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ヴァリエンテ領・大規模氾濫掃討戦編~万死一生~
鎧王富嶽蟲(ガイオウフガクムシ)
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ゴォオオオオオッ!(落下中・地面まで30秒位)
『え、えーっと、あのね2人共。
教えてなかったかも知れないけど、僕の適正は協力したり手を借りたりすると弱』
「「はい、存じてます。
ですのでノア様の″装備″としてなら役立てるとの事でラインハード様が私達をお作りになられました。」」
『え?″装備″?一体どういう…』
「まぁまぁ。(エル)」
「まぁまぁ、取り敢えず身を委ねて下さいな。(アール)」
『ちょ、説明を…』
「もう間も無く地面ですし、このままでは″あの大群″を引き連れた状態で突っ込む事になりますよ?(エル)」
『…わ、分かった。任せるよ。』
2人から説明を求めたかったが、落下中のノア達の頭上には先程大量発生した砲蜂の大群が居り、眼下のノアを追ってきている状態であった。
このまま地上に到達すれば砲蜂の大群も引き連れてしまう事になるので、ノアはエルとアールの提案を飲む事しか出来なかった。
「それでは(左側からエル)」
「失礼します。(右側からアール)」
『う、うん…』
(『端から見たら誤解される絵面だな。』)
2人を″装備″するという事で、エルはノアの左側、アールはノアの右側に立ち、各々ノアの腕に自身の腕を絡める。
鬼神の言う通り、端から見れば女性2人、男の子1人のカップルが腕組みしているものと誤解される事だろう。
『『ガシャガシャッ!』』『『チキチキチキ…』』(エルとアールが左右で変形)
『おお…魔装鉄甲みたい…』
「その通りに御座います。(エル)」
『え?』
「私達は意識のある魔装鉄甲″左腕型(エル)″と″右腕型(アール)″として作り上げられました。
先代と違い″意識のある独立式の魔装鉄甲″としてサポート出来る事を売りにしております。(アール)」
『独立式の魔装鉄甲か…なる程。』
『自立式高精度機兵:ランドール(R&L)″左腕型魔装鉄甲″』:通称『エル』
『自立式高精度機兵:ランドール(R&L)″右腕型魔装鉄甲″』:通称『アール』
…獣人国編にて獲得した鱗銀(基板)によって進歩した技術を用いて製作された高精度機兵。
高純度の魔石を内蔵し、クラーケン素材を精錬して得たボディを持っている為、長時間の稼働と吸収した衝撃を変換して射出する事も可能。
彼女達の場合、飛行能力に秀でて居る為、空を縦横無尽に翔る事が可能。
だが現状、連続で飛べたとしても精々30分程度が限界である。
『『ガションッ!』』(装着完了)
『よし!そんじゃ大群の処理をするとしようか!』
[え!?あの、操作や各種の説明を…(アール)]
『戦いながら覚える!
地上との距離も後僅かだしな!』
[でもまだ腕すら動かしてないのに…(エル)]
『時には歩く前に走る事が必要だ。
耳の穴かっぽじって聞いてるから、説明宜しく頼むよ。』
[[は、はい!]]
左・右腕型魔装鉄甲のエルとアールを装着直後直ぐ様戦闘開始を促すノア。
実の所、上空から砲蜂の大群が迫ってきているので、悠長に説明をしてられないのも事実である。
なのでエルとアールは装備としてのサポートを開始するのであった。
[魔装鉄甲左肩部『ブースター・スラスター』展開!
左腕を『ガトリング』に変更、迎撃モードに移行します!(エル)]
[魔装鉄甲右肩部『ブースター・スラスター』展開!
右腕を『ガトリング』に変更、迎撃モードに移行します!(アール)]
『『ガショガショッ!』』(左肩・腕部機構変形)
『『ガショガショッ!』』(右肩・腕部機構変形)
[ノア様、両手にグリップを握り込んでいる状態だと思われますが。(エル)]
『うん。』
[人差し指に掛かっているのが『ブースター』。
縦方向の飛行・移動に適し、中指が『スラスター』、前後左右の飛行・移動に適しています。(アール)]
ババッ!シュンッ!シュンッ!(ブースター&スラスター)
『分かった。』
[そして握り込んでいるグリップの親指での操作が…(エル)]
『『ガトリング』の発射に関与してるんだな?
