ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

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ヴァリエンテ領・大規模氾濫掃討戦編~万死一生~

総力戦2

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ゴギュンッ!
『『ズゴンッ!』』
『『『ドパァンッ!』』』

『『『ギャガァアアアアッ!』』』(ドラゴネウラ・アルマの悲鳴)



「おおっ!俺達の攻撃が通っているぞ!(【弓】冒険者1)」
「柔い所を外しはしたが、それでも突き立つ位には威力が底上げされているな!(戦闘職1)」

「喜ぶのはまだ早い!
魔法職の者達は攻撃と攻撃の間を埋める様に放ってくれ!
隙を作らず、近付けさせるな!(カルル)」

「「「「「「「「おぅ!」」」」」」」」



『『バチバチバチッ!』』(雷属性広域伝播魔法)
『『『ズドドドドドドドドッ!』』』(氷属性中域魔法)
『『『ドドンッ!』』』(炎属性広域魔法)



「雷属性魔法によって行動の抑制効果!
氷属性魔法による行動の制限効果を認められましたが、炎属性魔法には効果が見られません!少し怯む位で突っ込んできます!(兵士1)」

「奴等は虫系モンスターだろ!何故炎が効かねぇんだ!?(戦闘職2)」

「考えるのは後だ!手を止めるな!
突破されるぞ!(有志1)」


中・遠距離攻撃持ちの初撃はかなりの手応えがあるものであった。

レドリックによる支援スキルのお陰で速度と威力が底上げされた為、撃ち出されたバリスタ同様に、ドラゴネウラ・アルマの装甲を易々と突破し次々に撃墜させていった。

だが人の手による装填作業が挟まる為、どうしても隙が生まれてしまうが、その間に魔法職による中・広域属性魔法が放たれ、その隙を埋めていた。

だがドラゴネウラ・アルマは大群であり『竜征趙』の影響で炎耐性が高い事もあり



『『『ブワァアアア…』』』(集合)


「個体同士が集まり、槍の様な陣形で突っ込んできます!(兵士3)」

「くそっ!この短時間で…!
虫のくせに知能が高い奴等だ!(カルル)」


持ち前の防御力と炎耐性を生かし、前方に列を成して槍状に飛来。
前者が討たれても後者が突っ込んで来る為、ジワジワと、だが着実に街に迫ってきていた。

初撃・2撃目でそれらを悟り、3撃目にはその戦法を取る辺り、虫共も知能は高いものと思われる。

だが、そんな状況でも臨機応変に対応できる者がここに。


「わざわざ密集してくれてどーも!
私にー、任せな、さいっ!(ラインハード)」

『『ダガァアンッ!』』(魔力貫通弾発射)


ド『『『パパパンッ!』』』『『『『『ドパパパパパァンッ!』』』』』(15体連続貫通)


『『ジャコンッ!』』(装填&排石)

[お見事!(エル)]
[流石っ!(アール)]

ドヤァ。(胸を張るラインハード)


防壁上の一画に陣取り、魔装鉄甲を装着して狙撃体勢を取るラインハード。

その直ぐ近くでは、ランドールのエルとアールが護衛として配置され


ガォンッ!『『バシュゥッ!』』(魔力貫通弾発射&ブースターによる姿勢制御)

ゴガンッ!『『バシュゥッ!』』(魔力貫通弾発射&ブースターによる姿勢制御)


『『『ボチュンッ!』』』

『『『ドパァンッ!』』』(魔力貫通弾複数体貫通)


ラインハード同様に狙撃に勤しんでいた。
但しラインハードは魔装鉄甲とセットである為連射が利くが、エルとアールは備え付けのブースターで姿勢制御を行わなければならず、単発ずつしか撃てなかった。

とは言え、3人トータルで言えばかなりの撃破数を稼いでいるのでとても頼りになっていた。




「おい左!手を緩めるな!撃ち続けろ!(有志4)」

「くそっ!炎属性魔法持ちが多いのが仇になったか!(戦闘職4)」


【弓】や魔法職が均等に配置されている訳では無いので、運悪く炎属性魔法を得意とする者達が多く待機していた街の左側に、ドラゴネウラ・アルマが残存する事となった。

とは言え、そちらに手を回す余力も無い為、効き難いと分かっていても放ち続ける事しか出来ないのであった。


ダガァアンッ!ガンッ!(魔力貫通弾連射)

「ダメ!エル!アール!左に援護に回って!(ラインハード)」

[[はいっ!]]

