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第五部
43 王太子付き騎士候補ジェレミーの姉弟の密談【サイドストーリー】
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繁華街の喧騒はどこかに、落ち着いた店内は人払いしており静かだ。
ジェレミーが主の依頼を糸目の男に伝え終えると、その男はかわいくもない顔を傾げた。
「……王太子殿下がトワイン侯爵令嬢を店に連れていらっしゃる時に、トワイン侯爵令嬢とバレないようにしながら恋人同士だということを知らしめるようにして欲しい? はぁ。義兄さん。言っている意味がわからないです」
「なにいっているのよ。アイザックってば。ジェレミーはわたしの双子の弟なんだから義兄さんなんて呼ぶ必要ないわ。ジェレミーなんてジェレミーで十分よ」
「メアリ。一応こんなでも義兄さんは生まれつきの貴族様だ。平民育ちの僕が呼び捨てなんて滅相もないことだよ。義兄さん呼びが許されないというのならジェレミー様とお呼びしなくちゃ」
アイザック── 双子の姉であるメアリの夫はわざとらしく首を振る。
「いやだわ。アイザックは縁あって男爵家の跡取りになったけど、ジェレミーは子爵家の次男だからそのうち貴族じゃなくなるのよ? ただのジェレミーに成り下がるんだから呼び捨てでいいのよ」
「おい。なんでメアリが勝手に決めてんだよ! ってぇ!」
机の下で的確に蹴られた脛をさする。
「じゃあアイザックに義兄さんだとかジェレミー様だとか呼ばれたいの? クソみたいなプライドね」
「別にそんなふうに呼んでくれなんて頼んでない。好きなように呼べばいいだろ」
「じゃぁ義弟くんがいいかな!」
「それがいいわね!」
「なにが義弟君だよ。ジェレミーでいい。ジェレミーって呼んでくれ」
「だったらさっさとそう言いなさいよ。私に会いに来たと思ったら、王太子殿下のご依頼だなんて言ってまどろっこしい話を始めるんだもの。なんだかお貴族様アピールでもしたいのかと思っちゃったじゃない?」
「メアリは生まれも育ちも貴族のお嬢さんで、いまは男爵家の若奥様なんだからメアリこそお貴族様らしく振る舞っていいんだよ。トワイン産蒸留酒の復興に目が眩んだ父さんに感謝しないと。ああもちろんメアリがエレナ様と縁を結んでくれたのにも感謝しても感謝しきれないと思ってるんだよ」
「あぁもう! 話が進まねぇ」
その叫び声にタイミングよく二本の手が差し出され「どうぞ」と話を促される。
悪びれない笑顔に苛立ちが募ったジェレミーは舌打ちをした。
「別に話したくないなら話さなくていいわ」
「だぁ。もう! 舌打ちして悪かったよ。だから、要は、なんていうか、エレナ様が街じゃ嫌われて好き勝手言われてるのは二人だって知ってる話だろ?」
「そうなのよね。王立学園で騎士を目指すご令息たちはドン引きする勢いで『エレナ様は女神様だ』なんて手のひら返しまくってるから街の噂もあっという間に誤解が解けると思ってたんだけど」
「まあ、正教会や軍部は今の王室から権力を奪いたい奴らが多いからねぇ。ほら聖女様に騎士団を帯同させてこれみよがしに遊行なんかさせちゃってさ。聖女様も有能だから行く先々で病人を癒したりして信奉者が増えているでしょ。同行の騎士団も見目麗しいご令息ばかり集めてるから女性たちの黄色い悲鳴が鳴り止まないらしい」
「あら情報通」
「そりゃ、御用聞きしてれば嫌でも情報は入ってくるさ」
「だから! 話を聞いてくれって!」
テーブルを勢いよく叩いたジェレミーは再び差し出された手にため息をつく。
「わかってやってるだろ」
「からかって悪かったわよ。わざわざジェレミーが私たちに会いに来てくれたから嬉しくなっちゃったのよ」
(思ってもないこと言いやがって)
文句が言いたいのを悪びれない顔のメアリを睨むことで我慢をする。
「……で、好き勝手言ってる街の奴らは誰もエレナ様をみたことがない。みたことがないのは外に出せないほど不細工だからだとか益々悪い噂ばっかり広がっているだろ?」
「そうね」
「だから、その悪い噂を吹き飛ばすために王宮役人たちの騒動を今度は王都で仕掛けようってことだ」
その言葉にメアリは唸り声をあげた。
「もしかして、エレナ様を女官見習いとして王宮に出仕させたのも王太子殿下の策略なの?」