一応ラインハードさんのダンジョンでも出て来てたから何と無く分かる。』
[[流石です。]]
エルとアールの2人から早口で説明を受けるノアは、フリアダビアやラインハードのダンジョン等の経験から、この手の機構がおぼろ気ながら理解出来ており、事細かな説明は不要に思われた。
『『バシュンッ!』』ゴォオッ!(縦方向、砲蜂の大群へ向けて飛行開始)
[え!?あの、そっちは大群の方向ですよ!?(エル)]
[操作ミスですよね、今から回避行動に…(アール)]
『いや!これで良い!このまま突っ込む!』
[[ええっ!?]]
早速飛翔したノアだが、その方向は大群一直線であった。
エルとアールは操作ミスだと思ったみたいだが、ノアはそれを一蹴した。
『『『ブゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウンッ!!』』』(迫る砲蜂の大群)
『ギュン!』『ギュン!』『ギュン!』『ギュン!』『ギュン!』『ギュン!』『ギュン!』『ギュン!』『ギュン!』『ギュン!』『ギュン!』『ギュン!』(腹部の砲門が一斉にノアへと向く)
[ノア様!また一斉砲撃が来ます!退避を!(エル)]
『寧ろそれが狙いだ!』
『『ゴッ!』』(加速)
エルとアールからしてみれば敵陣のど真ん中に突っ込んでいくノアの行動には突っ込み所しか無い様子。
だがノアはそのまま加速し、大群のど真ん中に突入していく。
『『ドドンッ!』』『ズドドッ!』『『ズドンッ!』』ドドドッ!『ズドンッ!』(『ファイアボール』の一斉砲撃)
ギガ『ズドンッ!』(同士討ち)
『ドンッ!』ガッ(同士討ち)
『『ズドドッ!』』ガガガ(同士討ち)
大群の中央を突破してくるノアに向けて一斉砲撃をかました為、砲蜂間で同士討ちが多発。
勿論ノアも砲火に曝される訳だが
『『ズラッ!』』(荒鬼神ノ化身抜刀)
『<斬斬舞(キリキリマイ)>っ!』
『『『ズバババババババッ!』』』(砲蜂大量惨殺)
そんな事はお構い無く、砲身の下部の僅かなスペースから腕を伸ばし、腰の刀剣を抜刀したノアは<斬斬舞(キリキリマイ)>を発動、大群の中で高速の回転斬りを繰り出しながら大群の塊を突破。
ドパァッ!(大群突破)
『『『ボトボトボト…』』』(砲蜂続々落下)
『ファイアボール』の同士討ちを食らった個体、<斬斬舞(キリキリマイ)>の斬撃を食らった個体、ただただノアの突進を食らった個体が次々と落下。
ある程度数が減ったとはいえ大群である事に変わりは無い。
ババッ!シュバッ!(ブースター&スラスター)
ゴガガガガガガンッ!(左腕のガトリング発射)
『『『バヂバチバヂバチバヂバチバヂバチバヂバチバヂバチバヂバチッ!!』』』(魔力弾が次々に砲蜂に命中)
[ノア様お見事です!(エル)]
『ぐっ…反動がかなり強い…!
砲身が跳ね上がる…!』
[連射力によるものです!
一応こちらの方で『補助』をする事が…あ…(アール)]
『いや、これなら持ち前のスキルでどうにかなりそうだ。<剛体術>発動!』
大群を突破した直後ブースターとスラスターを駆使して反転し、大群に向き直ると直ぐにガトリングを発射。
次々に砲蜂に命中させるが中々に反動が大きく命中率は6割程であった。
一応エルの方で『補助』をする事が可能だが、ノアの弱体化に触れると考え思わず思考が停止してしまった。
だがノアは<剛体術>というスキルを発動してこれに対処する様子。
ゴガガガガガガンッ!
