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03 モブな私と主役級の彼について③
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◇◆◇
「おはよう」
翌朝あくびを噛み殺しながら、私は廊下を歩いた。昨日は遅くまで、ゲームしていたからとても眠たい。
だって、無課金を貫こうとすると、時間を犠牲にすることになる。けど、親から与えられるお小遣いには限りがあるという、現代学生が誰しも感じているジレンマ。
「おはよう。有馬」
目の前に黒い壁が現れて、睡眠不足で認識能力の落ちている私は誰だろうと首を傾げた。黒の中に縦にボタンが、何個か並んでいる。
ということは、これは男子生徒の制服だ。
「おはよう」
私は何も考えずに、顔を確認しようと上を向いた。間近で見るとより息を呑むような端正な顔に、黒縁の眼鏡がかけられていた。
髪は黒髪だけど短く、ふわっとセットして散らしたスタイルだ。そう。最近のアイドルが好むような……。
こんな男の子。同じ学年に居たっけ?
というか、私の名前呼んだよね? 私の知り合いに、こんな格好良い人居たっけ?
誰なのだろうと混乱している私に、彼はにこっと爽やかに笑いかけると、うちのクラスへと躊躇なく入っていく。
……もしかして、あれって鷹羽くん?
そうだ。睡眠不足で回転がにぶくなっている頭で、ようやく思いついた。
さっきみたいによくよく間近で見たことなんてないけれど、あんな綺麗な顔をしている男の子はそうはいない。
いつもより騒ついている気がする教室の前を抜け、私は自分の席につく。
前の席の寧々ちゃんが、通学バックから教科書を出している私を振り向いた。
「ねえねえ。澪。今日、鷹羽くん見た?」
「え……鷹羽くん? やっぱりあれ鷹羽くんなの?」
やっぱりそうなんだ。イメチェンしたら別人みたいに変わったんだもん。
疑問形の私の声に、寧々ちゃんは興奮したように何度か頷いた。
「びっくりしちゃった。今日は眼鏡もかけて、髪だって短く切ってるの。急にイメチェンして、どうしたんだろうね?」
私は何故だか、昨日の寧々ちゃんと自分の会話がフラッシュバックした。
そんな訳、ない……そんな訳ないのに。
まさか、だよね。
「おはよう」
翌朝あくびを噛み殺しながら、私は廊下を歩いた。昨日は遅くまで、ゲームしていたからとても眠たい。
だって、無課金を貫こうとすると、時間を犠牲にすることになる。けど、親から与えられるお小遣いには限りがあるという、現代学生が誰しも感じているジレンマ。
「おはよう。有馬」
目の前に黒い壁が現れて、睡眠不足で認識能力の落ちている私は誰だろうと首を傾げた。黒の中に縦にボタンが、何個か並んでいる。
ということは、これは男子生徒の制服だ。
「おはよう」
私は何も考えずに、顔を確認しようと上を向いた。間近で見るとより息を呑むような端正な顔に、黒縁の眼鏡がかけられていた。
髪は黒髪だけど短く、ふわっとセットして散らしたスタイルだ。そう。最近のアイドルが好むような……。
こんな男の子。同じ学年に居たっけ?
というか、私の名前呼んだよね? 私の知り合いに、こんな格好良い人居たっけ?
誰なのだろうと混乱している私に、彼はにこっと爽やかに笑いかけると、うちのクラスへと躊躇なく入っていく。
……もしかして、あれって鷹羽くん?
そうだ。睡眠不足で回転がにぶくなっている頭で、ようやく思いついた。
さっきみたいによくよく間近で見たことなんてないけれど、あんな綺麗な顔をしている男の子はそうはいない。
いつもより騒ついている気がする教室の前を抜け、私は自分の席につく。
前の席の寧々ちゃんが、通学バックから教科書を出している私を振り向いた。
「ねえねえ。澪。今日、鷹羽くん見た?」
「え……鷹羽くん? やっぱりあれ鷹羽くんなの?」
やっぱりそうなんだ。イメチェンしたら別人みたいに変わったんだもん。
疑問形の私の声に、寧々ちゃんは興奮したように何度か頷いた。
「びっくりしちゃった。今日は眼鏡もかけて、髪だって短く切ってるの。急にイメチェンして、どうしたんだろうね?」
私は何故だか、昨日の寧々ちゃんと自分の会話がフラッシュバックした。
そんな訳、ない……そんな訳ないのに。
まさか、だよね。
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