ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

.

文字の大きさ
977 / 1,124
ヴァリエンテ領・大規模氾濫掃討戦編~街(前哨基地)建設~

夜営地到着。しかし

しおりを挟む
ヒュカッ!(荒鬼神ノ化身を振り抜く。)

カッ、カカ『サンッ!』カカッ…(『サモン・スケルトン』の鳴き声) 

『『『シュボァアッ!』』』(断ち斬られた『サモン・スケルトン』炎上。)


「一先ず落ち着いた様ですな。(クリストフ)」

バリンボリン、ゴリン。(『マンダ・スケルトン』咀嚼中。)

《この蛇歯応え良かったのにもう食べ終わってしまいましたわ。》モシャモシャ。 

キン。(納刀。)

「クリストフ、グリードありがとう。
皆さんの方は大丈夫ですか?」

「えぇ全く…
こっちが動くよりも早くノア君の方で対処してくれたから被害は0よ。
…にしてもおかしいわね…数日前にここを通った時はここまでじゃなかったのに…(ライリ)」


ノアの素早い行動のお陰でスケルトン関連の一件が終わり、状況確認中の一行。

ライリの話では、スケルトンやゾンビ等のアンデットモンスターが出てくる事はあっても、これ程までの襲撃は無かったとの事。


「…もしや何処かを起点として、アンデットモンスターが湧いてるのではないですか?(クリストフ)」

《アンテイカーと似たパターンという事?》

「あー、そのパターンは大いにありそう…
だとしたら非常にマズイ。
下手したらこの地域一帯がダンジョン化する事態だぞ…?」

「え?ちょ…アンテイカー?ダンジョン化?
一体何の話を…?
一先ず落ち着いて下さい、話が飛躍しすぎですって。ダンジョンはそんな簡単に発生しませんよ。(ライリ)」


【勇者】軍関連の騒動や【魔王】の動向、【勇者】の安否等に埋もれてこの場に居るライリ含めた王都の者達は、アンテイカーでの悪霊騒動に関する情報は持ち合わせていなかった為、安易な選択を取る事になる。

後に彼等はこの時の事を後悔する事になる。

アンテイカーでの一件を経験したノア達の考えは殆ど当たっており、周辺に点在している被害の全容がはっきりしていない5つの村々を起点として″周辺地域のダンジョン化″が進行していた。

【勇者】軍が実際に襲撃し、被害を受けた村は2つなのだが、放置された死体に低級の霊や悪霊が取り憑き、ゾンビとなって周辺の村々を襲っていった。

ちなみに現在ノア達が居る場所から林の方に1分程行くと、<気配感知>のギリギリ範囲内に村の生存者1名を感知出来るのだが、この場に居る者達は知る由も無かった。

彼等が″周辺地域のダンジョン化″に気付くのは約1ヶ月後。

ダンジョンコアが形成され、それを守護する為、全身から恐怖を振り撒くモンスター『スプレッダードラゴン・スケルトン』の出現によりこの事が明るみになる。

アンテイカーやアルバラスト、王都から上級冒険者が派遣されて事態の終息に向けて取り組んだのだが、そうも言ってられなくなってしまった。

【魔王】が本格的に行動を開始したから?いや違う。

″元【勇者】パーティが人類に対して反旗を翻したから″である。





「一先ず原因は【魔王】監視の傍ら私達の方で行いますので、今は先を急ぎましょう。
私達の最優先事項は【魔王】。ノア君はヴァリエンテ領なのですからね。(ライリ)」

「確かに、ライリ殿の言う通りかも知れませぬな。
ノア殿の事を考えれば、任せられる者に後を託し、寄り道をせずにいればいつものパターン(色んな物事に首を突っ込む事)に陥らずに済むやも…(クリストフ)」

「う…確かに…分かった、先を急ごう…」


ノアの癖(?)と言える、色んな物事に首を突っ込む事を未然に防ぐ事にも繋がった今回の件だが、この時ばかりは突っ込んでいた方が良かったのではと誰しもが思う事になるのだった。





