純粋な初恋(シリーズあり)

橋本衣

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新たな俺に進化した、、、、って笑えない話だよな

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「Ⅲ型からⅤ型に変化してますね、」

「はい?」

拝啓、天国のママ、パパ、咲夜さきや兄さん、雅陽みやび姉さん夫婦、雅之まさゆき兄さん夫婦お元気ですか?俺は元気です。4月下旬にもなりそろそろ発情期ヒートが来る頃に、病院の診察をしたらまさかの古村こむら先生の言葉に俺は自分の耳を疑いました。

俺の体はまた変化をしたのでしょうか。

「Ⅴ型?ぇ、ぁ?、Ⅳ型じゃなくて?」

「じゃなくて、俺も前の診断の時にもっと疑えば良かった」

「しょうがないですよ、古村先生。あの時は他の先生方も気にしてなかったし」

古村先生の肩に手を置いて安心させる様にする同席していた夏人なつとさん。俺は聞いた事のない型を聞いて少し動揺をしてしまう。

「Ⅴ型って何なんですか?」

「言ってしまえば、Ωの最終形態、って言えば良いか」

「限りなく極少数の人が特定の事をクリアすると変化する型なんだよね、さく君」

「そ、その特定の事、とは?」

「、、、、一定の人数(4人から5人)のαに恋愛感情を向けられる。その内の1人と番う、それでも他のα達から好かれて居る、そしてその時既にⅣ型であり自分を好いているα同士で血縁者である、と言う状況下で変化する」

「、、まさかに朔君だからこそ、みたいな物だよね、、、、アハハッ」

「oh no」

俺は思わずそう言ってしまった。だって、完全に俺に当てはまる事だからだ。と言うかその前に医者が知るぐらいに前例があると言う事は俺と同じ様な人が今までに何人も居たと言う事に驚きを隠せない俺である。

「、、、、と言うか、俺Ⅳ型だったんですか?初耳なんですけど」

「言った所であまり変わらないと思うし、言われても驚かないだろ?君」

「、、、、確かに。、で、そのⅤ型って他となんか違う欠点みたいなのがあるんですか?さっきからお2人共、焦った顔してるから」

「、、、、、、Ⅴ型は変化してからの1年以内に約4人のαと番わないと死んでしまうんだよ」

「、、、、why?」

「そうだよね、そう言う反応するの分かる。だけど本当なんだ、朔君」

「な、何で、死ぬなんて事が!!?」

「俺達も初めて見るⅤ型だから、今までの学会で出た資料を元にしか言えないが、簡単に言えばⅤ型の細胞は癌になり得る物だ」

「本来Ⅴ型は昔の学者が名付けたの。亡くなった人が急に心臓発作で倒れてその解剖をした時に心臓付近に大きな腫瘍があった。それを深く解析した結果が、、」

「Ω細胞?」

「うん、その人には番も居たしお子さんも居た状態で3人の男性に好意を向けられていたんだ。だけど亡くなった人はそれを断り続けた。その約1年後に亡くなった」

「それから似た様な症状で亡くなる人が10年間に何人も現れて、調査をした。その結果、Ⅳ型が変化しそれがⅤ型となった細胞が1年後に急に急性悪性腫瘍で亡くなると分かった。だが、それと同時に同じくⅤ型となった人間が自分に惚れて居る他4人のαと番った1年後何事もなく普通に生きていた」
「その結果はこうだ、Ⅴ型細胞は特定それも元からそれも身近で好意を向けていたαと番えば何もないただの細胞に、その逆でたった1人と違ったまま1年間過ごせば悪性腫瘍で心臓発作で亡くなる、って事だ」

「ストレートに言えばそうなりますね、古村先生。だから、その朔君はこのまま誰とも番わなければ、、、、」

「約1年後に死ぬって事ですね、了解」

俺は両手で顔を抑えながらそう言った。まさかのまさかだし、突然の事だからすぐには受け入れられない。1年後に死ぬとか現実味がイマイチ沸かないって言うか。でも、それが本当だって事で、、、、唯一助かる方法は、、、、

「夏人、他3人と番ば良い話だけど、橋本はしもとさんが決める事だからね。俺は何とも言えないけど」

「待って下さい、古村先生、何でそこで俺が出るんですか」

「あ?、だって君この子の事好きなんだろ?違った?」

「いや、合ってますけど、、、、朔君はどうしたい?」

「俺ですか?」

「うん、大前提として俺は朔君に死んで欲しくないって気持ちで生きてるから、朔君の気持ちをまずは尊重するよ」

「、、、、死にたくはないです。それは、1番に考えます。でも、夏人さん達と番う、ってのはまだ分かんないし、、フユさんの事もあるから、」

「、、、、こう言うのは当事者同士で話せ。まだ猶予は1年ある。ただし言っておく、死ぬなんて言う結果だけは出すな、医者としてそして、ファンとして言っておく」

「!、、、、はい、」
























「やぁ、朔羅さくら君、お邪魔して居るよ」

「久しいな、朔。急にお邪魔してすまないな」

「朔ちゃんヤッホ~!お邪魔してまーす」

「朔、ごめんね、お邪魔しちゃって」

「、、、、ぁ、はい」

病院からの診察の数日後、仕事で家に帰ると、まさかの村瀬むらせ家男児大集合していて、俺は今フユさん父、秋人あきとさん、楓斗ふうとさん、そして氷織ひおりを前にして居る。俺の両隣にはフユさんと夏人さんが居る。