『『バヂバチバヂバチッ!!』』
ゴガガガガガッ!『『ゴガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!』』(左右でガトリング使用)
『『バヂバチバヂバチッ!』』『ドドンッ!』(魔力弾を受ける砲蜂&『ファイアボール』による反撃)
『『ズドドンッ!』』ゴガガガガガッ!(鉄甲で防御&ガトリングによる反撃)
『っし!反動が抑えられて命中率が上がった気がする!』
[凄い…反動が8割も抑えられて撃破数も格段に上がっています。(アール)]
[弾数はまだ十二分に御座います、このまま片付けてしまいましょう。(エル)]
<剛体術>を発動した直後からガトリングの反動抑制が効果を現し、命中率が格段に上がり砲蜂が凄まじい勢いで屠られていく。
先程まで雲霞の如く存在していた砲蜂は大分数を減らし、既に数える程となっていた。
~地上~
ズシャッ!『ドシャッ!』グシャッ!『『ボトボトボト…!』』(砲放宝蜂の死骸&撃破された砲蜂の死骸が落下)
「離れろ離れろ!(冒険者1)」
「空で【鬼神】が戦闘中だ!上に気を付けろよ!(戦闘職1)」
「何だあの装備は…(冒険者2)」
「つーか普通に空飛んでるな…一式装備の類いか…?
あんな物技術先進国である王都でも見た事無いぞ…(ゼーヴィス)」
地上では冒険者、戦闘職、クランノアの両親や知り合い達が協力してモンスターの大群を蹴散らしていた。
先程まで砲放宝蜂や砲蜂の大群が犇めき薄暗くなっていた空が晴れ、個体数の減少を実感させていた。
だが忘れないで欲しい、これはまだ『砲放宝蜂と砲蜂』を討伐したに過ぎないのである。
『『『ズズゥンッ!!』』』(地面を踏み砕く巨体)
「ダメです!幾人もの魔法職や戦闘職が攻撃を仕掛けていますが侵攻を阻止する事が出来ません!(戦闘職2)」
「甲殻が異常に分厚く、ヒビ所か傷1つ、付けられません!何なんだあの巨蟲は!?(冒険者3)」
「…ありゃぁ『鎧王富嶽蟲(ガイオウフガクムシ)』っつー非常に珍しいモンスターじゃ。
東方の小国、その霊峰『富嶽』にのみ生息する巨蟲じゃ。
一体何故こんな所に…(冒険者5)」
巨大な繭と街とを隔てる様に冒険者、戦闘職、クラン、ノアの両親、知り合い等の有志達が幾重にも立ちはだかり防壁が築かれ、モンスター群を蹴散らしていた。
そのお陰か防壁を突破し、最接近を果たしたモンスター(パラサイトバーサークタイタン)でも街まで400メルの距離に留まった。
これは後方で狙撃していたラインハードの働きが大きいだろう。
幾ら巨体であっても貫通力のある魔力弾で弱点を貫けば、討伐無いし大きく弱体化する事が可能であった。
このモンスターを除いて。
ジャコッ!(次弾装填)
「…脚の関節部もダメ、頭なんかもっとダメ、腹部を狙えればいけるかもだけどリスクのが大きい…足止めにもならないなんて…(ラインハード)」
『ダガンッ!』(貫通魔力弾発射)
既に前線に向けて数十発も撃ちまくっているラインハードから焦りの声が上がる。
とはいえ手を止める事無く効果のありそうな場所を狙って狙撃を続けていた。
~最前線~
『『『ズズゥンッ!!』』』(地面を踏み砕き侵攻する鎧王富嶽蟲(ガイオウフガクムシ))
「ィイイヤァアッ!!(アミスティア)」
『『ゴギィイインッ!』』(響き渡る金属音&火花)
「堅いっ!
一切刃が通らない!何なのこのモンスター、見た事無いわよ!?(アミスティア)」
「悪いが俺も無い!
恐らくこの大陸ではない別大陸のモンスターだ!