その後は特にアンデット系モンスターと遭遇する事無く、夕方頃には『ドラガオ』近郊にすんなりと到着するのだった。

本来であれば一晩ここらで夜営をし、翌朝から再び行動開始。

と言った流れになるハズだったが、そんな事も言ってられなくなった。

何せ



~『ドラガオ』近郊・『ドラーヴァ』~


『『『『『アアアアアア…』』』』』(ゾンビの鳴き声)

「「「「キャァアアアッ!」」」」
「「「「うわぁあああっ!」」」」

「入れ!早く街の中に入るのだ!」
「門を閉じろ!1体たりとも入れるでないぞ!」

「各人に通達!女、子供、老人を優先して退避させろ!」
「騎士隊前へ!ゾンビは足を潰せばどうにでもなる!優先的に攻撃を仕掛けよ!」

「「「「ハッ!」」」」


『ドラガオ』近郊小国『ドラーヴァ』に差し掛かった際、何処からともなく悲鳴が聞こえてきた。

悲鳴が聞こえた方角を見ると、薄暗い林の奥から幾人もの一般市民が血相を変え『ドラーヴァ』の門へと駆け込み、代わりに慌てた様子の騎士が外へ駆け出していった。

林の奥からはヨロヨロと覚束無い足取りで彷徨うゾンビが約50体程出現。

どうやらライリが以前ここを訪れた時はこういった事態が発生しなかった為か、この光景を見て固まっていた。


「…嘘でしょ…
ここでもこんな事になってるなんて…(ライリ)」

「すみませぬ騎士殿。
これは如何なされたのですかな?(クリストフ)」

「ぅおわっ!?な、何だアンタ!?(騎士1)」

「僕らはクラン『きじん』です。必要とあらば加勢しますが。」

「『きじ…え?(騎士1)」

「確認は後だ!
その腰に下げてる4本剣が飾りで無いのなら加勢の方を頼みたい。
…そこの白いのも仲間なのだよな…?(騎士団長)」


先程は介入しなかったが、状況を鑑みれば首を突っ込まない訳にはいかず、ノアとクリストフの2人は加勢する事にした。


「クリストフ!俺が奴等の動きを止めるから騎士さん達と共にゾンビの足を潰せ!」

「畏まり!(クリストフ)」


ノアはクリストフに指示を出しつつ腰のアイテムボックスからマナポーションを2本取り出して一気に呷る。


『『ガババ。』』

「っぷぅ…
本物の<浄化>と比べたら消費量は少ないとはいえ、何度も連発するのはキツいな‥
だがそうも言ってられないしな…
悪霊以外で使った事無いけど効果の程は如何かな‥
【鬼哭死重奏・穢払ノ鐔鳴】!』

『『『『スラッ!』』』』(荒鬼神ノ化身を抜き、目の前で交差。)

「「な、何だその姿は!?(騎士逹)」」


『ドラーヴァ』の騎士逹が初対面のノアの変貌に驚いているのを尻目に、ノアは交差させた荒鬼神ノ化身を走らせて【鬼哭死重奏・穢払ノ鐔鳴】を発生させる。


『『『『ギャリィイインッ!』』』』

「何をした?(騎士2)」
「″鐔鳴り″‥?‥にしては澄み切った音色だが…(騎士3)」
「これが何だと…?(騎士4)」


やはりと言うべきか、普通の人逹には【鬼哭死重奏・穢払ノ鐔鳴】の音を聞いても何ら変化は無い。
寧ろ心地良く聞こえている様であった。

だがゾンビはと言うと


『『『ジュゥウウウッ…!』』』(周囲のゾンビから白煙が上がる。)

『『『『『ア″ア″ア″ア″ア″ア″ッ!!』』』』』

  
「あっ!おい見てみろ!明らかにゾンビが苦しんでいるぞ!(騎士団長)」
「…まるで耳が沸騰しているかの様に…あの音色の効果か…!(騎士3)」
「動きが止まった!?叩くなら今か!(騎士2)」


