい想い出、友達から励まされた際の記憶等も同時に反映される事で、結果的に克服へと向かっているという。


「そうですか…
ならば我々は一旦戻りましょう。
騒がしくしては安眠を妨げてしまうでしょうし。(フィラ)」

「そうしよう、何かあったら何でも申し付け下され。(ファマス)」

「また来ますねキノコさん。(シトラ)」

「はいですぞ、シトラ嬢。(クリストフ)」

「それじゃあ俺達も依頼に戻るか。(タク)」
「そうね、まだ3つも依頼残ってるし、レトリーとコーギーも待たせてるし。(ミイ)」
「そうね。それじゃ彼女さん、ノアをお願いしますね。(マール)」

「は、はひ。(ミダレ)」


ノアの状態を確認し、心配無さそうであった為、宿を出て各々が日常へと戻ろうとした正にその時であった


『『『グラッ!』』』(突然の揺れ)


ガバッ!「ふがっ!?(ノア起床)」

「「「「「「「きゃっ!?」」」」」」」
「おわっ!?(ファマス)」
「ぬ?(クリストフ)」
「ぅおっ!?地震か!?(タク)」


突如として宿を大き目な揺れが襲う。
但しグラグラとした継続的な揺れでは無く1発だけ大きく揺れた感じである。

その揺れで4日に渡り眠り続けていたノアが目を覚ます。

ファマスとフィラはシトラを庇う様にしてしゃがみ、クリストフは特に変化無く、ヴァンディットとミイ、マールはお互いに手を繋いで屈み、ミダレは思わずイスクリードを抱き抱えて固まっていた。


「ん…?んん…?」

「あ…ノア君おはよ…(ミダレ)」
《何か地震っぽかった、まだ寝てて良いよ。》

「…そう…」モソモソ…


寝ぼけ眼のノアがイスクリードに促され、再びベッドに潜り込んで二度寝しようとしたが


バァンッ!

「皆、無事?(ミコト)」

ガバッ!「うぇぅっ!?(完全にノア起床)」

「ドアを蹴破るな音を立てるな静かにせぃっ!(ファマス)」

「貴方もよ、ファマス!(フィラ)」


大揺れによって慌ててやって来たミコトが大きな音と共にドアを蹴破って来た事でノアは完全に目を覚ます事となった。





ノビ~…

「う~~~~~~ん…(伸びをするノア)」

「ノア君おはよう。良く寝れたっちゃが?(ミダレ)」

「…『ガバッ!(ミダレに抱き付く)』。」

「え?あ、あの、ノアく「ありがとうミダレ。君のお陰だよ。」
…ほ、殆どイスクリードと鬼神さんのおか「愛してる。」…っ、ぅん…(ミダレ)」ゾクゾク…


目覚めは悪かったが気持ちの良い起床のノアは、起き抜け早々ミダレに抱擁。

気持ち良く寝れたという事はミダレとイスクリードによる悪霊の排除が成功したという事を意味している為、それに対する感謝の気持ちを伝えた形である。

ちなみにこの時ミダレの腹部にある淫紋が大きく反応。
急性精気中毒とはまた違った何とも言えない多幸感に全身を震わせていた。


『『『『『『『ニマニマ』』』』』』』

「あ。」


そんなやり取りをこの部屋に居た全員が目撃。
温かい目で見守るのだった。





~外~


ノビ~。

「ん~~~~~、4日振りの外は清々しいな~…(伸びをするノア)」

「それにしてもさっきの何だったんだ…?
地震とは少し違うみたいだったが…(タク)」

「何処かで大規模戦闘でもあったのかしら…?(マール)」


部屋を出て外に出る一行。
ファマス達は先程の揺れに対して街の各所で確認を取り、タク達は依頼に戻るとの事。

ノアは昼時という事もあって食事に向かう事にした。
だがその前に


パタパタ…

「あ、起きたんだねノア君。(ラインハード)」

にゃーご。

「よぉ寝とったのぅ。(バド)」
「隈が取れとるな。(ルド)」
「つまりは嬢ちゃんが上手くやったんじゃな。(ロイ)」


街で金属製品の修理依頼を行っていたラインハードとペットのニャーゴ、ドワーフ3人組が合流。

ドワーフ3人組は2日前にアルゴダに到着し逗留。毎度の事ながら、ノアが目覚めるまで連日酒場に入り浸っていたらしい。


「いやー、びっくりしたよ。地震なんて数百年振りだったからニャーゴちゃんを思わず抱き締めちゃったよ。(ラインハード)」

にゃーご。

「じゃがさっきのは地震とは違かったのぅ。(バド)」
「戦闘音とも違うし、響き方がかなり遠方からじゃったな。(ルド)」
「あれじゃねぇか?【魔王】が何かやらかしたんでねぇが?(ロイ)」←当たり


この時はまさか本当に【魔王】の仕業だとは誰も思っていなかったが、翌日に再び【魔王】から全世界に向けた報が知れ渡る事になるのだった。

ちなみに先程の揺れだが、獣人国や王都でも観測されたが(龍宮城では確認されず)どこで発生したモノかは分からなかった。

だが、獣人国と王都との中間地点にある街アルバラストから、西方の空に巨大な煙が立ち昇っているのが見え、それによって発生源が【勇者】の故郷イグレージャ・オシデンタルである事が判明したのであった。

獣人国、王都側から確認の為人員がイグレージャ・オシデンタルに向けて発ったのは、半日後の事であった。
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