しかもこれ程強固なモンスターだ、希少なモンスターに違いない!(レドリック)」
最前線ではノアの両親であるアミスティアとレドリックによりモンスター群の討伐が行われていた。
後方ではラインハードによる狙撃と、有志による攻撃で各個撃破していたパラサイトバーサークタイタンを、アミスティアは『断罪の剣(アポカリプス)』で。
レドリックは『チャージ』していた射出物を駆使して屠り続けていた。
だがこの鎧王富嶽蟲(ガイオウフガクムシ)に限ってはそれら一切が通用せず、手をこまねいている状態であった。
『『ボゴゴゴゴッ!』』『『ズゴゴゴッ!』』(うねり、波打つ大地)
ボガァッ!グルォオオオオオオッ!(地面を飛び出しグリード出現)
ガギギギギッ!『ガギンッ!』(爪を立て、牙を立てるも弾かれる)
《かっふぁっ!(堅っ!)》
「え?グリードちゃんでもダメなの?(アミスティア)」
「マジかよ。(レドリック)」
地面を突き破って勢いのまま鎧王富嶽蟲(ガイオウフガクムシ)に食らい付いたグリードだが、何もかもを食い潰すグリードの牙や爪が殆んど歯が立たず、侵攻を止める事も出来ずにいた。
これは鎧王富嶽蟲(ガイオウフガクムシ)の特性で、自身が魔法攻撃の類いを行使出来ないのは纏っている分厚い甲殻に<魔法無効化>が付与されている為、幾らグリードであっても口内で魔素分解出来ずにいたのであった。
《…なら…》
『『ギュオッ!』』『『ギュィイイイッ!』』(プラズマレーザーチャージ)
『『『バシュゥッ!』』』(発射)
『『『ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!』』』(直撃&甲殻が僅かに赤熱)
(《…あまり聞いてない…!?》)
『『『ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ『『『ガバァッ!』』』(鎧王富嶽蟲(ガイオウフガクムシ)突撃)
『『『ドゴォンッ!』』』《ぐっ!?》
グリードが放つプラズマレーザーが煩わしく思ったのか、鎧王富嶽蟲(ガイオウフガクムシ)はグリードに向かって突進し、その巨体でもって体当たりを敢行。
あまりの重量差に、グリードは大きく吹き飛ばされてしまった。
そんな<魔法無効化>を持つ鎧王富嶽蟲(ガイオウフガクムシ)の甲殻には、プラズマレーザーで付いた傷痕が残されていた。
『え、えーっと、あのね2人共。
教えてなかったかも知れないけど、僕の適正は協力したり手を借りたりすると弱』
「「はい、存じてます。
ですのでノア様の″装備″としてなら役立てるとの事でラインハード様が私達をお作りになられました。」」
『え?″装備″?一体どういう…』
「まぁまぁ。(エル)」
「まぁまぁ、取り敢えず身を委ねて下さいな。(アール)」
『ちょ、説明を…』
「もう間も無く地面ですし、このままでは″あの大群″を引き連れた状態で突っ込む事になりますよ?(エル)」
『…わ、分かった。任せるよ。』
2人から説明を求めたかったが、落下中のノア達の頭上には先程大量発生した砲蜂の大群が居り、眼下のノアを追ってきている状態であった。
このまま地上に到達すれば砲蜂の大群も引き連れてしまう事になるので、ノアはエルとアールの提案を飲む事しか出来なかった。
「それでは(左側からエル)」
「失礼します。(右側からアール)」
『う、うん…』
(『端から見たら誤解される絵面だな。』)
2人を″装備″するという事で、エルはノアの左側、アールはノアの右側に立ち、各々ノアの腕に自身の腕を絡める。
鬼神の言う通り、端から見れば女性2人、男の子1人のカップルが腕組みしているものと誤解される事だろう。
『『ガシャガシャッ!』』『『チキチキチキ…』』(エルとアールが左右で変形)
『おお…魔装鉄甲みたい…』
「その通りに御座います。(エル)」
『え?』
「私達は意識のある魔装鉄甲″左腕型(エル)″と″右腕型(アール)″として作り上げられました。
先代と違い″意識のある独立式の魔装鉄甲″としてサポート出来る事を売りにしております。(アール)」
『独立式の魔装鉄甲か…なる程。』
『自立式高精度機兵:ランドール(R&L)″左腕型魔装鉄甲″』:通称『エル』
『自立式高精度機兵:ランドール(R&L)″右腕型魔装鉄甲″』:通称『アール』
…獣人国編にて獲得した鱗銀(基板)によって進歩した技術を用いて製作された高精度機兵。
高純度の魔石を内蔵し、クラーケン素材を精錬して得たボディを持っている為、長時間の稼働と吸収した衝撃を変換して射出する事も可能。
彼女達の場合、飛行能力に秀でて居る為、空を縦横無尽に翔る事が可能。
だが現状、連続で飛べたとしても精々30分程度が限界である。
『『ガションッ!』』(装着完了)
『よし!そんじゃ大群の処理をするとしようか!』
[え!?あの、操作や各種の説明を…(アール)]
『戦いながら覚える!