【鬼哭死重奏・穢払ノ鐔鳴】の音色を聞いたゾンビは漏れなく苦しみ、絶叫してその場に踞る。

よく見れば耳の辺りから白煙が上がりかなりの熱を発している事から、アンデット系モンスターにもこの音は有効であると言えた。

 
『さぁ今です!
始末は僕の方で行うので、どんどん集めてきて下さい。』 

「「「お、おぅ…」」」
しおりを挟む
感想 1,255

あなたにおすすめの小説

おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう

お餅ミトコンドリア
ファンタジー
 パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。  だが、全くの無名。  彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。  若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。  弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。  独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。  が、ある日。 「お久しぶりです、師匠!」  絶世の美少女が家を訪れた。  彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。 「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」  精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。 「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」  これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。 (※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。 もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです! 何卒宜しくお願いいたします!)

元公爵令嬢は年下騎士たちに「用済みのおばさん」と捨てられる 〜今更戻ってこいと泣きつかれても献身的な美少年に溺愛されているのでもう遅いです〜

日々埋没。
ファンタジー
​「新しい従者を雇うことにした。おばさんはもう用済みだ。今すぐ消えてくれ」  ​かつて婚約破棄され、実家を追放された元公爵令嬢のレアーヌ。  その身分を隠し、年下の冒険者たちの身の回りを世話する『メイド』として献身的に尽くしてきた彼女に突きつけられたのは、あまりに非情な追放宣告だった。  ​レアーヌがこれまで教育し、支えてきた若い男たちは、新しく現れた他人の物を欲しがり子悪魔メイドに骨抜きにされ、彼女を「加齢臭のする汚いおばさん」と蔑み、笑いながら追い出したのだ。 ​ 地位も、居場所も、信じていた絆も……すべてを失い、絶望する彼女の前に現れたのは、一人の美少年だった。 ​「僕とパーティーを組んでくれませんか? 貴方が必要なんです」  ​新米ながら将来の可能性を感じさせる彼は、レアーヌを「おばさん」ではなく「一人の女性」として、甘く狂おしく溺愛し始める。  一方でレアーヌという『真の支柱』を失った元パーティーは、自分たちがどれほど愚かな選択をしたかを知る由もなかった。  ​やがて彼らが地獄の淵で「戻ってきてくれ」と泣きついてきても、もう遅い。  レアーヌの隣には、彼女を離さないと誓った執着愛の化身が微笑んでいるのだから。

【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜

KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。 ~あらすじ~ 世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。 そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。 しかし、その恩恵は平等ではなかった。 富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。 そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。 彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。 あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。 妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。 希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。 英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。 これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。 彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。 テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。 SF味が増してくるのは結構先の予定です。 スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。 良かったら読んでください!

妹が聖女の再来と呼ばれているようです

田尾風香
ファンタジー
ダンジョンのある辺境の地で回復術士として働いていたけど、父に呼び戻されてモンテリーノ学校に入学した。そこには、私の婚約者であるファルター殿下と、腹違いの妹であるピーアがいたんだけど。 「マレン・メクレンブルク! 貴様とは婚約破棄する!」  どうやらファルター殿下は、"低能"と呼ばれている私じゃなく、"聖女の再来"とまで呼ばれるくらいに成績の良い妹と婚約したいらしい。 それは別に構わない。国王陛下の裁定で無事に婚約破棄が成った直後、私に婚約を申し込んできたのは、辺境の地で一緒だったハインリヒ様だった。 戸惑う日々を送る私を余所に、事件が起こる。――学校に、ダンジョンが出現したのだった。 更新は不定期です。

大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる

遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」 「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」 S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。 村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。 しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。 とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。

レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない

あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。

復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜

サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」 孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。 淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。 だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。 1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。 スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。 それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。 それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。 増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。 一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。 冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。 これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

処理中です...