「さあ、俺は知らないけど」
「メアリ。なんのこと?」
アイザックが興味津々でメアリに問いかけるのをジェレミーは目で牽制する。
「ああ、ほらエレナ様がイスファーン語が堪能だからって王宮にお手伝いにあがられたでしょ? あの時王太子様の婚約者として補佐でもされるのかと思ったのに、蓋を開けたら女官見習いとしてお仕事されることになっていたのよ。まあ役人たちはそんなこと知らないから、突然イスファーン語が堪能な美少女が現れたと思ったらその美少女から今まで誰からも向けられたことのない尊敬の眼差しを向けられて、まあ自尊心くすぐられまくりの承認欲求びたびたに満たされまくりだったわけよ。最初の方は手を出そうとしてた役人もいたけどお互いに牽制しまくって最後はもう崇拝に近い熱狂だったのよ」
「メアリ」
「しかもその間エレナ様は女官見習いへの崇拝なんてこれっぽっちも届いてないの。領地の方がもっとあからさまで歩こうものならみんなこうべを垂れてひざまずいてお祈り始めちゃうらしいから気が付かないのも仕方ないんだけど。で、エレナ様の元に届くのは『それに引き換え、王太子様の婚約者は小太りの醜女のくせに傲慢で癇癪持ちの役立たず。早く婚約破棄されないものか』だなんて言葉ばかりなわけ。なのにそんな言葉に涙をこぼしても前を向くひたむきなエレナ様に正体を知る女官たちはもう絆されまくりで王太后様に冷遇されてた女官たちが結束してエレナ様派を作り始めちゃうのよ」
「メアリ!」
「で、もうイスファーンとの交易に関する取り交わしが終わってエレナ様がもう王宮に出仕しなくなるって頃に正体をどーんよ。本当に大騒ぎだったんだから」
「メアリ‼︎ 王宮内の出来事をあんまりベラベラ喋んなよ‼︎」
「ああ、ごめん。ごめん。もうこれ以上は黙るわ」
「全部言い終わってんだろ!」
ジェレミーの牽制は当たり前のようにメアリに無視され、結局のところ詳らかにされていた。
「どこまで王太子殿下のご計画だったかはわかんねえよ。王太子殿下は『たまたま、私に都合よくことが運んだだけだよ』なんておっしゃるだけだ」
「まあ、つまり王宮内で起こった『たまたま』を今度は作為的に王都でやろうってことだね」
そう言って糸目の奥の瞳がキラリと輝く幻影をジェレミーは一瞬見た気がした。
ジェレミーが主の依頼を糸目の男に伝え終えると、その男はかわいくもない顔を傾げた。
「……王太子殿下がトワイン侯爵令嬢を店に連れていらっしゃる時に、トワイン侯爵令嬢とバレないようにしながら恋人同士だということを知らしめるようにして欲しい? はぁ。義兄さん。言っている意味がわからないです」
「なにいっているのよ。アイザックってば。ジェレミーはわたしの双子の弟なんだから義兄さんなんて呼ぶ必要ないわ。ジェレミーなんてジェレミーで十分よ」
「メアリ。一応こんなでも義兄さんは生まれつきの貴族様だ。平民育ちの僕が呼び捨てなんて滅相もないことだよ。義兄さん呼びが許されないというのならジェレミー様とお呼びしなくちゃ」
アイザック── 双子の姉であるメアリの夫はわざとらしく首を振る。
「いやだわ。アイザックは縁あって男爵家の跡取りになったけど、ジェレミーは子爵家の次男だからそのうち貴族じゃなくなるのよ? ただのジェレミーに成り下がるんだから呼び捨てでいいのよ」
「おい。なんでメアリが勝手に決めてんだよ! ってぇ!」
机の下で的確に蹴られた脛をさする。
「じゃあアイザックに義兄さんだとかジェレミー様だとか呼ばれたいの? クソみたいなプライドね」
「別にそんなふうに呼んでくれなんて頼んでない。好きなように呼べばいいだろ」
「じゃぁ義弟くんがいいかな!」
「それがいいわね!」
「なにが義弟君だよ。ジェレミーでいい。ジェレミーって呼んでくれ」
「だったらさっさとそう言いなさいよ。私に会いに来たと思ったら、王太子殿下のご依頼だなんて言ってまどろっこしい話を始めるんだもの。なんだかお貴族様アピールでもしたいのかと思っちゃったじゃない?」
「メアリは生まれも育ちも貴族のお嬢さんで、いまは男爵家の若奥様なんだからメアリこそお貴族様らしく振る舞っていいんだよ。トワイン産蒸留酒の復興に目が眩んだ父さんに感謝しないと。ああもちろんメアリがエレナ様と縁を結んでくれたのにも感謝しても感謝しきれないと思ってるんだよ」