『『『『ガションッ!』』』』(ガトリングモードに移行)


ラインハード達も奮戦するが、貫通弾による攻撃は縦に強いが横には弱い。
堪らず2人に援護に向かう様に指示を出すが


『『『ドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴンッ!』』』(ドラゴネウラ・アルマ防壁上に到達)

「「「「「「「おわぁあああああああああああああああっ!!?」」」」」」」


特攻気味に飛来してきたドラゴネウラ・アルマの先頭集団が遂に街の防壁上に到達。
その数30にも満たないが、それでもその事実に激震が走る。


「空中への攻撃継続!周囲の者達は抜剣し、最少・最短で討伐にあたってくれ!
手の空いてる者は投げ出された者の安否確認と救助!誰も死なせるな!(カルル)」


到達による衝撃で防壁上から投げ出された者が少なからず居り、その安否確認が急がれる。


『『『ガガガガガッ!』』』(街の中へドラゴネウラ・アルマ落下)

「街の中へ虫が落ちた!誰かそいつを討ってくれ!(冒険者5)」





~防壁内側~


ガガンッ!

『『ズシャッ!』』(突起に引っ掛かり停止)

グガギガガッ!


街に向かって落下していったドラゴネウラ・アルマは、防壁内側に張り巡らされた長さ2メル程の杭に引っ掛かり、ギリギリ市中への到達は免れた。


パ!パシン!(杭を伝って接近)   


この杭は防壁建設時に取り付けられたもので、幾ら工期が短いとは言え、防壁を越えられたらそのまま市中への侵入を許すのは如何なものかと思った技術職が苦肉の策で取り付けられたものであった。

そのお陰で、完全なる侵入は食い止められた事になった。

とは言え、ドラゴネウラ・アルマは今だ生存しているので、このままでは市中に到達してしまうが


ガッ!ガシッ!ガガガッ!(杭を伝って接近)

ガギッ!グリンッ!(ドラゴネウラ・アルマの首を掴んで捻る)

「ウォオオオオオオオオオオオオオオッ!(ゴーラ)」

グ…ゴ…ギョゴ…

『『メキメキメキメキッ…』』ボギンッ!

「ゥル″ァア″ア″ア″ア″ア″ッ!!
『『ブヂンッ!』』ぅお″ぉお″お″お″お″お″お″お″っ!(ゴーラ)」


防壁の内側に張り巡らされている杭を伝い、類人猿クラン『エイペス』のリーダー、ゴリラ獣人のゴーラがドラゴネウラ・アルマの下に到着。

ドラゴネウラ・アルマの装甲を突き破るのは難しいので、首を掴み、その恐ろしいまでの腕力で以て捻り上げ、そのままへし折る。

その後力任せに首を引っこ抜き、頭上に掲げて咆哮染みた勝鬨を上げたのだった。


「『エイペス』よ!地の利は我等にある!
防壁内に陣取り街への侵入を阻止せよ!(ゴーラ)」

「「「「「「「ゥオオオオオオオッ!『エイペス』メンバー一同」」」」」」」


防壁内、長屋の屋根上等には『エイペス』メンバーが勢揃いし、虫共の侵入に対して待ち伏せを行っていた。

日頃から森の中での生活に慣れていた為、杭が張り巡らされている防壁内は、ある意味彼らのテリトリーと言っても良い。

これは別に事前に決めていた訳では無く、ゴーラの独断で行われた事であった。


「ゴーラ!阻止感謝する!その調子で頼む!(カルル)」

「承った!
防壁内に落ちた者達の保護も我等の方で行おう!そちらは空からの襲撃に専念してくれ!(ゴーラ)」


『エイペス』達の活躍により、12波で出現し、防壁を乗り越えてきたモンスター全てを阻止する事になる。

″12波″は、であるが





『『『ゴォオ…ン…』』』(上空から轟音)


「ん?」
「何だこの音は!?」
「最前線からか…?」
「違う!上空からだ!」

『…hzkygtt…(…ふざけやがって…)』


着実に数を減らすドラゴネウラ・アルマ。
その数が残り2割となった時であった。

突如遥か上空、分厚い雲の中から轟音が響く。

皆手は動かしつつも、何事かと緊張が走らせていた。

そんな中、感知系スキルをカンストさせているレドリックが空を見上げ、苦虫を噛み潰していた。




「父さん!俺が行く!」

バシュッ!(転移)

『!na!(!ノア!)』


塹壕内から上がってきたノアも異変に気付いたのか、荒鬼神ノ化身をぶん投げ、転移を行って上空を目指す。





~街直上・上空~


シュバッ!(転移)

「マズイ!マズイ!マズイ!
それはマズイ!それだけはマズイ…!」

バシュンッ!(転移)


焦りの表情を浮かべるノアは、大急ぎで空を昇る。




『『『『『…ゴォオオオオオオオオッ!』』』』』(上空から幾つもの飛来音)


「来た!」



~第13波~ 

・アント・サクリファイス(捨身)の卵×50



『『『『ゴォオオオオオオオオオッ!』』』』(飛来)


分厚い雲を突抜け、高速で落下してくる物体を確認。
形状は全長20メル程、鈍色で三日月型の塊だが、感知系スキルを通してみると、内部に2~3の蠢くモンスターの反応を感知した。


「オォオオオオオオオッ!」

バシュンッ!(転移) 



