ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

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天空大陸~終わりの始まり

うっさい、ばーか、ばーか、誰が行くか!

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~ハルモニアからフロンテイラへ帰還中~


〈うーん…結局坊やはその姿じゃないと島には来れないのだわさね…〉

「そういえば治療を終えて街にいる間や今までずっとその姿だったな…(ルルイエ)」

「島の周囲に展開していると言う加護の類は、やはりノア君には機能しないんだな…(カルル)」

【まぁそういう【適正】ですからね…】


会談を終え、その上ノアだけ手土産をどっさり貰って地上へ帰還中の一行。

ルルイエやカルルは地上に居る時同様の姿であるが、本来ここは上空5000メル以上の高高度に位置している為、気温も低けりゃ空気も薄い。

それでも平気なのはハルモニア周囲に展開されている各種加護のお陰であるが、【ソロ】の適正のノアには支援魔法の類は一切通じず、龍人状態でないと直ぐに高山病の症状が現れて倒れてしまうのだ。


【まぁ何れは体を慣らして<耐性スキル>を獲得出来れば、僕も普通に過ごせると思います。】

〈うーん…どうにかしてあげたいけど、頑張って坊やなのだわさ…〉


天空大陸第3諸島ハルモニアの女王であるステラからすれば、大切な友人であるノアの事をどうにかしてあげたい気持ちはあるが、加護が通用しない者等今まで居なかった為対処のしようも無かった。

ハーピー族からお土産として貰った『暴風雪避けの羽根飾り』を試してみたが、御守りの類も効果が無くハーピー族らは肩をガックリ落としていたとか。


【まぁそれはそれとして…】

((あ、その辺は気にしてないんだ…(カルルとルルイエ)))

(〈強い子なのだわさ…〉)


それを全く気にしていないノアは、その話はそこで止め、次の話題に移る。


『『『ホッカホカ』』』(手土産『ケット・シー印の温泉まんじゅう』)


【うーん…良い匂い…
お腹ペコペコだからさっきから食べたくて食べたくて…】


※数話前に『バブバブの実』をたらふく食べてますが、大火傷の治療で全て消費したので現在ノアはお腹ペコペコです。


「それはノア殿が貰ったのだから好きにして良いのではないか…?(ルルイエ)」

〈そうなのだわさ。
むしろ早めに食べて貰いたいのだわさ。
美味しいのだわさよ~、ウチ(ハルモニア)名産のウイスカ(ウィスキー)も隠し味で使ってて…〉

「「え?あのお酒が入ってるのか?」」

〈だわさ。
あ!?坊やお酒は?呑めるのだわさ?〉


『『モグモグ。』』

【わはんなぃ。
りょほりにはひっへへもらいじょうぶらよ?
(分かんない。
料理に入ってても大丈夫だよ?)】

「そ、そうか…(カルル)」
「あのお酒は度数が高いから心配したぞ。(ルルイエ)」

〈だわさだわさ。〉


『『モグモグ。』』

【うーん美味ひぃ。
こにょにゃんともふぃえらぃこーばひさが…】


「「〈あれ?〉」」





~地上・夕方・炊き出し場~


~♪(何処からか歌)