「あぁもう! 話が進まねぇ」
その叫び声にタイミングよく二本の手が差し出され「どうぞ」と話を促される。
悪びれない笑顔に苛立ちが募ったジェレミーは舌打ちをした。
「別に話したくないなら話さなくていいわ」
「だぁ。もう! 舌打ちして悪かったよ。だから、要は、なんていうか、エレナ様が街じゃ嫌われて好き勝手言われてるのは二人だって知ってる話だろ?」
「そうなのよね。王立学園で騎士を目指すご令息たちはドン引きする勢いで『エレナ様は女神様だ』なんて手のひら返しまくってるから街の噂もあっという間に誤解が解けると思ってたんだけど」
「まあ、正教会や軍部は今の王室から権力を奪いたい奴らが多いからねぇ。ほら聖女様に騎士団を帯同させてこれみよがしに遊行なんかさせちゃってさ。聖女様も有能だから行く先々で病人を癒したりして信奉者が増えているでしょ。同行の騎士団も見目麗しいご令息ばかり集めてるから女性たちの黄色い悲鳴が鳴り止まないらしい」
「あら情報通」
「そりゃ、御用聞きしてれば嫌でも情報は入ってくるさ」
「だから! 話を聞いてくれって!」
テーブルを勢いよく叩いたジェレミーは再び差し出された手にため息をつく。
「わかってやってるだろ」
「からかって悪かったわよ。わざわざジェレミーが私たちに会いに来てくれたから嬉しくなっちゃったのよ」
(思ってもないこと言いやがって)
文句が言いたいのを悪びれない顔のメアリを睨むことで我慢をする。
「……で、好き勝手言ってる街の奴らは誰もエレナ様をみたことがない。みたことがないのは外に出せないほど不細工だからだとか益々悪い噂ばっかり広がっているだろ?」
「そうね」
「だから、その悪い噂を吹き飛ばすために王宮役人たちの騒動を今度は王都で仕掛けようってことだ」
その言葉にメアリは唸り声をあげた。
「もしかして、エレナ様を女官見習いとして王宮に出仕させたのも王太子殿下の策略なの?」
「さあ、俺は知らないけど」
「メアリ。なんのこと?」
アイザックが興味津々でメアリに問いかけるのをジェレミーは目で牽制する。
「ああ、ほらエレナ様がイスファーン語が堪能だからって王宮にお手伝いにあがられたでしょ? あの時王太子様の婚約者として補佐でもされるのかと思ったのに、蓋を開けたら女官見習いとしてお仕事されることになっていたのよ。まあ役人たちはそんなこと知らないから、突然イスファーン語が堪能な美少女が現れたと思ったらその美少女から今まで誰からも向けられたことのない尊敬の眼差しを向けられて、まあ自尊心くすぐられまくりの承認欲求びたびたに満たされまくりだったわけよ。最初の方は手を出そうとしてた役人もいたけどお互いに牽制しまくって最後はもう崇拝に近い熱狂だったのよ」
「メアリ」
「しかもその間エレナ様は女官見習いへの崇拝なんてこれっぽっちも届いてないの。領地の方がもっとあからさまで歩こうものならみんなこうべを垂れてひざまずいてお祈り始めちゃうらしいから気が付かないのも仕方ないんだけど。で、エレナ様の元に届くのは『それに引き換え、王太子様の婚約者は小太りの醜女のくせに傲慢で癇癪持ちの役立たず。早く婚約破棄されないものか』だなんて言葉ばかりなわけ。なのにそんな言葉に涙をこぼしても前を向くひたむきなエレナ様に正体を知る女官たちはもう絆されまくりで王太后様に冷遇されてた女官たちが結束してエレナ様派を作り始めちゃうのよ」
「メアリ!」
「で、もうイスファーンとの交易に関する取り交わしが終わってエレナ様がもう王宮に出仕しなくなるって頃に正体をどーんよ。本当に大騒ぎだったんだから」
「メアリ‼︎ 王宮内の出来事をあんまりベラベラ喋んなよ‼︎」
「ああ、ごめん。ごめん。もうこれ以上は黙るわ」
「全部言い終わってんだろ!」
ジェレミーの牽制は当たり前のようにメアリに無視され、結局のところ詳らかにされていた。
「どこまで王太子殿下のご計画だったかはわかんねえよ。王太子殿下は『たまたま、私に都合よくことが運んだだけだよ』なんておっしゃるだけだ」
「まあ、つまり王宮内で起こった『たまたま』を今度は作為的に王都でやろうってことだね」
そう言って糸目の奥の瞳がキラリと輝く幻影をジェレミーは一瞬見た気がした。
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