地上との距離も後僅かだしな!』
[でもまだ腕すら動かしてないのに…(エル)]
『時には歩く前に走る事が必要だ。
耳の穴かっぽじって聞いてるから、説明宜しく頼むよ。』
[[は、はい!]]
左・右腕型魔装鉄甲のエルとアールを装着直後直ぐ様戦闘開始を促すノア。
実の所、上空から砲蜂の大群が迫ってきているので、悠長に説明をしてられないのも事実である。
なのでエルとアールは装備としてのサポートを開始するのであった。
[魔装鉄甲左肩部『ブースター・スラスター』展開!
左腕を『ガトリング』に変更、迎撃モードに移行します!(エル)]
[魔装鉄甲右肩部『ブースター・スラスター』展開!
右腕を『ガトリング』に変更、迎撃モードに移行します!(アール)]
『『ガショガショッ!』』(左肩・腕部機構変形)
『『ガショガショッ!』』(右肩・腕部機構変形)
[ノア様、両手にグリップを握り込んでいる状態だと思われますが。(エル)]
『うん。』
[人差し指に掛かっているのが『ブースター』。
縦方向の飛行・移動に適し、中指が『スラスター』、前後左右の飛行・移動に適しています。(アール)]
ババッ!シュンッ!シュンッ!(ブースター&スラスター)
『分かった。』
[そして握り込んでいるグリップの親指での操作が…(エル)]
『『ガトリング』の発射に関与してるんだな?
一応ラインハードさんのダンジョンでも出て来てたから何と無く分かる。』
[[流石です。]]
エルとアールの2人から早口で説明を受けるノアは、フリアダビアやラインハードのダンジョン等の経験から、この手の機構がおぼろ気ながら理解出来ており、事細かな説明は不要に思われた。
『『バシュンッ!』』ゴォオッ!(縦方向、砲蜂の大群へ向けて飛行開始)
[え!?あの、そっちは大群の方向ですよ!?(エル)]
[操作ミスですよね、今から回避行動に…(アール)]
『いや!これで良い!このまま突っ込む!』
[[ええっ!?]]
早速飛翔したノアだが、その方向は大群一直線であった。
エルとアールは操作ミスだと思ったみたいだが、ノアはそれを一蹴した。
『『『ブゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウンッ!!』』』(迫る砲蜂の大群)
『ギュン!』『ギュン!』『ギュン!』『ギュン!』『ギュン!』『ギュン!』『ギュン!』『ギュン!』『ギュン!』『ギュン!』『ギュン!』『ギュン!』(腹部の砲門が一斉にノアへと向く)
[ノア様!また一斉砲撃が来ます!退避を!(エル)]
『寧ろそれが狙いだ!』
『『ゴッ!』』(加速)
エルとアールからしてみれば敵陣のど真ん中に突っ込んでいくノアの行動には突っ込み所しか無い様子。
だがノアはそのまま加速し、大群のど真ん中に突入していく。
『『ドドンッ!』』『ズドドッ!』『『ズドンッ!』』ドドドッ!『ズドンッ!』(『ファイアボール』の一斉砲撃)
ギガ『ズドンッ!』(同士討ち)
『ドンッ!』ガッ(同士討ち)
『『ズドドッ!』』ガガガ(同士討ち)
大群の中央を突破してくるノアに向けて一斉砲撃をかました為、砲蜂間で同士討ちが多発。
勿論ノアも砲火に曝される訳だが
『『ズラッ!』』(荒鬼神ノ化身抜刀)
『<斬斬舞(キリキリマイ)>っ!』
『『『ズバババババババッ!』』』(砲蜂大量惨殺)
そんな事はお構い無く、砲身の下部の僅かなスペースから腕を伸ばし、腰の刀剣を抜刀したノアは<斬斬舞(キリキリマイ)>を発動、大群の中で高速の回転斬りを繰り出しながら大群の塊を突破。
ドパァッ!(大群突破)
『『『ボトボトボト…』』』(砲蜂続々落下)
『ファイアボール』の同士討ちを食らった個体、<斬斬舞(キリキリマイ)>の斬撃を食らった個体、ただただノアの突進を食らった個体が次々と落下。
ある程度数が減ったとはいえ大群である事に変わりは無い。
ババッ!シュバッ!(ブースター&スラスター)
ゴガガガガガガンッ!(左腕のガトリング発射)
『『『バヂバチバヂバチバヂバチバヂバチバヂバチバヂバチバヂバチッ!!』』』(魔力弾が次々に砲蜂に命中)
[ノア様お見事です!(エル)]
『ぐっ…反動がかなり強い…!
