ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

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ヴァリエンテ領・大規模氾濫掃討戦編~街(前哨基地)建設~

タラシ

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「結構賑やかな事になってるわね。(ラハラメ)」

「大氾濫…だっけ?
それに備えてこの先にある土地に街を建てるんだっけ?(ミダラ)」

「そうっちゃよ。(ミダレ)」

「何でったってミダレがこの地に居るのか不思議だったのよ~。
皆で噂してたんだから、この地で旦那でも見付けたんじゃないか~って。(アマエ)」

「だ、旦那!?
そ、それはあっちには早いっちゃよ…(ミダレ)」

「そうでも無いとその″形態″の説明が付かないでしょ?
″角や翼、尻尾が生えるのはサキュバスとして一人前になった証″じゃない。(ミダラ)」

「ホントは″盛大に致し散らかした″んじゃないの~?
言っちゃえよミダレ、どんな人捕まえたのよ?(ラハラメ)」


街の中を進むサキュバス族一行。
変わらずミダレへの追求は続くが、その度にミダレははぐらかす。

どうやらミダレの体に角や翼、尻尾が生えた現在の状態はサキュバス族として一人前になった証らしく、″特定の条件″でないとこの形態にはなれないらしい。





「あら、ミダレさん。
もしかしてそちらの方々がお話にあったお友達の方ですか?(ヴァンディット)」

「「「わ、美人!」」」

「そうっちゃ。
こっちの胸の大きいのがラハラメちゃんで、ウェーブ掛かった艶っぽいのがミダラちゃん。
言葉尻が間延びしてて、全体的にポワポワしてるのがアマエちゃんです。(ミダレ)」

「「「ちょ、雑。雑。」」」

「うふふ、またお会いしたらその時改めて自己紹介しましょうね。(ヴァンディット)」

「「「は、はい。」」」


3人と共に話をしつつ街を進んでいると、銀髪を靡かせて何処かへと向かうヴァンディットと遭遇。

今更であるがヴァンディットはかなりの美人さんである為、思わず見とれてしまうサキュバス族の3人。


「ヴァンディットさんは何処かに向かうっちゃ?(ミダレ)」

「そうですね、今″大量に毒物を生成″してたのですが容れ物が足りなくなってしまったので買い足しに向かう所ですわ。(ヴァンディット)」

「「「ど、毒物…」」」

「そういえば雑貨屋の前でミリアちゃんが待ってたっちゃ…
なる程、ヴァンディットさんを待ってたっちゃね。(ミダレ)」

「あらいけない、もう待機してるのですね。
それでは皆さんまたお会いしましょうね。(ヴァンディット)」


どうやら商人見習いのミリアを経由して買い物を頼んでいたヴァンディットは、挨拶もそこそこに足早にその場を去っていった。


「綺麗な人~。(アマエ)」
「知り合い?…もしかしてパーティ組んでるの?(ラハラメ)」

「あ、ううん。パーティじゃなくて″ノア″君のクランのメンバーとして在籍させて貰ってるっちゃよ。(ミダレ)」

「ほほぅ、ミダレちゃんをタラシ込んだ男の名は″ノア″と言うのね。(ミダラ)」
「「ほほぉん。」」

「へ、あ、うん…。(ミダレ)」


別に隠していた訳では無いが、ここでミダレのパートナーがノアである事が判明した。

と、そんなやり取りをしていると


「お、ミダレちゃん。
もしかしてそちらの娘達が例のお友達?(ラインハード)」

「「「お、今度は可愛い娘。」」」

「あ、ラインハードさんこんにちわ。
そうっちゃよ、こっちの(略)」


今度はラインハードと出会し、ヴァンディットの時と同様紹介をする事に。
なのでここら辺の会話は省略する事とした。





「それはそうとラインハードさんは何でここに?(ミダレ)」

「いやー氾濫に備えて″新作″を造ってたんだけど、手持ちの金属類が尽きちゃったから武器・防具屋と交渉して貰えないかなー、なんてね。(ラインハード)」

(((新作…?生産職なのかな…?)))

「あぁ、なる程ぉ。
それならヴァンディットさんが居る雑貨屋に行くと良いっちゃ。
ミリアちゃんも一緒に居るっちゃよ。(ミダレ)」

「お、本当?
買い物の時にミリアちゃんが居ると結構助かるから探してたんだ、ありがとうね。(ラインハード)」


何やら制作中のラインハードとはここでお別れ。だが去り際に


「そういえばノア君から伝言。
明日山の方に調査に行くから余分な魔石があったら欲しいんだって。(ラインハード)」タッタッタ…

「あ、うん分かった。(ミダレ)」

「なる程、この流れで次に出会うのは本命の″ノア君″かにゃぁ?(ラハラメ)」
「さっきの美人さんといい、今の可愛い娘ちゃんといい、ミダレちゃんの旦那さんはかなりの
″タラシ″と見た!(ミダラ)」
「どーんな男なのか私達が見定めてあげなきゃねー。(アマエ)」

(あああ…何故だろう、この先の展開が手に取る様に分かるっちゃ…
ノア君に会ったら力の制御を解除しない様に言わないと(自分達サキュバス族が)大変な事になるっちゃ…(ミダレ))


ノアのクランには女性が多い。
美人だったり美少女だったり健康的だったりと色々と種類はあるがどれも例外無く2度見してしまう者達ばかりだ。

それ故サキュバス族3人にはノア=タラシと捉えられてしまった様だ。



『『『ウモォオオオオオッ!』』』

「えっ!?」
「「きゃっ!?」」

「な、何だ何だ!?」
「「建造される街の方からだ!」」
「モンスターか!?」
「「氾濫が発生したのか!?」」


突如として兵舎区画の奥、名も無き広大な大地の方向から雄叫びの様な咆哮が聞こえてきた。

この街に本日初めて訪れた3人や奴隷達は思わず身構え、腰に差していた得物に手を掛ける者がいたが、街の住人や兵士、ミダレは、多少驚きはすれど直ぐに落ち着き、″またか″といった表情をしていた。


「皆さん御安心を!
街の奥で″はぐれモンスター″がやって来たとの事です!(兵士1)」

「直ぐに討伐されると思いますので落ち着いて行動して下さい!(兵士2)」

「お、落ち着けって…」
「大丈夫なのかよ…」


街に居る兵士達は直ぐに周囲の人々を落ち着かせる為に声を上げる。

だがこの地にやって来た元奴隷達は不安そうに呟いていた。

すると兵舎区画の奥、距離にして約100メル程の上空に飛行する大型モンスターの影を見付ける。

先程の声の正体はヤツだ。

誰しもがそう思い、不安そうな表情を更に深いものとした。
だがその直後その場に居た者達は目を見張った。

何故ならその飛行する大型モンスターの上に小さな影を見付けたからだ。

それは明らかに人間の様で、両手に黒い剣を握り、今正に大型モンスターに向かって振り下ろしている所であった。   
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