最弱スキル《リサイクル》で世界を覆す ~クラス追放された俺は仲間と共に成り上がる~

KABU.

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第二章:「隠された力」

第24話:仲間の誓い

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 再生都市メルディナの夜は、静かで、穏やかだった。
 街の外壁に灯された再生灯が、淡い光を放ち、まるで星空が地上に降りてきたようだ。

 蓮は塔の上に立ち、風を受けながら街を見下ろしていた。
 この光景は、かつて“死んだ都市”と呼ばれた場所とは思えない。

「……やっと、ここまで来たな」
 背後から足音。
 振り向けば、リアが立っていた。

「なに黄昏てんの。もう英雄気取り?」
「やめてくれ、そういうの一番苦手なんだ」
「ははっ、知ってる」

 二人の笑い声が夜風に混ざる。
 その少し後ろから、セリナとノアも現れた。
 セリナは手に一枚の古代文書を持ち、ノアは光の粒をまとって浮遊している。

「蓮。あなたに見せたいものがあるの」
「……なに?」

 セリナが文書を開く。そこには、淡い金の文字が刻まれていた。

“魂の同調――互いの存在を認め、力を循環させる誓約。
誓いし者たちは、永遠に“捨てられぬ絆”で結ばれる”

 リアが目を丸くする。
「なんかすっごく物騒な響きね。“永遠”とか」
 ノアが微笑む。
「でも、それこそが“真の循環”。
 壊れても、消えても、また繋がる――それが命のあり方よ」



 塔の頂で、四人が輪になって立つ。
 セリナが中心に魔法陣を描くと、淡い光が地面に走った。

「この儀式は、元々エルフの古代契約術です。
 けれど、蓮の《リサイクル》が魂層にまで干渉できる今なら、
 “誓い”を単なる魔法ではなく、“意志の共有”として成立させられる」

 蓮が頷く。
「互いを“再利用”じゃなく、“再構成”する関係か……いいな」
「そう。相手を利用するんじゃない。
 互いに支え合い、壊れても、また立ち上がる――」

 セリナの言葉にリアがにやりと笑う。
「それ、まんま蓮の生き方じゃん」
「……否定はしない」



 光が集まり始めた。
 四人の胸元に淡い紋章が浮かび上がる。
 リアは狼の爪を模した印、セリナは知恵の葉。
 ノアの胸には光輪が浮かび、蓮の手には“無限の環”が輝いた。

 光が互いを結び、静かに脈打つ。

「これで……誓いは成立しました」
 セリナが深く息を吐く。
「この瞬間から、あなたたちの魂は“循環”で繋がっています」

 ノアが微笑む。
「つまり、もう“捨てられない”ってことね」
 リアが笑いながら言い返す。
「いや、“捨てない”でしょ。
 あたしたちが選んだのは、そっちなんだから」

 蓮は三人を見回し、静かに頷いた。
「そうだな。
 誰も捨てない。
 ――俺たちは、“捨てられた側”じゃない。
 “拾い上げる側”だ」



 夜風が吹き抜ける。
 その瞬間、街中の再生灯が一斉に光を増した。
 まるで都市そのものが、彼らの誓いに応えるかのように。

 ノアが小さく手を掲げる。
「見て……街が祝福してる」
「お前が動かしたんじゃないのか?」
「ちがうわ。これは――“あなたたちの心”の光よ」

 蓮が苦笑する。
「そんなロマンチックなこと言われてもな……」
「素直じゃないわね」
「……昔からだよ」



 夜空に四つの光が浮かぶ。
 狼の咆哮、精霊の囁き、賢者の祈り、再生者の意志。
 それぞれの光が一つの環を描き、天へと伸びていった。

 リアがその光を見上げながら呟く。
「ねぇ、蓮。
 これからどうするの?」

「……女神教が動く前に、こちらも動く。
 メルディナを守りながら、次の“循環”を作る。
 この世界のどこにでも、再生は広げられるはずだ」

 リアが笑う。
「いいね。それなら――あたしたちの旅、まだまだ続くね」
「ああ。ここが、ほんとの始まりだ」



 メルディナの夜空に、新しい星がひとつ生まれた。
 その光は、彼ら四人の魂を繋ぐ契約の証。

 “誰も捨てない”という誓い。
 それが、この世界を再生へ導く第一歩となる。
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