砲身が跳ね上がる…!』
[連射力によるものです!
一応こちらの方で『補助』をする事が…あ…(アール)]
『いや、これなら持ち前のスキルでどうにかなりそうだ。<剛体術>発動!』
大群を突破した直後ブースターとスラスターを駆使して反転し、大群に向き直ると直ぐにガトリングを発射。
次々に砲蜂に命中させるが中々に反動が大きく命中率は6割程であった。
一応エルの方で『補助』をする事が可能だが、ノアの弱体化に触れると考え思わず思考が停止してしまった。
だがノアは<剛体術>というスキルを発動してこれに対処する様子。
ゴガガガガガガンッ!
『『バヂバチバヂバチッ!!』』
ゴガガガガガッ!『『ゴガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッ!』』(左右でガトリング使用)
『『バヂバチバヂバチッ!』』『ドドンッ!』(魔力弾を受ける砲蜂&『ファイアボール』による反撃)
『『ズドドンッ!』』ゴガガガガガッ!(鉄甲で防御&ガトリングによる反撃)
『っし!反動が抑えられて命中率が上がった気がする!』
[凄い…反動が8割も抑えられて撃破数も格段に上がっています。(アール)]
[弾数はまだ十二分に御座います、このまま片付けてしまいましょう。(エル)]
<剛体術>を発動した直後からガトリングの反動抑制が効果を現し、命中率が格段に上がり砲蜂が凄まじい勢いで屠られていく。
先程まで雲霞の如く存在していた砲蜂は大分数を減らし、既に数える程となっていた。
~地上~
ズシャッ!『ドシャッ!』グシャッ!『『ボトボトボト…!』』(砲放宝蜂の死骸&撃破された砲蜂の死骸が落下)
「離れろ離れろ!(冒険者1)」
「空で【鬼神】が戦闘中だ!上に気を付けろよ!(戦闘職1)」
「何だあの装備は…(冒険者2)」
「つーか普通に空飛んでるな…一式装備の類いか…?