フユさんは少しイライラした顔をしながら口を開く。

「で、今日は何の様で来たんだ」

「それは、朔羅君のⅤ型の事を聞いてね」

「!、Ⅴ型?、朔羅、どう言う事だ」

「ぁ、いや、その、、、、」

「何だ、まだ説明してなかったのか。なら、秋人説明してくれ」

「分かったよ、父さん」

それから、秋人さんがⅤ型の事を説明してくれた。その度に俺を見つめるフユさんの表情が険しくなって、目に闇を備えて始めて居るのは幻想であって欲しい。

そして何でフユさん父達が知ったかと言うと、夏人さんが説明がてら1番信用出来る秋人さんに言った所何処で情報がバレたのか楓斗さんに知られ、そこからフユさん父と氷織にもバレたと言う了見だった。


「ハァァ、何で朔羅は俺にすぐに言わなかったんだ。こんな大事な事」

「ごめん、俺なりに頭ん中で整理してから、フユさんに言おうと思ってた。俺だって結構混乱してて」

「そうだよ、兄様。俺も信用してるからって秋人兄様に言ったのが悪かったし、責めないであげて」

「、、別に責めてなんか居ない。ただ信頼されてないのかと思った」

「ちゃんとしてるっての。だけど、嫌な思いさせてごめん」

「頭は下げるな、、、、で、父さん達はただそれを聞く為だけに訪問したのか?」

「いや、違う。朔羅君、君の症状を聞いた事で決意が出来た」

「?、決意、ですか?」

「あぁ、秋人、楓斗、夏人、そして氷織と番って欲しいと思って居る」

「、、、、は?」

「!、父さん!何言って!」

「お前は黙っていろ、冬人ふゆと。これは俺と朔羅君の話だ」

「ッ、、、、」

フユさん父の圧に黙ってしまったフユさん。初めて見た、でもちゃんと父親としての面があるんだな、、、、と確認出来てちょっと安心。
じゃなくて、

「俺が4人と番う?、御冗談ですよね、いやこれに関しては違うのか」

「Ⅴ型の症状を聞くに、秋人達と番わなければ、君は死んでしまう。勿論俺を含めたこの場に居る者は君を失いたくはない。だから、どうかお願い申し上げる」

「、、、、その、俺で良いんですか?、もしかしたら俺の事好きじゃなくなるかもしれn 「「「「そんな事絶対ない!」」」」、、!」

「最初に言っておくが村瀬の人間は一度好きになった人間にはとことん好きになり中々諦めない。それに、その恋が諦める事のない恋なら、俺は君を好きで居続ける」

「俺も秋人兄さんと同意!そもそも、朔ちゃんは俺にとっちゃ初恋そのもの!朔ちゃんが死んで欲しくないのは勿論、朔ちゃんが嫌がる事は絶対しない。それぐらい、大好きなんだよ」

「、、俺も、兄様達に同意です。諦めなくて良い恋が目の前にあったら、否応なしで番うに決まってる。それに、俺達が朔君を好きじゃなくなるなんて冬人兄様が朔君を嫌いになるって言う事ぐらいないからね」

「同じく、3人に同意。それに、俺の場合は8年以上だよ?、その間誰にも目を眩んでなかった。朔だけが俺を輝かせてくれた。だから、俺は朔と番たいし、朔だけを愛したいんだよ」

「と、いきなり言われても困るしまだ猶予はある。今回はその事を言いに来たのと、息子と甥をどうかこれから頼みました。この4人は多分、朔羅君以外の人を好きになる確率は低い。俺も四季しきを好きになってからは他の人を好きになんてならなかったし、その想いが消える事も小さくなる事だってなかった。身勝手な願いかもしれないが、君だから、朔羅君だからお願いして居るのです」

「、、、、俺だから、ですか」

「父さん、良い加減にしてくれ。いきなり言われたら困るだろ。それに人として好きでも恋愛感情もない4人といきなり番えって、馬鹿馬鹿しい」

「だったら、お前は朔羅君に死ねと言うのか。番う事で朔羅君が救われるんだ」

「ッ、、、、俺はそう言ったつもりはない、」

「選ぶ権利は朔羅君にある。今回はお前は、冬人は口を出すな」

「ッ、、、、、、ハァ、分かったよ」

フユさんはそう言った。普段のフユさんだったら引き下がらないのに、俺の為だから?俺の事が大切だから、?、、、、俺は少しの嬉しさと、これからの事を頭の中で考えるのであった。




















































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