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安心したように笑った
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「大丈夫か? 顔色が悪いが。吐き気などは?」
そう、心配される顔が少し近い。
反射的に後ろに下がろうとして、ベッドに座った状態だったので妙な格好で仰け反ってしまう。
「すまない。記憶がないって事は見知らぬ男になるんだな」
悪いのは恐らくこっちなのに謝られた。
「それで、吐き気などは?」
適度に距離を取った後もう一度尋ねられる。
「吐き気はないし、頭痛は内側も外側もないから最近どこかにぶつけたということもないと思う」
多分。妙な時間に眠ったせいかけだるさはあるけど。……さっき頭がどうこう言ったのは心理的にって事で。
「顔色は混乱しているからだと思う」
答えながら、誰が? と疑問を持つ。
確かにあたしは混乱している。なぜならゲームの彼とまるで違うから。
そしてかすかにあたしの中の何かも混乱している気がする。なぜ彼がそんな態度をとるか分からないと。
これは元の人格が? 何があったの?
「いきなり意識を失ったり、動けなくなったりはしなさそうなんだな?」
そう確認されて、その違和感に近い感情はどこかへ逃げてしまう。
「たぶん」
……知恵熱は出なかったようだし。
「……僕がいるせいで居心地が悪いなら、しばらく仕事場で寝泊まりするが?」
「え!?」
とか言われても、ぶっちゃけ返事に困る。
ちょっと今優しくされたとはいえ、ゲーム内のあれを見ているとそんな人の近くでぐっすりと眠れないと思うし……いや、さっきまで寝てたけどノーカンで。
かといって本物の記憶喪失は道具の使い方とかは忘れないというけど、こちらは偽物の記憶喪失な訳だから使い方を忘れるどころかそもそも使い方を知らない可能性があるから、へたをすれば一人じゃ水も飲めないかもしれないわけで。
それに頭は多分打ってないと答えたけど、人格が変わって記憶が連続していない以上本当に打ってないかまでは分からない訳で……ある意味嘘じゃない気がしてきた記憶喪失。もし本当は打っていて容体が急変して倒れでもしたら、他に誰もいないということは確実に発見が遅れる。
他に頼れる知り合いもいないし。
てかこれ単に記憶喪失とかめんどくさいこと言い出した嫁を放りだして愛人といちゃつきたいってだけ?
彼の顔を見つめる。
見て取れるのは心配と困惑と様子を伺う感じ。伺ってはいるが疑っている感じはない。
別にあたしは感情を読み取るのが上手というわけではないけれど。
「出来ればいてくれる?」
気がつくと、そう口にしていた。
「分かった」
ほんの少し、彼が安心したように笑った。
そう、心配される顔が少し近い。
反射的に後ろに下がろうとして、ベッドに座った状態だったので妙な格好で仰け反ってしまう。
「すまない。記憶がないって事は見知らぬ男になるんだな」
悪いのは恐らくこっちなのに謝られた。
「それで、吐き気などは?」
適度に距離を取った後もう一度尋ねられる。
「吐き気はないし、頭痛は内側も外側もないから最近どこかにぶつけたということもないと思う」
多分。妙な時間に眠ったせいかけだるさはあるけど。……さっき頭がどうこう言ったのは心理的にって事で。
「顔色は混乱しているからだと思う」
答えながら、誰が? と疑問を持つ。
確かにあたしは混乱している。なぜならゲームの彼とまるで違うから。
そしてかすかにあたしの中の何かも混乱している気がする。なぜ彼がそんな態度をとるか分からないと。
これは元の人格が? 何があったの?
「いきなり意識を失ったり、動けなくなったりはしなさそうなんだな?」
そう確認されて、その違和感に近い感情はどこかへ逃げてしまう。
「たぶん」
……知恵熱は出なかったようだし。
「……僕がいるせいで居心地が悪いなら、しばらく仕事場で寝泊まりするが?」
「え!?」
とか言われても、ぶっちゃけ返事に困る。
ちょっと今優しくされたとはいえ、ゲーム内のあれを見ているとそんな人の近くでぐっすりと眠れないと思うし……いや、さっきまで寝てたけどノーカンで。
かといって本物の記憶喪失は道具の使い方とかは忘れないというけど、こちらは偽物の記憶喪失な訳だから使い方を忘れるどころかそもそも使い方を知らない可能性があるから、へたをすれば一人じゃ水も飲めないかもしれないわけで。
それに頭は多分打ってないと答えたけど、人格が変わって記憶が連続していない以上本当に打ってないかまでは分からない訳で……ある意味嘘じゃない気がしてきた記憶喪失。もし本当は打っていて容体が急変して倒れでもしたら、他に誰もいないということは確実に発見が遅れる。
他に頼れる知り合いもいないし。
てかこれ単に記憶喪失とかめんどくさいこと言い出した嫁を放りだして愛人といちゃつきたいってだけ?
彼の顔を見つめる。
見て取れるのは心配と困惑と様子を伺う感じ。伺ってはいるが疑っている感じはない。
別にあたしは感情を読み取るのが上手というわけではないけれど。
「出来ればいてくれる?」
気がつくと、そう口にしていた。
「分かった」
ほんの少し、彼が安心したように笑った。
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