あんな物技術先進国である王都でも見た事無いぞ…(ゼーヴィス)」
地上では冒険者、戦闘職、クランノアの両親や知り合い達が協力してモンスターの大群を蹴散らしていた。
先程まで砲放宝蜂や砲蜂の大群が犇めき薄暗くなっていた空が晴れ、個体数の減少を実感させていた。
だが忘れないで欲しい、これはまだ『砲放宝蜂と砲蜂』を討伐したに過ぎないのである。
『『『ズズゥンッ!!』』』(地面を踏み砕く巨体)
「ダメです!幾人もの魔法職や戦闘職が攻撃を仕掛けていますが侵攻を阻止する事が出来ません!(戦闘職2)」
「甲殻が異常に分厚く、ヒビ所か傷1つ、付けられません!何なんだあの巨蟲は!?(冒険者3)」
「…ありゃぁ『鎧王富嶽蟲(ガイオウフガクムシ)』っつー非常に珍しいモンスターじゃ。
東方の小国、その霊峰『富嶽』にのみ生息する巨蟲じゃ。
一体何故こんな所に…(冒険者5)」
巨大な繭と街とを隔てる様に冒険者、戦闘職、クラン、ノアの両親、知り合い等の有志達が幾重にも立ちはだかり防壁が築かれ、モンスター群を蹴散らしていた。
そのお陰か防壁を突破し、最接近を果たしたモンスター(パラサイトバーサークタイタン)でも街まで400メルの距離に留まった。
これは後方で狙撃していたラインハードの働きが大きいだろう。
幾ら巨体であっても貫通力のある魔力弾で弱点を貫けば、討伐無いし大きく弱体化する事が可能であった。
このモンスターを除いて。
ジャコッ!(次弾装填)
「…脚の関節部もダメ、頭なんかもっとダメ、腹部を狙えればいけるかもだけどリスクのが大きい…足止めにもならないなんて…(ラインハード)」
『ダガンッ!』(貫通魔力弾発射)
既に前線に向けて数十発も撃ちまくっているラインハードから焦りの声が上がる。
とはいえ手を止める事無く効果のありそうな場所を狙って狙撃を続けていた。
~最前線~
『『『ズズゥンッ!!』』』(地面を踏み砕き侵攻する鎧王富嶽蟲(ガイオウフガクムシ))
「ィイイヤァアッ!!(アミスティア)」
『『ゴギィイインッ!』』(響き渡る金属音&火花)
「堅いっ!
一切刃が通らない!何なのこのモンスター、見た事無いわよ!?(アミスティア)」
「悪いが俺も無い!
恐らくこの大陸ではない別大陸のモンスターだ!
しかもこれ程強固なモンスターだ、希少なモンスターに違いない!(レドリック)」
最前線ではノアの両親であるアミスティアとレドリックによりモンスター群の討伐が行われていた。
後方ではラインハードによる狙撃と、有志による攻撃で各個撃破していたパラサイトバーサークタイタンを、アミスティアは『断罪の剣(アポカリプス)』で。
レドリックは『チャージ』していた射出物を駆使して屠り続けていた。
だがこの鎧王富嶽蟲(ガイオウフガクムシ)に限ってはそれら一切が通用せず、手をこまねいている状態であった。
『『ボゴゴゴゴッ!』』『『ズゴゴゴッ!』』(うねり、波打つ大地)
ボガァッ!グルォオオオオオオッ!(地面を飛び出しグリード出現)
ガギギギギッ!『ガギンッ!』(爪を立て、牙を立てるも弾かれる)
《かっふぁっ!(堅っ!)》
「え?グリードちゃんでもダメなの?(アミスティア)」
「マジかよ。(レドリック)」
地面を突き破って勢いのまま鎧王富嶽蟲(ガイオウフガクムシ)に食らい付いたグリードだが、何もかもを食い潰すグリードの牙や爪が殆んど歯が立たず、侵攻を止める事も出来ずにいた。
これは鎧王富嶽蟲(ガイオウフガクムシ)の特性で、自身が魔法攻撃の類いを行使出来ないのは纏っている分厚い甲殻に<魔法無効化>が付与されている為、幾らグリードであっても口内で魔素分解出来ずにいたのであった。
《…なら…》
『『ギュオッ!』』『『ギュィイイイッ!』』(プラズマレーザーチャージ)
『『『バシュゥッ!』』』(発射)
『『『ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!』』』(直撃&甲殻が僅かに赤熱)
(《…あまり聞いてない…!?》)
『『『ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ『『『ガバァッ!』』』(鎧王富嶽蟲(ガイオウフガクムシ)突撃)
『『『ドゴォンッ!』』』《ぐっ!?》
グリードが放つプラズマレーザーが煩わしく思ったのか、鎧王富嶽蟲(ガイオウフガクムシ)はグリードに向かって突進し、その巨体でもって体当たりを敢行。
あまりの重量差に、グリードは大きく吹き飛ばされてしまった。
そんな<魔法無効化>を持つ鎧王富嶽蟲(ガイオウフガクムシ)の甲殻には、プラズマレーザーで付いた傷痕が残されていた。
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独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
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