「キノコ、を、コトコト便利なコ♪
エリンーギ、マイタケ、ブナシメジ♪
キノコ、を、コトコト良いキノコ♪
美味しーいキノコはホ、ク、

「ちょ、ちょっとちょっとクリストフさん?
待って待って?(美幸)」

「おや?どうされたのですかミユキ殿?
もう少し待ってて下されよ?まだ入れたばかりで煮えて

「違う違う…
あの、クリストフさんって本当にこの世界で生まれたんですよね…?(美幸)」

「えぇそりゃもう。
ノア殿のアイテムボックス産に御座いますぞ?(クリストフ)」

「うん…うん…そう…ですよね…?
いや、何と言うか、元の世界で聞いた事ある歌だった様な気がして…(美幸)」

「ほー、ミユキ殿の世界にも似た歌があるのですなぁ。
キノコ、を、コトコト…♪(クリストフ)」

「うん…うん…
この世界って著作権って大丈夫?(美幸)」

「何の話をしてるのですかなミユキ殿?(クリストフ)」


地上では既に日が傾き、夕食の準備が進んでいた。

虫系食材はまだ山の様にあるが、流石に毎食だと飽きが来るので、登場すれば大体何とかなるクリストフにお任せする事に。

クリストフは時折歌を口ずさんで調理を進め、時たま近くの子供が小躍りしている姿が見られる。

だが何故か異世界育ちの美幸と悠が首を傾げつつ「昔すーぱーの野菜こーなーで聞いた」とか何とか訳の分からない事を呟いていた。

そんな炊き出し場の直ぐ近くでは、各国から調査に来た【諜報】の者達が待機しており





「ぅ遅いっ!(『マリ』の使者)」

「うるさいのぅ、飯時位静かに出来んのかぃ?(ドワーフ国の【諜報】)」

「貴様は寛ぎ過ぎだろう!
【諜報】が公に姿を現して炊き出しの飯を食うなっ!(『マリ』の使者)」

「郷に入っては郷に従え。
差し出されたのだから頂いたまでよ。突っ返したらそれこそ気が悪いじゃろ?(ドワーフ国の【諜報】)」


ノアが天空大陸へ向かった直後にこの場に現れた『マリ』からの使者は、腕を組んで朝からノアの帰りをイライラしながら待っていた。



※ちなみにこの頃『マリ』の王エンデバーは王都、獣人国、龍宮城の長・王から質問に次ぐ質問のフルボッコにあってます。



「つーか『マリ』ん所の使者よぉ。
確かグスタフっつったっけ?
ウチの息子は【魔王】殲滅なんか行きゃしないぜ?(レドリック)」

「親だからと言って勝手に判断するのは止めて貰おう!
私は【鬼神】から直接返事を聞きたいのだ!(『マリ』の使者)」

(…あれ?確か私はまだ名乗ってないハズ…(『マリ』の使者グスタフ))


この『マリ』からの使者はノアが天空大陸へと発った後この場に居る全員に来訪の目的である"【魔王】殲滅に伴う【鬼神】の招待"を発した。

だがこの場に居る全員が苦笑いを浮かべ、使者に生温かい激励を送っていた。

誰もノアが"【魔王】殲滅"に向かう等思ってもいないからであった。

それはノアを知っている身内から、ノアと縁のある者達、果ては間接的に情報を得ている各国の【諜報】も同じ見解であった。





『ピコン♪』(レドリックの<気配感知>に反応)

「お、噂をすれば何とやらだ。
お待ちかねのノアが戻ってきたぞ?(レドリック)」

「何っ!?やっとか!
何をチンタラ


ヒュゥゥウウウ…

『『『『ズドォンッ!!』』』』(石畳に着弾)


「ひぇっ!?(グスタフ)」


ノアの反応を感知した父レドリック。
ノアの帰還に沸き立つ『マリ』からの使者グスタフ。

その真横に長い尻尾を靡かせた黒い龍人が降り立ち、思わず飛び退いてしまった。


「おうノア、遅かったな。(レドリック)」

「え?え?こ、この黒いのが【鬼神】!?
聞いてた情報と…
い、いやそれよりも【鬼神】なのであれば話を…


【うりゅさぃなぁ!落ちてくるとちゅーでゼンブ聞こえてたよ!
ボクぁしばらくノンビリしたいんだかぁ絶対に行かないヨ!】


「…え?い、今何


【うっさい、ばーか、ばーか、誰が行くか!
さっさと自分の国にかえれぇー!】 


龍鱗を全身に纏った龍人状態である為見た目では分からないが、声を聞いた感じノアはヘロヘロに酔っていた。
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