公開処女喪失させられた王女は魔力を奪われました

空田かや

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6 厩番

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それ以来シャルリンテは、スーリに手紙を託すような事は止めた。

好きになった相手には、スーリを通さず怖くても自分からぶつかった。

そして、シャルリンテは告白する相手全員に、見事なまでに振られた。

どの男も皆、告白すると嫌そうな顔をして、すぐに断る。

それを繰り返しているうちに、だんだんと心も傷つかなくなっていた。

容姿を鏡に映してみても、どこが男に嫌われるポイントなのか分からなかった。

自分よりも地味な顔だちの女中ですら、恋人がいるのを何度も目撃していた…。

毎朝、鏡の前でスーリに身支度を手伝ってもらうたび、隣に立つスーリと比べ、自分は醜女しこめだな…とは感じていた。

さらさらとした金髪を腰まで垂らしたスーリは、眠たいはずの朝でも、美しく微笑んでいた。

そのスーリに、からまった剛毛をブラッシングしてもらう時などは、自分はなんて醜いんだろう…野犬みたいだわ…とも思っていた。

父王に似た、気の強そうな茶色の瞳…。

骨格や、肌と唇は、遠い記憶にある亡くなった母に似ている…ような気がする。

頭を見ると金のメッシュが入った茶色の髪の上に、王女の印が入ったティアラが載っていた。

そして気が付く。

敗因は、王女の証である金メッシュの髪とティアラだと…。

さっそくティアラを机の上に置き、一番地味なドレスに着替え、女中のように布で頭を覆った。

そしてその恰好で中庭を、無駄にぶらぶらする…。

すると早速、男に声を掛けられた。

「…あんた、王宮の女中かい?俺は新しく厩番うまやばんとして採用されて来た者なんだけれど…。ここは広いから…。厩舎きゅうしゃがどこにあるのか教えてくれないか?」

気軽に男に話しかけられたのが嬉しくて、シャルリンテは二つ返事で厩番うまやばんを案内する。

年も近そうな、その青年は爽やかで美形とまではいかないが、まぁまぁ格好よかった。

ダークブラウンの髪、黒い瞳…。

男らしく背も高い。

シャルリンテは厩舎きゅうしゃまで案内し、邪魔をしないように隅っこの藁の上に座って、男が働くのを見ていた。

そして、無意識のうちにポツリと呟いた。

「──どうやったら、あなたみたいな人と付き合えるのかしら…」

「えっ…?」

シャルリンテはしまったと思った。

男に振られ過ぎて、若い男とみればすぐに恋愛対象としてカウントしてしまう…。

男に飢えているのを自白してしまったようで、恥ずかしかった。

けれど、すぐに思い直す。

いつも間を置かずに、振られるのだ。

今回も…。

「…別にいいぜ?あんた…なかなか可愛いし」

「!!」

シャルリンテは、思いがけないその言葉に、思わず立ち上がる。

そしてバランスを崩し、藁の上に倒れ込んだ。

「…ハハハッ…何やってんだよ。名はなんと言うんだ?俺は、ルイ。…ほら」

そう言って手を伸ばし、助け起こそうとした男は、藁の上で乱れた格好のまま顔を赤くしているシャルリンテを見て興が乗る。

「…あんた、遊び慣れてそうだし…ここで…する?」

「…??……何を…?」

「何って…。カマトトぶるなよ…」

顔を近づけて来た男を見て、昔、乳母から聞かされた「男性との性行為について」を、思い出した。

そして「一回始めた、その行為を男性は止められないから用心しろ」と、その時シャルリンテは教えられていた…。

シャルリンテは、すっくと立ちあがって男に言った。

「心の…準備をして夜に来るから…!その時に、ぜひ、お手合わせをしていただきたい!!」

大きな声でそう言い放ったシャルリンテは、ポカンとしている男を残して、脱兎のごとく王宮の中へと逃げ帰った。


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