ガギンッ!シュバッ!(転移)

『『『ズバァッ!』』』(アント・サクリファイス孵化)

『『『ギャァアアアアッ!』』』

「うぉっ!?」

ズリンッ!ザッ!ドガッ!ドシュッ!(塊から剣を引き抜き迎撃&蹴り)


ノアは転移を行い、落下してくる塊に剣を突き立てその場に転移。
するとその瞬間に塊から目が血走った大型の蟻、アント・サクリファイスが出現。

そのままノアに襲い掛かる。

咄嗟に塊から荒鬼神ノ化身を引き抜き、2体の首を斬首。1体は胴の辺りを蹴って突き落とした。


バシュンッ!(転移)


シュバッ!(上空に転移)

「この高さから落としてどうなるか…」





~地上・防壁脇~


『『ズバンッ!』』(落下死)

ドチャッ!(落下死) 

ズドンッ!(塊落下)

『『『ズバァッ!』』』(アント・サクリファイス孵化)





~再び上空~


「…あれは流石に死ぬか。
…だが塊の方はこの高さでも守られて無事か…
厄介この上ない…出来る限り孵化させた方が良いな!」


飛来してきた塊の内1つを迎撃、1つをスルーしてそのまま落下させ、様子を見る。

すると流石に孵化した状態のアント・サクリファイスは高さ的に即死したが、塊のまま落下すると保護されているのか、地表に到達後に孵化していた。

これによってノアは、飛来してくる塊に攻撃を加え、孵化させた上で叩き潰す事を画策。



(よし、鬼神!【一神同体】を発動し、二手に別れてわざと孵化させるぞ!)

(『……』)

(…え?鬼神?)

(『……』)

(…え?反応無い?
…そう言えばさっきから全然反応無かったけど…
ま、まさか今僕の体の中に鬼神は…居ない…?)


ノアは現状右腕が使えない事を考慮した策として、【一神同体】を発動して鬼神と分かれ、アント・サクリファイスの卵に攻撃する事にした。

が、いつも呼び掛ければ大抵反応を返してくれる鬼神からの反応は無く、一抹の不安を覚えるノア。

だが


(『居るぞ。』)

(居んのかよ!だったら反応返してくれても良いだろ!)

(『悪い。
今丁度″対話″が終わった所なんだ。
それで?一先ず【一神同体】で分かれて各個孵化させるんだったよな?
良いぜ、やったろうじゃん。』)

(全く…それじゃあやるよ?)

「【一神同体】発動!」

『『ズゥンッ…』』(ノアと『鬼神』に分離)

ダガンッ!(塊を踏み付け)


一瞬トラブルはあったが当初の目的であった作戦は実行に移された。
ノアは早速【一神同体】を発動して『鬼神』と分離。

『鬼神』は一足先に、踏み付けた塊を足場に大きく跳躍して更に上空へと翔ていった。


(…ん?″対話″って…誰と?)





~地上・防壁~


ノアが上空で奮戦する一方、眼下の街・防壁上では未だ飛来してくるドラゴネウラ・アルマの対処に追われていた。

そんな中、教会関係者であり神父のシンプソンは再び『神聖魔障壁』を展開し、何故か頭上に掲げて耐え凌いでいた。


ズンッ!ズドンッ!(落下してくる塊の残骸)

ドチャッ!『『バチュンッ!』』『『『ズバンッ!』』』(次々に落下してくる孵化したてのアント・サクリファイス)


「相変わらずノア殿は奇策に長けているな…!
まさかわざと孵化させて高さで処理するとは…
とは言え、早く終わってくれ…魔力消費がデカイからな…(シンプソン )」


孵化させられて落下してきたアント・サクリファイスは、街の周辺に降り注ぎ高さで以て次々に落下死していく。

逆に『神聖魔障壁』を展開していないと、落下してくるアント・サクリファイスに巻き込まれる者が出てくる為解除する選択肢は無い。

だが、それによって防壁上からの砲火を掻い潜り、少数のドラゴネウラ・アルマが街へ侵入を図ってくるも、防壁内部にて待機していた類人猿クラン『エイペス』によって何とか迎撃に成功していた。





~再び街の上空~


『お、落下が止んだな?
どうやら打ち止めの様だな。』


ノアより先んじて上空に居る『鬼神』は、分厚い雲内部から投下されていた卵の出現は終了した。


『『『『『ゴロゴロゴロゴロ…』』』』』(雷鳴)


『チッ、自分は高みの見物。
こっちの攻撃が届かない所から次々に手を打ってくるか…!
面倒な野郎だ、俺と主で引き摺り下ろしてやるぜ。』 


分厚い雲の内部に居る『竜征趙』は、次の攻撃を既に開始しており、辺りには不気味な雷鳴が響く。

ノアと『鬼神』は『竜征趙』を引き摺り下ろす事が出来るのだろうか。
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